教授 福井博一
岐阜大学発、観葉植物「フェアリーウイング」
“バイオテクノロジーを利用した新たな観葉植物の育成”
応用生物科学部 生産環境科学課程
スパティフィラム“フェアリーウィング”の特性
キメラ個体の展開葉、未展開葉および根を除去して中性洗剤で洗浄後、 70% エタノールにと次亜塩素 酸ナトリウム溶液(有効塩素濃度 1% )で表面殺菌 した . 。クリーンベンチ内で頂芽と上部から第 3 位まで の側芽を摘出し、 0.1μM NAA 、 10.0μM BAP を添加した MS 培地( 3% Sucrose 、 0.2% Gellan Gum 、 pH 5.8 )に置床し、 25 ℃、 8.8W ・ m
-2、 12 時間日長で 12 週間培養した。
茎頂分裂組織から形成された多芽体を 5mm × 5mm に分割し、 MS 培地に移植後、継代培養を 6 週間 ごとに 3 回繰り返し、多芽体から再分化した 2cm 程度の不定芽を切り離して成長調節物質無添加の MS 培地に置床し、 8 週間培養して発根を促した。発根した植物体を pH 調整済みピートモス培養土で鉢上 げし、順化後、新たに展開した葉を用いてフローサイトメトリーで倍数性の判定を行った。内部標準とし てオオムギ( Hordeum vulgare L. ‘ ASSE ’、 DNA 含量 10.9pg )を用いた。
四倍体と判定された個体を株分けし、気孔サイズ、葉幅/葉長比を調査し、二倍体と比較した。また、
開花した個体については花器の形態を観察した。
A
B
*
*
相対DNA含量
計数した核数
A B
A B
第 3 図 茎頂培養で得られた 2 倍体( A) と4倍体(B)のフローサイトメトリー
* オオムギのピークを示す