t
c 頭髪 平均・
t i ]∃こ B 私 物
0 .‑ 3 年(N =4) 3. 00 3 . ー.7 2 .5
3 .‑ 10 年(N =3) 2.3 3 2 .3 3 2 .3 2 .3
1 0 . ‑ 20 年(N =7) 2.4 3 2 .4 3 2 .1 2.3 2 0年 ‑ (N =1 3) 2.2 3 1 .8 5 ー.7 1 .9 全体 2.4 1 2 .2 2 1 .9 2.1 相関 係 数 ‑‑‑0.2 8 ‑‑.0 .4 1 ‑‑0 .0 ‑‑‑0.
表4.1 7 から明ら かなように、 A ‑ C の各 場 面に おい て、 平 均 回 答 数は教 職 年 数 の多い 教 師ほど 小 さくなる傾 向にある。 項 目に よりや や 異 なる が、
‑0 .3 0 程度の弱い負の相関も
見 られ た。 この ことは、 教 職 年 数の多い教 師ほど、 「生徒指導場 面にお ける教 師の判 断 理 由」 を挙 げる数が 少 なくなることを意味して いる。 こ の結果 そのもの の分析は本 研 究の目 的で はないため省 略す る が、 こ の結果は後の分析において重 要 となる0
続いて、 回答 者のより質的 な傾向 を知るため、 A ‑ C の場 面 を捨象し、 回答数別にまと めたのが、 次の表4.1 8 である。 表4.1 7とは異なり、 こちらは、 A ‑ C の質 問の 中で、 そ れ ぞ れの選 択 肢 をいくつ 答えた かをまとめたものである。 そのため、 それ ぞ れの選 択 肢に おけ る回答数を合計すると、 回答者全体の人数に合 致する。 また、 考 察を容易にするため、 そ
6 8
れ ぞ れの選 択肢に おける平 均 回答数を併記してある。 考察の際に は、 回答数お よび平 均 回答数の多さを生徒指導場 面の理 由として教師が 重視する指標とみなすこととする。
表4 .1 8 生徒 指 導場面にお け る教 師の判 断 理由の内 訳 ( 回答数別)
人数/ 割 合 回育数 回答 者
数計
平均 回香 数 な し 1 つ 2 つ 3 つ
先 生 ご 自 身 が 2 4 3 0 0 2
0 .l l 不快 な 気分 にな るた め. 8 8 .9 % ーー.1% 0.0 % 0.0% 一o o.0 %
の生徒 達が 8 8 8 3 2
1 .2 不快 な気分に な る と判I 析 した た め. 2 9.6 % 29.6 % 2 9.6 % 1 ー.1 % 一o o.0 %
の生徒達の 2 1 1 9 5 2
ー.6 強の妨 げにな る と判 断した た め. 7.4 % ヰ0 .7 % 3 3.3 % ー8.5 % 一o o.0 %
学 校で決め られた 2 5 1 3 7 2
1 .9 ル ー ルを守らせ る た め○ 7 .4 % 18,5 % 4 8.1 % 2 5.9% 100.0%
指 導 を通 して ; ● ● 2
ー.3 公(おお や け) の意 誰 を育てる た め○ 2 9.6 % 2 5.9 % 2 2.2 % 2 2.2 % 一o o.0 %
その他 2 0 5 2 0
了4.ー% ー8 .5% 7.4% 0 .0%
2
100.0 ,i 0 .3
表4.1 8 の平均回答数に注 目 す るとき、 「学校で決められ たル ー ル を守らせ るため」 の平 均 回答数(1 .9 3) が最も高く、 次に多い項 目は「他の生徒達の勉強の妨げになると判 断し た ため」(1 .6 7) である。 こ の結果は、 学校の ル ー ル や勉 強とい っ た 理 由 が、 生徒指 導場面 で しばしば 取り上 げ られ ることを示して いる。 「指 導を通して 公 の意識を育て るため」 の平 均回答数も、 他の項 目に 比 べ れ ば低くは ない(1 .3 7)。 しか し、 生徒を納得させ る理 由として ふさわしくない ことと、 こ の質問の回答数の上 限(3 つ) からか、 「学校の ル ー ル 」 や「勉強の 妨 げ」 ほど多く回答され ない傾向にあるといえよう。
そし て、 先の表4.1 6 の結果 と照 らし合わせれ ば、 次の ことがいえよう。 す な わ ち、 教師は 生徒指導の判断 基準を規律や学業の成立といっ た教 育的観点から生徒指導を行っ てお り、 私 語(場 面A) の場合は「勉 強の妨げ」 、 私 物(場 面B) や 頭髪(場 面 C) の場合は「学校
の ル ー ル」 など、 その場面に適した 理 由づけ をし ているといえるのである。 た だし、 場面 C にみ られ た「髪を染め る」 は近 年 特有の問 題であることも あり、 教 師はその理 由づけに困 窮し ていると考え られる。 教職年数の多い教師ほど理 由に つ いて答えなくなる傾向 は、 世 代の違い に よる教師生徒間の価値観の違いともか かわりがあると考えられよう。
6 9
(4) 生徒指導で反 発 さ れ た場 合の教師の対応
第1 章で は、 本 研 究に お いて「人権」という言葉を用 いて生徒が教師に反 発してくる事 態を 問 題視し ていることを述 べた。 この ことに関 わり、 本 調 査で実 施した質問 紙で は、 A ‑ c の場 面 設 定に よる質問 を終えてから、 実際に生徒指導場 面で生徒から「人権侵害だ」と し て反 発 されることがある か尋 ねている。 その回答結果は次の表4.1 9 のとお りである。
表4 .1 9 生徒 指導場 面で「 人権侵害」 と 反 発 さ れ た経挨 の内訳
表4.1 9 にある ように、 「よくある」 は0 人(0 .0 % ) 、 「ある」 は 4 人(1 4 .8 % ) と、 生徒指導で 実 際に反 発 される場 面は決して多いとは言 え ない。 しか し、 「まっ たくない 」と答 えた者が
1 0 人(3 7 .0%) に留まっていることを考えるなら ば、 道徳教 育・人権教育に力 を入 れている x 中学校に お いてさえ、 こうした 場 面に直面したことのある教師が過 半数であると解釈す
べきだろう。
なお、 こ の質問で は、 生徒が「人権侵害だ」とし て反 発してくる具体的 場 面につ い て、 自 由 記 述で答 えてもらう欄を設 けた。 その 内容につ いて は、 次のとおりとなっ た( 括弧 内に表
4.1 9 の選 択 肢 を 記載) 。 これ らの記 述から、 教師の生徒指導が適 切でなか った 場合に生 徒が「人権侵 害」とし て反 発してくる場合があること、 反 発 する生徒が 用いる「人権」 は、 もと もとの意味( 教師が捉 えている「人権」) とは異 なる用い方であることが窺える。
1 . 生徒をひいきしているといっ た 内容だった と思う。 〔ある/ 男性、 教職年数2 0 年以 上〕
2 . 教師が 目撃した場面で指導をして しまいが ちでその原 因 が わからない時に生徒の反 発 をかうことが あります。 〔ある/ 男性、 教職年数2 0 年以 上〕
3 . ある先生 が 特 定の子 ども ばかり、 授 業中に指名したり、 えこひいき をしたとき。 頭髪違 反 や 服装違反 が あったとき、 授業に入 れ なかったり、 式に参加 させなかっ たとき。 〔あ ま りない/ 男性、 教職年数2 0 年以 上〕
4 . 人権 侵害 や差別 だという言葉は、 基本的に は、 そのま まの意 味で使う生徒は 少 ない
7 0
ように思う。 普段から、 信頼関 係 が あ まり保 た れてない生徒が、 自分の正当 性 を通 す 時に使う場合が多く、 よく話 を聞く先生 や、 毅 然とした態度の筋の通 っ た先生 が 言 わ れているのを聞いたことが ない。 〔あまりない/ 男性、 教職 年数2 0 年以 上〕
5 . そ れこそ、 子 どもとつ な がる チャ ンスと受けとめま す。 〔あまりない/ 男性、 教職 年数
1 0 年以 上2 0 年未 満〕
ところ で、 こうした事態に直面した 場合、 教師は実際にどのように対 応 するのであろうか。 先の A ‑ C の場面 設定で は、 生徒指導の対 応 や その理 由 を 尋 ね た 後、 その締めくくりとし
て「生徒が" 人権侵 害だ" と反 発し てきた 場合にどうする か」 に つ いて尋 ねている。 こ の結
果は次の表4.2 0 のとおりとなっ た。 な お、 選 択 肢の中にある「0 0 に よっ て他の人 が 迷惑
して いる」 の 「0 0 」 に は、 そ れ ぞ れ「私 語」 「私 物の持 ち込 み」 「その頭 髪」と、 そ れ ぞ れの 場 面 設定に応じた記 述になっている。 また、 表 の右にある「主 な 対 応」 は、 3 場 面にお ける 回答で最も多かっ たもの(す な わ ち、 3 場 面 中2 場 面 以 上で見 られ た 回答) を回 答者ごと
に集計した結果である。 3 つ の場 面でそ れ ぞ れ異なる回答をし、 主 要 理 由 を求められ ない 場合は「臨機応変」としてまとめた(便 宜 上、 選 択 肢の欄 に「臨機応変」 を載せたが、 質問 祇にお いて「臨機応変」という選択肢を 設 けた わ けで はない)0
表4 .2 0 生徒 措辞において反 発され た場合の 対応 の内訳
表4.2 0 に注 目するとき、 回答の ばらつきの違いを除け ば、 A( 私 語)とB(私 物) の場 面で は「他の人が迷惑し ている」 が、 C( 髪染め) の場合に は「人権の使い方 の誤 り」 や「とに かく ダメ」 を答え た 人数が最も多い ことが分か る。 A のように周 囲に迷惑をかけることが明 らか な場合に は「迷惑している」 、 そうでない場合は「人権の使 い方 の誤り」 「とに かくダメ」とし
7 1
て対 応 する傾向があると考えられよう。 また、 「主 な 対 応」 に注 目 するときに最も 回答者 数
が多い のは「人権の言葉の使い方が 正 しくない 」(1 0 人) であり、 A やB で多かっ た「他の 人が迷惑し ている」 は 3 人 と少 ない。 よって、 A や B に お いて「他の人 が 迷惑し ている」 が
多いのは、 私 語 や 私 物 持 ち 込みとい っ た特 定の場 面に依拠した結果 だといえる。
(5) 生徒指導の方針. 対応一理由の関連性
これ まで、 生 徒 指導の方 針 や、 場 面 設 定 を通しての教 師の対 応 とその理 由、 反 発 された 場合の対 応 につ いて見てき た。 表4 .1 2 から表4.2 0 までの傾向 を 見る限り は、 場 面に よ る 対 応の違いはあ れ ど、 対 応の 中 身 や その理 由づけにつ いて大 きな 問 題はないように見 え る。 し か し、 これ まで の集 計結果は、 方 針 や教師の対 応 な どに つ いて、 あくまでも横断 的 に集計した結果 を述 べ た に過ぎない。 これ まで述 べ てきたことの関 連 性 を見るべく、 こ こで は方 針・ 対 応 ・理 由に お けるクロス集計結果 を提 示し、 考察を深め ることとしたい。
生徒指導に関 する項 目で、 いくつ か クロ ス集計 を行 ったところ、 興 味 深い結果が見 出 さ れ た。 以 下に示 す
表
4.2 1 は、 「生徒 指導にお ける注意の仕方( 表4.1 2 参 照)」 と「生徒に 反 発 された場合の対 応(表
4.2 0 参 照)」 のクロ ス集計結果である。 な お、 表4 .1 2 と同様に、 甲は「『ダメなものはダメ』と、 毅然 とした態度で注意する」 、 乙 は「 注意を受け た 理 由 を、 生 徒自 身が納得するまで考えさせ る」 を意味 する。 ただし、 表4.1 2 とは異 なり、 こ こで は「甲」と「どち らかといえ ば 甲」 、 「 乙 」と「どちらかといえ ば乙 」 を 一 括して取り扱っている(以降の 分 析でも 同 様にする) 0
表4 .2 1 「
注
意の仕 方」 × 「 反発され た場 合の対応」 の集 計 結 集表4.2 1 で注 目 す べ きは、 「注意の仕方」 で甲、 す な わ ち「毅然とした態度で注意する」 と
7 2
した者が、 生徒に反 発 され た 場合に「とに かくダメ」とならず、 乙 の 「生徒が 納得するまで考 えさせ る」とした者の中に「とに かくダメ」と答える者がいたことである。 他 方、 「 乙 」 の方 針に 近い対 応である「人権の使い方 が違う」 は、 むしろ 方 針として「甲」 を答えた者に多く見 られ た。 生徒に反 発 され た 場合の対 応が、 方 針 とし て答 えたことと矛 盾し ていることは明 らか で ある。
こ の結果に つ いて「生徒 指導の理 由」 を手 がか り に考えてみることとしたい。 次に示 す表
4.2 2 に お いて、 「注意の仕方の方 針」と「生徒指 導の理 由」 のクロス集計結果を示 す。 なお、
表 内で は「生徒 指導の理 由」 の選 択 肢 を省略 表 現で表し てある(これは以降のクロス表で も 同様) 。 また、 回答者を 甲・乙 ・その他の群に分け たうえで、 そ れ ぞ れの生徒指導理 由の 平 均 回答数お よ びその散 らばりを示 す 標準偏差を載せ ている。 さらに、 甲・ 乙間の有意水 準をt 分布関数より算出し、 甲・ 乙間の差の妥当 性 を 示 す指標 とした0
表 4 .2 2 「生 徒 指導の理 由」 × 「 注 意 の仕 方の方 針」 の集 計 結 果
生 徒 持iF の理 由 / 平均回答 数
/ 耕 準 偏 差
注意の仕方
甲+ や や 甲 (N=1 り
乙 + や や乙 (N=1 1)
その他 (N=5) 師の不 快 感
生徒の不快 感 強の 妨げ 学 校の ル ー ル
0.0 9 0.2 9 1 .1 8 1.0 3 1 .8 2 0.83 2 .1 8 0.94 1 .8 2 1.l l 0.2 7 0.6 2
0.1 8 0 .3 9 1 . 00 0 .9 5 1 .2 7 0 .8 6 1 .9 1 0 .67 0.9 1 1 .0 0 0.2 7 0 .4 5
0 .0 0 1 .8 0 2 . 00 1 .4 0 1 .4 0 0 .6 0
0.0 0 0.了5 0.6 3 0.8 0 1.0 2 0.8 0
表4.2 2 の平 均 回 答 数に注 目 するとき、 多くの 項目で 「 乙」 より「 甲」 の方が数 値が高いこ とが分か る。 とりわ け、 「勉強の妨げ」 「公の意識」 で は、 甲・ 乙間の有意水 準が1 0 % 未満
であり、 統計的にも有 意な結果 となっ た。 こ の ことは、 生徒指導の方針で「甲」(毅然とした 態度で注意する) の立場 を重視する教師は、 「 乙 」(生徒が納得するまで考えさせ る) よりも、 生徒 指導場面で数 多くの理 由づけをしていることを意 味している。 な お、 「生徒の不快感」
や「勉強の妨 げ」 の平 均 回答数は、 「その他」 の群で特に高くなる傾向にある。
続いて、 「生徒指導の理 由」と「反 発 され た 場合の対 応」 との関連を 見ていき たい。 「生徒 指導の理 由」 と「反 発 された場合の対 応」とをクロ ス集計した結果が、 次の表4.2 3 である。 ただし、 表4.1 6 ‑ 表4 .1 8 に対応する「生徒指導対 応 の理 由」 と、 表4.2 0 に対応す る「反 発
7 3