本計画での DV の定義は、DV 防止法の対象である「配偶者」(婚姻の届出をしていないいわゆる「事 実婚」や元配偶者、生活の本拠を共にする交際相手や元交際相手を含む男女)だけでなく、暴力の未然防 止の取組や啓発等については、DV 防止法対象外の生活の本拠を共にしない「交際相手」からの暴力(以 下「デート DV」という。)も対象とします。
(1)平成25年度市民意識調査から見える DV 被害の実態
女性の5.0%、男性の1.2%が「命の危険を感じるくらいの暴行を受けた」と回答しています。(図 1 )
図 1 配偶者や親密な関係にある恋人からの暴力被害の実態
5.0
4.0
11.3
13.0
6.4
14.9
8.7
14.7
13.9
35.7 1.2
0.6
1.5
2.1
2.4
11.1
7.8
4.2
18.4 8.4
0% 10% 20% 30% 40%
女性(N=423)
男性(N=332)
①命の危険を感じるくらいの暴行を受けた
②医師の治療が必要となる程度の暴行を 受けた
③医師の治療が必要とならない程度の 暴行を受けた
④嫌がっているのに性的な行為を強要された
⑤見たくないのに、ポルノビデオや ポルノ雑誌を見せられた
⑥何を言っても無視され続けた
⑦交友関係や電話・メールなどの通信記録を 細かく監視された
⑧「誰のおかげで生活できるんだ」
「かせぎが悪い」と言われた
⑨生活費を渡されなかったり、
勝手に浪費をされた
⑩大声でどなられた
※「何度もあった」と「 1 、 2 度あった」を合わせた割合
資料出所:和泉市「男女共同参画に関する市民意識調査」(平成25年)
(2)DV に関する相談
本市においては、市民相談室(いずみアピール課)、人権相談、総合生活相談(人権文化センター)、
高齢者虐待相談(高齢介護室、地域包括支援センター)、いずみ子育てなんでも相談、母子・父子自立 支援相談(こども未来室)、障がいのある人への虐待相談(障がい福祉課、障がい者基幹相談支援セン ター)、女性問題総合相談(人権・男女参画室)で、DV に関する相談窓口を設置し、DV 被害者のニー ズに応じた相談ができるように整備しています。
また、こうした相談窓口は、広報紙やモアいずみ通信、リーフレット等で周知を行っています。
大阪府内の配偶者暴力相談支援センターで受けた配偶者等の暴力に関する相談件数は、平成23年以降 5,000件を超えています。(図 2 )。
大阪府女性相談センターが行った一時保護の件数は、平成24年度では470件となっており、原因は配 偶者等からの暴力が多くを占めています。(図 3 )。
また、大阪府警察で受理した配偶者等からの暴力に関する相談件数について見ると、平成14年では 853件であったものが平成24年には4,567件と、相談件数が年々増加しています。(表 1 )
図 2 大阪府内配偶者暴力相談支援センターで受けた配偶者等の暴力に関する相談件数の推移
3,417
4,173 4,084 4,212 3,423
3,759 3,886 3,929
5,352
2,716
4,392
5,256
0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000
平成13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24(年度)
(件)
資料出所:内閣府配偶者暴力相談支援センターにおける相談件数等調査
(『大阪府平成25年度版年次報告書』より)
図 3 主訴別一時保護の状況の推移(大阪府女性相談センター)
317
384
462
479
544
468
370
57
78
87
81
66
52
41
0 100 200 300 400 500 600 700
平成18
19
20
21
22
23
24
①配偶者等の暴力 ②住む所なし ③サラ金問題 ④精神障害
⑤売春関係 ⑥人身取引 ⑦その他
(総件数:394件)
(総件数:474件)
(総件数:564件)
(総件数:562件)
(総件数:612件)
(総件数:525件)
(総件数:470件)
(年度)
③3 ④0 ⑤3 ⑥6 ⑦8
③0 ④0 ⑤5 ⑥0 ⑦7
③1 ④0 ⑤3 ⑥0 ⑦11
③1 ④0 ⑤0 ⑥0 ⑦1
③0 ④0 ⑤2 ⑥0 ⑦0
③1 ④0 ⑤1 ⑥0 ⑦3
③1 ④1 ⑤0 ⑥4 ⑦53
(件)
資料出所:大阪府女性相談センター調べ
(『大阪府平成25年度版年次報告書』より)
表 1 大阪府警察相談窓口に寄せられた相談等件数
H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 配偶者等からの暴力
に関する相談件数
853 924 1,115 1,314 1,439 1,625 1,987 2,300 4,026 4,140 4,567
ストーカー警告件数117 145 172 89 53 55 111 92 109 78 129
ストーカー禁止命令
3 2 2 0 0 0 3 2 2 0 0
ストーカー相談件数
1,105 1,177 1,517 1,319 1,087 993 1,217 1,238 1,488 1,260 1,423
児童買春・児童ポルノ法違反被疑者検挙 人員
90 110 93 77 99 130 88 106 124 138 139
同被害児童の数
92 59 108 83 107 113 63 55 70 139 103
売春防止法検挙件数469 421 289 166 161 111 76 45 48 82 33
資料出所:大阪府警察本府調べ
(『大阪府平成25年度版年次報告書』より)
DV の種類
(身体的暴力)殴る、ける、髪をつかんでひきずる、物をなげつける、首をしめる、骨折させる 等
(精神的暴力)大声でどなる、外出を禁止する、交友関係等を監視する、親族・友人と付き合いをさせ ない、無視する、脅す 等
(経済的暴力)生活費を渡さない、酒や賭け事に生活費をつぎこむ、家計を厳しく監視する、食事をさ せない 等
(性 的 暴 力 )嫌がっているのに性行為を強要する、避妊に協力しない、見たくないのにポルノビデオ やポルノ雑誌を見せる 等