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6.取引戦略

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将来発生するかもしれない損失に対し、保険をかけておくこと。

現物価格の変動から発生する損失を、現物価格と先物価格が、連動する性質を利用して、 現物と先物を 反対方向に売買することによって、先物取引から生じる利益で埋め合わせることを意味する。

ヘッジの種類

価格下落リスクに備える「売りヘッジ」・・・「生産ヘッジ」「在庫ヘッジ」「販売ヘッジ」

価格上昇リスクに備える「買いヘッジ」・・・「仕入れヘッジ」

現物 先物

互い の損 相殺 現物(買) 先物(売)

先物(買)

現物(売)

ヘッジの基本原則

ヘッジは現物を売買すると同時(同日)に行う。

現物と先物は、常に反対方向の取引をする。(売りと買いのバランスをとる。)

ヘッジを行う「現物」に見合う数量の「先物」を売買する。(必ずしも仕入量/販売量の全てをヘッジする必要はない)

ヘッジをすることにより、現物で損失が生じても、先物の利益で埋め合わせることができる。

ただし、ヘッジをしていると、現物で利益が生じても、先物で損失が生じるため、その分利益が失われる。

掛けたヘッジは現物を売買すると同時(同日)に外す。

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現物取引 先物取引※

4月X日 アルミニウムを購入し、加工する(製 品化するのに2カ月要する)

200円/kg×10kg=2,000円

アルミニウム先物6月限を売る 200円/kg×10枚=2,000円

(注)1枚(先物契約)=1kgと仮定 6月X日 アルミニウム加工品を販売する。

150円/kg×10kg=1,500円

アルミニウム先物6月限を買い戻す 100円/kg×10枚=1,000円

損益 -500円

(-50円/kg)

+1,000円

(+100円/ kg)

現物取引の損: -50円/kg

先物取引の益: +100円/kg ヘッジ取引を行ったことにより、+50円/kgを確保

(加工賃20円/kgを差し引き30円/kgの利益を確保)

6.取引戦略

(5)ヘッジ取引の例①

4月にアルミニウム10kg(200円/kg)を仕入れ、これを加工し、アルミニウム加工品を6月に 販売する契約を締結した。加工に20円/kgかかり、これに利益(30円/kg)を上乗せし、仕 入価格+50円で販売したいと考えている。しかし、6月のアルミニウム価格が下落し、販売価格 が仕入価格を下回る可能性があり(損失)、これを回避するため先物市場でヘッジを行う

※地金価格に連動すると仮定

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現物取引 先物取引※

6月X日 アルミニウムを購入し、加工する(製 品化するのに1カ月要する)

100円/kg×10kg=1,000円

アルミニウム先物7月限を売る 100円/kg×10枚=1,000円

(注)1枚(先物契約)=1kgと仮定 7月X日 アルミニウム加工品を販売する。

200円/kg×10kg=2,000円

アルミニウム先物7月限を買い戻す 150円/kg×10枚=1,500円 損益 +1,000円

(+100円/kg)

-500円

(-50円/ kg)

現物取引の益:+100円/kg 先物取引の損:- 50円/kg

+50円/kgの利益(加工賃を差し引いた利益30円/kgを確保)

しかし、このケースではヘッジを行わなければ100円/kgの利益だったが…

⇒価格変動リスクを相殺し、安定して一定の利益を出すことが目的 ⇒長期的な経営の安定化に寄与

6.取引戦略

(5)ヘッジ取引の例②

※地金価格に連動すると仮定

6月にアルミニウム10kg(100円/kg)を仕入れ、これを加工し、アルミニウム加工品を7月に販 売する契約を締結した。加工に20円/kgかかり、これに利益(30円/kg)を上乗せし、仕入価 格+50円で販売したいと考えている。しかし、7月のアルミニウム価格が下落し、販売価格が仕入 価格を下回る可能性があり(損失)、これを回避するため先物市場でヘッジを行う

7.(参考)市場にまつわる事件 52

商品市場史に残る有名な事件について紹介する。

チューリップ

バブル ・17世紀オランダでは、富の象徴としてチューリップ栽培が人気を集め、

1630年頃より珍しいチューリップの球根価格が上昇、1637年に大 暴落した事件。

・ピーク時には、球根1個で馬車24台分の小麦、豚8頭、牛4頭、

ビール大樽4樽、数トンのチーズ、バター2トンが買えたという、途方も ない価格まで上昇した。

ハント兄弟の 銀投機事件

・石油で巨額の資産を築き上げた米テキサスのハント兄弟が、イラン革 命をきっかけとした第二次石油危機による世界的なインフレ圧力を背 景に、世界の鉱山生産量の6割強に当たる銀を買い占めた事件。

・価格は、史上最高値の50ドル台に暴騰したが、取引所の理事会が 規制を設け、わずか2カ月後に10ドル台へ暴落する。

赤いダイヤ事件 ・赤いダイヤとは小豆のこと。1954年から58年にかけて、豆類の冷害 凶作が続き、市場の需給バランスは崩れた。これに伴い、小豆の取 引相場は大規模な仕手戦(※)が展開された事件。

※ ある銘柄の株をめぐって,売り方と買い方に分かれて大量の売買を行う こと。

8.本日の講義の要点 53

1.商品市場における商品先物市場の役割など(P3~P13)

⇒先物取引と先渡取引の違い、信用リスク、価格指標の提供 2.世界の商品先物市場の規模感(P14~P18)

3.最近の市場環境の動き(P19~P24)

4.時差や単位など商品市場に関する基礎知識(P25~P30)

⇒UTC、トロイオンス(≒31グラム)

5.身近な金の商品としての特性(P31~P34)

⇒希少性、貨幣性、金利や為替との関係

6.金の3極市場、価格推移及び基礎知識(P35 ~P41)

⇒北米市場、アジア市場、欧州市場 7.裁定取引とは(P42~P45)

8.実際の商品市場における価格変動リスク管理の重要性(P46~P51)

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