(
PV
の余剰電力買取制度)• 2019
年までにPV
の自家発自家消費を推進する
ToU
を義務付ける予定PV
の自家発自家消費Copyright (C) Mitsubishi Research Institute, Inc.
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2. 市場参画に向けた支援策 -VPP/DER導入促進策の例-
市場参画に向けた支援策
VPP
/分散型エネルギーリソース(DER
)が市場等で参画できるような取組として、諸外国では以下のような促進策が講じられている。* FFR:Firm Frequency Response
** TCR:Tertiary Control Reserve、SCR:Secondary Control Reserve
出所)各種資料より三菱総研作成
概要 主な事例
VPP
① 市場の特別枠
VPP/DERなどに対して市場参画を促すために、卸市場や調整 力市場において特別な参加市場を策定。
特に蓄電池については、その応答性の速さなどを背景に別の市 場枠を策定している動きもある。
• 【米国PJM】reg-D(Fast response調整力)
• 【英国】STOR Runway/Enhanced Frequency Response等
② 入札単位の変更
より小規模な電源が直接参加できるようにするため、最小入札 単位を押し下げている。
規制当局からの要請に基づき市場運用者が変更する場合が多 い。
• 【英国】FFR*への提供容量が50MWから10MWに引 き下げ
• 【ドイツ】TCR,SCR**の参画要件として最小入札単位 は制度開始当初は50MWであったが、2011年に 10MW、2012年からは5MWに緩和
③ 標準化 技術性能、情報通信プロトコル、情報セキュリティなどに関して最 低限満たすべき最低要件を定めることで、より多くのVPP/DER の参画を促す。
• 【EU】VHP Ready(欧州におけるVPPの標準規格)
• 【米国】Open ADR(DRシグナルの通信データモデ ル)
DER ④ DER諸手続きの 簡易化
DER系統連系等において、一定規模容量以下の設備に対して、
手続き等を緩和することで参入障壁を下げる。(規制側の効率
化が主目的であると思われる) • 【米国】系統連系上のファストトラック
2. 市場参画に向けた支援策 -①市場の特別枠( 1/2 )-
Reg-D ( Fast response 調整力の特別市場)
米国PJM
の周波数調整市場では、2011
年のFERC Order755
を受けて、市場の資源に対してパフォーマンスによるインセンティブを与えるため、2
種 類のRegulation
シグナルを規定。 Reg-A
:従来型の発電等の資源に送られる指令。 Reg-D
:バッテリーやフライホイール等の応答の速い資源に送られる指令。 2016.1-9
における決済額平均は$16.52/MW
(Reg-A
との加重平均値のため、実質はこれよりも高額)。
応答の速いReg-D
にインセンティブを与えるために、パフォーマンススコア、便益係数、マイレージの3
つのパラメータを設定。
パフォーマンススコア:シグナルへの応答性の高さを示す指標。0
~1
までの数値を取る。Reg-D
はReg-A
よりも高い値を取る傾向にある。
便益係数(Benefits Factor
):Reg-D
の割合に従い設定される係数。Reg-D
の比率が少なくなるほど減少し、2.9
~0
の値を取る。
マイレージ:シグナルに対して、実際に応答した量の積算値。Reg-D
とReg-A
のマイレージの比によって、Reg-D
への支払いが加算される。RegDの現状
項目 現状
PJM からの調達信号に対 して応答した資源の数
RegA : 229 RegD : 52
決済額 $16.52/MW ※ RegD と RegA の加重平均
( 前年同期間比 -$19.04/MW,-53.5%)
注)2016.1~9の間における値
出所)State of the Market Report for PJM, 2016Q3
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2. 市場参画に向けた支援策 -①市場の特別枠( 2/2 )-
STOR Runway (英国)
元々、National Grid
が同期していない予備力調達の一つとしてSTOR(Short-term Operating Reserve)
を実施。
さらに、上記要件を満たさないDSR(Demand Side Response)
の参加を促すための新サービスとして試験的に運用中。•
ENTSO-Eにおける分類としては、RR(Replacement Reserve;代替予備力)の位置づけ•
National Gridが同期していない予備力として調達•
技術要件は以下の通り
3MW以上の発電増/需要減を提供可(複数サイトからでも可)
開始:≤ 240 min(但し、大体は≤ 20 minで契約している)
持続:≥ 2 hour (契約MW全量)
回復:提供後 ≤ 1,200 hour に回復
回数:≥ 3回/week•
STORポートフォリオを開発しづらいDSRがその難しさを克服するた めに設計したサービス
DSRの参加者は義務となる容量を確保していなくても、STORを包括 して入札できる
STORのパラメータと価格が合意してから、プロバイダは必要な容量を 契約すればよい•
入札の結果は通常のSTORの一部として取り扱う
最低入札3MW
他のSTORプロバイダと経済的に見合う場合のみ受け入れ•
National Gridは STOR Runwayを100~200MW契約する STORSTOR Runway
出所)STOR Runway Update , National Grid
2. 市場参画に向けた支援策 -③標準化-
VPP の標準化(調査対象分野「② VPP 導入・拡大を支援するスキーム」関連事項)
先行してVPP
ビジネスが商用化されたドイツでは、これまで個別にTSO
とVPP
事業者の間で協議を行ってきた発電設備および通信設備の要件を 規格化して、VPP
事業規模の拡大と規格の国際化を図るために設立された事業者協会であるVHP Ready
を設立し標準化を推進している。
現在、Ver3.0
が公表されているが、2017
年にはVer.4.0
を公表する予定で、最終的には、欧州規格(IEC
)及び国際規格(ISO
)につなげる ことを目指しており”Open ADR”
との連携やドイツ国内の規格団体との連携等も進めており、当初2011
年にVattenfall
社で提唱された構想が 徐々に拡大している。機器・設備における検討項目
VPP Readyで対象となる機器・設備
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2. 市場参画に向けた支援策 -④ DER 諸手続きの簡易化-
DER 諸手続きの簡易化
DER
に対しては、Fast Track Process
が用意されており、費用負担の低減などがある。接続する電圧階級
Fast Track
対象電源< 5 kV ≤ 500 kW
≥ 5 kV and < 15 kV ≤ 2 MW
≥ 15 kV and < 30 kV ≤ 3 MW
≥ 30 kV and ≤ 69 kV ≤ 4 MW
出所)NYISO Tariffs Open Access Transmission Tariff (OATT) Attachment Z
通常
Fast Track
系統連系審査
(手数料) 記載なし
$500
(手数料、返金不可)
系統連系審査
(デポジット)注
$50,000(固定コスト)※
+$1,000/MW(変動コスト)
$1,000
出所) CAISO “Business Practice Manual For Generator Interconnection Procedures”
大規模施設 小規模発電
① ② ③
注 通常の場合、合計で最大$250,000。$1,000未満は切り上げ
実際の調査コストがデポジットを上回る場合、その差分を支払う必要あり。
実際の調査コストがデポジットを下回る場合、未使用のデポジットは返金される。
Fast Track
対象電源Fast Track
の費用(以下の①-
③の費用)Ⅲ. VPP 及びその構成要素の拡大に伴う課題、対応状況
1. VPP等拡大に伴う送配電網、電気料金への影響 2. 諸外国における対応状況
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1. VPP等拡大に伴う送配電網、電気料金への影響 -事業環境の整理≪再掲≫-
本調査の調査対象国・地域における VPP に関連する事業環境を整理。
各国・地域における電力需給、需給運用、事業体制は現状日本とは異なる事業環境にあり、商用化したVPPに活用されているDERは比較的 規模大きい需要家を対象としたものが中心である。米国 欧州 日本
NY州 CA州 ドイツ 英国
電力需給 • 需要・ピークともに増加傾向 •需要・ピークとも増加傾向
(ダックカーブ) •需要は横ばい
•電力輸出の拡大
•需要は横ばい •需要、ピークともに減少
(RE出力抑制)
需給運用 • NY州内で需給バランス •CA州内で需給バランス
(一部域外との融通有) •欧州単一市場に向けた広域運
用のための制度設計 •同左
(ただし物理的連系容量制約 若干有)
•電力会社エリア内で需給バラン ス+広域運用
事業体制 • ISO+TDSO •ISO+TDSO •TSO+DSO •TSO+DNO •TDSO DER導入に
関わる 政策的位置 づけ
• NEM
• DERの活用によるピーク需要削 減と送配電投資抑制
• REはPV、風力の比率高
•NEM
•同左
+ロードカーブ改善
•REはPV、風力の比率高
•REは優先給電
•FITからオークション(卸取引 市場への直接投入)
•REはPV、風力、バイオマス
•REは非優先給電
•RO/FITからCfD
•REは風力、バイオマス
•FITによるREの導入(原則優 先給電)
•2017買取スキーム変更
•REはPVの比率高い VPP事業の
現状
• DRの市場参画を契機に市場 機会
• NY州REVによるDER活用施 策により市場拡大傾向
•DRの市場参画を契機に市場 機会
•CA州のRE及び蓄電池導入施 策により市場拡大傾向
•DERの需給調整市場への参
画を契機に市場機会を拡大 •DRの市場への参画を契機に
市場機会を拡大 •実証事業段階
•電力各社の調整力公募でDR の活用
特記事項 • DSIPにより各ユーティリティが DER活用プラン
• 蓄電池を活用したピークシフト におけるVPPの活用
•DRPにより各ユーティリティが DER活用プラン
•DERサービスプロバイダのための Scheduling coordinator
•市場参加以外にFIPを活用し たREマネジメントも実施
•集約するDERは数百kW規模 以上
•DNOの課題(系統増強、電 圧問題等)解決のためのVPP 活用
•蓄電池を活用したVPPの事業 機会創出
•実証事業では比較的小規模 DERも活用
•2020年アンバンドリング
電力需給 • 需要・ピークともに増加傾向 •需要・ピークとも増加傾向
(ダックカーブ) •需要は横ばい
•電力輸出の拡大
•需要は横ばい •需要、ピークともに減少
(RE出力抑制)
TSO : Transmission System Operator DSO : Distribution System Operator DNO : Distribution Network Operator ISO : Independent system operator
FIT : Feed in Tariff FIP : Feed in Premium RO : Renewable obligation CfD : Contract for Difference NEM : Net energy metering
RE : Renewable energy
DER : Distributed energy resources DR : Demand response
REV : Reforming energy vison
DSIP : Distributed system integration plan DRP : Distributed resources plan
出所)各種資料より三菱総研作成
2. 諸外国における対応状況 -状況と対応策-
VPP や DER の導入拡大に伴う課題項目毎に、先行して導入が進む欧米における対応状況について整理。
欧米で商用化されているVPP
は、①現状存在するDER
と送配電ネットワークを有効に活用、②既存電力供給手段(大規模電源)と同等のコス ト競争力を有する、ことなどを前提に課題対応がなされている状況。
これらに不足している要素について、蓄電池等の新たなリソースの導入、託送料金の見直しなどの対応が実施されている。
米国では大規模電源の不確実性が高いことからDER
の活用が注目されている。欧州では、環境性の観点からDER
導入が進んでいるが、供給力 は広域運用で確保される見通し(現地調査より)。項目 欧米での状況・対応策
該当する
VPP
提供サービス調整力 卸電力 需要家向け
エネマネ 事業
環境
VPPの市場規模に影響する要素の見通し
(特に電力需要、再エネ導入量の見通し) 欧州:再エネの導入拡大や事業火力売却⇒調整力ニーズ
米国:電力需要増に対応する調整力・卸電力ニーズ 〇 〇
競争力
DER
既存電源に対するDERのコスト競争力
(調整力電源、卸電源としての競争力、ならびにグリッドパ リティ・ストレージパリティの達成時期)
欧州:グリッドパリティに近い状態(独など)
米国:FIT制度ではないため、自家発自家消費に強いニーズ 〇 〇 〇
技術
DERに課す技術要件(応答速度、持続時間等)
• 通信規格、技術規格の統一化(独)
• 通信・テレメトリー要件の標準化を指令予定(米FERC)
• スマートメータインフラの整備(米)
〇
送配電事業者との通信・テレメトリー要件 〇 〇
需要家構内のリソースに対する稼働指令と実績計測 〇 〇 〇
制度・
政策
VPPの事業機会を確保する電力取引制度設計
(調整力公募、卸取引制度、計量等) •
VPPの参画を明示的に認める取引市場創出(米・英・独)
• 最低入札容量の緩和指令を予定(米FERC) 〇 〇
FIT後の再エネ電源の買取制度
•FIPなどDER売電価格の市場連動化(独)
• 元来FIT制度でないため、DER外部売電スキームが成立しやすい(米) 〇 〇
DER増に伴う系統制約/抑制補償(接続制限 等)
• 再エネ出力抑制に対する機会損失費用の補償(独) 〇 〇 〇下流側での潮流変化・潮流増(逆潮流の場合) • 家庭用需要家へのデマンドチャージ導入(米など)
• アグリゲーションにおける系統混雑考慮(米) 〇 〇
自家発自家消費の拡大による系統利用の減少 •
PVの設置容量に応じた固定料金の課金(米)
〇蓄電池等の活用における託送料金の2重課金 - 〇