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(3)今後の需給見通し

ドキュメント内 金属資源レポート 2017.1 Vol.46 No.5 (ページ 45-58)

需給動向

ベースメタル国際需給動向―亜鉛―

2017.1 金属資源レポート

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需給動向

ベースメタル国際需給動向―ニッケル―

2017.1 金属資源レポート

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中国においては、この3年間では鉱山生産量に急激 な変化は見られない。一次ニッケル生産量は、消費量 とほぼ連動して推移しており、2012年後半から急激 に拡大した後、2013年に入ると増加スピードは減速 し、2014年 は 毎 月 概 ね6万t前 後 を 推 移 し て い た。

2015年2月に5万t弱となった後は再び増加傾向にあっ たが、5月以降減少。8月以降は5万tを割り込み、さ らに、ニッケル価格低迷の煽りを受けて各社が減産を 決定したことからその後も減少を続けていた。2016 年2月以降消費量の急増に伴い増加した後は5万t水準 でほぼ横ばいに推移している。2016年の一次ニッケ ル消費量は前年に比べ大きく増加しており、足元10 月は前年同月比18%増の9.8万tと報告されている。

〈供給・鉱山生産〉

表5-1に主要生産国別鉱山生産量を示す。これら12 か国で世界供給の約9割を占めている。2016年1-10月 累計鉱山生産量は、前年同期比8.8%減の165.3万tで あった。インドネシアやニューカレドニアが増産した ものの、フィリピンでの減少が大きかったことが影響 した。

鉱山生産を巡る主な動向は以下のとおりである。

表5-1.主要生産国別鉱山生産量(1-10月累計)

(単位:千 t)

2015年 2015年 1-10月計 2016年 1-10月計 増減比 アフリカ 140.2 116.2 102.4

-11.9%

マダガスカル 49.0 40.6 34.6

-14.8%

南アフリカ 56.7 46.1 42.3

-8.2%

アメリカ 530.0 438.9 406.0

-7.5%

ブラジル 94.8 79.0 72.0

-8.9%

カナダ 234.9 192.4 195.8

1.8%

コロンビア 55.5 46.3 40.6

-12.2%

キューバ 56.4 47.0 40.8

-13.2%

アジア 732.2 637.1 562.3

-11.7%

中国 93.0 77.5 75.0

-3.2%

インドネシア 129.6 108.0 137.5

27.3%

フィリピン 465.0 414.4 315.7

-23.8%

欧州 310.6 258.4 228.3

-11.6%

EU27 36.5 30.8 33.3

8.2%

ロシア 261.0 217.0 188.0

-13.4%

オセアニア 433.9 360.7 353.5

-2.0%

豪州 222.3 185.9 166.4

-10.5%

ニューカレドニア 186.1 152.8 170.9

11.8%

世界計 2,146.9 1,811.3 1,652.5

-8.8%

(出典:INSG データを基に作成)

月日 国名 ニュース

12月5日 キューバ

2016年11月30日付け業界紙等によると、加Sherritt International社(本社:トロント)は、同社が権益を 保有するMoaニッケル鉱山の橋の崩落事故を踏まえ、2016年操業計画の見直しを行ったことを明らかに した。ニッケルの生産量計画(33,500~34,500t/年)は32,500~33,000t/年に下方修正されたものの、

コバルト生産量計画3,300~3,800t/年は変更ない。同事故では、10月にキューバ東部を見舞ったハリケー ンMatthewで破損した橋梁の補修作業を行っていた4名の鉱山労働者が死亡(11月22日)している。なお、

同社関係者は、鉱山活動は再開されているが、港へのアクセスが長時間となり、また輸送重量制限もある ことから、鉱山操業に影響がある旨コメントしている。

(メキシコ 森元英樹)

12月12日 豪州

Independence Group社のNovaニッケル銅コバルト鉱山(WA州)はBHP Nickel WestのKambaldaニッケル 製錬所へのニッケル精鉱出荷を開始した。同鉱山は10月末に銅、ニッケル精鉱生産を開始した。粗鉱処 理能力1.5百万t/年。2017年半ばまでにフル生産に到達する見通し。マインライフは10年、生産能力はニッ ケル26千t/年、銅11.5千t。2016/2017年度の生産予定はニッケル9-10千t、銅3.9-4.4千t。副産クレジッ ト控除後の生産コストは1.83 A$/lb.。ニッケル精鉱はBHPのほかにGlencore、銅精鉱はTrafiguraに長期 契約販売される。

(各種報道記事よりJOGMEC作成)

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需給動向

ベースメタル国際需給動向―ニッケル―

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〈需要・一次ニッケル消費〉

表5-3に主要消費国別一次ニッケル消費量を示す。

これら15か国/地域で世界消費の約9割を占めてい

る。2016年1-10月累計一次ニッケル消費量は、中国 やインドの増加を受けて前年比7.2%増の167.8万tで あった。

月日 国名 ニュース

12月9日 インドネシア

2016年12月8日付地元メディアによると、Haritaグループの一員であるPT Megah Surya Pertiwi(MSP社)

は、北マルク州Obi島のニッケル製錬プラントでフェロニッケルの試験生産を行っているが、2017年に は同社フェロニッケルを輸出する見込みであるという。Haritaグループ取締役Liem Hok Seng氏によると、

フェロニッケル製錬所の生産能力は完成すれば200,000t/年で、2017年には60~70%の生産能力となる と見込んでいる。MSP社はフェロニッケル製錬所建設に関して、Xinxing Ductile Iron Pipes社やシンガポー ル等の会社とJVを形成し、ニッケル製錬所及び120MW発電所建設に320mUS$を投資している。

(ジャカルタ 山本耕次)

12月8日 中国

江蘇徳龍ニッケル業は12月5日、江蘇省人民政府から塩城ステンレス鋼工場のステンレス鋼生産設備の全 面停止とニッケル銑鉄(NPI)生産設備の部分停止を命じられた。環境許可を適切に取得することなく、ス テンレス鋼生産設備を増強したことによるもので、直ちに生産を停止し、12月15日までに設備を明け渡 すよう命じられた。生産停止と明け渡しの対象は304系ステンレス鋼生産設備(能力2百万t/年)と高品位 NPI生産設備(300千t/年)。同社はステンレス鋼生産能力を2015年11月に1百万t/年、2016年4月にさら に1百万t/年増強した。NPI設備はロータリーキルン電気炉(RKFE)法で、生産能力は40-50千t/年。

(各種報道記事よりJOGMEC作成)

表5-2.主要生産国別一次ニッケル生産量(1-10月累計)

(単位:千 t)

2015年 2015年 1-10月計 2016年

1-10月計 増減比

アフリカ 89.2 73.0 68.5

-6.2%

マダガスカル 47.3 38.9 33.2

-14.6%

南アフリカ 41.9 34.1 35.3

3.5%

アメリカ 302.7 251.6 251.9

0.1%

ブラジル 77.7 62.5 67.0

7.2%

カナダ 159.3 132.9 129.2

-2.8%

コロンビア 36.7 30.8 30.7

-0.4%

キューバ 14.4 12.0 12.0

0.0%

アジア 896.6 760.6 756.5

-0.5%

中国 600.0 516.5 470.5

-8.9%

日本 193.8 159.5 159.0

-0.3%

欧州 474.4 390.6 368.7

-5.6%

EU27 107.2 86.9 98.5

13.4%

‐フィンランド 43.5 34.2 43.0

25.7%

‐英国 39.1 32.1 36.2

12.8%

ノルウェー 91.2 75.7 76.8

1.4%

ロシア 231.9 191.1 162.4

-15.0%

オセアニア 210.0 174.4 173.8

-0.3%

豪州 132.5 110.8 94.0

-15.2%

ニューカレドニア 77.5 63.6 79.8

25.6%

世界計 1,973.0 1,650.1 1,619.4

-1.9%

(出典:INSG データを基に作成)

表5-3.主要消費国別一次ニッケル消費量(1-10月累計)

(単位:千 t)

2015年 2015年 1-10月計 2016年 1-10月計 増減比 アフリカ 24.0 20.2 24.2 19.8%

アメリカ 176.3 143.8 147.8 2.8%

米国 145.0 117.6 121.1 3.0%

アジア 1341.5‌ 1114.0‌ 1214.0 9.0%

中国 980.0 813.6 897.5 10.3%

インド 52.0 43.3 48.6 12.2%

日本 141.5 118.4 122.9 3.8%

韓国 80.1 65.3 69.8 6.9%

台湾 52.8 44.2 46.1 4.3%

欧州 341.5 285.0 289.7 1.7%

EU27 316.8 264.6 270.1 2.1%

‐ベルギー 33.0 27.2 29.8 9.6%

‐フィンランド 28.8 23.8 27.7 16.3%

‐フランス 26.8 22.4 22.2 -0.9%

‐ドイツ 57.5 48.1 45.6 -5.2%

‐イタリア 55.2 46.6 46.9 0.6%

‐スペイン 39.5 33.1 34.1 3.0%

‐スウェーデン 28.5 23.5 23.3 -0.9%

‐英国 17.6 14.9 15.8 6.2%

オセアニア 2.7 2.3 2.3 0.0%

豪州 2.4 2.0 2.0 0.0%

世界計 1,886.0 1,565.3 1,678.0 7.2%

(出典:INSG データを基に作成)

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需給動向

ベースメタル国際需給動向―ニッケル―

2017.1 金属資源レポート

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産地であるZambales州やPalawan州は2017年3月ま

で雨季に見舞われることが要因。

グローバルデータによれば、世界のニッケル消費 は、中国やインドなどの新興経済圏の人口増加と都市

化に伴うインフラ投資等の増大を背景として、2020 年までに毎年1.3%のペースで増加する。

(2017.1.13)

表5-4.‌ニッケル需給の実績と予測

(単位:千 t)

2015 年実績 2016 年予測

(2016 年春季) 2016 年予測

(2016 年秋季) 2017 年予測

鉱山生産量 2,184 2,093 2,024 2,157

一次ニッケル生産量(a) 1,973 1,913 1,934 2,047

一次ニッケル消費量(b) 1,881 1,962 2,001 2,113

需給バランス(a-b) + 92 ▲ 49 ▲ 67 ▲ 66

(出典:INSGデータを基に作成)

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