第 2 章 機能概要
2.36 ATM サービスタイプ
本装置のATMでは、以下の4つの通信品質(QoS)をサポートしています。
VP/VC シェーピング
本装置では、VCシェーピングのほかにVP/VCシェーピングを行うことができます。VCシェーピングでの運用時 は、各ATM拡張モジュールの最大有効速度まで使用できます。また、VP/VCシェーピング時での運用時は、各 ATM拡張モジュールの仕様により設定可能範囲が異なります。Si-R260BのATM25インタフェースはATM25拡 張モジュールL2と同じです。
VP/VC シェーピング
Si-R260B,370,570
サービスタイプ 特徴
CBR 一定速度での通信を行うことができます。QoSなどに適したサービスタイプです。一定速度を保証するた め、オーバーサブスクリプション状態では使用できません。
VBR 最大速度と平均速度によって通信することができます。このタイプは、最大速度での通信時間より平均速 度での通信時間が長いのが特徴です。また、常に最大速度で通信を行わないため、オーバーサブスクリプ ション状態でも使用できます。
UBR+ 最大速度と最低速度によって通信することができます。このタイプは、最大速度での通信時間が長いのが 特徴です。ほかのVCでの送信負荷が少ないときに、CBRと同等な送信を行います。ほかのVCでの送信 負荷が増加すると、全体負荷に応じて送信速度が低下しますが、最低速度を下回ることはありません。
オーバーサブスクリプション状態では、UBR+使用時、通常はCBR特性で送信します。また、全体負荷 によりVBR特性のように動作するため、VP/VCシェーピング時に効果を発揮します。
GFR+ 通信速度は、CBRと同様に、常に一定速度で通信を行うことができます。CBRと異なる点は、CLP制御 を行うことです。CLP制御は、送出パケットごとにパケット長から保証速度を算出します。保証速度以内
の場合はCLP=0で送出し、保証速度を超えている場合はCLP=1で送出します。
VBRやUBR+では、平均速度または最低速度の総和が、VP速度を超えなければ契約・設定できます。し かし、GFR+の場合は、CBRと同じようにVC速度が総和の基準になるため、オーバーサブスクリプショ ン状態で運用する場合は帯域を確保しておく必要があります。オーバーサブスクリプションでの運用時は 注意してください。
ATM拡張モジュール 回線速度 有効速度
ATM25拡張モジュールL 25.6Mbps 25Mbps
ATM155拡張モジュールL 155.52Mbps 25Mbps
ATM25拡張モジュールH 25.6Mbps 25Mbps
ATM155拡張モジュールH 155.52Mbps 100Mbps
ATM拡張モジュール VP速度 VC速度
ATM25拡張モジュールL2、ATM155拡張モジュールL2 25Mbps 25Mbps(ただし、VP速度まで)
ATM25拡張モジュールH1 25Mbps 25Mbps(ただし、VP速度まで)
ATM155拡張モジュールH1 50Mbps 50Mbps(ただし、VP速度まで)
VC シェーピング
• ATM25拡張モジュールLまたはATM155拡張モジュールLで、VP/VCシェーピング時は、モジュール単位のVPC数 は1VPCに限定されます。そのため、ATM25拡張モジュールLまたはATM155拡張モジュールLで複数VPCでVP/
VCシェーピング運用を行う場合、各VPC内では単一のVCCで契約してください。また、VPCの契約速度(VP速 度)はap定義でのVC速度に設定してください。wan定義でのVP速度として設定しないでください。
なお、サービスタイプは、必ずCBRを設定してください。
VP速度契約がない場合は、複数VPCであっても各VPC内に複数VCCの契約を行うことができます。
• ATM25拡張モジュールHまたはATM155拡張モジュールHでは、ATM25拡張モジュールLまたはATM155拡張モ ジュールLが異なるため、複数VPCでのVP/VCシェーピングができ、各VPCに対して複数VCCの契約を行うこと ができます。
ただし、ATM25拡張モジュールHおよびATM155拡張モジュールHの場合、複数VPCでのVP/VCシェーピング運用 時は、UBR+が無効となります。構成定義としては設定できますが、運用開始時に無効なサービスタイプとなり、該 当VCCが使用できない状態になります。
オーバーサブスクリプション
オーバーサブスクリプションとは、各VCCのVC速度(最大速度)の総和がVP速度または回線有効速度を超える 状態を示します。本装置では、VBRおよびUBR+での運用時にこの状態を許可していますが、CBRおよびGFR+
ではこの状態での運用ができません。
オーバーサブスクリプション状態時、CBRまたはGFR+で運用するVCCがある場合は、まずCBRおよびGFR+のVCC を定義してください。その後、残りの帯域内でUBR+またはVBRのVC速度を定義してください。また、平均速度や最 低速度の総和も残りの帯域内で定義してください。
ATM拡張モジュール VC速度(最大速度、速度総和)
ATM25拡張モジュールL2、ATM155拡張モジュールL2 25Mbps
ATM25拡張モジュールH1 25Mbps
ATM155拡張モジュールH1 100Mbps
• オーバーサブスクリプションの例
- VPサービス型契約(VP/VCシェーピング)
VPI=127、VP速度=6Mbps
- 3VCC契約
VCC#1:(VPI/VCI)=(127/1000)
保証型=3Mbps:CBR設定 VCC#2:(VPI/VCI)=(127/1001)
(最大速度/一部保証)=(2Mbps/1Mbps):UBR+/VBR定義 VCC#3:(VPI/VCI)=(127/1002)
(最大速度/一部保証)=(2Mbps/1Mbps):UBR+/VBR定義
このような契約の場合、オーバーサブスクリプションでの運用になります。また、VCC#2とVCC#3の最大速 度の総和がVP速度6MbpsからVCC#1の保証速度3Mbpsを引いた速度を超えてしまうため、GFR+の設定で は運用できません。
• 非オーバーサブスクリプションの例
- VPサービス型契約(VP/VCシェーピング)
VPI=127、VP速度=6Mbps
- 3VCC契約
VCC#1:(VPI/VCI)=(127/1000)
保証型=3Mbps
VCC#2:(VPI/VCI)=(127/1001)
(最大速度/一部保証)=(2Mbps/200Kbps)
VCC#3:(VPI/VCI)=(127/1002)
(最大速度/一部保証)=(1Mbps/100Kbps)
このような契約の場合、オーバーサブスクリプションにならないため、全VCCをCBRとして設定できます が、一部保証契約ではGFR+の設定もできます。
VCC#1:3Mbps
VP契約速度=6Mbps VCC#2:2Mbps/1Mbps
VCC#3:2Mbps/1Mbps
VCC#1:3Mbps
VP契約速度=6Mbps VCC#2:2Mbps/200Kbps
VCC#3:1Mbps/100Kbps