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0.5 0.8 MTMS 0.9 0.5 0.2

グ1

TMOS 0.1 0.5 0.8 MTMS 0.9 0.5 0.2

EtOH

4 5 5

H20

2 2 2

BCG

5×10−3 1×10 3 1×10−3

TB

5×10−3 1×10−3 1×10−3

組成はモル比

一131一

(a) (b)

(c) (d)

(e) (f)

図3−2−9−1各pHの溶液に浸漬したときの薄膜の変色の様子

0.02M−KH2PO4溶液または0.02M−K2HPO4溶液にKOH溶液またはHCI溶 液を加えてpHを調整した溶液に30分間浸漬した結果。各写真にお

いて左側はBT(xニ0.5)、右側はBT(x=0.8)である。

a:pH3の溶液に浸漬した状態 b:pH3の溶液から引き上げた状態

。:pH6の溶液に浸漬した状態 d:pH6の液液から引き上げた状態 e:pH9の溶液に浸漬した状態 f:pH9の液液から引き上げた状態

表3−2−9−2 各pHの溶液に浸漬したときの薄膜の 目視による変色結果

pH

2 4 7 10

文献8) 燈黄 青緑

pH

3 4 5 6 7 8 9

BT(x=0.5) 劃登 黄燈 黄燈 青緑

BT(x=0.8) 黄榿 黄褐 黄緑

文献8)はpH標準溶液に浸漬した結果を示す。本研究は0.02M−KH2PO4 溶液または0.02M−K2HPO4溶液にKOH溶液またはHCI溶液を加えてpHを 調整した溶液に30分間浸漬した結果を示す。

 図3−2−9−1に示したように、pH3の溶液に30分浸漬するとBT(x・0.5)

およびBT(x・0.8)は赤色を呈した。 pH6の溶液に30分浸漬するとBT

(x=0.5)は黄燈色を呈し、BT(x・0.8)は黄緑色を呈した。また、 pH9 の溶液に30分浸漬するとBT(x=0.5)およびBT(x=0.8)は青色を呈し た。浸漬した溶液は3−2−8項と同様に表3−2−8−1に示した方法で調製した。

 次に表3−2−9−2にはpH3からpH9までpHを1の間隔で変えた溶液に 浸漬したときの薄膜の目視による変色結果を示した。各種pHの溶液は、

0.02M−KH2PO4溶液または0.02M−K2HPO4溶液にKOH溶液またはHCl溶液を 加えてpHを調整iしたものを用いた。 TMOS含量の高いBT(x・0.8)は

pH7で青色を呈したが、 BT(x・0.5)はpH9で青色を呈し、塩基性の 溶液に浸漬した場合の感応に違いが見られた。文献8)の薄膜の感応性は

BT(x=0.5)に近いが、 pH10でも青色は呈さず青緑を呈すると報告さ れている。

 3−2−8項と同様に、BT(x・0.5)およびBT(x=0.8)を酸性溶液に浸し た後塩基性溶液に浸した場合と、逆に塩基性溶液に浸した後酸性溶液に 浸した場合、その解離反応が可逆的であること検討する必要がある。そ

一133一

のため、pH3→pH6→pH9→pH6→pH3と順に浸して、紫外一可

視吸収スペクトルを測定した。各溶液に浸漬する時間は30分間とした。

この実験を3回繰り返し行い、指示薬の溶出による吸光度の減少につい

ても調べた。この結果を図3−2−9−2、3−2−9−3に示す。

 図3−2−9−2(a)はBT(x・0.5)についての各pHにおける紫外一可視吸

収スペクトルを示している。pH3では440nm付近にBCGによるピーク

と545nm付近にTBによるピークが観測され、 pH6となっても440nm付 近のピークの吸光度にはほとんど変化がなかった。このピークはBCG

とTBの両者によるものである。また、545nm付近のピークは観測され ず、620nm付近にBCGによる小さなピークが観測された。 pH:9では44 0nm付近のピークは観測されずく620nm付近にはBCGによるピークが観 測された。また、400nm付近に新たなピークが現れるが、これはBCG

とTBの両者に共通のピークである。図3−2−9−2(b)はBT(x・0.8)につ

いての結果を示している。pH3では440nm付近にBCGによるピークと

550nm付近にTBによるショルダーが観測された。 pH6になると440nm

付近のピークの吸光度は減少したが、このピークはBCGとTBに共通

のものである。また、550nm付近のショルダーは観測されず、620nm付近 にBCGによるピークが現れた。 pH9では440nm付近のピークは観測さ れず、620nm付近にはBCGによるピークが観測された。400nm付近に新 たなピークが現れ、これはBCGとTBの両者によるものである。

 図3−2−9−3はBT(x=0.5)およびBT(x=0.8)の変色の可逆性と再現性 に関しての結果を示している。図3−2−10−3(a)はBT(xニ0.5)について示

している。441.5nmのピークの吸光度はpH3→p}16→pH9→p}16→

pH3の順に浸漬したとき、それぞれ0.0906,0.0953,0.0553,0.0939,

0.0894であった。同様に、546nmのピークの吸光度はそれぞれ0.0465,

0.0200,0.0505,0.0204,0.0426であった。また、622nmの吸光度は

 0.14  0.12

§o・1 馨α08 菱。つ6  0.04  0.02

  0

(a)

一pH3

−pH 6

 pH9

300    400     500     600     700     800

      WaveIength/nm

 0.14  0.12

§o・1 馨α08

菱oo6

 0.04  0.02

  0

b

300

一pH3−pH 6  pH 9

400     500     600     700    800

   WaveIength/nm

図3−2−9−2各pHの溶液に浸漬したときの薄膜の紫外一可視吸収ス ペクトル  a:BT(x=0.5)   b:BT(x=0.8)

一135一

0.12

 0.1

00.08

ぞ0.06

§

淫0・04  0.02

0

pH3  pH6  pH9  pH6  pH3

     pH

+1回目(441.5nm)

+2回目(441.5nm)

  3回目(441.5nm)

→←1回目(546nm)

+2回目(546nm)

一●一3回目(546nm)

一←一1回目(622nm)

一一一Q回目(622nm)

一一一 R回目(621.5nm)

 0.14  0.12

§α1

選。つ8

 

望oo6

 0.04  0,02

  0

(b)

+1回目(447nm)

一■・一2回目(447.5nm)

  3回目(447.5nm)

+1回目(617nm)

+2回目(617nm)

一●一3回目(617nm)

3  6  9  6  3      pH

図3−2−9−3各pHの溶液に浸漬したときの薄膜の反応の可逆性およ び再現性  pHとピークの吸光度の変化

a:BT(xニ0.5)  b:BT(x=0.8)

0.0031,0.O134,0.1105,0.O184,0.0022であった。いずれにおいても 酸性溶液に浸した後塩基性溶液に浸した場合と、逆に塩基性溶液に浸し た後酸性溶液に浸した場合、その解離反応が可逆的であることがわかっ た。また、pH6における441.5nmのピークの吸光度は1回目の測定では 0.0953であり、2回目、3回目の測定で0.0963,0.0956であり、ほぼ一 定の値であった。同様にpH3における546nmのピークの吸光度はそれぞ れ0.0465,0.0426,0.0439であった。また、pH9における622nmの吸光 度はそれぞれ0.llO5,0.1099,0.l134であった。3回の測定で各ピーク

の吸光度はほぼ等しい値であった。つまり、2種類の指示薬を添加する ことで、指示薬の溶出に対する耐久性が向上したことになる。これは、

指示薬を混合して用いることで触媒としての働きが促進され、よりゲル 骨格が発達したことによると思われる。

 図3−2−10−3(b)はBT(x・0.8)について示している。447nmのピークの

吸光度はpH3→pH6→pH9→pH6→pH3の順に浸漬したとき、そ

れぞれ0.0836,0.0682,0.0321,0.0657,0.0816であった。同様に、

617nmのピークの吸光度はそれぞれ0.0033,0.0457,0.1285,0.0505,

0.0029であった。いずれも酸性溶液に浸した後塩基性溶液に浸した場合 と、逆に塩基性溶液に浸した後酸性溶液に浸した場合、その解離反応が 可逆的であることがわかった。また、pH3における447nmのピークの吸 光度は1回目の測定では0.0836であり、2回目、3回目の測定で0.0816,

0.0822であり、ほぼ一定の値であった。向様にpH9における546nmのピ ークの吸光度はそれぞれ0.0465,0.0426,0.0439であった。また、pH 9における622nmの吸光度はそれぞれ0.1285,0.1279,0.1293であった。

3回の測定で各ピークの吸光度はほぼ等しい値であった。

 BT(x・0.5)およびBT(x・0.8)は、酸性溶液に浸した後塩基性溶液に 浸した場合と、逆に塩基性溶液に浸した後酸性溶液に浸した場合、その

一137一

解離反応が可逆的であることがわかった。また、浸漬する時間が30分で あれば指示薬の溶出は極めて少ないことがわかり、pH測定の教具とし て利用するのに十分な反応速度と強度を有しているものと思われる。

4 結論

 本研究ではテトラメトキシシラン(TMOS)とメチルトリメトキシシラ ン(MTMS)を出発溶液として用い、ゾルーゲル法によりpH指示薬含有 シリカゲル薄膜を作製した。また、作製した薄膜について、各種pHを 有する溶液に対する反応性や耐久性について検討した。その結果は以下 のようにまとめることができる。

(1)出発溶液のアルコキシドの組成をxTMOS・(1−x)MTMS(x・0〜1)と  表すと、プロムチモールブルー(BTB)ではx=0〜1まで、プロムク  レゾールグリーン(BCG)ではx・0〜0.8までの組成で指示薬の溶出  しないpH指示薬含有シリカゲル薄膜を作製することができた。

(2)TMOS含量が高い薄膜(BTB含有シリカゲル薄膜ではx・0.6〜1、

 BCG含有シリカゲル薄膜ではx・0.9〜1)はガラス基板にはじかれや  すく、平滑で均一・な薄膜を作製するのは困難であり、また、熱処理す  ると細かい亀裂が入り、剥離する場合があった。この場合、ディップ  コーティング時の引き上げ速度を遅くすることや、自然乾燥のみで熱  処理をしないことで平滑で均一な薄膜を得ることができた。

(3)塩基性溶液(1M−NH3水に1時間浸漬)で指示薬が溶出しないシリ  カゲル薄膜を作製可能なpH指示薬は、トリフェニルメタン系でスル  ホ基を有する指示薬であった。

(4)従来のpH指示薬含有シリカゲル薄膜は、リン酸塩などの緩衝溶  液に対する感応性がよくなかったが、今回作製したBCG含有シリカ  ゲル薄膜はリン酸塩溶液に対しても良好な感応性を示した。

(5)BCGをシリカゲル薄膜に含有させた場合のpKaは、溶液中に

 おけるpKaよりも塩基性側にあることがわかった。アルコキシド(x  TMOS・(1−x)MTMS)中のMTMS含量が高いほpKaは大きな値をとること  がわかった。

一139一

(6)BCG含有シリカゲル薄膜とBCG水溶液の紫外一可視吸収スペ

クトルはほぼ同様の形を示し、吸収ピークの位置も同じであった。

このことは、シリカゲル中において、BCGがシラノール基と化学結 合しているのではなく、シリカゲルの骨格中に物理的に閉じ込められ ていることを示している思われる。

(7)BCG含有シリカゲル薄膜中の指示薬の反応は溶液中に溶存する カチオンの影響を受け、その速さは水溶液中でのカチオンの移動度と 良い相関があることがわかった。

(8)BCG含有シリカゲル薄膜、BCGおよびTBを含有シリカゲル

薄膜中の指示薬は、各種pHを有する溶液に浸漬することで平衡状態 に達しており、光学的なpHセンサーへの応用が可能であることがわ

かった。

引用・参考文献

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