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結節、CP-7点)

B-TACE

ソラ-レゴ逐次療法 TACE+ソラフェニブ DEB-TACE (>6cm)

DEB-TACE

B-TACE、HAIC BSC

Kindai Criteria:Updated Kinki Criteria

(近畿大学のBCLC stage Bに対する治療方針)

49 Kudo M., Liver Cancer 2018;7:215–224 (DOI:10.1159/000492533)

• レンバチニブ、ソラフェニブはChild-Pughスコア5/6点の患者に推奨

• DEB-TACE(抗がん剤溶出ビーズによる肝動脈化学塞栓療法)は6㎝を超える巨大腫瘍に推奨

• HAIC(肝動注化学療法)は6個を超える多発腫瘍に推奨

• B-TACE(バルーン閉塞下肝動脈化学塞栓療法)は少数の腫瘍結節に推奨

*CP-A: Child-Pugh A

 本臨床試験は、肝細胞癌に対する一次治療薬としては「ソラフェニブ」の臨床試 験成功以来、実に10年ぶりに成功した唯一の臨床試験であり、画期的な成果 である

 自覚する副作用が比較的少なくQOLも良い

 抗腫瘍効果(奏効率・無増悪生存期間)も良好

 高い奏効率(腫瘍縮小効果)は癌のダウンステージングにより治療法をより根治 的な方法(切除・マイクロ波・ラジオ波・塞栓療法)にスイッチできる可能性が出て きた

 特に塞栓療法対象症例の一部の治療法はレンバチニブに置き換わる可能性も ある

 良好な費用対効果が期待できる

 現在、肝細胞癌の一次治療薬の主流となる可能性がある

第一選択薬のポテンシャルを示す薬剤の登場

キーメッセージ 6

肝細胞癌治療の将来展望

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分子標的薬と免疫療法の併用の理論的根拠(4Rs)

癌を排除するために最も都合の良い環境を作る

VEGFが樹状細胞の成熟を 妨げているがVEGF阻害剤 はT細胞のprimingと活性化 において重要な働きをする (Recognize)

VEGF阻害剤は腫瘍血管を正 常化させることによりT細胞を 効率的に腫瘍に運ぶ(Recruit)

VEGF阻害剤はMDSCs や 抑制性 T細胞、TAMなどを 抑えることにより免疫抑制 環境から 免疫応答環境に 変化させる(Reprogram)

免疫チェックポイント阻害剤がT 細胞を活性化させるがそれを VEGF阻害剤は 免疫微小環境 を変化させてIL-10やTGF-β などを抑制しさらにsynergistic にする(Restore)

Recognize, Recruit, Reprogram, and Restore

血管新生阻害作用 免疫抑制微小環境改善

分子標的薬

CTLの免疫抑制機構を解 除して抗腫瘍効果を回復

免疫療法

分子標的薬と免疫療法の併用の理論的根拠(4Rs)

癌を排除するために最も都合の良い環境を作る

VEGFが樹状細胞の成熟を 妨げているがVEGF阻害剤 はT細胞のprimingと活性化 において重要な働きをする (Recognize)

VEGF阻害剤は腫瘍血管を正 常化させることによりT細胞を 効率的に腫瘍に運ぶ(Recruit)

VEGF阻害剤はMDSCs とか 抑制性 T細胞、TAMとかを 抑えることにより免疫抑制 環境から 免疫応答環境に 変化させる(Reprogram)

免疫チェックポイント阻害剤がT 細胞を活性化させるがそれを VEGF阻害剤は 免疫微小環境 を変化させてIL-10やTGF-β などを抑制しさらにsynergistic にする(Restore)

Recognize, Recruit, Reprogram, and Restore

CTL(cytotoxic T lymphocyte):細胞傷害性T細胞、MDSC(myeloid-derived suppressor cells):骨髄由来免疫抑制細胞 TAM(tumor-associated macrophage):腫瘍関連マクロファージ

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レンバチニブとPD-1/PD-L1抗体併用療法による 免疫抑制的腫瘍微小環境への影響

レンバチニブ投与前 レンバチニブ投与後

VEGF

TCR MHC 抗原

細胞障害性 T細胞 癌細胞 単球

TGF-β

腫瘍関連 マクロファージ

TCR MHC 抗原

癌細胞を 攻撃

PD-1 PD-L1

腫瘍関連 マクロファージ

減少 免疫抑制性サイトカイン

(TGF-β)

減少 免疫抑制シグナル受容体

(PD-1, Lag3)

減少 免疫活性化サイトカイン

(IL-12、IFN-γ)

増加 レンバチニブによる 抗腫瘍免疫への転換

IFN-γ

免疫抑制系の腫瘍内免疫

レンバチニブによる

PD-1シグナル阻害薬の増強作用

腫瘍関連 マクロファージ

単球

抗PD-1

細胞障害性 抗体

T細胞 癌細胞

制御性 T細胞

レンバチニブは免疫抑制性の腫瘍関連マクロファージを抑制し、細胞障害性T細胞を

活性化することで免疫チェックポイント阻害剤の活性を増強する可能性

私が考えるこれからの肝細胞癌治療アルゴリズム

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ドキュメント内 医療の最前線における肝細胞癌の治療変革 (ページ 50-57)

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