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静的コンテンツのキャッシュ

JSP 2.0,2.1 JSP ページ ISO-8859-1

2.21  静的コンテンツのキャッシュ

一度アクセスした静的コンテンツは,メモリ上にキャッシュできます。一度アクセスした静的コンテンツを メモリ上にキャッシュし,2 回目以降のアクセスではキャッシュからブラウザにレスポンスを返すことで,

静的コンテンツのレスポンスタイムを短縮できます。

Web コンテナでは,Web アプリケーション単位でキャッシュに使用するメモリサイズの上限と,キャッ シュの対象とする静的コンテンツのファイルサイズの上限を設定して,静的コンテンツのキャッシュを制御 できます。

この節では,静的コンテンツのキャッシュについて説明します。

この節の構成を次の表に示します。

表 2‒63 この節の構成(静的コンテンツのキャッシュ)

分類 タイトル 参照先

解説 静的コンテンツのキャッシュの制御 2.21.1

実装 DD での定義(Web アプリケーション単位での設定) 2.21.2

設定 実行環境での設定 2.21.3

注 「運用」および「注意事項」について,この機能固有の説明はありません。

2.21.1 静的コンテンツのキャッシュの制御

Web コンテナでは,Web アプリケーション単位でキャッシュに使用するメモリサイズの上限と,キャッ シュの対象とする静的コンテンツのファイルサイズの上限を設定して,静的コンテンツのキャッシュを制御 できます。

静的コンテンツのキャッシュの制御には次の 2 種類の方法があります。

• Web コンテナ単位の静的コンテンツのキャッシュの制御

静的コンテンツのキャッシュを Web コンテナ単位で制御する方法です。Web コンテナ単位に,Web アプリケーション単位でキャッシュするメモリサイズの上限値と,キャッシュを許可する静的コンテン ツのファイルサイズの上限値を設定します。設定した Web アプリケーション単位のキャッシュに使用 するメモリサイズの上限値,および静的コンテンツのファイルサイズの上限値は,Web コンテナにデ プロイされているすべての Web アプリケーションに適用されます。

• Web アプリケーション単位の静的コンテンツのキャッシュの制御

静的コンテンツのキャッシュを Web アプリケーション単位で制御する方法です。Web アプリケー ション単位に,キャッシュするメモリサイズの上限値,およびキャッシュを許可するファイルサイズの 上限値を設定します。

Web アプリケーション単位での制御と,Web コンテナ単位での制御の両方を設定した場合,Web ア プリケーション単位での制御の設定が優先されます。

なお,Web アプリケーション単位のキャッシュするメモリサイズが上限値を超えた場合,または静的コン テンツのファイルサイズが上限値を超えた場合は,メモリ上にはキャッシュしないで,毎回ファイルシステ ムからブラウザにレスポンスを返します。

静的コンテンツのキャッシュの設定は,設定する範囲ごとに,次の個所に設定します。

• Web コンテナ単位の静的コンテンツのキャッシュの制御 J2EE サーバのプロパティとして指定します。

• Web アプリケーション単位の静的コンテンツのキャッシュの制御 Web アプリケーションの属性(プロパティ)として設定します。

! 注意事項

J2EE アプリケーションのリロード機能が有効な場合は,静的コンテンツのキャッシュ機能は無効になるので 注意してください。

2.21.2 DD での定義(Web アプリケーション単位での設定)

Web アプリケーション単位に,静的コンテンツのキャッシュ機能を使用するかどうか,キャッシュを許可 する静的コンテンツのメモリサイズ,およびファイルサイズの上限値を設定します。

アプリケーションの開発環境で必要な DD での定義について説明します。

静的コンテンツのキャッシュの Web アプリケーション単位の定義は,web.xml の<web-app><context-param>タグ内の<param-name>タグに指定します。

DD での静的コンテンツのキャッシュの定義について次の表に示します。

表 2‒64 DD での静的コンテンツのキャッシュの定義

項目 <param-name>タグに指定するパラメタ <param-value>タグの設定内容 静的コンテンツ

キャッシュ機能の有 効/無効

com.hitachi.software.web.static_content.ca che.enabled

静的コンテンツキャッシュ機能の有効/無効を 設定します。

Web アプリケーショ ン単位のメモリサイ ズ

com.hitachi.software.web.static_content.ca che.size

静的コンテンツキャッシュ機能を有効にした場 合,メモリにキャッシュできるサイズを byte 単 位で指定します。

• Web アプリケーション単位で,キャッシュ の合計サイズが指定した値を超えた場合は,

アクセスされていない時間が最も長い キャッシュから削除されて,キャッシュの合 計サイズが設定した値以下になるまで キャッシュの削除を繰り返します。

• メモリサイズが設定されていない Web ア プリケーションでは,そのプロパティに指定 した値が用いられます。しかし,メモリサイ ズが設定されている Web アプリケーショ ンでは,そのプロパティに指定した値は用い られません。

• 0〜2147483647 までの整数値で指定しま す。0 を指定した場合は,Web アプリケー ション単位でメモリにキャッシュできるサ イズに制限を設けません。

• このプロパティに無効な値が設定された場 合,およびキャッシュを許可するファイルサ イズで指定した値よりも小さい値の場合,デ フォルト値が使用されます。

項目 <param-name>タグに指定するパラメタ <param-value>タグの設定内容 Web アプリケーショ

ン単位のメモリサイ ズ

com.hitachi.software.web.static_content.ca che.size

• このプロパティに空文字列,または空白文字 が設定された場合は,デフォルト値が使用さ れます。

キャッシュを許可す るファイルサイズ

com.hitachi.software.web.static_content.ca che.filesize.threshold

静的コンテンツキャッシュ機能を有効にした場 合,キャッシュできるファイルサイズを byte 単 位で指定します。

• 指定した値を超えるサイズのファイルは キャッシュされません。

• ファイルサイズが設定されていない Web アプリケーションでは,そのプロパティに指 定した値が用いられます。しかし,ファイル サイズが設定されている Web アプリケー ションでは,そのプロパティに指定した値は 用いられません。

• 0〜2147483647 までの整数値で指定しま す。0 を指定した場合は,キャッシュできる ファイルのサイズに制限を設けません。

• プロパティに無効な値が設定された場合,お よび Web アプリケーション単位のメモリ サイズで指定した値より大きい場合は,デ フォルト値が使用されます。

• このプロパティに空文字列,または空白文字 が設定された場合は,デフォルト値が使用さ れます。

! 注意事項

次に示すパラメタは,静的コンテンツキャッシュ機能で使用するため,DD の<context-param>タグ内で任意 に使用できません。

• com.hitachi.software.web.static_content.cache.enabled

• com.hitachi.software.web.static_content.cache.size

• com.hitachi.software.web.static_content.cache.filesize.threshold

DD の定義例を次に示します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>

<!DOCTYPE web-app PUBLIC '-//Sun Microsystems, Inc.//DTD Web Application 2.3//EN' 'http://

java.sun.com/dtd/web-app_2_3.dtd'>

<web-app>

<context-param>

<param-name>

com.hitachi.software.web.static_content.cache.enabled

<param-value>true</param-value>

</context-param>

<context-param>

<param-name>

com.hitachi.software.web.static_content.cache.size </param-name>

<param-value>5242880</param-value>

</context-param>

<context-param>

<param-name>

com.hitachi.software.web.static_content.cache.filesize.threshold

</param-name>

<param-value>102400</param-value>

</context-param>

</web-app>

定義例では,次の内容が定義されています。

• 静的コンテンツキャッシュ機能を有効にします。

• Web アプリケーション単位のメモリサイズを 5MB にします。

• キャッシュを許可するファイルサイズの上限値を 100KB にします。

なお,DD で無効な値や空文字が設定された場合は,Web コンテナ単位での設定内容(簡易構築定義ファ イルの設定内容)が使用されます。

2.21.3 実行環境での設定

静的コンテンツのキャッシュを Web コンテナ単位に定義する場合,J2EE サーバの設定が必要です。

静的コンテンツのキャッシュを Web アプリケーション単位に定義する場合,Web アプリケーションの設 定が必要です。cosminexus.xml を含まない Web アプリケーションのプロパティを設定または変更する 場合にだけ参照してください。

ポイント

Web コンテナ単位での設定,Web アプリケーション単位での設定をどちらも設定した場合には,Web アプリ ケーション単位での設定が優先されます。

(1) J2EE サーバの設定(Web コンテナ単位での設定)

J2EE サーバの設定は,簡易構築定義ファイルで実施します。Web コンテナ単位での静的コンテンツの キャッシュの定義は,簡易構築定義ファイルの論理 J2EE サーバ(j2ee-server)の<configuration>タグ 内に指定します。

簡易構築定義ファイルでの静的コンテンツのキャッシュの定義について次の表に示します。

表 2‒65 簡易構築定義ファイルでの静的コンテンツのキャッシュの定義

項目 指定するパラメタ 設定内容

静的コンテンツ キャッシュ機能の有 効/無効

webserver.static_co ntent.cache.enabled

静的コンテンツのキャッシュの有効,無効,または強制無効を指定しま す。

Web アプリケーショ ン単位のメモリサイ ズ

webserver.static_co ntent.cache.size

静的コンテンツのキャッシュを許可する,Web アプリケーション単位の メモリサイズを設定します。

キャッシュを許可す るファイルサイズ

webserver.static_co ntent.cache.filesize.t hreshold

静的コンテンツのキャッシュを許可する,Web アプリケーション単位の ファイルサイズの上限値を指定します。

簡易構築定義ファイル,および指定するパラメタの詳細については,マニュアル「アプリケーションサー バ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.6 簡易構築定義ファイル」を参照してください。

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