• 検索結果がありません。

CIM 構築と情報レイアウト設計・改善手法: SLIM- Ⅱ

5×4×4記載例

C:   固定費合計 ⑨ = ①+〜⑧

3、 CIM 構築と情報レイアウト設計・改善手法: SLIM- Ⅱ

  自動車の車体に相当するハード・ウエアという最適・新レイアウトが構築されると、つ ぎに必要となるのはその制御系であるソフト・ウエアとなる。パソコンでもそうだが、電 子回路の集まりがいくら最新、優秀でも有効なソフト・ウエアが搭載されていなければ何 も機能しない。レイアウトも然りである。いかに良いソフト・ウエアを構築、搭載すべき かが本章の課題となる。自動車やパソコンを例に用い、ソフト・ウエアとうとITやコンピ ュータ・ソフトの固まりばかりであるが、レイアウトのソフトは人間系のシステムがそこ に介入する点が、コンピュータのソフトと大きく異なる。このような内容を含め、生産管 理システムという名前で総称される内容の具体化について、順次、その対策手段を解説す ることにする。

3−1,情報工程分析による生産管理システムの現状把握

  (1)情報をつくる工場という情報システムの捉え方

市場の変化に対応し、必要な製品をタイムリーに生産する為には新しいレイアウトの運 営(自動車でいうと運転技術)の確立が必要になる。工場にはものづくりの工程があり、

各工程に、人、設備、物の働きかけを効果的に行うことにより製品実現を果たす。管理部 門の仕事に対しても『情報をつくる工場』という考え方を用い、その配備と改善を行えば よい。そこで、以降、このような対象を『情報レイアウト』と呼び、最適化の方法を追求 する手法を紹介することにする。なお、ここでは、その運営方法も含め、現代の智恵と技 術を駆使して、効率よいスッキリしたライン化を図ることが課題となる。このような情報 レイアウトの分析〜改善も、工場のレイアウト構築と同じく、現状を精細に把握すること から始め、各処理工程の機能を徹底して見直し、理想−現実=改善ギャップと考えて改善 を図る、という手順で進める内容も対象が“物の流れ”から“情報の流れ”に移るが、そ の攻め方は全く同じである。では、まず、工場生産と情報処理の関連を図化することから 現状把握をスタートさせることにする。

図表3−1−1 は製造現場と工程管理を行う情報システムの関連をイメージとして図化 したものである。製造ラインを制御する形で情報処理システムが活動し、P(計画)−D

(実行)−C(チェック)という管理の輪を回す。また、この活動を通して顧客ニーズを 満足する対策が情報処理システムという管理・制御系活用の目的である。かつて、ここに はCIM(Computer Integrated Manufacturing System)という対策手段があった。CIMは、

受注〜生産〜出荷〜納入までの一通貫にコンピュータで管理できるところは管理して行こ う、基幹情報処理(読み、書き、そろばん、メモ、ファイルで代表される機械的な情報処 理)は出来るだけITを活用して行こうという取り組みである。また、このように、IT利用 の目的は、この種の業務を人から機械に移し、人はもっと創造的な仕事を進めて行こうと いう意味がある。情報処理システムにおいて、IT は有効だが人の活動を助けるために登場

した 1 つの道具であって、目的でもなければ、主役でもない。我々はこのことに注意しな がら情報処理システムの見直しと活用法の探求を進めて行くべきことになる。

図表3−1−1  生産管理、その工場における位置づけと役割り

 

〔受注情報〕

仕様、量、

納期、売価、

納入先

生産管理(情報一元化)

1.物、情報の事前段取   (よい物をつくるため)

2.日々管理システム

  (ムダを極小化した生産)

3.生産実績のタイムリーな把握   (高度QCD管理と体質レベルup

〔販売情報〕

売上、品質、仕様上の要求

情報

分析 加工 処理 保管

安く、

早く 確実な 情報 考える

  =

活用 情報をつくる工場

情報の活用と改善 1.判断の最適化 2.情報の有効活用 3.創造と改善

製造ライン(プロセス)

SEE

↓↑

PLAN

人、物、設備、計測、方法 生  産  活  動

物をつくる工場

材料 製品

PLAN DO

Q C D S M

バランスの取れた活

必要な時 必要な物を 適正価格で

(2)情報レイアウトの改善手順と実務的対策

では、情報処理を行う情報レイアウトの改善、最適化をどのように進めるか、という課 題に入ることにする。情報レイアウトの改善は図表3−1−2手順に従って進める。なお、

現状分析には情報工程分析を使用する。過去、この種の手法には『事務工程分析』という 手法があった。数10もの記号を活用して専門家が分析する手法である。だが、よく見れば 判るが、その内容は工程分析を応用した複雑怪奇な分析手法に編成しただけであり、基本 は工程分析である。そこで、本書では、最も活用しやすく、記述も容易、改善検討も進め やすい工程分析を用い、情報レイアウトの分析〜改善に当たることにする。先にひとつの

製品の工程を追い改善を進める方法を紹介したが、情報レイアウトの改善に当たっては、

“物”の流れの分析を、“情報”の流れに置き換えて取り扱えば良い。また、正味=情報処 理、検査=情報のチェック、照合、運搬=伝達、郵送、通信、保管=ファイル、キャビネ ットなどへの種類の保管という考え方をすればよく、改善もE(省略)、C(結合・同時並 行処理)、R(置き換え、IT などの道具の利用)、S(単純化)の改善手法をそのまま、形 を変えて活用すればよい。

図表3−1−2  情報レイアウト改善(SLIM−Ⅱ)のステップ概要

 

手順1    目的、目標の設定と現状の把握(工程分析の活用)

手順2    現場の問題点聴取と分析

手順3    情報工程の分析とレイアウト分析の実施

手順4    問題点の明確化⇒改善目標の設定

手順5    情報レイアウト改善案づくり

手順6    具体案づくり(実現可能案抽出と具体化)

      ECRS、ラインバランス等も検討する

手順7    将来案の検討       機能分析を行なう

      自動化対策を図る(例、通信、情報処理の自動化等       コンピュータ活用はこの一例)

トップダウン目標と ボトムアップ目標の結合

  では、図表3−1−2の手順をどのように活用するか?という解説に入る前に、情報工 程分析を活用した現状分析(情報レイアウトの解析)と改善の方法を例示することにする。

  図表3−1−3をご覧いただきたい。これは、JIT納入対策前にある企業の情報工程を解

析した事例である。この事務手続きは次のような内容だった。協力会社へ納入を依頼して いる企業がコンピュータで打ち出した生産計画に基づく伝票を届けたところから、この分 析をスタートする。まず、指示伝票Aにより協力会社が生産する。つぎに、受注品が注文 量に間違えなく生産しているか否かをチェックし、製品名と個数を記載する。その後、発 注先の工場の出荷工程に製品と伝票が運ばれるが、ここで、また、注文内容と納入内容と 個数に間違えがないか否かをチェックした後、承認印を押し、発注台帳に照合し、納入受 付完了とする。その後、伝票Aと台帳は保管されるが、20日になると協力会社から納入し た製品に対し支払い請求が来る。伝票B が請求書である。そこで、納入先の企業は台帳を 引き出して納入済み製品であるか否かを確かめ、納入品に対し支払いを行う。以上のよう な内容がこの図表の左側が示す現状分析の結果である。

図表3-1-3 情報レイアウトの改善例   

次の担当者へ送る 伝票A

伝票B 台帳=コンピュータ・ファイル 内容記入

計算 担当者捺印

転記 課長捺印 伝票A保管

台帳捺印

〜保管 納入伝票

請求書 請求書と台帳

の照合〜支払

台帳保管 請求書保管

コンピュータ発行〜指示

改善前・現状分析 改善

改善例

○:正味(付加価 値を生 む仕事)

◇:検査(工程で品質を造り 込 めば 不要)

→:移動は無 駄、出 来るだけ省 略、短 縮

▽:待ち、停滞(仕 掛)は無駄 !

    改善はE,C,R,S      

伝票

台帳

台帳/伝票保管

 例は資材と経理にまたがる改善です。

かつて、伝票はコンピュータ発行でした。

工程分析と、ECRSで対処し、情報レイ アウトは改善されました。

  現状分析が終了すると改善が開始される。改善に当たっては図表3−1−4の内容を参 考にするとよい。ECRS の活用である。では、このような改善の方法を活用して改善した 結果を図表3−1−3の右側に記載することにする。改善結果は次のようになる。まず、

依頼先へコンピュータで注文書を提出するとき、バーコードで伝票No.を伝票上にアウトプ ットする。伝票には納入期日、場所を記載し、現場直納(JIT納入)を指示する。また、支 払いも20 日払いを明記しておく。全てをIT化するわけである。このようなシステムで、

もし、万一、20 日に入金がない場合、これは異常事態を扱うシステムなので、これとは別 に定めた異常処理ルールに従って処理すべきことになる。当然のことだが、通常の状態で 発注個数と納入個数が異なることはないはずである。そのためには、容器や員数が一目で

関連したドキュメント