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同時実行スレッド数の動的変更の流れ

JSP 2.0,2.1 JSP ページ ISO-8859-1

2.19  同時実行スレッド数の動的変更

2.19.2  同時実行スレッド数の動的変更の流れ

Web アプリケーションの最大同時実行スレッド数を動的に変更するための準備と手順を次に示します。

準備

Web アプリケーションの最大同時実行スレッド数の動的変更は,J2EE サーバおよび Web アプリケー ションを含む J2EE アプリケーションが起動,開始されている状態で実行します。

J2EE サーバの起動ついては,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の

「4.1.24 システムを起動する(CUI 利用時)」を参照してください。J2EE アプリケーションの開始を 含むシステムの起動方法については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイ ド」の「4.1.29 業務アプリケーションを設定して開始する(CUI 利用時)」を参照してください。

手順

次の手順で実行します。

1.Web アプリケーションの稼働状況を監視して,最大同時実行スレッド数を変更する必要があるかど うかを確認する((1)参照)

運用管理コマンドを使用して実行します。

2.必要と判断した場合,Web アプリケーションの最大同時実行スレッド数を変更する((2)参照)

運用管理コマンドを使用して実行します。

3.Web アプリケーションの稼働状況を確認して,改善されたことを確認する((1)参照)

運用管理コマンドを使用して実行します。

(1) Web アプリケーションの稼働状況の確認

稼働中の Web アプリケーションの稼働状況を確認します。Web アプリケーションの稼働状況は,運用管 理コマンド(mngsvrutil)で確認できます。確認した結果,例えば,次のような場合には,最大同時実行 スレッド数を変更することを検討してください。

• 稼働スレッド数に比べて実行待ちスレッド数が極端に多い状況を想定していない場合に,稼働スレッド 数に比べて実行待ちスレッド数が極端に多いとき

• Web アプリケーション単位の実行待ちリクエスト数の現在値が,Web アプリケーション単位の実行待 ちリクエスト数の最大値に近づいている状況を想定していない場合に,Web アプリケーション単位の 実行待ちリクエスト数の現在値が,Web アプリケーション単位の実行待ちリクエスト数の最大値に近 づいているとき

• Web アプリケーション単位の実行待ちキューからリクエストがあふれる状況を想定していない場合 に,その実行待ちキューからリクエストがあふれているとき

なお,監視した結果,一時的にではなく恒常的に最大同時実行スレッド数を変更する必要があると判断 した場合は,動的変更をするのではなく,Web アプリケーションを停止して,最大同時実行スレッド 数の設定をし直してください。Web アプリケーションを停止した状態での Web コンテナでの最大同 時実行スレッド数の制御の設定については,「2.16 Web コンテナ単位での同時実行スレッド数の制 御」,「2.17 Web アプリケーション単位での同時実行スレッド数の制御」,および「2.18 URL グルー プ単位での同時実行スレッド数の制御」を参照してください。

Web アプリケーションの稼働状況を確認するには,mngsvrutil コマンドに,サブコマンド「get」を指定 して実行します。

実行形式および実行例を次に示します。なお,mngsvrutil コマンドの詳細については,マニュアル「アプ リケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「mngsvrutil(Management Server の運用管理コマン ド)」を参照してください。

実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名>[:<ポート番号>] -u <管理ユーザID> -p <管理パスワード> -t <ホスト名

> -k host get webApps 実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw1 -t host01 -k host get webApps コマンドの実行結果は,標準出力またはファイルに出力されます。

Web アプリケーションの稼働情報のうち,Web アプリケーションの最大同時実行スレッド数を変更する 場合に参考になる情報は,次に示すヘッダ情報の項目で確認できます。なお,N 秒とは,運用監視で設定 しているサンプリング時間です。

表 2‒61  Web アプリケーションの最大同時実行スレッド数を変更する場合に参考になる情報

ヘッダ情報 内容

contextRoot Web アプリケーションのコンテキストルート。

exclusiveThreadCountUpperBound Web アプリケーションの占有スレッド数。

activeThreadCountUpperBound Web アプリケーションの最大同時実行スレッド数。

waitingRequestCountUpperBound Web アプリケーションの実行待ちキューサイズ。

currentThreadCountUpperBound Web アプリケーションの同時実行可能スレッド数の上限値。

activeThreadCount 稼働スレッド数の現在値。

activeThreadCountPeak 稼働スレッド数の N 秒ピーク。

activeThreadCountAverage 稼働スレッド数の N 秒平均値。

activeThreadCountHightWaterMark 稼働スレッド数の最大値。

activeThreadCountLowWaterMark 稼働スレッド数の最小値。

waitingRequestCount Web アプリケーション単位の実行待ちリクエスト数の現在値。

waitingRequestCountPeak Web アプリケーション単位の実行待ちリクエスト数の N 秒ピーク。

waitingRequestCountAverage Web アプリケーション単位の実行待ちリクエスト数の N 秒平均値。

waitingRequestCountHighWaterMark Web アプリケーション単位の実行待ちリクエスト数の最大値。

waitingRequestCountLowWaterMark Web アプリケーション単位の実行待ちリクエスト数の最小値。

overflowRequestCount Web アプリケーション単位の実行待ちキューからあふれたリクエスト 数。

(2) Web アプリケーションの最大同時実行スレッド数の設定変更

稼働状況を確認した Web アプリケーションの次の項目を,必要に応じて変更します。

• 最大同時実行スレッド数

• 占有スレッド数

• 実行待ちキューサイズ

これらの項目は,運用管理コマンド(mngsvrutil)を使用して変更できます。ここで設定した値は,Web アプリケーションを停止するまで有効です。

! 注意事項

Web アプリケーションの最大同時実行スレッド数の動的変更実行中(mngsvrutil コマンドにサブコマンド

「change」を指定して実行している間)は,J2EE アプリケーションのデプロイおよびアンデプロイは実行しな いでください。

Web アプリケーションの最大同時実行スレッド数を動的に変更するには,mngsvrutil コマンドに,サブコ マンド「change」を指定して実行します。

実行形式を次に示します。なお,mngsvrutil コマンドの詳細については,マニュアル「アプリケーション サーバ リファレンス コマンド編」の「mngsvrutil(Management Server の運用管理コマンド)」を参照 してください。

(a) 実行形式

mngsvrutil -m <Management Serverのホスト名>[:<ポート番号>] -u <管理ユーザID> -p <管理パスワード> -t <ホスト名

> -k host change webAppThreadCtrl <Webアプリケーションのコンテキストルート> <最大同時実行スレッド数>,<占有ス レッド数>,<Webアプリケーション単位の実行待ちキューサイズ>

次に,実行例を示します。この例では,次の表に示すように設定を変更します。なお,Web アプリケー ションの名称は,「WebAP1」とします。

表 2‒62  Web アプリケーション(WebAP1)の最大同時実行スレッド数の動的変更の設定例

設定対象 設定項目 変更前の設定値 変更後の設定値

Web コンテナ 最大同時実行スレッド数 10 10(変更できません)

Web アプリケーション

(WebAP1)

最大同時実行スレッド数 7 8

占有スレッド数 4 5

実行待ちキューサイズ 8 10

(b) 実行例

mngsvrutil -m mnghost -u user01 -p pw1 -t host01 -k host change webAppThreadCtrl "WebAP1"

8,5,10

設定内容は,コマンド実行後,すぐに反映されます。

2.19.3 同時実行スレッド数を動的に変更したときの Web アプリケー

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