17 1 有 中 中 中 中 無 有 中 中 中 甲 第4図 巻ひげの異常分離の起こらないVaI・∫βggfαJオ∫とVaI・∴那 加須−.ざとの雑種後代
の育成経過図
註 有は巻ひげ 有り〝型,中ほ〝中間型〝,無は〝無し〝型を表わす,以下同様.
ー75−一 秋に播種し,翌.年秋に聴F2個体のうら巻ひげについての各型から代表的な12個体を選びF8系統を育成した..こ れらの育成経過ほ罪4図紅示すどとくである‖ なお本組合せほ部分不稔の程度ほ少ないが,部分不稔を考慮紅入 れて,健全花粉率についてF2で低い個体ならびに高い個体からそれぞれF8系統を育成した.健全花粉率の観察 にほ開花前日に採取した2′}5花の荊をスライドグラス妃のせ,コットンプル−で染色して検鎖したu な浄播輝 から採種までの全生育期問における管理方法ほ前述の慣行法と同様である
第2節 雑種後代における巻ひげ型の分離状況
vaI・.5βgβ才〃Ji∫ほ複葉の先端が長い巻ひげ状を呈し,普通2〜4本に分岐し,さらにこれが巻いて複雑にから みあっている∴町方VaIL.〝〃γ∽αJ 5でほ複葉の先端に・一個の′ト葉を生じ,巻ひげほ全くみられず,巻きつくこと が不可能である.Flほ中間型であって,検案の先端の巻ひげの分岐点から巻ひげとともに小形の小葉が形成さ れるか,あるいほ巻ひげの中央部が巾広くなって.いるかのいずれかであるが,同一個体中には両方が共存して
いる場合が多い.これらの各型ほ.伺医142に示すどとくである‖ F2以降における巻ひげの分離状況は算70表に示 第70表 異常分離の起こらないVa工・・Sβgβfα/査−5No51とVaI.形〃7■桝αJよ・S Noい5占とのF2な
らびに中間型F2額から出たF8系統の巻ひげの分離状況
巻 ひ げ の 塑 X2の値
(1:2:1)
系 統 番 号 世 代
〝有り〝型 F 〝中間〝型i〝無し 型
F2 iIC−11 2占 1 41 j 22 j 89 】 0.912 1 0.5<P
すよう匿.X2検定によるF2ならびに.F8の分離系統では.いずれの系統払おいても巻ひげ 有り〝型, 中間 塾お
よび〝無し〝型が1:2:1の比を満足させている,さ.らにF2で 有り 型個体から出たF8系統は全個体が 有 り〝型で固定し,〝無し〝型周体からの系統は〝無し〝型で固定するい 以上のととより巻ひげの退伝子は1対の 対立遺伝子Tおよびtによって支配され,Tほ不完全優性でTtが 中間 型を示すものと考えられる.このよう に変種の分類の基準とされて小る巻ひげの型は1対の迫伝子T,tによって左右され,VaI…5βgβfαJよぶほTT,
VaI‖ク別け研αJよ.sはttと考えられるい
第3節 雑種後代における染色体接合ならびに稔性
さきに.述べたどとくVaI.ぶβgβfαJ∠5 とVaI・.形〃γ∽αJg・Sの核塾についてほ少なくとも聾者の観察では相違が認 められないが,PMC紅おける減数分裂においてもキアズマの出来方ならびに中期における接合型もすべて強い
dⅡばかりであり,異常が認められない.しかるに健全花粉率についてほ節71表に示すごとくであって,Flでは いくらか健全花粉率の低下がみとめられ,F2においてほ.50〜100%の問に連続的に変異し,低い個体も現われる が,90%以上の個体がきわめて多いさらにこの分布を巻ひげの型別にみ.ると,いずれの塑においても相似た分 布を示し,巻ひげ型と健全花粉率との関係ほ見出されない.またF3における巻ひげ型の分離と健全花粉率との 関係ほ第72表に示すごとぐである罪72表にみられるごとく−・般的な傾向として,健全花粉率の低い親から出た 系統は花粉率の分布が広軍師紅またがるが,系統の花粉率の範囲が異なっていても,巻ひげの塑による戯全花粉 率の差異は.みられない.このことはF2世代と同様に,巻ひげ型の分離と健全花粉率の高低とは無関係であるこ
とを示すものであるい つぎ紅Flの種子稔性を一・英中の種子数で表わすと平均る5粗であって,両親の平均値7〜8 粒とほ若干の差異が認められ,健全花粉率の低下と関係があるように思われる‥ しかしながら一−・英中の種子数は
道伝的影轡せ受けることは勿論であるが,環境の影響せ受けることも相当大きいので,叫・英中の平均種子数のみ.
第71表 異常分離の起こ・らないVar・5ggβねJ∠ざとVaI、批椚勒抽・ざとのFlおよびF如こおける 巻ひげの型と健全花粉率との関係
第72裳 異常分離の起こらないVaI■5βgβね/i・5とVaI∴ 07∽αJよ■ざとのF8に.おける巻ひげの 型と健全花粉率との関係
11有 r 55.0
2】有 177.4 13 1 48
5! 有1100.0 50
101無】7占5董 無 51 5 t 29
11 璽 衷韓】92.Ol無 5129】 5占
12i無IlOロ・0!無」 】 」 l 王 1l5l5】7l29l 45
叫 77一 に・よって稔性を測ることは危険であり,他方健全花粉率ほ個体の示す値にほ10〜20%の誤差があるものと推定さ れるので,種子稔性よりも環境の影響が少ない利点がある.このため一応健全花粉率なもってその個体の稔性を 表わす方が適当と考えられる
以上のような稔性低下は恐らくは配偶子除去(gametic elimination)紅よるものと考えられるが,巻ひげに 関するTおよびt遺伝子についてほ,Flの配偶子でTをもつものとtをもつものが配偶子の除去と何等関係な く,恐らくはTおよぴt配偶子が同数宛出来るために,健全花粉率の低下があっても,巻ひげに対する異常分離 ほ.起こらないものと考えられるい したがって本組合せでは,巻ひげ遺伝子を有する染色体は見かけ上は.両親間で 自由に交換され得ることを意味している
第4節 摘 要
(1)yαタ智鋸需一わJ∠αL√√の変樺問雑種把おける形質の異常分離とその機構を明らかにするために,分類上の 重要な形質である巻ひげ紅ついて退伝子分析を行なうとともに,それらと健全花粉率との関係について調査を行 なった..
(2)巻ひげはFlは両親の〝中間〝型であり,F2は〝有り〝塾(TT)〝中間〝型(Tt)および〝無し〝型(tt)
が1:2:1の比紅分離し,F8では〝有り〝整および〝無し〝型ほ固定し,中間型からは5つの型が1:2:1 の比に出現する.したがって巻ひげの型ほ1対の不完全優性遺伝子T,tによって支配されているものと考えら れる
(3)Flの減数分裂では異常が認められないが,健全花粉率ほ個体によっては50%以下のものも認められ,
F2においても健全花粉率にかなりの巾が認められる小 しかしながら巻ひげの塑と健全花粉率との問にほなんら の関係も認められない。
(4)雑種のこのような稔性低下は配偶子除去(gametic elimination)によって:起こるものと思考されるしか しながら,巻ひげの各型と健全花粉率との間に相関関係がみられないので,恐らくほ,巻ひげ〝中間 塾(Tt)に 生ずるTまたはt退伝子もつ配偶子は同数ずつ排除され,のこりの同数の配偶子が次代を残すものと考えられ る
第15章 va工・.∫♂g β才α/去ぶの白花系統とvaI・.邦0㌢■研αタグぶ
との変種間雑種に現われる異常分離
今迄に述べたごとく,VaI\1S♂ggfβJ壱5の系統No51とVa工別け陥以烏の系統No.5るの変種間雑種における巻ひ げ型に対する退伝子分析の結果,この形質に.ほ1対のT,t退伝子が関与していることが明らかにされたしか しながら同じVaL.S♂gβfαJオsとVaI・いク粥け研αJjざの変種間雑樫において:も供試系統が異なる組合せでほ,その分 離の状態が異なってくるすなわらVaIぶβgβfαJ≠ざの白花系統とVar.乃0γ∽αJよ∫の1AP−・2との雑種において
は,同種内の他の組合せと同様(56)に部分不稔が著るしく,これと関連して巻ひげならびに花色の異常分離が現 われる.したがって系統No、51とNo5るとの雑種における遺伝子分析の結果に基づいて,さらに花色紅対する遺 伝子を想定して,形質の異常分離が部分不稔性とどのような関係をもって:いるかを追求することほ,両親のもつ 詩形眉の導入という育種学的見地から歪要な事項である しかしながら本組合せ紅みられる部分不稔明象は,
Agr唖γ㌢・0〃(46)およびβ′0∽〝5($〉で報告されているように,染色体の接合は完全であるが,Flの稔性が低下する 場合に該当し,その原因ほ恐らくほ岡($3)の指摘して.いるような配偶子発育遺伝子によるものか,あるいは不明瞭
な構造上の差異によるものか,いずれかは不明であるが,いずれにしても正常な遺伝子の交換が,部分不稔のため に.妨げられるためと思われる.本茸はこのような考え方に.立ってVaI\ざegβfαJ∠ざの白花系統とVaI.〝07 椚〃Jよぶ の1AP−2系統の両親染色体に含まれる追伝子の組換えを形質の異常分離と部分不稔性に基づいて二考察した研究 結果を述べたものである
策1節 雑種後代の育成経過
19る□年春var■・S♂gβfαJオゞの白花系統を母,VaI・〃〃㌢ ∽αJよSの1AP−2系統を父として交雑を行ない,F12個体 を育成し,占1年春両個体に・出来た種子を全粒播種し,同年秋る9個体のF2を本田紅移植し,幼植物時代の胚軸の 色を調査した∴さらに・る2年春,巻ひげの型ならびに花色の分離を調べるとともに,開花前日の蕾を,2〜5個宛 同一・個体から採取し,これらから取出した花粉をコットンブル−で染色し,約400粒について健全花粉率を算出 した.つぎにF2で出現した巻ひげならびに花色紅対する冬型の代衷的個体よりF8系統を育成し,F2と同様の調 査を行なった.これらの育成経過は節5図に示すごとくである
第2節 厨1の諸特性ならびに減数分裂
節1茸で述べたごとく,両親系統における線型は少なくとも筆者の観察によれば,両者の問ではいずれの染色 体についても差異が認められず,Flにおいては枚型によっていずれの親からきた染色体かの識別も不可能であ る.Fl植物は種々の形質について略々両親の中間的に現われるが,生育は両親よりもかなり良好である,.なお 巻ひげ型ほ両親の中間で前章で述べた〝中間〝塾であるが,花色は赤色で,父親のVarりク射け・∽αJ査∫の花色と変ら ない
Flにおける減数分裂について,diakinesis以後の観察を行なった結果は付図45に示すごとぐである本組合 せにおいても前章の組合せにおけると同様にるⅡばかりが現われ,キアズマも正常に形成され,異常が認められ ない,.しかしながら4分子から成熟分裂に到るまでのある時期で細胞質が減少あるいは消失し,空虚な花粉が85
%以上を占め,しかも健全花粉率の個体問変異ほきわめて少ない,さらにT・英中の種子数は平均21粒.であって,
両瀬の7′−8粒濫比べてきわめて低い‖ また英の形は充実種子の存在しない胎座の部分が細く,歪むので直ちに Flと判別することが出来る
第3節 好2における巻ひげ型および花色の分離と健全花粉率との関係
19d2年に調査したF2における巻ひげ型ならびに花色の各表現型と健全花粉率との関係ほ,前の実験で明らか なように,F2においては〝有り〝,〝中間〝ならびに.〝無し〝塑が出現することが予患される。また花色につい てはⅤ。α〝g〟5才∠./bJよ■αL∴紅ついての報告はないが,Ⅴ.∫α抽αL.に.ついては.DoNNELlY(6〉および算1編で述べ たように1対の遺伝子R(赤花)とⅠ(白色)とが関与しており,Rが完全優性であるので本雑種の花色も同様 の退伝子によるものと推定される..そこでT−tおよびR−Ⅰが別の相同染色体上紅あるとすれば,節75表(後
節75表 具筒分離の現われるVarり5βgβfαJ左5の白花系統とVaI.〝∂㌢・研αJ∠■・51AP−2とのFl,
F2における巻ひげおよび花色と健全花粉率との関係