概 要
当社は、1957(昭和32)年に原子力発電の開発に着手して以来、国内の加圧水型軽水炉
(PWR)プラント全ての開発、設計、製作、建設、アフターサービスに携わってきた。
2009(平成21)年12月には、最新鋭のPWRプラントの北電泊3号機が営業運転を開始。
これまで当社が建設した国内PWRプラントは24基を数え、総発電設備容量は約2,207.8 万kWにのぼる。海外では、原子炉容器、蒸気発生器等の主要コンポーネントの輸出で我が国 ト ッ プ の 実 績 を 有 し て い る。 さ ら に、 新 設 プ ラ ン ト と し て、 大 型170万kW級 のUS/
EU-APWR、仏アレバ社との合併会社による中型110万kW級のATMEA1やベトナム向けに 泊3号機をベースにさらに安全性を向上させたMPWR+などの商談を展開中である。
原燃サイクルでは、原子燃料、再処理、輸送、貯蔵、廃棄物処理等を、三菱グル−プ各社 と協力し取り組んでいる。
次世代軽水炉、高速増殖炉(FBR)、高温ガス炉、核融合炉へは、さまざまなプロジェクト を通じて開発を推進している。
2011(平成23)年3月11日の東日本大震災では、直後からPWR運転の電力各社に対し、
緊急対策工事を提案、その後、安全性向上のための各種対策工事、ストレステスト等を実施 している。また、東京電力福島第一原子力発電所においては、メガフロートや放射性廃棄物 貯蔵施設等を納入し、東京電力(株)作成のロードマップ対応に参画している。
主要製品
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主要製品の主な生産歴史
製 品 時 期
わが国初のPWR 発電プラント(340MW)を完成
:関西電力㈱美浜発電所1号機 昭和45年度
国産初号機のPWR 発電プラント(500MW )を完成
:関西電力㈱美浜発電所2号機 昭和47年度
3ループプラント初号機のPWR 発電プラント(826MW)を完成
:関西電力㈱高浜発電所1号機 昭和49年度
世界最大級のPWR発電プラント(1,175MW×2、4ループ初号機)を完成
:関西電力㈱大飯発電所1、2号機 昭和54年度
通産省改良標準化1号機のPWR 発電プラント(890MW)を完成
:九州電力㈱川内原子力発電所1号機 昭和59年度
国産初のプレストレストコンクリート製格納容器を採用したPWR 発電 プラント(1,160MW)を完成:日本原子力発電㈱敦賀発電所2号機 昭和61年度
わが国初の50Hz PWRプラント・初号機を完成
:北海道電力㈱泊発電所1号機 平成元年度
国内最大級の54インチ翼低圧タービンおよび制御・保護設備の総合デジタ ル化を採用した最新鋭のPWRプラントを完成
:北海道電力㈱泊発電所3号機 平成21年度
国内PWR原子力発電プラント納入実績〈24基〉(2012年10月1日現在)
工 事 名 客 先
種別 年 度
北海道電力 泊 1 号 平成元年(1989) 579
北海道電力 泊 2 号 平成 3 年(1991) 579
北海道電力 泊 3 号 平成 21 年(2009) 912
関西電力 美浜 1 号 昭和 45 年(1970) 340
関西電力 美浜 2 号 昭和 47 年(1972) 500
関西電力 美浜 3 号 昭和 51 年(1976) 826
関西電力 高浜 1 号 昭和 49 年(1974) 826
関西電力 高浜 2 号 昭和 50 年(1975) 826
関西電力 高浜 3 号 昭和 60 年(1985) 870
関西電力 高浜 4 号 昭和 60 年(1985) 870
関西電力 大飯 1 号 昭和 54 年(1979) 1,175
関西電力 大飯 2 号 昭和 54 年(1979) 1,175
関西電力 大飯 3 号 平成 3 年(1991) 1,180
関西電力 大飯 4 号 平成 5 年(1993) 1,180
四国電力 伊方 1 号 昭和 52 年(1977) 566
四国電力 伊方 2 号 昭和 57 年(1982) 566
四国電力 伊方 3 号 平成 6 年(1994) 890
九州電力 玄海 1 号 昭和 50 年(1975) 559
九州電力 玄海 2 号 昭和 56 年(1981) 559
九州電力 玄海 3 号 平成 6 年(1994) 1,180
九州電力 玄海 4 号 平成 9 年(1997) 1,180
九州電力 川内 1 号 昭和 59 年(1984) 890
九州電力 川内 2 号 昭和 60 年(1985) 890
日本原子力発電 敦賀 2 号 昭和 62 年(1987) 1,160
会社名 プラント名 運開年 電気出力(MWe)
原子炉容器 24基 フィンランド1基 中国3基 28基
上部原子炉容器 44基(含取替用20基)
米国15基
63基 スウェーデン3基
ブラジル1基
炉内構造物 28基(含取替用4基) ー 28基
蒸気発生器 103基(含取替用32基)
米国6基
125基 ベルギー10基
フランス6基
加圧器 25基(含取替用1基) 米国1基 26基
原子炉冷却ポンプ 71基 中国8基 79基
原子力タービン 36基(含取替用12基)
スペイン1基 スロベニア1基 42基 メキシコ2基
台湾2基
主な機器名 製作・納入先(基数)
国 内 輸 出 合 計 PWR 原子力プラント用主要機器の納入実績(2012 年 10 月 1 日現在)
Ⅶ. 事業部門の状況 原子力事業本部
日本国内のPWRプラント(2012年10月1日現在)
大飯 高浜 1 2 3 4
1 2
玄海 1 2 3 4
川内 1 2 伊方 1 2 3 敦賀 2
美浜 1 2 3
泊 1 2 3
3 4
50
1
米 国10,632.3 104 120.0 1 1,066.0 9 11,818.3 114 2
フ ラ ン ス6,588.0 58 163.0 1 6,751.0 59
3
日 本4,614.8 50 442.1 4 1,240.7 9 6,297.6 63
4
ロ シ ア2,419.4 28 1,106.6 12 1,396.4 13 4,922.4 53
5
韓 国1,871.6 21 580.0 5 280.0 2 2,731.6 28
6
ウ ク ラ イ ナ1,381.8 15 200.0 2 1,581.8 17
7
カ ナ ダ1,330.5 18 1,330.5 18
8
ド イ ツ1,269.6 9 1,269.6 9
9
中 国1,194.8 14 3,329.9 30 2,817.5 26 7,342.2 70
10
英 国1,172.2 18 1,172.2 18
11
スウェーデン940.9 10 940.9 10
12
ス ペ イ ン778.5 8 778.5 8
13
ベ ル ギ ー619.4 7 619.4 7
14
台 湾520.0 6 270.0 2 790.0 8
15
イ ン ド478.0 20 530.0 7 530.0 4 1,538.0 31
16
チ ェ コ401.6 6 200.0 2 601.6 8
17
ス イ ス340.5 5 340.5 5
18
フィンランド* 1284.0 4 172.0 1 260.0 2 716.0 7 19
ブ ル ガ リ ア200.0 2 200.0 2 400.0 4
20
ハ ン ガ リ ー200.0 4 200.0 4
21
ブ ラ ジ ル199.2 2 140.5 1 339.7 3 22
ス ロ バ キ ア195.0 4 94.2 2 289.2 6
23
南 ア フ リ カ191.0 2 191.0 2
24
ル ー マ ニ ア141.0 2 211.8 3 352.8 5
25
メ キ シ コ136.4 2 136.4 2
26
アルゼンチン100.5 2 74.5 1 175.0 3
27
パ キ ス タ ン78.7 3 68.0 2 146.7 5
28
ス ロ ベ ニ ア74.9 1 74.9 1
29
オ ラ ン ダ51.2 1 51.2 1
30
ア ル メ ニ ア40.8 1 40.8 1
31
イ ラ ン100.0 1 38.5 1 138.5 2
32
アラブ首長国連邦560.0 4 560.0 4
33
ト ル コ480.0 4 480.0 4
34
インドネシア400.0 4 400.0 4
35
ベ ト ナ ム400.0 4 400.0 4
36
ベ ラ ル ー シ240.0 2 240.0 2
37
エ ジ プ ト187.2 2 187.2 2
38
リ ト ア ニ ア138.4 1 138.4 1
39
イ ス ラ エ ル66.4 1 66.4 1
40
カザフスタンN/A 1 N/A 1
41
ヨ ル ダ ンN/A 1 N/A 1
( )内は前年値 合 計 38,446.6
(39,220.3) 427
(436) 7,602.6
(7,573.4) 75
(75) 10,501.1
(9,974.9) 94
(91) 56,550.3
(56,768.6) 596
(602)
国・地域 運転中 建設中 計画中 合計
出力 基数 出力 基数 出力 基数 出力 基数 世界の原子力発電設備容量(2012 年 1 月 1 日現在) (万 kW、グロス電気出力)
*1 フィンランドの計画中の 2 基は出力不確定のため、仮定して集計
Ⅶ. 事業部門の状況 原子力事業本部
1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 300
400 500 600 700 800 900
(MW)1100 1000
電気出力
九電玄海3号 1,180MW
北電泊3号 912MW 関電大飯3号
1,180MW 原電敦賀2号
1,160MW 関電大飯1号
1,175MW
九電川内1号 890MW 関電高浜1号
826MW 関電高浜3号870MW
関電美浜2号500MW 関電美浜1号
340MW
九電玄海1号559MW 北電泊1号 579MW
当社主要実績からみた発電プラント大型化の推移
日本国内にある50基の原子力発電所の内、北海道、関西、四国、九州の各電力および 日本原子力発電㈱で運転されている計24基が当社製PWRプラントとなっている。一方、東北、
東京、中部、北陸、中国の各電力で運転されている原子力発電所はBWRとなっている。
1次冷却水
2次冷却水
冷却材ポンプ 2次冷却水
原子炉格納容器 制御棒 蒸気発生器
加圧器
1次系 蒸気
2次系
原子炉容器
タービン 発電機
水 復水器
循環水ポンプ 給水ポンプ
放水路へ 冷却水(海水)
PWRには原子炉と蒸気発生器の間を循環する『1次冷却水』、
蒸気発生器とタービンの間を循環する『2次冷却水』という2つの水の流れがあります。
PWR: Pressurized Water Reactor
冷却水
水
冷却水 再循環ポンプ 原子炉格納容器
制御棒 蒸気
燃料
放水路へ 冷却水(海水)
原子炉内で水を沸騰させて蒸気をつくり、その蒸気でタービンをまわして 発電します。
BWR: Boiling Water Reactor
原子炉容器
圧力制御プール 冷却水
原子炉内で1次冷却水を高温高圧のお湯にして蒸気発生器に送り、そこで2次冷却水 に熱を伝えて沸騰させて蒸気をつくり、その蒸気でタービンをまわして発電します。
その他 PWRとBWR
世界には約400基の原子力発電所が運転中であり、建設および計画中を含め、このうち約 90%が「軽水炉」と呼ばれる冷却材に普通の水を使用するタイプである。軽水炉には以下 のPWR(加圧水型軽水炉)とBWR(沸騰水型軽水炉)の2種があり、PWRが約70%と世 界の主流になっている。当社は、わが国で唯一のPWRプラントメーカーである。 ※設備容量比
●PWR(加圧水型軽水炉) ●BWR(沸騰水型軽水炉)