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(2)需給

ドキュメント内 金属資源レポート 2017.1 Vol.46 No.5 (ページ 41-45)

2013年1月~2016年10月までの世界亜鉛需給推移 を図4-2に、中国の需給推移を図4-3に示す。国際鉛 亜鉛研究会(ILZSG)によると2016年1~10月の累計 亜鉛鉱山生産量は10,887千t(対前年比1.8%減)、地 金生産量は11,322千t(対前年同期比0.6%減)、消費 量は11,599千t(対前年同期比3.7%増)となり、277千 tの供給不足となった。大型鉱山の閉山や価格低迷に よる鉱山の操業停止、各国鉱山における計画減産が重 なり需給は逼迫している。

〈鉱山生産動向〉

ILZSGの最新の月次発表によると、世界の鉱山生 産量は2016年9月単月では1,146.4千t(対前年同月比 3.1% 増)、10月 単 月 で は1,175.5千t(対 前 年 同 月 比 4.9%増)となった。大規模鉱山閉山と価格低迷によ り操業停止鉱山が出た影響で鉱山生産量は前年を下 回っているものの、亜鉛価格の回復から、亜鉛鉱石増 産の動きが出始めている。

地域別鉱山生産量を表4-2に示す。これまで中国 は、環境保護検査の影響で中小規模鉱山の操業停止が 相次いでいたことに加え、2016年1~2月は春節の季 節的要因も重なり、2014年2月以来の大幅な生産減と なっていたものの、その後は亜鉛価格回復を背景に増 産傾向が続いており、6月には月別の鉱山生産量が 517千t(※ILZSG修正値)となった。9~10月は、月 当たり500千t程度の生産量を維持しており、2016年1

~10月生産量累計では、対前年同期比18.7%増となっ ている。

中国に次いで鉱山生産量の多いペルーでは、各鉱 山にて亜鉛減産体制にあることから、対前年同期比 8% 減 と なって い る。 し か し、Antamina鉱 山(ペ ルー)で2017年以降亜鉛増産の計画が発表されてお り、ペルーの亜鉛鉱山生産量は回復する見込みであ る。世界最大の亜鉛鉱山であるRampura-Agucha鉱 山(インド)では露天掘り採掘鉱石の品位低下により 生産量が減少していたが、足元鉱内掘りへの移行が進 んだことにより、生産量量は回復し始めている。

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需給動向

ベースメタル国際需給動向―亜鉛―

2017.1 金属資源レポート

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な お、2016年11~12月 の 亜 鉛 需 給 を め ぐ る 主 な

ニュースは以下のとおりである。

月日 国名 ニュース

10月31日 米国 Arizona Mining社、Hermosa亜鉛鉛銀プロジェクトの鉱量増加を発表

加・Arizona Mining Inc.社は、権益100%保有し探鉱を実施中のHermosaプロジェクトTaylor鉱体について、

鉱量が大幅に増加したことを報告した。

同社発表によれば、現在のTaylor鉱体の概測鉱物資源量は31.1mt(10.9% Zn換算)、予想資源量は82.7mt であり、鉱体は優れた連続性を示しており、北側及び西側方向にオープンである。また、鉱石は選鉱試験 に供され、不純物が少なく販売可能な精鉱が生産可能であることが確認されているが、経済性評価はまだ 実施されていない。

(各種報道記事よりJOGMEC作成)

11月15日 カナダ Caribou鉛亜鉛鉱山、商業生産達成へ

加・Trevali社は、Caribou鉛亜鉛鉱山が2016年7月に商業生産に達したことを明らかにした。現在の生産 量は、1日当り3千tとフル生産をほぼ達成している。同鉱山は、2015年3月に生産開始し、2016年の年 間生産量は約18万tであった。

(各種報道記事よりJOGMEC作成)

12月2日 豪州 Red River Resources社、Thalanga亜鉛鉱山再稼動へ

豪・Red River Resources社は、2012年4月より操業停止していたThalanga亜鉛鉱山の操業再開を発表し た。亜鉛鉱石生産は約2万t/yと計画されており、マインライフは5年間である。

(各種報道記事よりJOGMEC作成)

12月14日 ペルー Nyrster社、Contonga鉛亜鉛鉱山等をGlencoreへ売却

Nyrster社は、ペルー・Contonga鉛亜鉛鉱山及びカナダの複数鉱山権益をGlencoreへ譲渡したことを発表 した。Contonga鉱山の売却額は2,100万US$であり、2017年上半期中に譲渡が完了する計画となってい る。同鉱山は、1990年12月以降操業停止されていた。Nyrster社は2015年12月に鉱山事業撤退を表明し ており、2016年にはこれまでにチリ・El Toqui鉛亜鉛鉱山を豪州・Laguna Gold社へ売却、またホンデュ ラス・El Mochito鉛亜鉛鉱山をカナダ・Morumbi Resources社へ売却した。今後もペルー・Coricancha 鉱山の売却が進められている。

(各種報道記事よりJOGMEC作成)

12月30日 豪州 中国五鉱傘下MMG社、Golden Grove鉱山を売却

豪・MMG社は、100%の権益を保有するGolden Grove亜鉛鉱山を豪州・EMR社傘下のEMR Golden Grove社へ売却する計画であることを発表した。本売却についての最終決定は2017年1月中になされる。

同鉱山の2015年亜鉛生産量は約5.5万t。

(各種報道記事よりJOGMEC作成)

〈地金生産・消費動向〉

世界亜鉛地金生産及び消費について、ILZSGの最 新の月次発表によると、亜鉛地金の生産は9月単月が 1,180.1千t(対前年同月比0.3%減)、10月単月が1,186.8 千t(対前年同月比2.4%増)であり、消費については、

9月単月が1,200.4千t(対前年同月比3.5%増)、10月単 月が1,204.5千t(対前年同月比0.9%減)となった。

生産については、世界全体では減少傾向であるが、

中国では前年を上回るペースに転じた。2016年上半 期においては、中国でも地金生産は低迷していたもの の、2016年右肩上がりに亜鉛価格が上昇を辿り、中

国国内鉱山で亜鉛鉱石生産が増加したことや亜鉛需要 も伸びていることから、地金生産も増加傾向にあるも のと見られる。

消費については、米国等で減少傾向にあるが、中 国においては、自動車販売台数がこの数ヶ月で伸びて いるほか、住宅投資やインフラ需要も増えている。安 泰科によると、2016年1~10月の不動産投資額は対前 年 同 期 比 で6.6% 増、 イ ン フ ラ 投 資 額 に つ い て は 17.6%増と勢いよく伸びている。米国経済の回復も期 待されているなか、米中の亜鉛需要拡大が期待される ところである。

表4-3.亜鉛地金生産量推移(千 t)

2015 年 2015 年1-10 月 2016 年

1-10 月 増減率

(%)

アジア 8,833 7,371 7,436 0.9 中国 5,860 4,890 5,175 5.8 北米 855 711 672 ▲ 5.5 中南米 940 769 724 ▲ 5.9 欧州 2,472 2,058 2,019 ▲ 1.9

アフリカ 79 65 88 35.4

豪州 489 410 383 ▲ 6.6 世界計 13,651 11,385 11,322 ▲ 0.6

(出典:ILZSG “WORLD LEAD AND ZINC STATISTICS Monthly Bulletin”, December 2016)

表4-4.亜鉛地金消費量推移(千 t)

2015 年 2015 年1-10 月 2016 年

1-10 月 増減率

(%)

アジア 9,052 7,500 7,991 6.5 中国 6,190 5,095 5,571 9.3 北米 1,089 912 813 ▲ 10.9 中南米 598 512 485 ▲ 5.3 欧州 2,413 2,004 2,022 0.9 アフリカ 171 140 135 ▲ 3.6 豪州 139 115 153 33.0 世界計 13,462 11,184 11,599 3.7

(出典:ILZSG “WORLD LEAD AND ZINC STATISTICS Monthly Bulletin”, December 2016)

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