• 検索結果がありません。

高度被ばく医療機関の医師と相談のうえ,体内汚染の有無を判断するため及び線量評価 等のため,必要に応じて尿又は血液等の生物学的試料を採取する。

ドキュメント内 全文(本編) (ページ 57-61)

密 着

② 高度被ばく医療機関の医師と相談のうえ,体内汚染の有無を判断するため及び線量評価 等のため,必要に応じて尿又は血液等の生物学的試料を採取する。

なお,試料採取に必要な用具は,表21の「生物学的試料等のサンプリング用具」,また,

採取試料については,表22の「採取可能な生物学的試料」のとおりとする。

第3章 緊急被ばく医療活動の手順

52

表21 生物学的試料等のサンプリング用具

サ ン プ ル の 種 類 サ ン プ リ ン グ 用 具 必要数(10 人当たり)

鼻 耳 口

皮 膚

綿 棒

ろ 紙 1箱(100 本入)

毛 髪

爪 小シャーレ 10

血 液

使いすて注射筒(10mL,20mL)

フタ付試験管(10mL,20mL)

ヘパリン

各 10 各 10 1バイアル

尿 プラスチック容器(200mL) 10

(×採取日数分)

糞 便 広口プラスチック容器

(若しくは便器)

10

(×3~5日分)

(その他)大量に被ばくした者の線量評価のために身に付けていたものをサンプリングする 必要がある。

〔身に付けているもの〕

ボ タ ン プラスチック容器 -

ベ ル ト 同 上 - メ ガ ネ 同 上 - 携 帯 電 話 同 上 -

第3章 緊急被ばく医療活動の手順

53

表22 採取可能な生物学的試料

生物学的試料は,身体負荷量又は影響を受ける臓器の負荷量の間接的な測定及び汚染の診 断を可能とする。

血 液

通常の臨床血液学的試験に加えて,それ以上の血液が,放射性核種試験のために用いられ ることがある。なぜなら,事故の場合にはいろいろな面から判断するためのデータが必要と なるからである。

○ 採取すべき量(1回量)

(1)20mℓ,未処理,防腐剤や添加物なし

(2)ヘパリン混合 10mℓ

分析には,通常2種類の試料を複数組必要とする。その1つは,未処理のもので,もう1 つは,ヘパリン混合物である。汚染物は必ずしも最初の試料で立証されるとは限らず,また,

たとえ立証されたとしても,第2回目の分析は,しばしば予期しない結果を示すからである。

もし,汚染が被ばくの原因となる場合には,高レベルの内部被ばくであろうと(例えば,

24Naのように),外部被ばくであろうと,上に述べられた血液試料は採取する必要がある。

ヘパリン混合の試料は,臨床血液学的試験及び放射性核種試験の目的のために用いられる ことになる。

尿

最初の排泄尿が直ちに必要となる。引き続き,24時間尿の採取に入る必要がある。(24 時間ごとに集めて保管する。)

便

最初の3~4日の期間,排泄されるすべての便を集める必要がある(排泄ごとに集めて保 管する。)。

そ の 他

呼吸汚染の時に用いられたハンカチ,紙ハンカチに拭き取られたもの,鼻を拭き取ったも の及び出てきた痰等の試料は,放射性核種決定と定量のために集める必要がある。

緊急治療時に採られた試料は,許可なしに廃棄してはならない。

第3章 緊急被ばく医療活動の手順

54

(9) 二次除染

初期医療措置における除染が困難な者について,専門医の指導のもとに除染を行う。

① 皮膚表面汚染(創内汚染を含む。)に係る除染の概要

ア 皮膚表面汚染の除染は,汚染している創内を第一に行い,次に,目,鼻,耳,口等の 開口部に近い皮膚を,最後に健常な皮膚の順序に従い行う。

イ 健常な皮膚においては,汚染の高い部位から除染を開始し,徐々に汚染の低い部位へ と除染を進める。

ウ 洗浄によって,擦過傷又は炎症を起こさないよう,除染は刺激の少ない方から開始し,

徐々に強力な方法を用いる。

エ 除染剤及び使用方法等については,表23の「皮膚表面汚染の除染剤及び使用方法」及 び表24の「身体部位別除染剤及び用具」のとおりとする。

表23 皮膚表面汚染の除染剤及び使用方法

皮膚汚染

ア 第一段階の除染

(ア) ぬるま湯を用いて,柔らかいブラシ又はスポンジを用いて,静かに洗浄する。

(イ) 冷水は毛孔を閉じ,放射性物質を内部に閉じこめる場合があり,また,温湯は 毛細血管を拡張し,毛孔を拡張するため,体内汚染の危険性を高めることになる。

(ウ) シャワー水による汚染の拡大防止を図る。

(エ) 第一段階の除染が十分行われない場合は,第二段階の除染に移行する。

イ 第二段階の除染

(ア) 薬用石鹸又は2~3%の中性洗剤を用いて3~4分間ブラッシングを行い,ぬ るま湯を用いて洗浄する。

(イ) 柔らかい布又は紙を用いてふき取り,乾燥後,表面汚染を測定する。

以下,前述の手順を繰り返す。

除 染 剤 材 料 使 用 方 法

ぬるま湯

ブラシ(ハンド・

爪・ヘア),スポン ジ,爪切り

柔らかいブラシ等で傷をつけないよう,ぬる ま湯で洗い流す。

石鹸(薬用・中性)

中性洗剤

石鹸(又は中性洗剤)を部位に塗布し,2~

3分間手でこすりながら温水で洗 い流す。

第3章 緊急被ばく医療活動の手順

55

頭髪及び頭部汚染

ア 汚染した毛髪は,ぬるま湯を用いて繰り返し洗浄し,除染する。

イ 洗浄水が目,鼻,口又は開口部に入らないよう注意する。

ウ バリカン又はハサミを用いての散髪はよいが,皮膚に擦過傷をつくる剃毛をして はならない。

創傷汚染

ア 創傷汚染が確認された場合は,体内汚染も生じているものとして対処する。

イ 創傷汚染の除染は,第一に生理食塩水を用いて,少なくとも3分間傷口を洗浄す る。

ウ 放射性粒子により創傷が汚染している場合は,ピンセットを用いて放射性粒子を 取り除く。

エ 以上の除染を行った後,なお,創傷に汚染が残存している場合は,外科的に創縁 切除を行う。

ドキュメント内 全文(本編) (ページ 57-61)