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4 Laplacian の固有値の間の関係に関する考察

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この章では定理3.1の手法の応用としてLaplacianの固有値の間のuniversalな不 等式について議論する. 系3.2の(2)と(3)の同値性に着目すると次の命題が得ら れる.

命題4.1. 定理3.1が直径の仮定なしで成立するならば,以下の事が成立する. Mを非 負Ricci曲率をもつ閉Riemann多様体とする. このとき自然数kのみによるuniversal な正定数Ck(次元やM自身には依らない)が存在して,

λk(M)≤Ckλ1(M).

現時点では定理3.1の証明を追うことにより次の評価を得ることしか至っていない. 定理 4.2. MをRicci曲率が非負の閉Riemann多様体とする. このときM の直径の みに依存するuniversalな定数C > 0 (次元やM 自身には依らない)が存在して,

λ2(M)≤Cλ1(M){log(1 +λ1(M))}2.

参考文献

[1] S. Y. Cheng, Eigenvalue comparison theorems and its geometric applications, Math. Z. 143. no. 3, 289–297, 1975

[2] F. R. K. Chung, A. Grigor’yan, and S.-T. Yau, Upper bounds for eigenvalues of the discrete and continuous Laplace operators, Advances in Mathematics 117, 65–178, 1996.

[3] F. R. K. Chung, A. Grigor’yan, and S.-T. Yau, Eigenvalues and diameters for manifolds and graphs, Tsing Hua lectures on geometry & analysis (Hsinchu, 1990–1991), 79–105, Int. Press, Cambridge, MA, 1997.

[4] K. Funano, Asymptotic behavior of mm-spaces, Thesis, 2009.

[5] K. Funano, Concentration of maps and group action, to appear in Geom. Dedi-cata.

[6] K. Funano and T. Shioya, Concentration of measure phenomenon and eigenval-ues of Laplacian, in preparation.

[7] M. Gromov and V. D. Milman, A topological application of the isoperimetric inequality, Amer. J. Math. 105, no. 4, 843–854, 1983.

[8] M. Gromov, Metric structures for Riemannian and non-Riemannian spaces, Based on the 1981 French original, With appendices by M. Katz, P. Pansu and S. Semmes. Translated from the French by Sean Michael Bates. Progress in Mathematics, 152. Birkh¨auser Boston, Inc., Boston, MA, 1999.

[9] E. Milman,On the role of convexity in isoperimetry, spectral gap and concentra-tion, Invent. Math. 177, no. 1, 1–43, 2009.

[10] E. Milman, Isoperimetric and Concentration Inequalities - Equivalence under Curvature Lower Bound, to appear in Duke Math.

[11] M. Ledoux,The concentration of measure phenomenon, Mathematical Surveys and Monographs, 89. American Mathematical Society, Providence, RI, 2001.

[12] S. Ohta, Ricci curvature, entropy and optimal transport, lecture notes for the summer school in Grenoble, 2009. Available online at “http://www.math.kyoto-u.ac.jp/ sohta/”.

p- ディリクレ和有限関数と無限グラフの幾何

服部多恵

( 金沢大学自然科学研究科,大阪市立大学数学研究所 ) 2010 年8月7日

距離空間(X, dX)から(Y, dY)への写像φκ-quasi monomorphismであるとは,次 の二条件を満たすこととする:(1) すべてのx,y X に対してdY(φ(x), φ(y)) κ(dX(x, y) + 1) が成り立つ;(2) 任意のy Y に対してφ−1(B(y,1))はκ個以下の Xにおける半径1の距離球で覆われる.(ここでB(y,1)はY における中心y半径1の 距離球とする.) ([1]参照).次数有界な無限グラフや「有界幾何をもつ」完備連結非 コンパクトリーマン多様体において,擬等長写像(quasi isometry)の不変的性質や不変 量について多くの研究成果がある.例えば,体積の増大度,容量(capacity),p-放物性 (p-parabolicity)などについて研究されている([5],[6],[3],[4]参照).また,p-ディリ クレ和有限なp-調和関数の全体も擬等長不変である([2]参照).quasi monomorphismと 擬等長の合成もquasi monomorphismであり,その存在・非存在も擬等長不変な性質で ある.この講演では,p-ディリクレ和有限なp-調和関数の集合とquasi monomorphism について最近得られた結果を紹介する.なお,本講演の内容は,加須栄篤氏(金沢大学) との共同研究に基づく.

以下必要な用語,記号を準備する.本講演を通して,グラフG= (V, E)とは有界次 数を持つ連結可算無限グラフとする.ここで,V は頂点の集合,Eは辺の集合である.

各辺の長さを1とすることによって,グラフには自然な距離が定まり,以後グラフを 距離空間と考える.指数pは1< p < +∞とする.V 上の関数fに対して

Dp(f) =

{x,y}∈E

|f(y)−f(x)|p <+∞

を満たすときfp-ディリクレ和有限関数であるという.p-ディリクレ和有限関数の 全体をL1,p(G)とする.L1,p(G)はノルムDp(f)1/p+|f(o)|に関するバナッハ空間であ る.ここで,o∈V は固定点である.台が有限なV 上の関数全体の閉包をL1,p0 (G)とお く.すべてのg ∈L1,p0 (G)に対して

x∈V

y∈Vx

|h(y)−h(x)|p−2(h(y)−h(x))(g(y)−g(x)) = 0

が成り立つような関数h∈L1,p(G)をp-ディリクレ和有限なp-調和関数といい,その全 体をHL1,p(G)とおく.ここで,Vxxと隣接する頂点全体の集合とする.

次の定理はこれからの議論の要である.

定理 1. グラフG1からグラフG2へのκ−quasi monomorphism φ:G1 →G2が存在す るならば,任意のf ∈L1,p(G2)に対して,f◦φ ∈L1,p(G1)となり,Dp(f◦φ)≤CDp(f) が成り立つ.ただしCp,κ,supv∈Vi#(Vi)x (i = 1, 2)のみに依存して決まる正数 である.さらにg ∈L1,p0 (G2)に対して,g◦φ∈L1,p0 (G1)が成り立つ.

さて,H1,p(G) =L1,p(G)/L1,p0 (G)と定義する.このとき,HL1,p(G)の元が代表元と してとれること(ロイデン分解)から,HL1,p(G)とH1,p(G)には全単射の対応がある.

つぎにH1,p(G)について二つの指標を導入する.1 L1,p0 (G)であるときグラフGp-放物型(p-parabolic)であるという.これはdimH1,p(G) = 0,すなわちL1,p(G) = L1,p0 (G)と同値である(詳しくは[10]参照).1< p < q <+∞であるときp-放物型ならば q-放物型であることよりind(G) := inf{p ;p-放物型}(≤+∞)と定義して,グラフGの 放物型指標という.これは擬等長不変である([9]参照).例えば,d次元ユークリッド空 間Rd(あるいはそれと擬等長な格子Zd)に対してind(Rd) =dである([9],[7]参照),さ らにp < dならばdimH1,p(Rd) = 1,p≥dならばdimH1,p(Rd) = 0である.もう一つ の指標として,p(G) := inf{p; dimH1,p(G)>1}(≤+∞)と定義する([8]参照).これも 擬等長不変である.n次元双曲空間Hn(−1)(あるいはそれと擬等長なグラフGn(−1)) の場合,p(Hn(−1)) = n 1であり,p n 1に対してdimH1,p(Hn(−1)) = 1,

p > n−1の場合はdimH1,p(Hn(−1)) = +∞である.

1. l個の自然数d1 < d2 < · · ·< dl−1 < dlをとる.各ZdiZdi+1 を一つの辺で繋 げてできるグラフをGとする.このときind(G) =dlで,p < d1ならばdimH1,p(G) = l,di p < di+1 ならばdimH1,p(G) = l i (i = 1,2, . . . , l 1),dl pならば dimH1,p(G) = 0である.

2. d < n−1とする.可算無限個のZdGn(−1)をそれぞれ一辺で繋いでできる グラフをGとする.ind(G) = +∞で,p < d, p > n1のときdimH1,p(G) = +∞,

d≤p≤n−1のときdimH1,p(G) = 1である.

3. ZdGn(−1)の直積グラフGについて,ind(G) = +∞で,すべてのpについて dimH1,p(G) = 1である.

定理1より次の事実が分かる.

定理2. グラフG1からグラフG2へのquasi monomorphismが存在するならば,ind(G1) ind(G2).

この定理よりd次元ユークリッド空間Rdへのquasi monomorphismを持つグラフG の放物型指標ind(G)≤dであり,特に有限であることが分かる.

n次元双曲空間Hn(−1)へのquasi monomorphismが存在するグラフGに焦点を当 てる.

定理 3. GからHn(−1)へのquasi monomorphismが存在し,n1<ind(G)とする.

このとき,n1< p < ind(G)を満たす指数pに対してdimH1,p(G) = +∞.

ここでホロ球面Rn−1 Hn(−1)は,quasi monomorphismであることに注意する.

また,ZdGn(−1)の直積グラフ,あるいはRd×Hn(−1)からユークリッド空間あ るいは双曲空間形へのquasi monomorphismは存在しないことになる.

最後に上の定理とBonk-Schrammの埋め込み定理からの帰結を述べる.

4. Gからグロモフの意味でのヴィジュアル双曲グラフへのquasi monomorphismが 存在するとする.このとき,ind(G) = +∞ならばpが存在して,任意のp < pに対 してdimH1,p(G) = +∞である.

参考文献

[1] I. Benjamini and O. Schramm, Harmonic functions on planar and almost planar graphs and manifolds, via circle packings, Invent math. 126 (1996)565-587.

[2] T. Hattori and A. Kasue, Dirichlet finite harmonic functions and points at infinity of graphs and manifolds, Proc. Japan Acad. 83, Ser. A, No.7 (2007)129–134.

[3] I. Holopainen, Rough isometries and p-harmonic functions with finite Dirichlet integral, Rev. Math. Iberoamericana 10 (1994), 143–176.

[4] I. Holopainen and P. M. Soardi, p-harmonic functions on graphs and manifolds, Manuscripta Math. 94 (1997), 95–110.

[5] M. Kanai, Rough isometries, and combinatorial approximations of geometries of non-compact Riemannian manifolds, J. Math. Soc. Japan 37 (1985), 391–413.

[6] M. Kanai, Rough isometries and the parabolicity of Riemannian manifolds, J.

Math. Soc. Japan 38 (1986), 227–238.

[7] F-Y. Maeda, A remark on parabolic index of infinite networks, Hiroshima Math.

J.7(1977), 147-152.

[8] P. Pansu, CohomologieLp des vari´et´es `a courbure n´egative, cas du degr´e 1, Rend.

Sem. Mat. Univ.Politec. Torino, Fascicolo Speciale P.D.E and Geometry (1989), 95–119.

[9] P. M. Soardi and M. Yamasaki, Parabolic index and rough isometries, Hiroshima Math. J. 23 (1993), 333–342.

[10] M. Yamasaki, Parabolic and hyperbolic infinite networks, Hiroshima Math. J. 7, 1977, 135–146.

非固有アファイン波面のガウス写像の除外値問題について

九州大学大学院数理学研究院 川上 裕 (Kawakami Yu)

概 要

In this talk, we give the best possible upper bound for the number of exceptional values of the Lagrangian Gauss map of weakly complete improper affine fronts in the affine three-space. Moreover, as an application of the result, we provide a new proof of the classification of affine complete improper affine spheres. This is joint work with Daisuke Nakajo (Kyushu university).

1

アファイン幾何学において,アファイン球面の性質を調べることは重要な研究課題の1つであ る.特に,非固有アファイン球面と呼ばれるクラスは,微分幾何の他の様々なテーマと結びつき があり,その視点から非常に面白い結果が示されている.Mart´ınez [Ma] は,非固有アファイン球 面と2次元複素空間C2へのspecial Lagrangianはめ込みとの間の対応を発見し,これを用いて,

「非固有アファイン波面」と呼ばれる,ある種の特異点を許した曲面のクラスを定義した.このク ラスは具体例が多く存在し,そのクラスにおける大域的性質が期待される.そこで,我々は論文 [KN]において,非固有アファイン波面が,梅原雅顕氏・山田光太郎氏[UY]がによって定義された

「弱完備性」と呼ばれる完備性をみたすときのLagrangian Gauss写像の値分布,特に除外値数の 評価を調べ,その最良の上限を与えることができた.また,このことを応用することで,J¨orgen

[Jo], Calabi [Ca]によって示された,アファイン完備な非固有アファイン球面の一意性を示す結果

について,Gauss写像の値分布の視点からの比較的シンプルな証明を与えることができた.さら に,この議論は3次元双曲型空間の平坦波面にも応用することができ,完備な平坦曲面のときの 一意性定理 ([Sa], [VV]) の別証も与えることができた.ここでは以下,弱完備な非固有アファイ ン波面のクラスで得られた結果について,基本事項を交えて紹介する.

2 準備

本節では,3次元アファイン空間R3内の非固有アファイン波面の定義とその性質を紹介する.

アファイン幾何学のことについては,文献[LSZ], [NS]を参照した.

非固有アファイン波面は,Mart´ınez [Ma]による,非固有アファイン球面とC2へのspecial

La-grangianはめ込みとの対応から,次のように定義される.

定義 2.1. なめらか写像ψ: ΣR3=C×Rが非固有アファイン波面(improper affine front) あるとは,

ψ=

x,−

n, dx

(2.1) と表せるspecial Lagrangianはめ込みLψ =x+

1n: ΣC2が存在するときをいう.

この写像が実際にR3内の波面(フロント)となることは[Na][UY]に示してある.非固有アファ イン球面はこのクラスの特異点をもたない場合に対応する.ψの正則でない点は,ds2 :=dx, dx の退化する点に対応している.このds2ψの平坦基本形式という.ds2が退化しない点では,C2 からのLψによる誘導計量2 :=dx, dx+dn, dnψのアファイン計量g:=−dx, dnと共 形的である([Ma]).そこで,2によって与えられる共形構造によりΣに複素構造を入れ,Σ Riemann面とみなす.C2special Lagrangianはめ込みの性質より,正則(regular)な複素曲線 α: ΣC2α:= (F, G)が存在し,このとき,非固有アファイン波面を構成するx,nはそれぞれ

x=G+ ¯F , n= ¯F −G (2.2)

となる.また,複素数ζ1,ζ2に対して,その内積をζ1, ζ2:=(ζ1ζ¯2)とするとき,平坦基本形式 ds2,誘導計量2,アファイン計量gはそれぞれ

ds2 = |dF +dG|2 =|dF|2+|dG|2+dGdF +dF dG

2 = 2(|dF|2+|dG|2) (2.3)

g = |dG|2− |dF|2

となる.このとき,special Lagrangianはめ込みLψGauss写像の非自明な部分として現れるΣ 上の有理型関数

ν := dF dG

ψLagrangian Gauss写像(Lagrangian Gauss map)という.この写像の値分布とこのクラ スの大域的性質との関係を調べることが今回の主題である.実は,非固有アファイン波面は(2.2) を用いて構成することができる.以上のことをまとめると次のようになる.

事実 2.2 ([Ma]). ψ = (x, φ) : Σ R3 =C×Rを非固有アファイン波面とする.このとき,正 則(regular)な複素曲線α:= (F, G) : ΣC2が存在し,

ψ=

G+ ¯F ,|G|2− |F|2

2 +

GF

F dG

(2.4) となる.逆に,RiemannΣと正則な複素曲線α:= (F, G)が与えられたとき,

F dGが実周期 を持たなければ,(2.4)で与えられるψΣ上で定義される非固有アファイン波面となる.このと

ψ |dF| |dG| |ν|

非固有アファイン波面の大域的性質を調べるため,ここでは2が完備Riemann計量となると きを考える.この完備性を弱完備(weakly complete)[UY]という.これは通常の意味での波面 の完備性の定義([KUY], [Ma], [SUY])より弱いものであるが,普遍被覆をとっても性質は保た れるという利点がある.2次曲面論で現れる楕円放物面は,弱完備な非固有アファイン波面の例と なる.実際,Σ =Cとし,(F, G) = (cz, z) (c|c| = 1となる定数)とおくと,(2.4) で構成する ことができる.特に,そのLagrangian Gauss写像は定数写像となる.さらに,この例は特異点を 持たないので,実際には非固有アファイン球面のクラスに属する.

3 主結果

我々は弱完備な非固有アファイン波面のLagrangian Gauss写像の値分布について調べ,以下に 述べる結果を得ることができた.まず,波面の端(エンド)の状況と2に関するGauss-Bonnet 型の定理を用いることで,Lagrangian Gauss写像が定数写像の場合の非固有アファイン波面の特 徴付けを得ることができた.

命題 3.1 ([KN]). Lagrangian Gauss写像が定数写像となる弱完備な非固有アファイン波面は楕円 放物面である.

次に,弱完備な非固有アファイン波面のLagrangian Gauss写像の像の補集合の元の数,つまり 除外値数について,藤本坦孝氏によって得られたR3の極小曲面のGauss写像の除外値数の議論

[Fu1], [Fu2])をこのクラスの状況に合わせ精密化することで,最良の上限を与えることができた.

定理 3.2 ([KN]). ψ: Σ R3を弱完備な非固有アファイン波面とし,ν: Σ C∪ {∞}をその Lagrangian Gauss写像とする.もしνが定数写像でなければ,νの除外値数は高々3である.

この評価は最良である.実際,2つの異なる点a1, a2 Cに対して,ΣC\{a1, a2}とし,

Lagrangian Gauss写像νと正則1次微分形式dG (ν, dG) =

z, dz

j(z−aj)

とする.このとき,Weierstrass data (F, G)Σ上でwell-definedではないので,Σの普遍被覆 面上で定義する.このように得られた非固有アファイン波面は弱完備であり,かつνの除外値は a1,a2,3点である.

この結果の応用として,アファイン完備な非固有アファイン球面の一意性定理の見通しのよい 証明を与えることができる.

3.3 ([Jo], [Ca], [KN]). アファイン完備な非固有アファイン球面は楕円放物面である.

証明. 非固有アファイン球面は特異点を持たないことより,νの除外値集合は{|ν|= 1}を含む.

よって,必要ならば,dF dGを入れ替えることで,|ν| <1,つまり|dF|< |dG|が成り立つ.

一方,アファイン計量g=|dG|2− |dF|22について

g=|dG|2− |dF|2<2(|dF|2+|dG|2) =2

が成り立つので,gが完備,つまり任意の発散路で長さが無限大となるとき,2も完備となる.

故に弱完備性をみたすことになり,定理3.2からνは定数写像となり,命題3.1からそれは楕円放 物面である.

参考文献

[Ca] E. Calabi,Improper affine hypersurfaces of convex type and a generalization of a theorem by K. J¨orgens, Mich. Math. J.,5 (1958), 108–126

[Fu1] H. Fujimoto,On the number of exceptional values of the Gauss map of minimal surfaces, J. Math. Soc. Japan,40(1988), 235 – 247.

[Fu2] H. Fujimoto, Value Distribution Theory of the Gauss Map of Minimal Surfaces in Rm, Vieweg, 1993.

[Jo] K. J¨orgens, Uber die L¨¨ osungen der Differerntialgleichung rt−s2 = 1, Math. Ann. 127 (1954), 130–134.

[IM] G. Ishikawa and Y. Machida,Singularities of improper affine spheres and surfaces of con-stant Gaussian curvature, Internat. J. Math.17 (2007), 269–293.

[Ka] Y. Kawakami,Value distribution of the hyperbolic Gauss maps for flat fronts in hyperbolic three-space, to appear in Houston Journal of Mathematics, arXiv:0908.1307.

[KKM] Y. Kawakami, R. Kobayashi and R. Miyaoka,The Gauss map of pseudo-algebraic min-imal surfaces, Forum Math.,20 (2008), 1055–1069.

[KN] Y. Kawakami, D. Nakajo, The value distribution of the Gauss map of improper affine spheres, preprint, arXiv:1004.1484 and MI 2010-16 (MI PREPRINT SERIES, Kyushu uni-versity).

[KUY] M. Kokubu, M. Umehara and K. Yamada, Flat fronts in hyperbolic 3-space, Pacific J.

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[LSZ] A.-M. Li, U. Simon and Z. Zhao, Global affine differential geometry of hypersurfaces,

[Ma] A. Mart´ınez, Improper affine maps, Math. Z., 249(2005), 755–766.

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周期的極小曲面の諸性質について

庄田 敏宏

佐賀大学 文化教育学部

f :M −→ Rnを曲面M からの固有でn方向に周期的な極小はめ込み とすると,f は種数γのコンパクト曲面Mγから適当な平坦トーラスへの 極小はめ込みf :Mγ −→Rn/Λを与える.周期的な極小曲面は界面活性 剤の膜などに登場し,自然現象とも密接に関係しているもので,数学以外 にも分子化学などへの応用もなされている研究対象である.

等温座標系によりMγにはRiemann面の構造が入る.共形構造を入れ た極小はめ込みのことを共形極小はめ込みという.極小曲面は以下の表現 公式に見られる通り,正則微分の線積分で与えられる:

Theorem 1 (Weierstrassの表現公式).

f :Mγ −→Rn/Λをコンパクト曲面の共形極小はめ込みとすると,平 行移動は無視して,fは次のように表される:

f(p) = p

p0

(ω1, ω2, . . . , ωn)T mod Λ,

ここで,p0Mγの定点,T は転置行列を意味し,ω1, ω2, . . ., ωnは以 下の三つの条件をみたすようなMγ上の正則微分である:

1, ω2, . . . , ωn}は共通零点をもたない, (1)

n i=1

ω2i = 0, (2)

γ(ω1, ω2, . . . , ωn)T ∈H1(Mγ,Z)

Λの部分格子となる. (3)

一方,正の種数をもつコンパクトRiemann面はJacobi多様体といわれ る複素トーラスに正則に埋め込まれる.特に,正の種数をもつコンパクト

Riemann面は複素トーラスへ極小に埋め込まれる:

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