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図3−21 医療的ケアが教育の一環か(肯定群)についての比較
第3項 今後の医療的ケアのあり方
医療的ケアが必要な児童・生徒に対しての教育について、今後、 「どこで
(場所)」、 「どういう形態で」、 「だれ(行為者)が医療的ケアをしながら」、
するのが望ましいかについての解答結果は、 「そう思う」と「ややそう思う」
の合計を支持するもの、その比率を支持率とした。
(1)教職員・保護者・医療関係者の3群による比較
今後の医療的ケアを必要とする児章・生徒の教育のあり方についての教職員、
保護者、医療関係者の回答のまとめを表3−4に示した。
教職員で最も支持率が高かったのは「学校で、医療関係者の常駐のもとに、
教職員と医療関係者が医療的ケアを行いながら教育を行う。」というもので10 4名で71.2%であった。保護者では「学校で、医療関係者の常駐のもとに、医療 関係者が医療的ケアを行いながら教育を行う。」というもの48名で82.8%であ った。また、医療関係者で最も支持率が高かったのは、教職員と同じで「学校 で、医療関係者の常駐のもとに、教職員と医療関係者が医療的ケアを行いなが
ら教育を行う」というもの29名で74.4%であった。
すなわち、これら3者とも、 「どこで(場所)」は「学校」、 「どういう形 態で」は「医療関係者の常駐で」を支持するものであった。しかし、 「医療的 ケアの行為者」については、教職員と医療関係者が「教職員と医療関係者が医 療的ケアを行いながら」、保護者では「医療関係者が医療的ケアを行いながら」
を選択する者が多かった。
支持率が最も低かったものは、三者とも同じで、 「学校で、現在の形態で保 護者が医療的ケアを行いながら、教育が行われるべきである。」という回答で 教職員11.6%、保護者25.8%、医療関係者23.1%であった。
表3−4 今後の医療的ケアの必要な児童・生徒の教育のあり方の支持率
i学校
:校
!級で
iで
:場所 形 態
i
l 教育と
i 医療の
1連携
1 E.};・tts L一一N
医療関係 者の常駐
現在のま まで
;病院併設 1隣接の学
:病院内学
1訪問教育
医療的ケアの行為者 教職員 保護者 1医療関係者1
教職員 80(54.8) 37(63.8)i25(64.1) i
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一L一一一一一一一一一一一一一一一F一一一一一一一一一一一一一+一一一:一一一一一一一一一一一一一1
晶晶と養謝諭 80(54.8)42(72.5)i24(61.5)i
一.一..L..一一一一一一一 r一 一 1 一一一一一一一一一一一 一一1一 一一一一 一 一一 一iL一一 一 一 一一一一 一一 一i
養護教諭 53(36.3) 39(67.3)124(61.6) :
一一1一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一L一一一一一一一一一..一..一L一一一一一一一一一一一..L一一一一一一一一一一一一一一一;
教職員と医療関係者 104(71.2)
医療関係者 97(66.5)
教職員と保護者 37(25.4)
保護者 17(11.6)
教職員と医療関係者 82(56.2)
医療関係者 75(51.5)
教職員と医療関係者 79(54.1)
医療関係者 77(52.8)
教職員と保護者 63(43.1)
保護者 53(36.3)
45(77.6) 1 29(74.4) 1
48(82.8) : 24(61.5) i
35(60.3) 1 18(46.1) i
15(25. 8) i 9(23. 1) i
35(60.3) i 25(64.1) i
33(56.9) i 22(56.4) 1
33(56.9) i 26(66.7) i
32(55.2) 1 18(46.2) i
32(55.2) i 19(48.7) i
36(62.1) i 11(28.2) 1
(2)医療的ケアの経験の有無による比較
①教職員の医療的ケアの経験者と未経験者の比較
%
医療的ケアが必要である児童・生徒の教育は今後どうあるべきかについて、
教職員の経験の有無による回答の比較を、支持率の高かった選択肢である場所 は「学校で」、形態は「医療関係者の常駐で」について行為者ごとに分け、結 果を図3−22に示した。
sa 7e ea sa
佃 働 n
le
e
71.8 70 5. 7
56.4
教職員と医療関 係者によるケア 医痢関係者によるケア 囮i¥91fi者圓未経験者
図3−22 学校で医療関係者の常駐で教育を行う場合の医療的ケアの 行為者 一医療的経験の有無により分けた教職員の支持率の違い一
「医者および医療関係者が学校において常駐し、教職員と医療関係者による 医療的ケアを行いながら教育が行われるべきである。」という回答では、教職 員において経験のある者は56名で71,8%であり、経験のないものは49名で70%
であった。医療的ケアの行為者が医療関係者のみの場合は、教職員において経 験のある者は44名で56.4%であり、経験のないものは53名で75.7%であった。
②保護者の医療的ケアの経験者と未経験者の比較
医療的ケアが必要である児童・生徒の教育は今後どうあるべきかについて、
保護者の経験の有無による回答の比較を、支持率の高かった選択肢である場所 は「学校で」、形態は「医療関係者の常駐で」について行為者ごとに分け、結 果を図3−23に示した。
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n
sw 7e 6e% se
ng 鋤 四 le e1ee
83.3 82.5 、 72.5
教聡員と医療関係老仁よるケア 医療関係者によるケア %経験者圓未経験者
図3−23 学校で医療関係者の常駐で教育を行う場合の医療的ケアの 行為者 一医療的経験の有無により分けた保護者の支持率の違い一
「学校に、医者および医療関係者が常駐し、教職員と医療関係者による医療 的ケアを行いながら教育が行われるべきである。」という回答は、保護者で医 療的ケアの経験のある者は18名で100%であった。未経験者では、29名で72.5
%であった。医療的ケアの行為者が医療関係者のみと答えたものは、経験あるも のは15名で83.3%、経験のないものは33名で82.5%であった。
第5節 考察
第1項 医療的ケアについての一般的な意識について
「学校に在籍している児童・生徒の障害状況は、年々重度・重複化、多様化 してきていると思うか。」や「学校教育現場において、教師の医療的な面にお ける知識や技術の必要度が、大きくなってきていると思うか。」という質問項 目に対し、教職員、保護者、医療関係者ともに、肯定しているものの割合が高 かったことより、3者とも児童・生徒の障害状況は重度化しており、そのため 教師も医療的な面たおげる知識や技衛の必要度が高くなつ七きていると考えて いるものが多いことがわかる。
また、 「障害の程度にかかわらず、児童・生徒が学校で教育を受けることに 意義があると思うか。」や「現時点において、学校教育現場における医療的ケ アは必要であると思うか。」という質問に対し、3者ともに肯定しているもの の割合が高く、80%を越えていた。したがって、医療的ケアを必要とするよう な重度の障害があっても、教育現場で教育を受けることは必要と考えられた。
ところで、 「現時点において、親の要請や主治医の要請があった場合、教職 員が医療的ケアをある程度行うべきだと思うか。」という問いに対しては、教 職員は保護者に比べて、肯定群の割合が少なかった。これは、医療的ケアを教 職員が行うことに基本的に賛成できないもの、医療的ケアは医療行為だから教 職員が行ってはいけないと思っているもの、医療的ケアに対する学校体制や教 職員の共通理解がまだ充分できていないため解答できにくいものがいる等など が考えられた。しかし、教職員においても、肯定群の割合が65%をこえていた ことから、現時点において、親や主治医の要請があった場合、教職員が医療的 ケアをある程度行うべきだと思っている教職員が比較的に多く、保護者や医療 関係者の回答も含め医療的ケアの必要性は高いと考えられた。
一方、 「教職員の医療的ケアにたいする研修は必要だと思うか。」の質問項 目で、教職員、保護者、医療関係者ともに肯定群の割合が高く、80%を越えて いた。教職員の意見では、 「(重度の児童・生徒を)受け入れるからには、教
ア)を実施したい」、 「教職員の合意と校長の承認を得て、実施にあたるもの の研修を行う」等の意見があった。教職員は医療的ケアについてのトレーニン グを行っていないものが多いため、それらの行為を安全に行うのには現状では 不十分であると思われる。また、保護者の意見でも、 「(医療的ケアを)親も はじめからできていたのではない、一つずつ体験してできた。教員も研修をし て実施を」、 「教職員の人数確保と研修を」、 「現時点では、社会的問題が大 きすぎるので研修をして専門的知識が必要だ」等、教職員に対する期待と希望
もみられた。
ところで、教職員が医療的ケアを行うことについては、医療行為であるから 教職員はすべきでないという立場や、医療的ケアは生活行為であり行ってもい い(三宅捷太1991脳と発達)などさまざまな考え方があるが、 「学校教育の 場で、教職員が医療的ケアを行うためには法律の改正が必要であると思うか。」
の質問項目においては、これを肯定する回答が3者とも3分の2を越えていた。
このことより、医療的ケアに対して、法によるきちんとした裏付けが必要な時 期に来ているのではないかと思われた。
第2項 医療的ケアにおける困難性や安全性について
教職員が医療的ケアを行うことにたいする安全性については、教職員、保護 者、医療関係者とも、安全と考えている者は多くなかった。しかし、経験の有 無により分けてみると、経験のある者は経験のない者に比べて、安全と答えた 者が多かった。これは困難性に関する結果と考え合わせると、経験することに より、困難性の意識が減り安全性の意識が高まったと推測された。
教職員が医療的ケアを行うことの困難性に関しては、3者ともに「わからな い」の回答が多かったが、経験の有無により分けてみると、いずれの医療的ケ アとも、経験のないものが経験のあるものより困難性を示す割合が高かった。
これは、経験することにより具体的な知識を得て困難性の意識が低くなるため ではないかと思われた。したがって教職員が医療的なケアを行う場合には研修 による知識や経験の機会が必要であると考えられた。
個々の医療的ケァをみると、医療関係者は経管挿入と導尿において、 「教職