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CnX の合成

ドキュメント内 カーボネート結合を有する (ページ 48-52)

第 2 章 生分解性とケミカルリサイクル性を有するカーボネート型カチオン界面活性剤

2.3 結果と考察

2.3.1 CnX の合成

2.3.1.1 n-ドデシル=フェニル=カーボネート (n-DPC) の合成

トリエチルアミン存在下でのジフェニルカーボネートと DD の反応について、反応温度お よび反応時間がDDの転化率に与える影響を調べた。

(1) 反応温度

ジフェニルカーボネート/DD/トリエチルアミン = 1.0 (mol) として、40, 60, 80 ºCで5時間 反応を行った。反応終了後、トリエチルアミンを減圧留去することにより反応混合物を得た。

DDの転化率は1H NMRスペクトルより算出した。DDの転化率は、重溶媒としてCDCl3を用 い、 = 0.88 (CH3-) のプロトン数を3として、 = 3.61 (-CH2OH) のプロトン数より算出した。

その結果、40, 60, 80 ºCでのDDの転化率はそれぞれ26, 77, 84%となり、80 ºCで最大とな ったため、以降の反応は80 ºCで行った。

(2) 反応時間

反応時間がDDの転化率に与える影響を調べた。結果をFig. 2.17に示す。

Fig. 2.17 Time course of the conversion of DD in the carbonate exchange reaction of diphenyl carbonate and DD in the presence of Et3N. Reaction conditions: diphenyl carbonate (107.1 mg, 0.5 mmol), DD (93.2 mg, 0.5 mmol) and Et3N (51.0 mg, 0.5 mmol) were stirred at 80 ºC.

DD の転化率は時間とともに上昇し、8 時間でほぼ一定となった。以上の結果を踏まえて、

ジフェニルカーボネート/ DD /トリエチルアミン = 1/1/1 (mol)、80 ºC、8時間の条件で反応を 行った。反応混合物の精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー [n-ヘキサン/酢酸エチル/

アセトン = 20/1/1 (vol), Rf = 0.50] により行い、n-DPCを収率87%で得た。

2.3.1.2 CnXの合成

ついで、n-DPC と 3-(N,N-ジメチルアミノ)-1-プロパノールの反応を行った。本反応におい てアミノアルコールが自触媒として作用することを考慮し、3-(N,N-ジメチルアミノ)-1-プロパ ノールをn-DPCに対して2当量使用した。反応温度をn-DPC合成に最適であった80ºCとし、

反応時間が n-DPC の転化率に与える影響を調べた。これにより得られた反応混合物の 1H NMRスペクトルよりn-DPCの転化率を算出した。n-DPCの転化率は重溶媒としてCDCl3を 用い、0.88 (CH3-) のプロトン数を3として、 4.25 (CH2OC(=O)OPh) のプロトン数より 算出した。結果をFig. 2.18に示す。

Fig. 2.18 Time course of the conversion of n-DPC in the carbonate exchange reaction of n-DPC and 3-(N,N-dimethylamino)-1-propanol. Reaction conditions: n-DPC (153.2 mg, 0.5 mmol) and 3-(N,N-dimethylamino)-1-propanol (103.2 mg, 1.0 mmol) were stirred at 80 ºC.

n-DPC転化率は時間とともに上昇し、反応開始21時間でほぼ100%に達した。

グリーンケミストリーの観点から、有機材料合成の際には揮発性有機溶媒量の削減が求め られる[74]。このことを念頭に、途中で精製操作を必要としない、ワンポット反応によるCnX の合成を試みた。これまでに得られた結果を踏まえ、下記の条件でC12Prのワンポット反応 による合成を行った。

1段階目

ジフェニルカーボネート/DD/トリエチルアミン = 1/1/1 (mol), 80 ºC, 8時間 2段階目

3-(N,N-ジメチルアミノ)-1-プロパノール/ジフェニルカーボネート = 2/1 (mol/mol), 80 ºC, 21時間

得られた反応混合物の精製をシリカゲルカラムクロマトグラフィー [クロロホルム/メタノ ール = 4/1 (v/v)] により行うことで、C12Prを収率91%で得た。同様にして、一連のCnX

収率74-91%で得た。C12PrC12iPr の収率を比較すると、後者の方が若干低かった。これ

は、C12iPr 合成の際に用いた第二級アルコール(1-(N,N-ジメチルアミノ)-2-プロパノール)

の求核性が、C12Pr合成に用いた第一級アルコール(3-(N,N-ジメチルアミノ)-1-プロパノール)

よりも低いことが原因として挙げられる。

ドキュメント内 カーボネート結合を有する (ページ 48-52)

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