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低減程度の見積もり:効果、実現性が高いと見込まれる対策

第2章    最新レイアウト設計技術: SLIM- Ⅰ

⑤  低減程度の見積もり:効果、実現性が高いと見込まれる対策

駆使した結果、どの程度リスクが低減したかを見積もる(例:発生確率4

→2に低下、重大性5→2) 。

【注釈】表中の○と共に示した No.は解析手順を示す。 

 

2−2,経営・製品・技術革新戦略とレイアウト設計法の関係

(1)製品(革新)戦略の評価

  先の項で述べたように、レイアウト設計手順活用に当たっては、まず、製品戦略をベー スに工場の役割を明確化する必要がある。製品戦略を決めた後は、マーケティング手法を 用いて市場とその動向を客観的に解析すべき段階に入る。売れる製品とその規模、そして、

売れるキーファクターの把握である。この対策を製品企画という。そして、この種の対策 を終えてから、レイアウト設計固有の検討に入ることになる。では、ここで、具体的に生 産・販売対象となる製品と、その市場戦略対策、そして各種評価方法について、代表的な 解析図を例示することにする。

マーケティング手法全体の構成は図表2−2−1のようになる。その中から有名、かつ、

多くの企業で活用が盛んな PPM(Product  Portfolio  Management)を図表 2−2−2 に示すことにする。この分析は、マーケットにおける個々の商品シェアーと市場成長性の 関連より、製品のライフサイクルの状態をつかみ、製品戦略を検討するツールとして使用 する手法である。具体的利用法は、各ゾーンに製品を分けた結果、図表中に示された判定 方法と矢線を利用して製品戦略を検討する。なお、当然のことではあるが、戦略決定に当 たっては、図表 2−2−3〜5に示したような解析と共に、各種調査データによる裏付を図 った後に各種の判断を行う例が多い。

図表2-2-1 マーケティングの範囲を示す例

・先進企業研究

CS事例体験解析

・対人接触

・デザイン・インと開発

・特定商品マーケット解析

・新製品開発の販売 戦略的

 新製品開発

・SCM

・IT+顧客ネットワーク

・コール・センター活用法

・ブランド・マーケット解析

・市場・成功商品の   データ解析法

・ヒューマン・コンタクト

・交流分析

・チェックリスト法 営業力強化

・成長分野解析

・シェアー解析

・需要予測

・お客様の声解析

・クレーム→新製品解析

・統計解析

・多変量解析

・感性分析 統計解析

  図化・評価

IT(市場の日々)

 変化解析法

・グループインタビュー

・SWOT解析

・テストマーケッテング

・市場調査の基礎

・アンケートと解析法 マーケット・

 リサーチ

・異業種交流

・研究会発表会

・CS解析と売れた商品

・ロングラン商品解析

・図解で知るMT手法

・ランチェスター戦略 トータル的

 マーケティング      の把握

   情報交流   応用・実践ツール

   基礎的ツール      分野

分類

図表2 −2− 2  製品の成長性検討図(PPM:ポートフォリオマネジメント分析)

Ⅳ Ⅲ

Ⅱ a

e d

b

b’

c

(注)●の大きさは市場に  於ける売上規模を示す

先発メーカースタイル 後発メーカー

スタイル

高い

市場成長性 低い

マーケットシェア 低い 高い

図表2 −2− 3  製品戦略検討の例(縦に3つ×横に2つのゾーンを設ける解析法)

新技術(シーズ)開発 関連技術展開

現在の技術で多様化(拡大)

異種技術との結合でシリーズ化 ニ  未

|  発 ズ  掘 分 野

・新技術に対するニーズ(小型、軽量、

無公害、高性能等)をつかみ、売り 込む。

・新しい企画で、調査、研究、販売体 制をつくる。

・現有の商品のイメージ、販売方法、

PR方法を変え、販売する

・人が手をつけていない異分野へ技術の 適用を図る。

か  関 ら  連 の  分 拡  野 大

・共同開発により新たな技術展開を図   る

・技術を異分野産業へ売り込む

・社内技術を販売する

・自社にない分野を技術導入、買収資金 援助で強化する。

・海外等の新市場への参入を図る

・関連部品を調査し製造方法変更を提案 する。

拡  現 大  在

・  市 充  場 実  の

・付加価値向上、機能向上製品をシリ ーズ化する。

・デザイン、アフターサービス、マー ケティング等で特徴をつける。

・徹底的原価低減(VE、IE活用自動 化、無人化による合理化)

・納期、品質、性能で格差をつける。

・3K等で格差をつける。

図表2 −2− 4  製品戦略家低の例      図表2 −2− 5  製品戦略決定の例

住宅が郊外化      家電家具化      家具的色彩       大型化       核家族化

生活のゆとり      本物志向

土地値上がり    ワンルームマンション化      小型化 ホテルの増加    家族旅行増加 

鮮度、味、保存

長寿命化      食品例       健康志向        まとめ買い      鮮度管理 職の国際化

食品の値上がり

年    代 C

A

B 販売量 D

年代

冷蔵庫等における社会ニーズの分析より 製品ニーズの明確化を図る例

売上高推移を時系列に把握し、交代品の市 場販売タイミングを決める例

  ここで示したPPMの内容は製品戦略検討のほんの一例に過ぎない。だが、最も利用が多 い内容を示した。マーケティング解析には、これ以外のも多くの分析手法がある。ここに は製品戦略だけを示した。まだ、この対策だけでは不十分である。レイアウト設計に直接 関与する用件としては、他に経営戦略、工場革新戦略があり、この2種の革新軸が必要に なる(この3つを企業革新の3つの革新軸という)。なお、そのイメージは図表2−2−6 のようになる。

図表 2-2-6  企業革新3つの革新軸と各種活動の関連 社是

前期 今期 来期

活動の売上 収益

①製造革新の軸

①製造革新の軸

①製品革新の軸

①製品革新の軸

①経営革新の軸

①経営革新の軸

肥料:各種データ

    改善手法(IE,QC,VE・・・)

    管理システム・IT対策

ここで、図表2−2−6の解説を加えることにする。図表に示すように、企業戦略は未 来に向けた夢実現のためにある。このため各社とも、社是やビジョンをつくる、というこ とを行っている。だが、社是やビジョンだけでは、単なるお題目に留まる。そこで、夢や 思想の実現には具体論が必要になる。また、そのためには、各段階に戦略ネットを張り、

伸びる枝を支え。ちょうど果実の苗木を育てて行くように方針や目標値を具体化する活動 組織体系をつくる必要が出てくる。具体的には、顧客の信頼を受け売上を伸ばし、利益を 確保するという果実を継続的に実らせる活動を図るのが企業の成長の要点となる。そこで 先の3つの革新軸となるが、この3つは将来へ向けてのネットを支える支柱となる。また、

ここに改善手法が必要になるが、これは、木を育成する肥料のような存在となる。従って、

ここで紹介するレイアウト設計技術は生産革新というものづくりを成果あるように導く肥 料のひとつとなる。では、3つの革新軸のもうひつつである経営戦略とその解析方法につ いて解説を加えることにする。

(2)経営革新戦略の評価

  経営戦略は図表2−2−7を基に、主に、収益向上対策を目的に検討される。このため には、先の3つの革新軸をベースとして、製品戦略から得た売上高、レイアウト改善に伴 う費用の増減などを見て経営分析を行い、収益力の高い体質に持って行くことが必要にな る。また、この対策のためには、各種の資金、原価や収益の関する内容をシュミレーショ ンして、収益の高い財務構成を確立して行こうという対策が経営戦略の骨子となる。 

 

生産・販売 体制づくりと 市場開拓

図表 2-2-7  事業改革のステップと新製品開発の関連

経営方針

企業理念・文化、夢 グローバル経済・経営環境、ライバルの台頭、

技術の進展、将来への市場展開・・・など

戦略検討(3つの革新軸):①経営革新、②製品革新、③生産革新 中/長期経営

計画

組織化:生産・販売体制

     IT化体制の強化 DB:

マーケット調査資料 経営分析データ 特許調査資料

・・・・・・など 

新製品開発計画策定    目標の策定

投資・販売・収益 計画の策定

収益性チェック

新製品開発計画

抽出

タスクフォース プロジェクト チーム編成

投資計画 企画書の 策定・審議

各種データ:

①顧客ニーズ調査

②リスク対策  

③社内技術開発

・・・・など

顧客志向の良い品づくり(創出〜販売)

顧客志向の良い品づくり(創出〜販売)

次世代への発展へ

 

では、ここで、収益は何によって左右されるか、ということになる。収益は 

[収益]=[売値]−[原価]の算式で示されるが、現在、多くの企業ではこの算式を 変形させ、次のような考えで用いている。 

[売値:市場で決まる内容]−[収益:企業が得たい額や率]=[原価:目標原価] 

各社がこの算式を用いている理由は、「売値は市場で決まるもの」であり、「材料費も市 場で決まっている」という原則がある。従ってこのような条件下で企業が必要な利益を確 保するには、「最初からあるべき原価を目標値と定めて製造・販売の仕組みを構築すべき」

という道しかない。「では、原価はどのような要素で決定されるのであろうか?」この答え は図表2−2−8となる。原価はものづくりの進行に従って増加するわけである。即ち、

原価は各種活動の結果であり、その構成を決める内容は、図表2−2−6で示した太陽に 当たる技術の高さの状況と、樹木の形で表した仕事の手順で表現されるように影という形 で表現され、対策はつぎのようになる。 

即ち、この図表が示すように、同じ仕事の手順でも技術が高ければ影は短くなるし、太 陽で示す技術が向上すれば原価は更に小さくなる。時間も製品に関するトラブル低減など も同じ理論で解説できる。従って、我々が行う対策は、①太陽に当たる技術向上に努力す ること、加えて、②木に当たるムダ排除を中心とした各種改善となる。この内容を例で解 説することにする。例えば、太陽の上昇、技術向上の状況は手紙や郵便物で情報を伝える 方式と、メールで情報を伝える方式との比較に似ている。この例は、時間とコストが高い 技術の利用により飛躍的に効果的になる例のひとつであるが、伝達スピードとコストはメ ールの方が早く、安価だが、加えて、メールを書く作業も、最初から全部つくる方式でな

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