PTN2
① MGM 炭
② Harfa炭
なお、この試料の入手前に少量入手した3試料については付録1として分析値を記載し た(Juloi #1, Juloi #2, Harfa)。
また、事前調査で少量入手した 3 試料についても、分析値を付録 2 に記載した(Juloi, Tuhup (Asmin Koal Indo Tuhup), Borneo Prima)。
(2) 試験項目
下記の項目について分析、試験を実施した。
① 工業分析、全硫黄、元素分析(JIS M8812, JIS M8813、但し恒湿試料はJIS M8811 1976による)
② 灰の分析(JIS M8815)
③ 石炭組織分析およびビトリニットの平均反射率(JIS M8816に準ずる自動分析)
④ 粘結性:るつぼ膨脹指数、流動性、膨脹性(JIS M8801)
⑤ ハードグローブ指数(JIS M8801)
⑥ 発熱量(JIS M8814) 4.1.1.2 試験結果
試験結果を表4.1.1-1に示す。
また、ビトリニット反射率分布を 図4.1.1- 3図4.1.1- 2に示す。
石炭の顕微鏡写真を 図4.1.1- 3と 図4.1.1- 4に示す。
(1) MGM炭
揮発分(無水ベース)38.6%、ビトリニットの平均反射率0.78%の瀝青炭である。
灰分、全硫黄分は低い。灰の組成では、CaOが比較的多い。
石炭化度は低いが、イナーチニットが少なく粘結性が高いので、コークス配合用に使用 できる可能性がある。イナーチニットとしては、図4.1.1-3に示すように、フジニッ トやセミフジニットは少なく、フンギニットが多い。エクジニットも一部みられた。
但し、石炭化度が低いので、コークスに亀裂が多く発生し、コークス粒度が小さくなる と予想される。従って、高品質のコークスを製造するためには、より高石炭化度の強粘結 炭と配合することが必須であると考えられる。
80 0
5 10 15 20 25 30 35
0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2.0 2.1 反射率 (%)
体積(%)
(2)Harfa炭
揮発分(無水ベース)23.0%、ビトリニットの平均反射率1.36%の瀝青炭である。
灰分、全硫黄分は低い。灰の組成では、CaO, Fe2O3, K2O, Na2O が少ない。
石炭化度が比較的高く、イナーチニットも少なく粘結性が高いので、コークス配合用に 使用できる可能性がある。
図4.1.1- 1 MGM炭のビトリニット反射率分布
図4.1.1- 2 Harfa炭のビトリニット反射率分布 0
5 10 15 20 25 30 35 40 45
0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2.0 2.1 反射率 (%)
体積 (%)
81
表4.1.1- 1 石炭の試験結果
MGM Harfa
工業分析と全硫黄 (無水ベース)
恒湿水分 (恒湿ベース) (%) 2.0 0.7
灰分 (%) 4.6 7.3
揮発分 (%) 38.6 23.0
全硫黄 (%) 0.30 0.54
元素分析 (無水無灰ベース)
C (%) 86.4 90.6
H (%) 6.1 5.3
N (%) 2.2 1.9
S (%) 0.3 0.6
O (%) 5.1 1.6
H/C (-) 0.84 0.69
O/C (-) 0.044 0.013
微細組織成分および反射率
ビトリニット (vol.%) 93.3 89.9
エクジニット (vol.%) 1.8 0.0
イナーチニット (vol.%) 4.9 10.1
Ro (平均反射率、ランダム) (%) 0.78 1.36
流動性 (ギーセラープラストメータ法)
軟化開始温度 (°C) 385 408
最高流動度温度 (°C) 440 461
固化温度 (°C) 470 497
log 10 (最高流動度/ddpm) (-) 3.13 2.55
膨脹性 (ジラトメータ法)
軟化開始温度 (°C) 364 401
最大収縮温度 (°C) 415 424
最大膨脹温度 (°C) 451 487
収縮率 (%) 25 23
膨脹率 (%) 72 134
全膨張率 (%) 97 157
CSN (るつぼ膨脹指数) (-) 8 9
HGI (ハードグローブ指数) (-) 63 124
総発熱量 (無水無灰ベース) (cal/g) 8509 8722 灰の組成
SiO2 (%) 40.6 55.3
Al2O3 (%) 31.5 40.8
CaO (%) 6.6 0.3
Fe2O3 (%) 8.5 0.5
K2O (%) 0.8 0.2
Na2O (%) 1.2 0.1
MnO (%) 0.0 0.0
MgO (%) 1.7 0.2
TiO2 (%) 1.5 1.7
P2O5 (%) 2.2 0.1
SO3 (%) 3.3 0.0
82
図4.1.1- 3 MGM炭の組織(油浸)
中央白色組織はフンギニット(スクレロチニット)。
その左の濃い灰色の組織はリプチニット(エクジニット)。
50 μm
83
図4.1.1- 4 Harfa炭の組織(油浸)
全体がほぼビトリニットであるが、中央付近などに一部セ ミイナーチニットやエクジニットらしき組織が見られる。
4.1.1.3 まとめ
(1) MGM炭は石炭化度が低いが、高石炭化度の強粘結炭と配合することにより、高炉 用コークス製造用原料炭として使用できる可能性がある。
(2) Harfa 炭は強粘結炭と考えられ、高炉用コークス製造用原料炭として使用できる 可能性がある。
50 μm
84
付録1 少量入手試料の分析値
表4.1.1- 2 石炭の分析値
Juloi No.1 Juloi No.2 Harfa 工業分析と全硫黄 (無水ベース)
恒湿水分 (恒湿ベース) (%) 16.4 1.6 1.9
灰分 (%) 6.1 1.7 1.8
揮発分 (%) 31.0 17.1 21.6
全硫黄 (%) 0.40 0.70 0.47
元素分析 (無水無灰ベース)
C (%) 75.9 90.1 88.6
H (%) 3.1 4.7 5.1
N (%) 1.5 1.3 2.0
S (%) 0.4 0.7 0.5
O (%) 19.2 3.1 3.8
H/C (-) 0.48 0.63 0.68
O/C (-) 0.19 0.026 0.033
微細組織成分および反射率
ビトリニット (vol.%) 91.2 93.6 94.2 エクジニット (vol.%) 5.5 0.0 0.0 イナーチニット (vol.%) 3.3 6.4 5.8 Ro (平均反射率、ランダム) (%) 1.21 1.68 1.45 流動性 (ギーセラープラストメータ法)
軟化開始温度 (°C) 測定不能 測定不能 447
最高流動度温度 (°C) - - 470
固化温度 (°C) - - 494
log 10 (最高流動度/ddpm) (-) - - 0.30
膨脹性 (ジラトメータ法)
軟化開始温度 (°C) 成型不能 469 432
最大収縮温度 (°C) - 500 500
最大膨脹温度 (°C) - -
-収縮率 (%) - 5 26
膨脹率 (%) - -5 -26
全膨張率 (%) - 0 0
CSN (るつぼ膨脹指数) (-) 0 2 7
総発熱量 (無水無灰ベース) (cal/g) 6394 8755 8731 灰の組成
SiO2 (%) 26.9 35.6 53.8
Al2O3 (%) 56.6 33.4 33.9
CaO (%) 0.4 4.4 0.9
Fe2O3 (%) 5.5 7.7 4.4
K2O (%) 0.4 1.4 0.4
Na2O (%) 0.4 5.6 3.1
MnO (%) 0.0 0.0 0.0
MgO (%) 0.5 1.7 0.2
TiO2 (%) 1.4 2.5 1.8
P2O5 (%) 0.1 0.1 0.2
SO3 (%) 0.6 3.7 0.3
85
図4.1.1- 5 Juloi #1炭のビトリニット反射率分布
図4.1.1- 6 Juloi #2炭のビトリニット反射率分布
図4.1.1- 7 Harfa炭のビトリニット反射率分布 0
5 10 15
0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2.0 2.1 反射率 (%)
体積 (%)
0 5 10 15 20 25 30 35
0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2.0 2.1 反射率 (%)
体積(%)
0 5 10 15 20 25 30 35 40
0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2.0 2.1 反射率 (%)
体積 (%)
86
付録2 事前調査試料の分析結果
表4.1.1- 3 石炭の分析値
Juloi Asmin Koal Indo
Tuhup Borneo Prima 工業分析と全硫黄 (無水ベース)
恒湿水分 (恒湿ベース) (%) 2.2 1.4 1.1
灰分 (%) 3.2 1.2 2.0
揮発分 (%) 30.9 25.7 26.6
全硫黄 (%) 0.26 0.49 1.13
元素分析 (無水無灰ベース)
C (%) 89.1 91.0 90.8
H (%) 5.6 5.3 5.3
N (%) 1.6 1.9 1.6
S (%) 0.3 0.5 1.1
O (%) 3.5 1.3 1.2
H/C (-) 0.75 0.70 0.70
O/C (-) 0.029 0.011 0.010
微細組織成分および反射率
ビトリニット (vol.%) 91.9 92.8 90.6 エクジニット (vol.%) 5.3 0.0 0.0 イナーチニット (vol.%) 2.8 7.2 9.4 Ro (平均反射率、ランダム) (%) 0.98 1.26 1.21 流動性 (ギーセラープラストメータ法)
軟化開始温度 (°C) 416 423 397
最高流動度温度 (°C) 454 467 462
固化温度 (°C) 479 491 498
log 10 (最高流動度/ddpm) (-) 1.04 0.90 2.48
膨脹性 (ジラトメータ法)
軟化開始温度 (°C) 385 413 391
最大収縮温度 (°C) 445 448 415
最大膨脹温度 (°C) 475 490 496
収縮率 (%) 29 23 20
膨脹率 (%) -5 20 179
全膨張率 (%) 24 43 199
CSN (るつぼ膨脹指数) (-) 8 9 9
総発熱量 (無水無灰ベース) (cal/g) 8629 8757 8797
87 0
5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55
0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2.0 2.1 反射率 (%)
体積 (%)
図4.1.1- 8 Juloi 炭のビトリニット反射率分布
図4.1.1- 9 Tuhup炭のビトリニット反射率分布
図4.1.1- 10 Borneo Prima炭のビトリニット反射率分布 0
5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55
0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2.0 2.1 反射率 (%)
体積 (%)
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45
0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2.0 2.1 反射率 (%)
体積 (%)
88 4.1.2 H23年度調査
4.1.2.1 試験方法
(1)試料
以下の4試料を入手し特性を調べた。
③ ウォシュッドセナキン炭