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4 集計・分析の考え方

ドキュメント内 ヒヤリ・ハット_平成27年 年報_表紙 (ページ 73-79)

【1】… 医薬品の薬効の考え方

 本年報では、株式会社医薬情報研究所が作成した「個別医薬品コード(通称:YJコード)」に基づ いて医薬品の薬効を決定している。

 「個別医薬品コード」とは、医薬品を管理するために厚生労働省が発表している12桁の「薬価基準 収載医薬品コード(通称:厚生労働省コード)」に基づいて決められている。その12桁のコードの意 味は「薬価基準収載医薬品コード(通称:厚生労働省コード)」と同様に、先頭から4桁が「薬効分類」、

続いて3桁が「投与経路及び成分」、そして1桁が「剤形」、次の1桁が「同一分類内別規格薬効分類」

を示しており、最後にそれ以降の3桁から成る(参考1)。

 「薬価基準収載医薬品コード(通称:厚生労働省コード)」の先頭9桁に、個々の商品ごとに異なる3 桁のコードを付したものが「個別医薬品コード」である(参考2)。

 「個別医薬品コード」の先頭4桁は薬効分類を示しているが、(参考1)に示したように、その内訳と しては、1桁目が「作用部位又は目的、薬効」を、2桁目が「成分又は作用部位」を、3桁目が「用途」

を、4桁目が「成分」を示している。

 そこで、本年報では、「個別医薬品コード」の先頭2桁、3桁あるいは4桁が薬効を示すと考え、特 に先頭3桁を「主な薬効」と表記した。

(参考1)薬価基準収載医薬品コード

 薬価基準収載医薬品に付される12桁(アルファベット1字を含む)の数字をいう。医薬品の薬効 分類、成分、剤形、銘柄等などを表す。

 例えば、「乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒」の薬価基準収載医薬品コードは、「2343005C 1017」である。これを用いて以下にコードを説明する。

  【例】乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒   2…3…4…3…0…0…5…C…1…0…1…7     ①   ②  ③ ④ ⑤ ⑥       

① 薬効分類

② 投与経路及び成分(内服薬:001-399 注射薬:400-699 外用薬:700

-999)

③  剤形(A-E:散剤 F-L:錠剤 M-P:カプセル Q-S:液剤 T,X:その他)

④ 同一分類内別規格薬効分類

⑤ 同一分類規格単位内の銘柄番号(製造販売会社を区別する)

⑥ 誤記入を検索するための番号

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 このうち、先頭4桁(①)は次の内容を意味する。

2 3 4 3 ア イ ウ エ    

ア 作用部位又は目的、薬効(「2」は「個々の器官系用医薬品」)

イ 成分又は作用部位(「3」は「消化器官用薬」)

ウ 用途(「4」は「制酸剤」)

エ 成分(「3」は「アルミニウム化合物製剤;水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム等」)

 (参考2)「個別医薬品コード」と「薬価基準収載医薬品コード」との関係

 例えば、「乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒」の薬価基準収載医薬品コードは、「2343005C 1017」である。これに該当する販売名には、次の2つの医薬品がある。

○乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒「ケンエー」

○乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒「三恵」

 「個別医薬品コード」は、(参考1)で示した薬価基準収載医薬品コードのうち、①~④の先頭9桁 に対し、さらに個々の商品ごとに異なる3桁のコードを付したものである。具体的には、上記2品目 はそれぞれ以下の異なるコードが付されている。

販売名 個別医薬品コード

乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒「ケンエー」 2343005C1025 乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒「三恵」 2343005C1033

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【2】… ハイリスク薬の考え方

 本年報において「ハイリスク薬」とは、個々の生活環境や療養状況に応じた適切な服薬管理や服薬支 援を行うことを必要とする、安全管理が必要な医薬品とし、2011年4月に日本薬剤師会がまとめた

「薬局におけるハイリスク薬の薬学的管理指導に関する業務ガイドライン(第2版)」(注)において、「Ⅱ.

投与時に特に注意が必要と考えられる以下の治療領域の薬剤」に列挙されている、下記の治療領域の薬 剤を参考として設定した。なお同ガイドラインではハイリスク薬の販売名までは定義されていないため、

関連情報を参考とし「ハイリスク薬」を設定した。

【ハイリスク薬の治療領域】

  ① 抗悪性腫瘍剤     ② 免疫抑制剤     ③ 不整脈用剤   ④ 抗てんかん剤     ⑤ 血液凝固阻止剤   ⑥ ジギタリス製剤   ⑦ テオフィリン製剤   ⑧ 精神神経用剤    ⑨ 糖尿病用剤   ⑩ 膵臓ホルモン剤    ⑪ 抗HIV薬

 本年報における「ハイリスク薬」は、個別医薬品コード(以下YJコード)の先頭2桁、3桁あるい は4桁の薬効が上記のハイリスク薬の治療領域と同じ薬効に該当する医薬品とした。ただし、同じ薬効 がないものについては、類似する薬効の個別医薬品コードの先頭番号に該当する医薬品、あるいはそれ 以外で添付文書やインタビューフォームから類似する薬効と判断した医薬品を「ハイリスク薬」とした。

なお、抗HIV薬については、類似する薬効に該当する「抗ウイルス剤(625)」のうち、添付文書 の【効能・効果】にHIV感染症を含むものを「ハイリスク薬」とした。

 前述したハイリスク薬の治療領域と同じ、又は類似する薬効の個別医薬品コードの先頭番号に該当す る医薬品ではないが、添付文書やインタビューフォームから類似する薬効であると判断し「ハイリスク 薬」とした医薬品を次に示す。

 「免疫抑制剤」については、「他に分類されないその他の代謝性医薬品(3999)」のうち、添付文 書またはインタビューフォームの【薬効薬理】に「免疫抑制作用」または「免疫グロブリン産生抑制」

の記載がある「ミゾリビン製剤」「シクロスポリン製剤」「アザチオプリン製剤」「タクロリムス製剤」「メ トトレキサート製剤」「ミコフェノール酸モフェチル製剤」「エベロリムス製剤」を「ハイリスク薬」と した。

 「糖尿病用剤」については、「他に分類されないホルモン剤(抗ホルモン剤を含む。)(2499)」の うち、添付文書の【効能・効果】に「2型糖尿病」と記載がある「リラグルチド製剤」「エキセナチド 製剤」「リキシセナチド製剤」を「ハイリスク薬」とした。

 「血液凝固阻止剤」については、「他に分類されない血液・体液用薬(3399)」のうち、添付文書

(注)公益社団法人日本薬剤師会 “薬局におけるハイリスク薬の薬学的管理指導に関する業務ガイドライン(第2版)”.

2011-4-15. http://www.nichiyaku.or.jp/action/wp-content/uploads/2011/05/high_risk_guideline_2nd.pdf

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またはインタビューフォームの【薬効薬理】に「血小板凝集抑制」または「抗血栓作用」の記載がある

「チクロピジン塩酸塩製剤」「シロスタゾール製剤」「アスピリン製剤」「クロピトグレル硫酸塩製剤」「プ ラスグレル塩酸塩製剤」「アスピリン・ダイアルミネート配合製剤」「クロピドグレル硫酸塩・アスピリ ン配合製剤」「アスピリン・ランソプラゾール配合製剤」を「ハイリスク薬」とした。

 【本年報におけるハイリスク薬】

ハイリスク薬の治療領域 該当する薬効 および個別医薬品コード

の先頭番号

類似する薬効 および個別医薬品コード

の先頭番号

左記以外で個別にハイ リスク薬とした成分お よび個別医薬品コード

の先頭番号

① 抗悪性腫瘍剤 腫瘍用薬(42)

② 免疫抑制剤 副腎ホルモン剤(245)

ミゾリビン(3999)

シクロスポリン(3999)

アザチオプリン(3999)

タクロリムス(3999)

メトトレキサート

(3999)

ミコフェノール酸モフ ェチル(3999)

エベロリムス(3999)

③ 不整脈用剤 不整脈用剤(212)

④ 抗てんかん剤 抗てんかん剤(113)

⑤ 血液凝固阻止剤 血液凝固阻止剤(333)

チクロピジン塩酸塩

(3399)

シロスタゾール(3399)

アスピリン(3399)

クロピトグレル硫酸塩

(3399)

プラスグレル塩酸塩

(3399)

アスピリン・ダイアルミ ネート(3399)

クロピドグレル硫酸塩

・アスピリン(3399)

アスピリン・ランソプ ラゾール(3399)

⑥ ジギタリス製剤 ジギタリス製剤(2113)

⑦ テオフィリン製剤 キサンチン系製剤

(2251)

⑧ 精神神経用剤 精神神経用剤(117)

⑨ 糖尿病用剤 糖尿病用剤(396) リラグルチド(2499)

エキセナチド(2499)

リキシセナチド(2499)

⑩ 膵臓ホルモン剤 膵臓ホルモン剤(2492)

⑪ 抗HIV薬

抗 ウ イ ル ス 剤(625)

の う ち【 効 能・ 効 果 】 にHIV感染症を含む 製剤

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【3】… 個別薬剤の集計・分析の考え方

 本年報では個別薬剤について集計を行っているが、各医薬品の使用量や誤投与による健康への影響の 大きさ、有用性等を正確に把握し調整した結果を示してはいないため、本年報における集計・分析結果 は、医薬品のリスクの大きさの絶対値、もしくは絶対的な比較ではない。

 従って、そのような集計、比較は困難であるが、ヒヤリ・ハット事例に学び、医療事故を防ぐために、

医療安全の推進に資する情報を提供することが重要と考え、本事業で把握している情報に基づき、報告 された件数や選択された項目の集計、記述内容の分析等を行っている。

 また、報告された医薬品は、報告月の時点での販売名で集計・分析を行っているため、本年報の公表 時点で名称変更や販売中止になっている医薬品も含まれる。

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