3 インストール環境と事前準備
5.1 Oracle RAC 11.2.0.1 のインストール手順
本ガイドでは、以下の手順で
Oracle Grid Infrastructure
が構成されています。11.2.0.1のOracle Grid Infrastructureのインストールおよび構成
- OCR
と投票ディスクの格納場所にはASM
を使用
-
インストーラによる構成作業にはNetCAによるリスナーの作成も含まれるASMCA
を使用してデータベース・ファイル格納用のASM
ディスク・グループを作成11.2.0.1のOracle RACインストール
-
非共有Oracleホーム、Enterprise Editionを選択
DBCAを使用したポリシー管理型のRACデータベースのインスタンス作成
インストール時にはソフトウェアごとに異なるユーザーを使用
- Oracle Grid Infrastructure
には「grid」ユーザー、Oracle RACには「oracle」ユーザーを使用Patch Set Updateの適用と留意事項
Linux
環境において11.2.0.1
から11.2.0.3
へアップグレードを行う際にはPatch 9413827
、そして11.2.0.2
から11.2.0.3へアップグレードを行う際にはPatch 12539000を適用する必要があります。このPatchが未 適用の場合にアップグレードが失敗します。Patch 9413827
に関する適用手順の詳細は「付録C 11.2.0.1
用個別パッチ適用」、Patch 12539000
に関する適用手順の詳細は「付録D 11.2.0.2
用個別パッチ適用」を参照してください。続けて
11.2.0.3
へのアップグレード手順について記述します。- 85 -
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5.2 11.2.0.1 または 11.2.0.2 から 11.2.0.3 への Oracle Grid Infrastructure のアップグレード
1. アップグレード準備
Grid Infrastructure
のアップグレード作業を開始する前に、以下を実施してください。 Cluster Ready Services (CRS)
プロセス稼働の確認全てのノード上でCluster Ready Services (CRS) プロセスが稼働している必要があります。確認 には
Oracle Clusterware
の所有ユーザーで以下のコマンドを実行してください。以下は11.2.0.1
を 使用したRAC環境における実行例です。[grid@node01]$ crsctl check cluster -all [grid@node02]$ crsctl check cluster -all
**************************************************************
oracle01:
CRS-4537: Cluster Ready Services is online
CRS-4529: Cluster Synchronization Services is online CRS-4533: Event Manager is online
**************************************************************
oracle02:
CRS-4537: Cluster Ready Services is online
CRS-4529: Cluster Synchronization Services is online CRS-4533: Event Manager is online
**************************************************************
全てのノードで確認します。
データベースの停止が必要であるかの確認
Oracle RAC
インスタンスは、実行したままにしておくことをお薦めします。各ノードで
rootupgrade.sh
スクリプトを起動すると、そのノードのインスタンスが停止され、再度起動され ます。クラスタ上のシングル・インスタンスの
Oracle Database
は、Oracle ASMを使用する場合のみ、停止が 必要です。リスナーを停止する必要はありません。(参考)
確認には
Grid Infrastructure
あるいはRAC
の所有ユーザーでクラスタを構成しているいずれかのノード からsrvctl status database
コマンドを実行してください。実行例は以下です。[grid@node01]$ srvctl status database -d orcl
インスタンス orcl_1 はノード node01 で実行中です。
インスタンス orcl_2 はノード node02 で実行中です。
11.2.0.3 Grid Infrastructureのインストール・ディレクトリの作成
11.2.0.3 Grid Infrastructureのホーム・ディレクトリを全てのノードで作成します。Grid Infrastructureはout-of-placeでのアップグレードが必須ですので、ソフトウェアのインストール
には最低でも
5.5GB
の容量が必要です。以下はディレクトリの作成例です。[root@node01]# mkdir -p /u01/app/11.2.0.3/grid [root@node01]# chmod -R 775 /u01/app/11.2.0.3
[root@node01]# chown -R oracle:oinstall /u01/app/11.2.0.3 全てノードで実行します。
既存の環境変数の解除
既存の環境において設定している
Oracle
関連の環境変数(ORACLE_HOME
、ORACLE_BASE
、ORACLE_SID
など)があれば解除しておきます。CRS_HOMEやORA_CRS_HOME
といった環境変数は使用しないでください。
また、PATH 環境変数には ORACLE 関連のディレクトリを含めないで下さい。
以下に本ガイドでの実行例を記載します。
[grid@node01]$ vi ~/.bash_profile
↓次の環境変数をコメントする
#export ORACLE_BASE=/u01/app/grid
#export ORACLE_HOME=/u01/app/11.2.0/grid #export PATH=$ORACLE_HOME/bin:$PATH #export ORACLE_SID=+ASM1
[grid@ node01]$ su - grid
[grid@ node01]$ env | grep ORACLE
← ORACLE 関連の環境変数がないことを確認 [grid@node01]$ env | grep PATH
PATH=/bin:/usr/kerberos/bin:/usr/local/bin:/bin:/usr/bin:/home/grid/bin
← PATH 環境変数に ORACLE のディレクトリ関連がないことを確認
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2. インストーラの起動
grid
ユーザーで以下のコマンドを実行します。[grid@node01]$
<GRID_INSTALL_IMAGE>
/Disk1/runInstaller3. ソフトウェア更新のダウンロード
インストール中にソフトウェアの更新をダウンロードし、適用する際にはオプションを選択します。ダウンロードを 行う場合は、MOS の資格証明を入力してください。ダウンロードを行った場合、ソフトウェアの更新機能を使用し て、Oracleでの最新の更新(個別
Patch
の更新、Critical Patchの更新、OUIの更新、最新のPatch Set
など) を動的にダウンロードし、適用します。ここでは「ソフトウェア更新のスキップ」を選択して、「次へ」をクリックしま す。4. インストール・オプションの選択
既存の
Oracle Clusterware
をアップグレードするため、「Oracle Grid InfrastructureまたはOracle
自動ス トレージ管理のアップグレード」を選択し、「次へ」をクリックします。- 89 -
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5. 製品言語の選択
製品を実行する必要な言語を選択します。本ガイドでは、「日本語」と「英語」が選択されていることを確認し、
「次へ」をクリックします。
6. Grid Infrastructure ノードの選択
アップグレードされるノード情報が出力されます。「次へ」ボタンをクリックします。
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7. 権限付きオペレーティング・システム・グループ
ASM
に対してOS
認証に使用するグループをそれぞれ既存のシステムに設定していたグループと同じグルー プへ設定します。本ガイドでは、「Oracle ASM DB(ASMのOSDBA)グループ」に「asmdba」、「OracleASM
オ ペレータ(ASMのOSOPER)グループ(オプション)」に「asmoper」、「Oracle ASM
管理者(OSASM)グループ」に「asmadmin」を指定します。指定内容を確認し、「次へ」をクリックします。
8. インストール場所の指定
ソフトウェアの場所を指定し「次へ」をクリックします。
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9. 前提条件チェックの実行
インストール実行前に、前提条件のチェックが実行されます。全てのチェック項目に成功すると、自動的にサマ リー画面に遷移します。失敗した項目がある場合には、適宜修正を行ってください。
SCAN
ホスト名が、DNS ではなく hosts ファイルのみで名前解決されている場合は、次の図のように、タスクresolv.conf
の整合性でエラーが出力されるので、SCANホスト名が正しく設定されていることを確認し、「全て無視」へチェックを入れて「次へ」をクリックします。
「詳細」をクリックすると次のような詳細画面で内容を確認できます。
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10. サマリー
設定に問題がないかインストール・サマリーを確認し、「インストール」をクリックします。
11. 製品のインストール
インストールが開始されます。
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12. 構成スクリプトの実行
インストールが進むと構成スクリプトの実行画面がポップアップします。画面に表示された構成スクリプト
(rootupgrade.sh)を
root
ユーザーで実行します。スクリプトは、まずローカル・ノードで実行し、実行が正常に完了してから、他の全てのノードで並行にスクリプト を実行できます。スクリプト実行後、「OK」ボタンをクリックします。
構成スクリプトの実行後、インストーラにより
Net Configuration Assistant (NetCA)
が自動的に実行され、リス ナーのアップグレードが実施されます。構成スクリプトの実行により、Oracle Grid Infrastructureへアップグレードが実施されます。
以下に本ガイドでの実行例を記載します。
<Node1
実行例>
[root@node01]# /u01/app/11.2.0/grid/rootupgrade.sh
2011 年 7 月 21 日 木曜日 21:11:48 JST Performing root user operation for Oracle 11g
The following environment variables are set as:
ORACLE_OWNER= grid
ORACLE_HOME= /u01/app/11.2.0.3/grid
Enter the full pathname of the local bin directory: [/usr/local/bin]:
←「Enter」を押して処理を続行します。
The contents of "dbhome" have not changed. No need to overwrite.
The contents of "oraenv" have not changed. No need to overwrite.
The file "coraenv" already exists in /usr/local/bin. Overwrite it? (y/n) [n]:y ←y を記入して続行します。
Entries will be added to the /etc/oratab file as needed by Database Configuration Assistant when a database is created Finished running generic part of root script.
Now product-specific root actions will be performed.
Using configuration parameter file: /u01/app/11.2.0.3/grid/crs/install/crsconfig_params Creating trace directory
ASM のアップグレードが最初のノードで開始されました。
CRS-2791: 'node01'上にある、Oracle 高可用性サービス管理下のリソースのシャットダウンを開始しています CRS-2673: 'ora.crsd'('node01')の停止を試行しています
CRS-2790: 'node01'上にある、Cluster Ready Services 管理下のリソースのシャットダウンを開始しています CRS-2673: 'ora.LISTENER_SCAN2.lsnr'('node01')の停止を試行しています
CRS-2673: 'ora.LISTENER_SCAN3.lsnr'('node01')の停止を試行しています CRS-2673: 'ora.LISTENER.lsnr'('node01')の停止を試行しています CRS-2673: 'ora.orcl.db'('node01')の停止を試行しています CRS-2673: 'ora.registry.acfs'('node01')の停止を試行しています CRS-2677: 'ora.registry.acfs'('node01')の停止が成功しました CRS-2677: 'ora.LISTENER_SCAN2.lsnr'('node01')の停止が成功しました CRS-2673: 'ora.scan2.vip'('node01')の停止を試行しています CRS-2677: 'ora.scan2.vip'('node01')の停止が成功しました CRS-2672: 'ora.scan2.vip'('node02')の起動を試行しています CRS-2677: 'ora.LISTENER_SCAN3.lsnr'('node01')の停止が成功しました CRS-2673: 'ora.scan3.vip'('node01')の停止を試行しています CRS-2677: 'ora.scan3.vip'('node01')の停止が成功しました CRS-2672: 'ora.scan3.vip'('node02')の起動を試行しています CRS-2677: 'ora.LISTENER.lsnr'('node01')の停止が成功しました CRS-2673: 'ora.node01.vip'('node01')の停止を試行しています CRS-2677: 'ora.node01.vip'('node01')の停止が成功しました CRS-2672: 'ora.node01.vip'('node02')の起動を試行しています CRS-2676: 'ora.scan2.vip'('node02')の起動が成功しました
CRS-2672: 'ora.LISTENER_SCAN2.lsnr'('node02')の起動を試行しています CRS-2676: 'ora.scan3.vip'('node02')の起動が成功しました
CRS-2672: 'ora.LISTENER_SCAN3.lsnr'('node02')の起動を試行しています CRS-2676: 'ora.node01.vip'('node02')の起動が成功しました
CRS-2676: 'ora.LISTENER_SCAN2.lsnr'('node02')の起動が成功しました CRS-2676: 'ora.LISTENER_SCAN3.lsnr'('node02')の起動が成功しました CRS-2677: 'ora.orcl.db'('node01')の停止が成功しました
CRS-2673: 'ora.DATA.dg'('node01')の停止を試行しています CRS-2673: 'ora.FRA.dg'('node01')の停止を試行しています CRS-2677: 'ora.DATA.dg'('node01')の停止が成功しました CRS-2677: 'ora.FRA.dg'('node01')の停止が成功しました CRS-2673: 'ora.asm'('node01')の停止を試行しています CRS-2677: 'ora.asm'('node01')の停止が成功しました CRS-2673: 'ora.eons'('node01')の停止を試行しています CRS-2673: 'ora.ons'('node01')の停止を試行しています CRS-2677: 'ora.ons'('node01')の停止が成功しました
CRS-2673: 'ora.net1.network'('node01')の停止を試行しています CRS-2677: 'ora.net1.network'('node01')の停止が成功しました CRS-2677: 'ora.eons'('node01')の停止が成功しました
CRS-2792: 'node01'上にある、Cluster Ready Services 管理下のリソースのシャットダウンが完了しました CRS-2677: 'ora.crsd'('node01')の停止が成功しました
CRS-2673: 'ora.cssdmonitor'('node01')の停止を試行しています CRS-2673: 'ora.ctssd'('node01')の停止を試行しています CRS-2673: 'ora.evmd'('node01')の停止を試行しています CRS-2673: 'ora.asm'('node01')の停止を試行しています
CRS-2673: 'ora.drivers.acfs'('node01')の停止を試行しています CRS-2673: 'ora.mdnsd'('node01')の停止を試行しています CRS-2677: 'ora.cssdmonitor'('node01')の停止が成功しました CRS-2677: 'ora.evmd'('node01')の停止が成功しました
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CRS-2673: 'ora.gipcd'('node01')の停止を試行しています CRS-2677: 'ora.gipcd'('node01')の停止が成功しました CRS-2677: 'ora.diskmon'('node01')の停止が成功しました
CRS-2793: 'node01'上にある、Oracle 高可用性サービス管理下のリソースのシャットダウンが完了しました CRS-4133: Oracle High Availability Services has been stopped.
OLR initialization - successful
Replacing Clusterware entries in inittab ACFS-9300: ADVM/ACFS distribution files found.
ACFS-9312: Existing ADVM/ACFS installation detected.
ACFS-9314: Removing previous ADVM/ACFS installation.
ACFS-9315: Previous ADVM/ACFS components successfully removed.
ACFS-9307: Installing requested ADVM/ACFS software.
ACFS-9308: Loading installed ADVM/ACFS drivers.
ACFS-9321: Creating udev for ADVM/ACFS.
ACFS-9323: Creating module dependencies - this may take some time.
ACFS-9154: Loading 'oracleoks.ko' driver.
ACFS-9154: Loading 'oracleadvm.ko' driver.
ACFS-9154: Loading 'oracleacfs.ko' driver.
ACFS-9327: Verifying ADVM/ACFS devices.
ACFS-9156: Detecting control device '/dev/asm/.asm_ctl_spec'.
ACFS-9156: Detecting control device '/dev/ofsctl'.
ACFS-9309: ADVM/ACFS installation correctness verified.
clscfg: EXISTING configuration version 5 detected.
clscfg: version 5 is 11g Release 2.
Successfully accumulated necessary OCR keys.
Creating OCR keys for user 'root', privgrp 'root'..
Operation successful.
パッケージインストールの準備中...
cvuqdisk-1.0.9-1
Configure Oracle Grid Infrastructure for a Cluster ... succeeded 2011 年 7 月 21 日 木曜日 21:18:45 JST
<Node2
実行例>
[root@node01]# /u01/app/11.2.0/grid/rootupgrade.sh
2011 年 7 月 21 日 月曜日 21:42:52 JST
Performing root user operation for Oracle 11g
The following environment variables are set as:
ORACLE_OWNER= grid
ORACLE_HOME= /u01/app/11.2.0.3/grid
Enter the full pathname of the local bin directory: [/usr/local/bin]:
←「Enter」を押して処理を続行します。
The contents of "dbhome" have not changed. No need to overwrite.
The file "oraenv" already exists in /usr/local/bin. Overwrite it? (y/n) [n]: ←y を記入して続行します。
The file "coraenv" already exists in /usr/local/bin. Overwrite it? (y/n) [n]: ←y を記入して続行します。
Entries will be added to the /etc/oratab file as needed by Database Configuration Assistant when a database is created Finished running generic part of root script.
Now product-specific root actions will be performed.
Using configuration parameter file: /u01/app/11.2.0.3/grid/crs/install/crsconfig_params Creating trace directory
CRS-2791: Starting shutdown of Oracle High Availability Services-managed resources on 'node02'
CRS-2673: Attempting to stop 'ora.crsd' on 'node02'
CRS-2790: 'node02'上にある、Cluster Ready Services 管理下のリソースの停止を開始しています