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LPD/PCL 材料の生分解性および薬剤溶出性 in vitro 評価

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第 5 章 Lipiodol (LPD) / polycaprolactone (PCL) の複合材料による高い X 線視認性および

5.4 結果と考察

5.4.5 LPD/PCL 材料の生分解性および薬剤溶出性 in vitro 評価

LPD/PCL材料の生分解性は,まず,lipase/PBS溶液を分散媒としてサンプルを浸漬し,浸

漬前後のサンプル重量を測定することで,重量減少率として評価した.特にlipaseは,生分 解性酵素のなかでもPCL分解性を促進することがよく知られており,材料の生体内分解性 を評価する際に用いられる研究が多く報告されている 182-183Figure 5-21は,55-10000,

55-45000,73-45000のLPD/PCL材料の重量減少率を測定した結果である.一般に,PCL のよ

うな生分解性ポリマーは,平均分子量が小さいほど,オリゴマーに分解される時間が短いた

め,55-10000がもっとも早く分解されると仮定し,サンプルを用意した.一方で,本章の趣

旨であるX線視認性がもっとも高いのは,LPDを体積分率で多く含有した状態であり,

73-45000である.その間の性質を有するサンプルと仮定して,55-45000を用意した.その結果,

55-10000は測定11日目では63%減少し,55-45000および73-45000では,それぞれ測定11

日目で35%,18%減少した.C-TACEにおけるゼラチンスポンジは,体内にて2 ~ 6週間程

度で分解されることが報告されている184

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Figure 5-21 Weight loss of three kinds of the LPD/PCL (55-10000, 55-45000, and 73-45000) substrates immersed into lipase/PBS and PBS.

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Figure 5-22には,73-45000を用いた長期の重量減少率測定の結果を示した.全期間にお

いて,PBS中よりもlipase/PBS中で73-45000 LPD/PCLは早く重量が減少した.具体的には,

32日後においては,PBS中における73-45000 LPD/PCLは,7%程度の重量減少率であった のに対し,lipase/PBS中においては,約22%の重量減少率を示した.Figure 5-23 には,73-45000 に 脂 溶 性 抗 が ん 剤 と し て , 肝 臓 が ん 治 療 に 有 効 と さ れ る MPT を 含 ま せ た

MPT/LPD/PCL ビーズを用いた薬剤溶出性試験の結果を示した.用いた分散媒は,PBS,

lipase/PBS,NaOHとした.PBS単体においては,32日で約93%もの仕込み薬剤が溶出した

のに対し,lipase/PBSでは約20%程度にとどまり,NaOHにおいては40日後で10%程度の 溶出にとどまった.

実際の血管内においては,貪食細胞の存在やlipaseの他の酵素や血管の脈動など,複数の 要因が加わると予測される.また,重量減少率が100%になる前にビーズは崩壊し,血管塞 栓状態は解除されると予測されるため,in vitro結果をin vivo予測に用いることは難しい.

したがって,作製した三種類のLPD/PCLビーズである55-10000,55-45000,73-45000のう

ち,まずin vivoのX線視認性に関しては,最もLPD含有率の多い73-45000が最も高い値

が出る条件と判断し,in vivo の生分解性に関しては,最も生分解が早いと考えられる

55-10000を用いて,後の試験をおこなった.

Figure 5-22 Weight loss of the LPD/PCL (73-45000) substrates immersed into lipase/PBS and PBS.

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Figure 5-23 MPT release profiles from the LPD/PCL (73-45000) substrates immersed into lipase/PBS and PBS.

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