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次に数値計算例の等価せん断力分布と同等な反力分布となるばね定数値Ki (図

‑6.9参照)を試行錯誤により求める。その結果をCase‑5として表‑6.4に示す。ま た求めたばね定数値の対数グラフを図‑6.13に、変位量および等価せん断力の数値 計算例との比較を図‑6.14、および図‑6.15に示す。

ばね定数値を、き裂先端(Y=0.5cm)において103オーダーと極めて小さくし、

y‑o.55cm位置における106オーダーからY‑0.75cmにおける109オーダーまで指数的

に増大させることにより、変位量ならびに等価せん断力の分布形状を、 6.3項に示 した数値計算例程度にほぼ一致させる結果が得られた。このことは設定した解析モ

デルが,プロセスゾーンをマイクロクラック等が発生している破壊進行領域と位置 づけして、開口先端よりプロセスゾーン端部の完全弾性体部までの材料の物性値を、

強さの変化するばねで表現したことになる。したがって導いたたわみ関数は、応力 集中のおきるプロセスゾーン部分を、図‑6.13に示すようなばね定数のばねを挿入

したモデルとして、 FEM解析して得られる結果に相当したものと言える。

義‑6.4 Case‑5におけるK値 Y(cm) ばね番号 K(kgf/cm)

0.50 k1 1.0×103

0.55 k2 2.0×106

0.60 k3 1.0×107

0.65 k4 4.0×107

0.70 k5 2.0×108

0.75 k6 1.0×109

0.50 0.55 0.60 0.65 0.70 0.75

Y(cm)

図‑6.13 Case15におけるばね定数値分布

⊆i

0

己■Ei

【∃

i 恒

3.0[‑07 2.5E‑07 2.OE‑07 1.5E‑07 1.OE‑07 5.OE‑08 0.OE+00

‑5.OE‑08

図‑6.14

Ili■liコ こ弓E

O

iZ芦5i

〉く a:

図‑6.15

6.5

まとめ

‑◆‑一計算例 +Case‑5

0.05 0.20 0.40 0.60 0.80

Y (cm)

case‑5 における面外変位(WⅢ)の比較

一計算例

+ Case‑5

0.50 0.55 0.60 0.65 0.70 0.75 0.80

Y (cm)

case‑5における等価せん断力の比較

y軸上に一本の直線状き裂を持つ無限板に対して、面内強制開口用の相反分布外 力を作用させる場合の応力関数を基にして、面外強制開口用の相反分布外力による たわみ関数を導いた。面外強制開口では、面内問題の場合と異なり、得られた断面

力に符号反転現象が現れる結果が得られた。 Y軸上において連続という境界条件を 満足させるためには、面内力問題では変位とその1階導関数の応力の連続性を考え

ればよいが、面外力問題ではたわみWnからその3階導関数までを含めた関数項(変 形と断面力)の連続条件を満足させる必要がある。板の古典理論の範囲内(たわみ 関数は重調和関数という制約の下)でこの厳しい境界条件を満足させるためには、

開口部の荷重が0で無限遠方で純せん断力が作用する場合の解を利用した補正関数 も必要となり、このためき裂線上で断面力の反転が生じるものと考えられる。

本研究と同様に古典理論の微分方程式を基本としたシェル要素モデルのFEM解 析による検証を試み,符号反転現象が裏付けられた。また中川等により報告され本 研究の基本となっている重み関数による積分法による応力または断面力の平滑化手 法は,プロセスゾーンに硬さが変化するばねを挿入してFEM解析することに相当 するということが示された。プロセスゾーンは,鋼材のような延性材料では塑性変

形が生じた領域であり,コンクリートのような混成材料では微細なひびわれが生じ

て応力の軟化現象が現れる領域であり,ともに破壊進行領域と位置づけられる。 F EMの解析結果より,提案しているたわみ関数がき裂先端から完全弾性部までの剛

性を指数関数的に増加させた場合を表現していることが判明したことは有意義なこ とと考える。しかしながら,断面力の反転現象については,工学的な見地からも今 後光弾性実験等により実証していかなければならない課題と考える。

参 考 文 献

1) E.Reisner and C.Mass : The Effect of Transverse Shear Deformation on the Bending of Elastic Plate, J.of App. Mech., Trans.ASME, Vol.12, ppA691 A77, 1945

2) G.C.Sih,P.C.Paris andF.Erdogan : CrackTip Stress lntensity Factors for PlaneExtensionsandPlateBendingProblems, J. ofApp. Mech. Vol. 20, Trams.

ASME, vol.84, Series E, pp.306‑312, 1962

3) F.ErdoganandG.C.Sih : On theCrackExtension inPlate underPlaneLoading andTranverse Shear, J. of Basic Engng., Trams. ASME, December, pp5191527, 1963

4) H.Boduroglu and F.Erdgan: Internal and Edge Cracks in a Plate of Finite Width Under Bending, J.of App.Mech., vol.50, Trams.of ASME. September, pp.621‑629, 1983

5) G.C.Sih and J.R.Rice : The Bending of Dissimilar Materials with Cracks, J of App. Mech., Trams.of ASME. September, pp.477‑481, 1964

6) 前田春和,藤井康寿、中川建治:き裂を持つ薄版の面内と面外聞題の解の関連

性と断面力の比較について、土木構造・材料論文集、第1 3号、 pp.69‑78, 1997.12.

第7章 直線状き裂の面内・面外聞題における