ベリタスは、最小必要条件のホストとネットワークのみを推奨するので重複排除のパフォー マンスは環境に応じて大きく変わることがあります。ベリタスが提供するベストプラクティス のガイドラインに従うと、ホストの機能に関係なく重複排除を効果的に行うことができます。
ベリタスは NetBackup の重複排除を実装するとき次の方法を考慮することを推奨しま す。
完全修飾ドメイン名を使用する
ベリタスは NetBackup サーバー (さらには、重複排除サーバー) に完全修飾ドメイン名 を使うことを推奨します。完全修飾ドメイン名は特にクライアント側の重複排除を使う場合、
ホスト名解決問題を避けるうえで役立ちます。
重複排除サーバーはストレージサーバーと (ある場合) 負荷分散サーバーを含んでいま す。
p.311 の 「MSDP メディアの書き込みエラー (84)」 を参照してください。
MSDP の調整について
負荷分散サーバーまたはクライアント重複排除あるいはその両方を使用して、パフォー マンスが向上するように重複排除処理を調整できます。
負荷分散サーバーを構成すると、それらのサーバーも重複排除を実行します。重複排除 ストレージサーバーは引き続き重複排除サーバーおよびストレージサーバーの両方とし て機能します。NetBackup は、標準の負荷分散基準に従って各ジョブの負荷分散サー バーを選択します。ただし、重複排除のフィンガープリント計算は、負荷分散基準に含ま れません。
重複排除の作業から重複排除ストレージサーバーを完全に除外するには、重複排除ディ スクプールを使うすべてのストレージユニットに対して次の操作を行います。
第 2 章 配置の計画 35 MSDP のストリームハンドラについて
■ [次のメディアサーバーのみを使用 (Only use the following media servers)]を選 択します。
■ すべての負荷分散サーバーを選択します。ただし、重複排除ストレージサーバーは 選択しないでください。
重複排除ストレージサーバーは、ストレージサーバーのタスク (重複排除されたデータの 保存と管理、ファイルの削除、および最適化複製) のみを実行します。
クライアント重複排除を構成すると、クライアントは自身のデータを重複排除します。重複 排除負荷の一部は、重複排除ストレージサーバーと負荷分散サーバーから除去されま す。
MSDP を調整するために次の方法を使うことをお勧めします。
■ クライアントの初回の完全バックアップに、重複排除ストレージサーバーを使用しま す。2 回目以降のバックアップには、負荷分散サーバーを使用します。
■ クライアント側の重複排除を徐々に有効にします。
クライアントが重複排除処理の負荷に耐えることができない場合に、重複排除処理を サーバーに戻せるようにしておきます。
ストレージサーバーに初回の完全バックアップを送信する
負荷分散サーバーかクライアントの重複排除を使う場合は、クライアントの初回の完全バッ クアップにストレージサーバーを使います。 それから、以降のバックアップを負荷分散サー バーを通して送信するか、またはバックアップにクライアントの重複排除を使います。そう することで、重複排除の総負荷についての情報が提供されます。その後、ホスト間で最適 に負荷を分散するようにジョブを割り当てることができます。
重複排除はどのホストが重複排除を実行するかにかかわらず、同じフィンガープリントリス トを使います。従って最初にストレージサーバーのデータを重複排除できます。その後、
以降の別ホストによるバックアップは同じフィンガープリントリストを使います。重複排除プ ラグインは、クライアントとポリシーの組み合わせの最新の完全バックアップを識別できる 場合、サーバーからフィンガープリントリストを取り込みます。リストは新しいバックアップの フィンガープリントキャッシュに配置されます。
p.60 の 「MSDP のフィンガープリントについて」 を参照してください。
また、ベリタスは負荷分散サーバーとクライアントの重複排除を徐々に実装することを推 奨します。従って他のホストで重複排除を実装する間、バックアップにストレージサーバー を使うことは有利であることがあります。
MSDP ジョブ数を徐々に増やす
[最大並列実行ジョブ数 (Maximum concurrent jobs)]の値を徐々に増やすことをお勧 めします。([最大並列実行ジョブ数 (Maximum concurrent jobs)]はストレージユニット の設定です。) そうすることで、重複排除の総負荷についての情報が提供されます。初回
第 2 章 配置の計画 36 MSDP の配置のベストプラクティス
のバックアップジョブ (初回シードとも呼ばれます) は、2 回目以降のジョブより多くの CPU とメモリを必要とします。初回シードの後、ストレージサーバーはより多くのジョブを同時に 処理できます。 それから徐々にジョブの値を増やすことができます。
p.34 の 「MSDP のパフォーマンスについて」 を参照してください。
MSDP 負荷分散サーバーを徐々に導入する
ストレージサーバーが最大 CPU 使用率に達した後でのみ負荷分散サーバーを追加す ることをお勧めします。それから、負荷分散サーバーを 1 つずつ導入します。 環境がど のように通信を処理するか評価したり、また重複排除のために加えられた少数のホストに 関する問題をトラブルシュートすることを簡単にできることがあります。
多くの要因がサーバーの重複排除パフォーマンスに影響します。
p.34 の 「MSDP のパフォーマンスについて」 を参照してください。
各種の要因のために、ベリタスは重複排除のために複数のサーバーを使うことについて 現実的な予測をすることを推奨します。負荷分散サーバーとして 1 つのメディアサーバー を追加すれば、全体的なスループットはより速いはずです。ただし、1 つの負荷分散サー バーを追加しても全体的なスループット率が 2 倍にならなかったり、2 つの負荷分散サー バーを追加してもスループット率が 3 倍にならなかったりします。
次のすべてが MSDP 環境に該当する場合、その環境は負荷分散サーバーのよい候補 であることがあります。
■ 重複排除ストレージサーバーは複数のコアを持つ CPU に限定されています。
■ メモリリソースはストレージサーバーで利用可能です。
■ ネットワーク帯域幅はストレージサーバーで利用可能です。
■ 重複排除プールへのバックエンドの I/O 帯域幅は利用可能です。
■ 他の NetBackup メディアサーバーは重複排除に利用可能な CPU を備えています。
ギガビットイーサネットは多くの環境で十分なパフォーマンスを提供するはずです。パ フォーマンス目標が負荷分散サーバーを使って、可能な限り早いスループットとした場合 は、10 ギガビットイーサネットを考慮する必要があります。
MSDP クライアントの重複排除を徐々に実装する
自身のデータを重複排除するようにクライアントを構成した場合、それらのすべてのクライ アントを同時に有効にしないでください。 次のとおり、クライアントの重複排除を徐々に実 装します。
■ クライアントの初回バックアップにストレージサーバーを使います。
■ 一度に少数のクライアントでのみ重複排除を有効にします。
第 2 章 配置の計画 37 MSDP の配置のベストプラクティス
そうすることで、重複排除がクライアントの他のジョブに与える影響についての情報が 提供されます。環境がどのように通信を処理するか評価したり、トラブルシューティン グしたりすることを簡単にできることがあります。
クライアントが重複排除処理の負荷に耐えることができない場合に、重複排除処理をスト レージサーバーに戻せるようにしておきます。
MSDP の圧縮と暗号化を使う
NetBackup ポリシーで圧縮か暗号化を使わないでください。むしろ、重複排除処理の一
部である圧縮か暗号化を使ってください。
p.117 の 「MSDP の圧縮について」 を参照してください。
p.119 の 「MSDP の暗号化について」 を参照してください。
MSDP の最適なバックアップストリーム数について
バックアップストリームは NetBackup アクティビティモニターに別のジョブとして表示され ます。ストリームを生成するために各種の方式が存在します。NetBackup では、複数の ストリームを設定するためにバックアップポリシー設定を使うことができます。NetBackup for Oracle エージェントは複数のストリームを構成することを可能にします。また RMAN ユーティリティは Oracle に複数のバックアップチャネルを提供できます。
クライアントの重複排除の場合、最適なバックアップストリーム数は 2 です。
メディアサーバーの重複排除は複数のコアで複数のストリームを同時に処理できます。
Oracle のようなアプリケーションの大きいデータセットの場合、メディアサーバーの重複 排除は複数のコアと複数のストリームを利用します。従って、アプリケーションが複数のス トリームかチャネルを提供できるとき、メディアサーバーの重複排除はより適切な解決策 であることがあります。
バックアップストリームに関する詳細情報を参照できます。
https://www.veritas.com/support/ja_JP/article.TECH77575
MSDP のストレージユニットグループについて
NetBackup MSDP に対するバックアップ先としてストレージユニットグループを使えま す。グループ内のすべてのストレージユニットには[メディアサーバー重複排除プール (Media Server Deduplication Pool)]がストレージの宛先としてある必要があります。
ストレージユニットグループは、バックアップサービスを中断することがある単一障害を回 避します。
複数のディスクプールをまたがるのではなく、同じ重複排除の宛先ディスクプールにバッ クアップポリシーがデータを保存すると、ストレージの節約は最も大きくなります。したがっ て、[ストレージユニットの選択 (Storage unit selection)]の[フェールオーバー (Failover)]
第 2 章 配置の計画 38 MSDP の配置のベストプラクティス