ウスリースクのホテルを 出発し、同市の沿海地方 農業アカデミーを訪問後、
ハンカ湖の西のウドブノ エ村にあるグリーンアグ ロへ。片道約
4
時間。そ の後、ウラジオストクに 戻り、コルネエフ氏と面 談した。1
月18
日(木)午前 訪問沿海地方国立農業アカデミー(
Приморская государственная сельскохозяйственная академия)
ウェブ:http://www.primacad.ru/
場 所:ウスリースク市 担 当:エブゲニヤ(国際部)
概 要:
1957
年創立の沿海地方の国立農業技術研究機関。試験栽培用の農地を保有し、チモシー等の品種開発も行 っている。今回の面談に出席したのは学長以下
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名。A.E
コミン 学長S.A
ベルセネワ 副学長(学務担当)D.M
ジュラブリョフ 工学部長V.V.
ファリコ 土壌・農業技術学部長V.Y.
ザハロフ 試験生産コンビナート長O.N.
イブス 国際関係部長33
○沿海地方国立農業アカデミーからの主なコメント
・ 現状、ロシアで栽培されているチモシーは
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種類ほどあり、沿海地方では、同アカデミーが独自開発した品種「プリモルスカヤ」を農家に提供している。
・ アカデミーでは、沿海地方でストレートチモシーを栽培している農家は把握しておらず、基本的に他の牧草との ミックスで栽培しているとみている。
・ 沿海地方でチモシーを栽培した場合、初年度は雑草が多く、ピュアな状態で収穫ができるのは
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年目、3
年目。4
年目以降は再び雑草が増える。・ 降雨量の多い沿海地方において、チモシーを栽培する際の最大のリスクは、収穫時の天候である。また、沿海地 方ではハンカ湖の南側の地域のようにコメの栽培ができるくらい、水分が多い農地もある。そうした地域ではチモ シーの栽培が適さない可能性がある。
沿海地方では近年、中国向けの大豆栽培がさかんであり、農家としてはより収益の出る方を選択すると考えられ る。チモシー栽培である程度の利益が出せることが実証されれば、大豆だけでなく、チモシーを選択する農家も出 てくる可能性がある。
・ なお、ロシアでは、チモシーは薬草としても利用されている。
・ 一般の農家にチモシーを栽培させるのはリスクがある。当アカデミーでは試験栽培用の農地を保有しており、当 アカデミーで試験栽培を実施することを提案する。
1
月18
日(木)午後 訪問有限責任会社「ハンカ農業複合体グリーンアグロ」(
ООО ХАПК Грин Агро
) ウェブ:http://green-agro.ru/場 所:ハンカ地区
担 当:セメンジャエフ営業部長
概 要:沿海地方の牛乳大手グリーンアグロ(1日
40
㌧の生乳を生産)の農作物栽培・酪農部門。
農地面積1万6000ha。
2000~3000ha
でチモシー栽培が可能。現在はチモシーの栽培はしていない(コーンサイレージ及びライグラ スを栽培)。搾乳頭数は
1400
頭で、1
日3
回、24
時間体制。全体の飼育頭数は3000
頭。同社は現在、サハリン州でも酪農施設の建設を進めており、搾乳頭数は
1900
頭になる見込み。沿海地方のアルチョム市に同社の製品加工施設があり、牛乳やケフィール、ヨーグルトなどに加工している。
とはいえ、この加工施設においても生乳自給率は
100%に達していない。すでに同じ敷地内で拡張工事が行
われており、搾乳頭数を数年内に5400
頭に増やし、アルチョムの加工施設の生乳自給率100%を達成する
ことが中長期計画である。(写真)本社屋の外観
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〇飼料の生産
自社農場で主にデントコーン、ライグラスを栽培し、乾牧草として使用しているのはライヘイのみ。ハンカ湖の近 くにあり、周辺の農地の水分量が高く、
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月~9月の合計降雨量が平均700mm
とかなり多く、チモシーの栽培には 適していない可能性がある。また、冬は風が強く、スノーカバーができにくいので、多年草の栽培に適していない。ただし、自社の家畜向けだけでなく、周辺の個人の酪農家に販売するための「販売用農地」もあり、実際に地元の 農家に牧草などを販売している。
(写真)グリーンアグロの酪農施設
(写真)グリーンアグロで栽培されたライグラス
(写真)同上
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(写真)酪農用飼料
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月18
日(木)夕方 ウラジオストクにて面談 個人事業主コルネエフИП Корнеев К.Ю.
ウェブ:なし
場 所:ダリネレチェンスク市近郊 担 当:ユーリー・コルネエフ社長
概 要:農地面積
4000ha、うち大豆が 2000ha、トウモロコシが 300ha。チモシー100ha。大豆 600
㌧在庫あり。面談したコルネエフ社長は、元沿海地方議員(ロシア自由民主党)で、直近の選挙では落選した。これまで 議員活動以外でも様々な事業を手掛けており、農業もその1つである。
参考価格だが、チモシーのベール(
300~400kg)が農場渡しで 1500
㍔とのこと。コルネエフ氏から、成分分析用のチモシーのサンプルの提供を受けた。一部褐色化したものも見られたが、緑がほぼ 保持されていた。ヘッドは少なく、小さかった。
現地調査まとめ
視察したロシア沿海地方では、乾牧草は商品としてほとんど取引されておらず、酪農や畜産業者が自社の家畜用に 栽培するのが一般的である。そのため、生産効率や品質の改善といった商品価値を高めるための措置は余分なコスト とみなされ、種を撒いて収穫するだけの原始的な生産が行われているのが実情である。またその保管についても、効 率性が重視される。個人事業主「レベジ」の作業現場では、乾牧草のロールが野ざらしで保管されており、畑でロー ルした後、そのまま放置され、必要な時に必要な場所に運搬するとのことであった。幹線道路沿いの農地でも乾牧草 がそのまま放置されていた。
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(写真)レベジ氏の農場で保管されている乾牧草
一方で個人事業主「レベジ」は下記の写真の通り、上屋のある保管倉庫もある。ただし、屋根があるだけの倉庫で、
温度や湿度の管理はなされていない。
(写真)レベジ氏の農場の屋根付きの乾牧草保管所
(写真)同上
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有限責任会社「ダリアグロヒムプロム」においても、ビニールシートがかぶせられているものもあるが、基本的には 屋外で保管されている。
(写真)ダリアグロヒムプロム社の農場で保管されている乾牧草