N:1( ネット調達)
2.3.2 BtoC の現状
(1) 2001年のBtoC市場規模
2001年のBtoC市場規模は、1兆4,840億円となり、2000年の8,240億円に対し約80%
拡大した。これは、前回調査時点の予想(約1兆 7,000 億円)を若干下回りはしたものの、依 然として順調に拡大したといえる。
その中では、2000年と同様に、「不動産」と「自動車」がそれぞれ約3,260億円、3,470億
品目名称 詳細
・PC及び関連製品 ・パソコン本体、周辺機器、ソフトウェア 等
・旅行 ・航空券等交通機関のチケット、宿泊施設、各種パッケージツアーの
予約購入 等
・エンタテイメント ・イベントチケット予約購入、ゲームソフト、DVD、ビデオ購入
その他娯楽系サービス(携帯向け/PC向けデジタルコンテンツ)
・書籍・音楽 ・書籍(書籍通販、電子書籍等)、CD(CD通販、音楽配信)等
・衣料・アクセサリー ・衣料、靴、鞄、アクセサリー等
・ギフト商品 ・花卉、中元歳暮用品、慶弔用贈答品、各種イベント用ギフト
・食料品 ・飲食料品、酒類 等
・趣味・雑貨・家具 ・文房具、生活雑貨・小物品、スポーツ用品や楽器、玩具、ペット用品
コレクターグッズ等趣味の商品、家具 等
・自動車 ・四輪、二輪、新車、中古車、自動車部品、カーアクセサリー 等
・不動産 ・新築分譲マンション/一戸建て、中古マンション/一戸建て 等
・その他物販 ・医薬品、健康食品、化粧品、トイレタリー、家電AV 等
・金融 ・銀行口座取引、証券取引、保険 等
・各種サービス ・教育、医療、生活関連サービス、付加価値通信加入サービス 等
(デジタルコンテンツ*) ・携帯向けデジタルコンテンツ(着信メロディ、待受け画面等)、音楽配信、電子書籍等
*デジタルコンテンツ:各品目の内数で算入
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円と電子商取引金額で大きく先行しているが、当該セグメントに関しては、ネット上で購入予 約及び決済が行われるケースは一部を除いてほとんど存在せず、受発注前工程の情報提供
〜資料請求及び見積依頼をネットで行い、それを契機に実店舗にて成約がなされたものであ る。
こうした受発注前工程における情報提供を契機に実店舗へ誘導する手法は他のセグメント でも試みられている手法であるが、実際に成約にまで至った具体的金額を捕捉することは困 難である。
そうした中で、不動産、自動車セグメントに関しては、成約額が比較的捕捉可能なセグメン トであるため、電子商取引金額として算入している。
不動産、自動車セグメントを除いた各品目を見て行くと、PC 及び関連製品、書籍・音楽
(CD)といったEC先行品目が2000年の市場規模金額比でそれぞれ1.6倍程度の伸びに 留まり、金額規模での伸びがやや落ち着きを見せはじめている。
そんな中、衣料・アクセサリー、趣味・雑貨・家具、旅行、エンタテインメント等のセグメントに おいてそれぞれ2000年市場規模金額比で、2.2倍、2.2倍、2倍弱、1.8倍と大きな伸びを 見せたことが市場拡大に寄与している。
表 2-10 2001年消費者向け(BtoC)全体市場規模
*:電子商取引化率は、家計部門の最終消費、住宅投資金額等に対する、電子商取引市場規模金額の割合
*:前回調査の電子商取引化率は、最新のSNA産業連関表等に基づき再計算を行っている
こうした今年の市場の伸びを平成 10 年度の第 1 回調査時点から見ると、1998 年:645 億円、
市場規模(円) 電子商取引化率* 市場規模(円) 電子商取引化率* 市場規模(円) 電子商取引化率*
PCおよび関連製品 910 億 6.00% 1,690 億 13.94% 1,480 億 12.20%
旅行 610 億 0.42% 1,750 億 1.27% 1,190 億 0.79%
エンタテインメント 590 億 0.49% 1,330 億 1.12% 1,090 億 0.92%
書籍・音楽 200 億 0.62% 630 億 1.99% 340 億 1.07%
衣類・アクセサリー 270 億 0.17% 610 億 0.39% 580 億 0.37%
ギフト商品 40 億 0.08% 150 億 0.31% 70 億 0.14%
食料品 330 億 0.07% 540 億 0.12% 560 億 0.13%
趣味・雑貨・家具 220 億 0.17% 480 億 0.37% 490 億 0.38%
自動車 2,020 億 1.61% 4,230 億 3.42% 3,470 億 2.80%
不動産 1,760 億 0.37% 2,350 億 0.54% 3,260 億 0.74%
その他物品販売 540 億 0.26% 1,210 億 0.59% 980 億 0.47%
金融 440 億 0.43% 990 億 0.99% 630 億 0.63%
各種サービス 310 億 0.04% 1,110 億 0.15% 700 億 0.09%
合計 8,240 億 0.30% 17,070 億 0.64% 14,840 億 0.55%
(内デジタルコンテンツ) 500 億 ― 1,330 億 ― 930 億 ―
今回調査 2001年 商品・サービス
セグメント
前回調査
2000年 2001年予測
82
1999 年:3,360 億円、2000 年:8,240 億円、2001 年:1 兆 4,840 億円と、伸び率は低下しつつ あるものの、依然として大幅な拡大基調を継続しているといえる。
*1998年には不動産は含まれない
図 2-15 第 1 回調査からの BtoC の市場規模推移(単位:億円)
モバイルコマース市場規模に関しては、着信メロディ等エンタテイメント系コンテンツを中心に、
2001年で約 1,200 億円となり、前年比2倍に拡大しているが、その内訳は、ブラウザ対応型携帯
電話向け着信メロディを中心とするエンタテインメントセグメントが前年に引き続き好調であり、モ バイルコマース市場全体の約70%を占めているのが現状である。この傾向は前回調査時点と変 わ らないものである。
また、2001 年には大手カタログ通販事業者の取組が本格化し、衣料、趣味・雑貨等の分 野において大きな伸びを見せている。
645
3,360
8,240
14,840
0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000
1998年 1999年 2000年 2001年
(億円)
83
表 2-11 2001年 BtoCモバイルコマース全体市場規模(単位:億円)
*モバイル割合:各セグメントにおける電子商取引市場規模に対するモバイルの割合を指す
図 2-16 2001年モバイルコマース・セグメント別構成比(市場規模:1,205億円)
エンタテインメント 71.4%
10.0%旅行
その他の物販小計 2.9%
PCおよび関連製品 1.7%
趣味・雑貨・家具 2.1%
衣類・アクセサリー 2.5%
各種サービス 2.1% 金融
3.3%書籍・音楽 4.1%
市場規模(円) モバイル割合* 市場規模(円) モバイル割合*
PCおよび関連製品 10 億 1.1% PCおよび関連製品 20 億 1.2%
旅行 50 億 8.2% 旅行 120 億 10.0%
エンタテインメント 420 億 71.5% エンタテインメント 860 億 78.5%
書籍・音楽 25 億 12.7% 書籍・音楽 50 億 15.1%
金融 30 億 6.8% 金融 40 億 6.5%
サービス 20 億 6.5% サービス 25 億 3.3%
衣類・アクセサリー 30 億 4.8%
趣味・雑貨・家具 25 億 5.1%
不動産 0 億 0.0% 不動産 0 億 0.0%
合計 590 億 7.2% 合計 1,205 億 8.1%
(内 デジタルコンテンツ) 400 億 80.0% (内 デジタルコンテンツ) 800 億 86.0%
今回調査
その他の物販小計 商品・サービス
セグメント
商品・サービス セグメント 前回調査
35 億 0.7%
35 億 0.9%
その他の物販小計
84 (2) 2001年のBtoCの動向
2001年の各品目毎の電子商取引化率と、対前年の市場規模伸び率の観点から分析を行 うと、BtoC各セグメントは大きく4つのグループに大別することが出来る。
*各品目の( )は、電子商取引化率及び市場規模対昨年度比を表す
図 2-17 電子商取引化率と対 2000 年市場規模比から見たグルーピング
グループAは電子商取引化率が高く、前回調査時点と比較した市場規模金額ベースの伸 び率が低い品目群で構成されている。
当グループを構成する品目は、PC及び関連製品(電子商取引化率12.17%、前回調査時 点と比べた市場規模の伸び率 162%)、書籍・音楽(CD)(電子商取引化率 1.06%、前回調 査時点と比べた市場規模の伸び率 168%)、自動車(電子商取引化率2.8%、前回調査時点 と比べた市場規模の伸び率172%)の3品目である。
これら品目に共通していえることは、早くからEC化が進展しており、2001年は市場拡大テ ンポも一段落した傾向にあるといえる。そうした中、それぞれ従来の取組み+αの動きが見ら れている。
PC及び関連製品セグメントでは、従来メーカー直販と大手量販店によるネット販売が主流 となっていた分野であったが、2001 年には圧倒的な低価格化による中小商店が新たに売上 規模を拡大させて来ている。
書籍・音楽(CD)セグメントでは、再販制により価格メリットを打ち出す事が出来ないセグメ ントのため、大手書店を中心に送料無料キャンペーンを大々的に打ち出すことで、消費者に
0.5% 1.0% 10%
100% 120% 140% 160% 180% 200%
電子商取引化率
対前年比
PC(12.17/162)
旅行(0.86/194) エンタメ(0.92/185) 書籍(1.06/168)
衣料
(0.37/215)
ギフト
(0.13/164) 食料品(0.13/171)
趣味雑貨家具
(0.38/223) 自動車(2.8/172)
不動産
(0.74/185) その他物販
(0.47/170) 金融(0.63/143)
各種サービス (0.09/220)
〜グループC〜
電子商取引化率…低 伸び率…高
〜グループC〜
電子商取引化率…低 伸び率…高
〜グループA〜
電子商取引化率…高 伸び率…中
〜グループA〜
電子商取引化率…高 伸び率…中
〜グループB〜
電子商取引化率…中〜低 伸び率…高
〜グループB〜
電子商取引化率…中〜低 伸び率…高
〜グループD〜
電子商取引化率…低 伸び率…中〜低
〜グループD〜
電子商取引化率…低 伸び率…中〜低
01年市場規模 00年市場規模 BtoC EC支出
家計消費支出
〜〜
85 価格メリットを提供する事業者が増えている。
自動車セグメントにおいては、従来の営業支援ツールとしてのネットの利用方法から、買い 替えサイクルの長期化を睨みつつ、次の買い替え需要をも視野に入れた CRM(Customer Relation Management)ツールとしてのネット利用の側面も見られ始めている。
グループB は電子商取引化率は中程度だが、前回調査時点と比較した市場規模金額ベ ースの伸び率が高い品目群で構成されている。いわば、EC 自体も市場に浸透しつつあり、
且つそれが消費者に受け入れられている品目群と見ることもでき、2001年において最も好調 であったグループといえる。
当グループを構成する品目は、エンタテイメント(電子商取引化率 0.92%、前回調査時点 と比べた市場規模の伸び率185%)、旅行(電子商取引化率 0.86%、前回調査時点と比べた 市場規模の伸び率 194%)、不動産(電子商取引化率 0.74%、前回調査時点と比べた市場 規模の伸び率185%)の3品目である。
これら品目に共通していえることは、非物販系の品目で構成されており、情報が重要な要 素として機能している点にある。
エンタテイメントセグメントにおいては、ブラウザ対応型携帯電話向け娯楽系コンテンツ(着 信メロディ、待受け画面等)やイベントチケット予約・販売が前回調査に引き続き好調を維持し ている。
旅行セグメントにおいては、素材提供者(航空各社、鉄道バス各社、宿泊施設等)によるチ ケット直売が大きく市場を拡大している。また、宿泊施設予約仲介専業事業者も順調に市場 を拡大しているが、大手旅行代理店を中心に当分野への積極的進出が目立ち、中小事業者 が苦戦し始めており、市場環境もダイナミックに動いている。
不動産セグメントにおいては、先行大手2社が順調に市場を拡大するなか、大手〜中堅事 業者も一様に本格的に取組みを開始しており活況を呈している。
グループ C は、電子商取引化率はまだ低いが前回調査時点と比較した市場規模の金額 ベースの伸び率が 2001 年最も顕著なグループであり、大手カタログ通販事業者が市場を牽 引している。
当グループを構成する品目は、衣料・アクセサリー(電子商取引化率 0.37%、前回調査時 点と比べた市場規模の伸び率 215%)、趣味・雑貨・家具(電子商取引化率 0.38%、前回調