m
(2.7)
H:呼吸熱[kJ/h.kgDM]
ハVηδ
m : CO2のそル質量[g/molJ
J:排出 CO2 ガス lmolあたりのグルコース完全燃焼熱 [=422. 97kJ/molJ
で求められる。
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表2・3 実験式のパラメータ(籾と小麦)
Table2・3 Parameters in (2.6)equ. for rough rice and wheat
パラメータ 籾 麦
α(mgCOz!h . kgDM) -2. 7201 x 1012 -1. 2462 x 108 b (mgC02/h・kgDM) -1. 3351 x 1011 -6. 2757 x 106
c (mgC02/h・kgDM) 1. 5133 X 1010 6.3891 X 105 d (K) 5.7051 X 103 3.5109 X 1013
e (K) 2.0777 X 102 7.7205 X 101
f (K) -4.7601 -1. 2099
Rの標準偏差 I 3.3685 X 10-1 9. 6763 X 10-1
(mgC02/h. kgDM)
ワム-9d
2.4摘 要
小麦や籾を貯留あるいは貯蔵する際に発生する呼吸熱を推定する 間接法として, また, その際の穀物間隙中での酸素濃度低下による 層中の穀物の呼吸障害を知る基礎として呼吸速度を測定した。 具体 的には, 穀物から排出される CO2ガ、ス濃度を, 読み取り精度lppm の赤外線ガス分析計によって種々の穀温, 含水率条件下で測定し,
呼吸速度を穀物に含まれる単位乾物重量;単位時間当た りのC02mg 数として算出した。 呼吸速度の穀温, 含水率との関係をプロットし た結果, 籾については穀温, 含水率のどちらに対しでも呼吸速度は 指数関数的に上昇する傾向を示したが, 小麦の場合には含水率に対 しては籾とやや傾向が異なり, 高含水率になるにしたが って, 指数 関数的上昇傾向から直線またはS字状の上昇傾向に変化することが 分かった。 また, 呼吸速度と穀温の Arrhenius プロットを行った ところ, 測定値は Arrhenius 式に極めてよく一致したことから,
呼吸速度を化学反応速度と見ることの正しさを確認できた。
このような呼吸速度の Arrhenius 型温度依存性と含水率に対す る籾と小麦の傾向の違いを考慮、して, 本研究では6つのパラメータ をもっ実験式を提案し, 非線形の最小二乗法によって籾と小麦に対 するパラメータを算出した。 得られた実験式による計算値と実験値 を比較検討したところ, 温度, 含水率の広い範囲に亘って良い一致 をみた。
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第3章動的ガス環境下におけるキュウリ果実の呼吸特性
3.1緒 言
野菜や果実の鮮度は, 適切な代謝生理の制御と微生物汚染の防止 や静菌操作によって維持される。 代謝生理の制御には, 収穫後青果 物の環境に対する反応を明確にすることが必要で, その指標に有効 なものが呼吸作用の状態把握である。青果物の呼吸特性については,
これまでに多くの報告39,40,41,42,43,44,45,46)があるが, 測定の難易な ど により CO2排出量のみで呼吸を表し, O2吸収量の状態を明らか に していない場合が多い。 一方, デシケーターなど, 体積一 定の密閉 容器内に農産物を入れて 定期的にガスをサンプリングして, ガス 濃度の変化量から呼吸を推定する方法も見られる。 しかしこの方法 では呼吸商が1でない場合には, O2消費量に対する CO2排出量が 異なるために, デシケータという一定体積の状態では圧力が負圧も
しくは加圧状態となってしまうことになり, 測定原理上からも大き な誤差を避けることができない。 勿論, 通気状態でガスサンプリン グする方法もあるが, 包装状態にある農産物の環境とは異なった状 態での計測となる。 すなわち, 湿度, ガス組成, 排出される呼吸熱 の影響などが画一的となりがちで, これを解決して実際条件を再現 するには複雑な制御が必要となる。 また, CO2排出のみでなく, 02 消費量も同時に検討している場合でも, 呼吸や環境ガ、ス濃度が安定 した定常状態を前提としたものであった。 しかし, 長期貯蔵環境と 異なる短期間の流通過程では, 環境ガス組成は動的に変動すること が多く, また温度変動もあることが知られている47)。 この状態では,
4-9d
密封状態に近い青果物の場合, 呼吸による CO2濃度の蓄積, O2濃 度の減少というCA環境による呼吸の抑制と共に, 発生する呼吸熱 による温度上昇の呼吸促進効果という相反する効果も共存する。 こ うした環境のもとでの青果物の反応を解明していくことは今後の大 きな課題のひとつであり, この時の生体反応を呼吸速度や呼吸商に よって解析して推定される代謝生理は, 合理的な鮮度保持や高品質 維持設計を考える上で重要である。 本研究では, 動的な環境下での 測定法であるパウチ法48,49,50)を用いて, キュウリ果 実を供試材料と して, まずガス環境変化が呼吸特性に及ぼす影響を検討してその特 性を考察した。 青果物の環境に対する代謝生理の挙動は品目, 品種 によって異なり, 特にキュウリはナス, ピーマンなどに並んで低温 感受性の高い作物のーっとされており しかも我が国における生産 量も非常に多い作物であり, 関連研究51,52,53)も多いため供試材料と して選定した。
3.2 測定方法
3.2.1供諒材料
供試材料には平成9年6月30日に九州大学附属農場にて収 穫され たキュウリ ‘シャープ1 ' を用いた。 試料は3月3日に接木, ハウス 栽培されたものである。 実験当日午前9時に収穫された試料は, 実 験室搬入後直ちに実験温度である5t, 150C, 30tに設定された定 温庫に静置され, 所定の温度になったことを確認した後, 実験に供 試した。
-35-3.2.2パウチ法による呼吸速度測定法
呼吸速度の測定はパウチ法によった。 これは, 青果物をフィルム 小袋内に密閉し測定するものであり, フィルムの選択的ガス透過性 による内外のガス 移動及び青果物自身の呼吸による O2消費 , CO2 排出を同時に考慮、し つつ, 数値計算により呼吸速度を推定する方法 である。 非定常的環境下での青果物の呼吸速度を測定するのに有効 な方法であると考えられ , また , フィルムの材質, 厚さ , 試料の重 量等を変えることにより,様々なガス環境を得ることが可能である。
以下に, パウチ法による呼吸速度測定法について述べる。
包装内のガスは O2, CO2, N2の3種類とし , その他のガ、スは無視
できるものとした時 , 微小時間における包装内ガスの体積変化は,
包装内外のガス分圧差に比例した物質移動と青果物の呼吸による O2消費と CO2排出 によるものと考えることができる。 これは次式 に表される48)。
d九= dVO +d�今+dv'
d九= f ko(Poa-Wt-Vdt d九= f kc(ι-Pc }1t
+RCWdt d九= f kN(PNa-Wt
ここで ,
dVs ,dVO,dVC ,dVN
:包装内の全ガス , O2, CO2, N2のガス体積 の微小時間での変化量[mlJA:包装の 表面積[m2J
L:フィルムの厚さ[mJ
Ko,Kc,KN
:包装内 O2, CO2, N2のガス透過係数[ml'm/m2•ρO Qリ
h. atmJ
α:外気を表す添字 W: 青果物の質量[kgJ
Ro,Rc:青果物の呼吸によるO2 消費量, CO2 排出量[ml/kg. hJ
上記の式で 表されるように, ガス透過係数が既知であれば, 計算 によりフィルム透過によるガス濃度変化を知ることができ, これと 包装内ガス濃度の実測値の差が青果物の呼吸によるものと見なすこ とができる。 したがって, 経時的に包装内ガス濃度の実測値を得,
順次推定を繰り返すことで, 変化するガス環境のもとでの青果物の 呼吸による O2消費と CO2排出量を推定することができる。 なお,
包装内の全圧が包装外の圧力と同等と見なされない場合は, 包装内 ガス濃度からガス分圧を得る場合, 包装内全圧を別途測定する必要 がある。 すなわち, 全圧にガス濃度比を乗じて, ガス分圧を得なけ ればならない。 本研究では, フィルム包装を膨張状態の体積の約半 分の体積までの包装状態として, 包装による加圧を無視できる範囲 として実験を行った。
フィルムを介してのガス移動及び青果物の呼吸によって各ガス及 び包装全 体の体積は変化しているため, 解析解を得るのは容易では ない。 そこで, 数値計算によることとし, 呼吸速度R。とRcが 得ら れたと仮定して, 暫定値を与えて計算し, 得られたガス分圧の計算 値と実測値の差の平方を求める。 この差の平方を小さくするよう暫 定値を順次変更して計算を繰り返して, 差の平方が最小値となる時 の暫定値を, 求める 呼吸速度とする。 このアルゴリズムを図3・1に 示した。
この方式は, 高速演算処理が可能なコンビュータの使用を前提と
門iηο
しているものであり, その具体的手順は次のようである。 すなわち,
想定される青果物の呼吸速度の最下限値を暫定初期値とし, 想定さ れる最大上限値まで刻み値を与えて暫定値をもとに式にもとづいて 繰り返し計算を行う。 なお, 本研究ではキュウリ果実の呼吸速度に 関する文献値55)を中心として, 呼吸速度の最下限値と最大上限値を 与えた。 青果物の呼吸速度の初期暫定値(暫定のR。とRcの値)と 初期ガス分圧の実測値をもとに式によってð.!時間後の各ガスの体 積変化量が算出される。 この体積をもとにð.!時間後の新たなガス 分圧を算出する。 この O2, CO2, N2の三種類のガスの計算された 分圧値と測定された分圧値との差の平方和を予め設定した呼吸速度 範囲の刻み, すなわち暫定値すべてについて計算し, その中で最も 小さな差の平方和を与える暫定値をその時の求める呼吸速度とする。
これを実測しているð.T時間毎に順次行えば, 動的呼吸速度の変化 を推定することができるというものである49)。
なお, 算出に必要となる任意温度におけるフィルムのガス透過係 数は以下のように得た。 本研究に用いたフィルムは, 低密度ポリエ チレン(LDPE,厚さO.035mm) と ポリ塩化ピニル(PVC,厚さ O.095mm)の二種類であるが, これらを 表面積200cm2(lOcmX
10cm)に製袋し, 高純度CO2ガスを袋に適度な余裕が残るよう封 入した。 袋内ガス濃度の経時変化をガスクロマトグラフ(GLサイ エンス製 GC- 390,TCD)により O2, N2, CO2について測定し,
それぞれの気体に対するフィルムのガス透過係数を算出した。 すな わち, ガス透過係数の算出に用いるための式は, 先に示した式のう ち呼吸による項が削除された形で表される。 これを呼吸速度の算出 と同様の方法であるが, 呼吸速度を順次変更する代りに, 各ガス透