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E-cの平 均

ドキュメント内 Kyushu University Institutional Repository (ページ 41-54)

6パターンの親近因子の得点平均

F- E-cの平 均

N-D-cの平

N-E-cの平

N-G-cの平

F-A-cの平

F-B-cの平

F-C-cの平

F-E-cの平

質因子

0.24 -0.33 0.57 -1.40 1.25 -0.43 -0.63 1.20

親近因子

0.25 0.48 0.57 0.37 1.09 0.98 0.68 0.50

特徴因子

1.00 -0.05 0.45 0.74 -0.02 -0.49 -0.89 -0.47

-2.00 -1.50 -1.00 -0.50 0.00 0.50 1.00 1.50

開放型の各小分類の得点平均

図 3-19 開放型の得点平均

(2)開放型の平均得点

 南京市と福岡市の 8 小分類についての開放型の平均得点は図 3-19 の とおり。全体から見ると、F-A-c の質因子の平均が 1.25 と最も高く、

親近因子の平均が 1.09 で非常に高い。次に、F-E-c の質因子の平均が 1.20 で質因子のなかで 2 番目に高く、親近因子の平均が 0.50 である。N-E-c と N-A-c の質因子の平均はそれぞれに 3 番目、4 番目に高く、各平均が 軸の正方向になった。一方で N-G-c の質因子の平均が -1.40 で最も低く、

F-B-c と F-C-c の質因子と特徴因子の平均が全て低く、マイナスになった。

 このことから、両都市の開放型において、福岡市の A- 服飾用品業態 と E- 喫茶業態の質因子や親近因子の評価は非常に高く、特徴因子の評 価は低いといえる。また南京市の A- 服飾用品業態と E- 喫茶業態の各因 子もよく評価された。一方で南京市の D- 加工食品業態と G- 軽飲食業態 の質因子の評価は低かった。また、福岡市の B- 生活文化用品業態と C-日用生活用品業態は親近因子を除いて、質因子や特徴因子の評価がとも に低かった。

 なお、開放型では、福岡市の各小分類の特徴因子が南京市より低く評 価された。

N-F-fの平均 N-H-fの平均 F-D-fの平均 F-F-fの平均 F-H-fの平均

質因子

-0.55 -0.19 0.74 0.04 -0.40

親近因子

-0.96 -1.07 0.13 -0.89 -1.79

特徴因子

0.35 0.94 -0.36 0.56 -0.85

-2.00 -1.50 -1.00 -0.50 0.00 0.50 1.00 1.50

閉鎖型の各小分類の得点平均

(3)閉鎖型の平均得点

 南京市と福岡市は同じように、F- 料理飲食業態と H- 遊興飲食業態の 小分類において、閉鎖型のファサードが多い。図 3-20 は、南京市と福 岡市の 8 小分類についての閉鎖型の平均得点である。各小分類を照ら し合わせてみると、福岡市の D- 加工食品業態の質因子の評価が 0.74 と 最も高いが、ほかの小分類の平均はほぼ 0.05 以下であり、非常に低い ことが分かった。また、各小分類の親近因子の評価が全て 0.15 以下と 非常に低い。特徴因子において、南京市の H- 遊興飲食業態の平均が 0.94 と最も高く、次に福岡市の F- 料理飲食業態と南京市の F- 料理飲食業態 の平均がそれぞれに 0.56 と 0.35 でやや高く見られた。

 両都市の閉鎖型の各小分類は、親近因子と質因子の評価が共に低いが、

特徴因子の評価は高い傾向だった。

図 3-20 閉鎖型の得点平均

N-F-bの平均 F-D-eの平均 F-F-eの平均 F-G-eの平均 F-H-eの平均

質因子

0.40 0.70 0.99 -0.10 -0.21

親近因子

-1.07 -1.17 -0.53 -0.36 -0.88

特徴因子

1.10 -0.35 0.92 -0.65 0.16

-1.50 -1.00 -0.50 0.00 0.50 1.00 1.50

両都市の伝統建具型の各小分類の得点平均

(4)両都市の伝統建具型の平均得点

 南京市と福岡市は同じように、F- 料理飲食業態と H- 遊興飲食業態の 小分類において、伝統建具型のファサードが多い。図 3-21 は、南京市 と福岡市の各小分類の伝統建具型の平均得点である。福岡市の F-F-e の 質因子と特徴因子の平均が 0.9 以上で非常に高いが、親近因子の平均が -0.53 で非常に低い傾向だった。また、南京市の N-F-b は F-F-e と同じ ように、質因子と特徴因子の平均がやや高いが、親近因子の平均がマイ ナスになった。福岡市の F-D-e の質因子の平均が 0.7 でやや高いが、親 近因子や特徴因子が低く、マイナスになった。さらに、福岡市の F-G-e と F-H-e の 3 因子の平均が全て低く評価された。

 したがって、両都市の伝統建具型において、南京市の F- 料理飲食業 態と福岡市の F- 料理飲食業態の小分類は、デザインの質や特徴が高く 評価されたが、福岡市の G- 軽飲食業態と H- 遊興飲食業態の 3 因子の 評価が低いと示された。なお、両都市の伝統建具型は閉鎖型と同じよう に、親近因子の平均が極めて低いことが分かった。

図 3-21 両都市の伝統建具型の得点平均

質因子 親近因子 特徴因子

窓口型の平均

-0.21 0.29 0.14

-0.30 -0.20 -0.10 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40

窓口型の得点平均

図 3-22 窓口型の得点平均

(5)窓口型の平均得点

 南京市と福岡市の 8 小分類の中で、窓口型は極めて少ないが、窓口 型の印象評価の特徴を明らかにするため、3 件のサンプルの各因子得点 の平均を算出した(図 3-22)。窓口型の親近因子の平均が 0.29、特徴 因子の平均が 0.14、質因子の平均が -0.21、各因子の差は小さかった。

窓口型は多彩・広告型と同じように、親近因子の評価がやや高いが、質 因子の評価が低いという特徴があるといえる。

 本章は南京市と福岡市の都心部における 6 パターンのファサードの 印象評価の傾向を把握するために、6 パターンの 65 ファサードについ てのアンケート調査、因子分析及び因子得点平均の比較分析を行った。

その結果から、3 つの共通因子が抽出された(図 3-23)。第 1 因子は「不 安定な感じ―安定した感じ」、「質の悪い感じ―質の良い感じ」、「落ち着 きのない―落ち着きのある」、「不快な感じ―快適な感じ」、「こだわりを 感じない―こだわりを感じる」などの 5 評価項目で構成される質因子 であった。第2因子は「閉鎖的な感じ―開放的な感じ」、「業種が分かり にくい―業種が分かりやすい」、「重厚な―軽快な」、「よそよそしい―親 しみがある」などの 4 評価項目で構成される親近因子であった。第3 因子は「特徴のない―特徴のある」、「つまらない―楽しい」と「目立た ない―目立つ」などの 3 評価項目で構成される特徴因子であった。

 因子分析の結果から SD 法の平均評価値より、12 評価項目には、質 4. まとめと考察

4.1. 印象評価の 3 共通因子の抽出

質因子

親近因子

落ち着きのない―落ち着きのある

特徴因子

質の悪い感じ―質の良い感じ 不安定な感じ―安定な感じ

不快な感じ―快適な感じ

特徴のない―特徴のある つまらない―楽しい 目立たない―目立つ 業種が分かりにくい―業種が分かりやすい

重厚な―軽快な よそよそしい―親しみがある 閉鎖的な感じ―開放的な感じ

こだわりを感じない―こだわりを感じる

図 3-23 3 つの評価因子

因子、親近因子、特徴因子の 3 評価の共通性を客観的に明らかにした。

これらの共通因子は調査対象者が南京市と福岡市の店舗ファサードを評 価する際に重要な評価因子であると考える。

 南京市と福岡市のそれぞれの印象への特徴と、各都市の 3 業態の印 象への特徴を把握するために、SD 法の平均評価値と因子得点平均の比 較分析を行い、それぞれの結果を表 3-21 と表 3-22 のように示す。

 SD 法の平均評価値および因子得点平均の比較分析の結果から両都市 の路面店ファサードの質因子は差が大きく、福岡市の質因子の評価は南 京市よりかなり高かった。また南京市の特徴因子の評価は福岡市よりや や高く、両都市の親近因子の評価のズレが小さいという傾向が見られた。

 両都市の 3 業態の SD 法の平均評価値と、因子分析の因子得点平均の 比較分析の結果から見ると、福岡市の服飾業態の質因子と親近因子の評 価が最も高かった。また福岡市の生活用品業態の親近因子の評価が高い が、一方福岡市の飲食業態の親近因子の評価が最も低かった。さらに南 京市の服飾業態と飲食業態の特徴因子の評価がともに高く、生活用品業 態の質因子と特徴因子の評価はすべてにおいて低かった。

4.2. 両都市および各都市の 3 業態の印象評価の特徴

表 3-21 両都市の全体の平均評価値と因子得点平均値の結果のまとめ

都   市 印象の差が小さい因子 印象の差が大きい因子 南京市と福岡市 親近因子、特徴因子 質因子

福岡市は南京市より質の良い感じ・落ち着きのある・こだわりを感じる・

因子分析

快適な感じがあるという印象を受けた。

南京市の店舗ファサードは全体的に目立っており、特徴があるという 傾向がある。

平均評価値

 南京市と福岡市の各パターンと 8 業態の小分類の印象評価の特徴を 把握するために、SD 法の平均評価値と因子得点平均の比較分析を行い、

それぞれの結果を以下のようにまとめた。

(1)各パターンの印象評価の特徴

・SD 法の平均評価値の比較結果

 伝統建具型(南京市)は、目立つ・特徴のある・楽しい・質の良い感 じ・落ち着きのある・こだわりを感じる・安定した感じ・快適な感じな どの平均評価が最も高く、伝統建具型(福岡市)は、特徴のある・落ち 着きのある・安定した感じがあるであった。

 また開放型は開放的かつ快適な感じがあり、業種が分かりやすく、ま たやや目立っており、質が良く、親しみがあり、こだわりが感じられる という特徴があった。

 多彩・広告型は業種が分かりやすく、親しみがあるが、特徴がなく、

つまらなく、質の悪い感じがあり、落ち着きがなく、こだわりが感じら 4.3. 各パターンおよび両都市の小分類の印象評価の特徴

さらに、南京市の服飾業態が最もわかりやすいと評価された。

のない・こだわりを感じない・不安定かつ不快な感じというイメージがある。

業   態 印象の差が小さい因子 印象の差が大きい因子

両都市の服飾業態 親近因子 質因子、特徴因子 両都市の生活用品業態 親近因子、特徴因子 質因子

両都市の飲食業態 質因子、親近因子 特徴因子 因子分析

分かりすい・こだわりを感じる・安定な感じ・快適な感じという特徴がある。

りにくいが、こだわりが感じられ、安定感があり、快適なイメージがある。

平均評価値

福岡市の服飾業態は楽しい・落ち着きのある・開放的な感じ・軽快な・業種が

福岡市の飲食業態は目立たず、閉鎖的かつ重厚な感じがあり、業種が分か

南京市の服飾業態と飲食業態は目立つ・特徴のあるという傾向が最も高い。

南京市の生活用品業態は特徴のない・つまらない・質の悪い感じ・落ち着き 表 3-22 両都市の 3 業態の平均評価値と因子得点平均値の結果のまとめ

ドキュメント内 Kyushu University Institutional Repository (ページ 41-54)