◎パターン図その2
↓
ヨ ヨ へ
鳥手簿ちが
↓ ↓
[=≡互互弼コ[丁丁]
↓
[=一==コ →
i1 よかった l塵: ヂヨ ラ男ミ莇 が;ぞ1 i:多重1ま蒙莞期あ蚤ii....を捕1ま〜監る........層」
◎3年生の生命観の特徴
この学年から、記述が大きく二つの流れにわかれる。一つは、1〜2 年と同様に「チョウがかわいそう」という意識がつよいものである。も
う一つは、「チョウがかわいそうということはない」というもので、ク モの立場への理解を示すものである。そして「チョウがかわいそう」と 言いながらも「クモもかわいそう」と付け加えたり、「チョウがかわい そうということはない」と書き始めて「人間の肉食と同じだから」と理 由付けをしたものの、最終的には「チョウを助ける」と結論付けたりし て、大きな迷いが生じていることがうかがえる。また、チョウを助けた 後「クモにパンくずをやる」とか「別の虫をつかまえるからいい」とい ったようにクモについても公平に見ていることを強調しているものもあ った。「チョウが恩返しをしてくれる」という記述も増加している。
このように公正観が高まり、見返りを期待する記述は、先の学年でも 触れた荒木(1997)の第2段階の特徴、即ち「自己主張が強く、過度の平 等意識や公正観がはたらく道具的互恵主義の道徳的思考を特徴とする。
見返りを期待する。目には目を、といった公正観は厳格である。」1)に よく合致している。
4)4年生
4年生の道徳性発達検査の結果は全国平均2.33、標準偏差0。41であり、調査に 参加した子どもたちの道徳性発達得点は1.92〜2.74の範囲である。
この学年も絵ぱなし①を見た時に「チョウはかわいそうでない」と記述をはじめる子 どもがいるため、大きく二つのパターンにわかれる。
*4年生は相対的に記述量が少ないため、パターンに出てくる状況も若干少なくなつ
ている。
◎パターン図その1
クモがチョウを食べる
↓
クモもかわいそ うで迷いがある
←
↓
チョウがかわいそう ←
↓
人間の肉食と同 じだが,得心で きない
→ チョウを助ける ←
・チョウも一つの命
・チョウの命の方が 大切
・自分がチョウなら 助けてほしい
↑ ↓
二人はやさしい よい子
・クモを攻撃す
る
・クモや巣は傷 つけないよう にする
↓ ↓
チョウは助かった
↓
・クモの気持ちは自1 分の食事をとられi
たのと同じ i
・助けた二人はクモ1 のことを考えてい1
ない i
↓
=チョウの方がこわい1
=思いをしているからl iこれでよい。 i
↓
・チョウの今後を心配
・チョウは仲間と会えた
・チョウがお礼を言った
図V−4−1:小学4年生の生命観のパターン(その1)
◎パターン図その2
チョウはかわいそうでない
・人間の肉食と同じだから
・チョウが食べられるのは自然なこと だから
・チョウがしっかりするべきだから
↓
「チョウがかわいそ う」という気持ちが ふっきれない。
↓
チョウを助ける
↓
チョウは助かった
↓ ↓
1一つの命が救われたllクモもかわいそう1
図V−4−2:小学4年生の生命観のパターン(その2)
◎4年生の生命観の特徴
この学年も3年に続いて記述が大きく二つの流れにわかれている。
一つは「チョウがかわいそう」という意識がつよいもの、もう一つは、
「チョウがかわいそうということはない」というものである。
基本的な記述内容は3年と大きな違いはないが記述内容は幅広くなっ ており、思考に大きな広がりが生じていることがうかがえる。
例えば、「自分がチョウなら助けてほしいから助ける」、あるいは「チ ョウをとられたクモの気持ちは自分の食事がとられたことと同じ」とい ったように、自分を相手の立場においた考え(役割取得)がっきり出て
きている。
また、チョウを助けた子どもに対して、「チョウのことばかり考えて、
クモのことは考えていない」といったように、公平な見方を求める記述
もあった。
荒木(1997)は道徳性発達の第3二階を「よい子志向:社会が期待して いる人となりを実行できる。自分から見ても他人から見てもくよい子〉で ありたいと願う。仲間の幸せや福祉も同時に求めている存在である。当 事者の気持ち、他者の気持ち、第三者の気持ち、あるいは一般的他者の 気持ち(傍観者としての視点)を統合して、みんなにとって公正公平であ るように判断することができる・悲しんでいる人を助けたいという気持 ちも人一倍強い。」1)と説明しているが、この子どもたちは、第3段階 の初期にあるものと考えられる。
1)荒木紀幸 続・道徳教育はこうすればおもしろい 北大路書房 1997Pp143−145
5)5年生
5年生の道徳性発達検査の結果は全国平均2.69、標準偏差0.34であり、調査に 参加した子どもたちの道徳性発達得点は2.35〜3.03の範囲である。
この学年も大きく二つのパターンにわかれる。
◎パターン図その1
クモがチョウを食べる
↓
クモもかわいそ うで迷いがある
← チョウがかわいそう ← 自然の摂理だが 得心できない
↓
→
チョウは助からな かった
チョウを助ける
↓
←
↓
二人は動物の命 を大切にするや さしいよい子
↓ ↓
チョウは助かった
↓
i・クモのエサを取るのは,人のいやがることと同じi l・クモの気持ちはつらいだろう =
=・クモのことを悪く言ってはいけない 1
◎パターン図その2
チョウはかわいそうでない
・人間の肉食:と同じだから
・自然の摂理・掟だから
・クモも食べられることがあるから
・チョウ自身の責任だから
・運が悪いから
・クモは喜んでい
る
・面白く見物した い
↓
rチョウがかわいそう」
という気持ちがふっきれ ない
・チョウは悲しい気持ちだから
・チョウの親は悲しんでいるか ら
↓
クモは他のもの ↓
を食べてほしい i・チョウを助けi l た二人は悪い1
↓ 1 子 1
どうしたらよいか i i わからない ↓
i・きれいな方のi l 味方をするの1 = は不公平 l l・クモが全滅すl l る 1
↓
i・自分がクモなら二i l 人に仕返しをす = 1 るQ l
図V−5−2:小学5年生の生命観のパターン(その2)
◎5年生の生命観の特徴
この学年の記述内容は、今までと大きく変化する。流れが大きく二つ であることにはかわりないが、「チョウがかわいそう」という意識より も「自然の節理・自然の掟だからやむをえない」という考えが強くなる。
そして、「チョウは自分でつかまったのだから仕方がない」とか「ク モだって食べられることがある」といったように、自然の法則に従った 出来事であるという説明が見られる。また、チョウを助けた子どもたち に対して「きれいな方の見方をするのは不公平」と指摘したり、「クモ が全滅する」と生態系全体の立場から意見を述べたものもあった。
「クモのエサをとるのは人のいやがることをするのと同じ」というよ うに、人間社会にあてはめた考えもあった。
しかしその一方で、「やはりチョウがかわいそう」という意見も根強
く残っている。
この子どもたちは、前の学年で述べた荒木(1997)の説明する道徳性発 達の第3段階、即ち「よい子志向:社会が期待している人となりを実行 できる。自分から見ても他人から見てもくよい子〉でありたいと願う。仲 問の幸せや福祉も同時に求めている存在である。当事者の気持ち、他者 の気持ち、第三者の気持ち、あるいは一般的他者の気持ち(傍観者とし ての視点)を統合して、みんなにとって公正公平であるように判断するこ
とができる。悲しんでいる人を助けたいという気持ちも人一倍強い。」1)
にいると考えられる。
6)6年生
この学年については道徳性発達検査を実施していないが、標準化されたフェアネスマ インドでは、平均2.81、標準偏差0.30である。これらを参考にするが、ここでは すべての回答をもとにして検討する。
この学年も大きく二つのパターンにわかれる。
◎パターン図その1
クモがチョウを食べる
↓
クモもかわいそ うで迷いがある
← チョウがかわいそう
・クモがチョウを食:べるから
←
↓
自然の摂理だが 命は大切
→
(くもはきらいだが)チョウ
を助ける
(くもはきらいな
ので)チョウを 助けない
←
ハエなら助けるか? ←
チョウが恩返
しをした。
↓
二人は動物の命 を大切にする,
正義感のあるや さしいよい子
↓ ↓
チョウは助かった
・「友だちな ら助けるの と同じ]
← →
クモが夢に出 てうなされた
↓
1・チョウチョが助か l i つたことはよかっi l た l
i・クモはかわいそうl l な生き物 = i・自然は大変 i
図V−6−11小学6年生の生命観のパターン(その1)
◎パターン図その2
チョウはかわいそうでない
・人間の肉食と同じだから
・自然の摂理・掟だから
・クモも食べられることがあるから
・チョウ自身の責任だから
・運が悪いから
・クモは喜んでい
る
↓
rチ・ヨウがかわいそう」
という気持ちがふっきれ ない
・チョウは悲しい気持ちだから
チョウを助けない
・関係ない
・気持ちが悪い
・知らん顔する
(・昼寝の時間だ)
↓
クモは他の物を食 べてほしい
↓
どうしたらよいか わからない
↓
=・チョウを助けl i た二人は悪いi l 子 1 ↓
↓ 1・助けた二人は=
1チョウが助かってよかった。 =i クモのことをi l 考えていない=
i・エサをとられi l たクモがかわ1 = いそう 1
図V−6−2:小学6年生の生命観のパターン(その2)