武 義和(山形県小国町)
今、小国は12月としては極めて珍 しい大雪で、180センチの積雪にすっ ぽりと包まれています。旗揚げから 約一年、山あり谷ありでしたが、ス タッフ一同元気で、ゆっくりとです が来年のスタートに向けて前には進 んでいるようです。皆さんの声援や ご協力を心より感謝いたします。
☆来年のスタートについて
4 月 2 回、5 月 3 回、4 泊 5 日の短 期ホイスコーレを開きます。定員は1
回4名。天然酵母のパンを焼いたり、
季節ごとの農作業、春の山を歩いて の山菜とり、語り合い、また音楽を一 緒に楽しみましょう。今回は最初と いうこともあり、年令を限定し、15 歳から 30 歳とさせていただきます。
参加費は一人1回4万円。(送迎、保険 料込み)6 月以降の企画は、反響など をみながら考えます。夏には、また特 別の企画を考えますので、ぜひご来 訪下さい。
ノルウェー時代の武さん
☆建築の現状
つり橋の向こうの日当たりの良い 高台に、「ノアの家」を建設する方向 で準備をしてきましたが、事情によ り本年度の着工は難しい現状です。
そこで現在使用している「シオンの 家」を増改築することに予定を変更 し、11 月より建築工事に入っていま す。これにより台所食堂を入れて4部 屋ができる予定で、来年の4月からの スタートに何とか間にあいそうです。
2部屋は「板倉作り」という工法で作 り、木の良さを十分に生かした建物 になります。
☆反響
見学や問い合わせの電話などが、
時々あります。正月にも見学1件。立 ち止まっていたり、不登校、いじめな どの中で悩んでいる子供の親からの 問い合わせが多いですね。私として は、どんな方でも歓迎しますが、「不 登校の人のための学校」というよう なレッテルは貼りたくないなあと 思っています。
☆募金の状況
設立に向けての目標の 3 分の一を 少し越えて、現在 1040 万程度です。
ご支援をお願いします。
郵便振替 02270-0-82228 加入 者名 おぐにフォルケ
☆事業部
10月より事業部をスタートしまし た。これは経済的な理由はもちろん ですが、学生たちの活動の場所とし て、またささえて下さる方々との交
わりの場所として、重要な役割を持 ちます。手始めに低農薬の新米の販 売を始めましたが、20 日ほどで完売 しました。今は雑穀の販売に入って います。これからは、農産物、パンな どの加工品だけではなく、書籍、また 私の作品集などもここを通して販売 する予定です。
通信「風のとおり道」第2号が出来 ました。読んで下さる方はご連絡下 さい。また、ご質問なども遠慮なくど うぞ。
小国フォルケホイスコーレ 999-1212
山形県小国町大石沢 863
電話、ファックス 0238-65-2213 E-MAIL [email protected]
1999 年 12 月 24 日 武 義和 記
日 日 置 置 フ フ ォ ォ ル ル ケ ケ ホ ホ イ イ ス ス コ コ ー ー レ レ 3 3 年 年 の の 歩 歩 み み を を 振 振 り り 返 返 っ っ て て
廣岡 逸樹(山口県日置町)
山口県の北部にある日置町 (へき ちょう) は、昨年町制 20 周年を迎え た、人口 4700 あまりの小さな町で す。1996年に引越し、その年の 6月 に「日置フォルケホイスコーレ」と名 付けて、フォルケホイスコーレの基 本理念「生きた対話と共生」を実生活 の中で実践していくこと、「生きた言 葉による対話」の大切さを少しでも 多くの人々と共有することを念頭に 置いてささやかな活動を始めました。
それは、「りっぱなこと」を言う専 門家は山ほど居るのにちっとも良く ならない「不登校」という子どもの問 題、「ノーマライゼイション」が大事 だとみんな言うのにちっとも改善し ない (それどころか入所型施設は今だ に増え続けている)貧しい日本の障害 者福祉の問題などなどに対する私な りの解決的介入でもあります。いつ も心に留めていることは、「生きた言 葉を生きた耳に」と「さざなみ効果 (ほんの小さな変化がやがては大きな 変化となる) 」です。
今回は清水 満さんの依頼で、3年 間の活動をご報告いたします。まず、
始めるにあたって目指した目標を少 し詳しくお伝えしておきます。まだ 形をなしてはいないのですが、私自 身再度確認しておきたいと思います ので、そこから始めさせていただき
ます。
1、目指しているもの
知的障害や自閉症といわれる人々 との対話、重症心身障害者といわれ る人々との対話 (コミュニケーション) がどのようにしたら可能なのか、こ のテーマが私の最終テーマです。私 も含めて、障害児・ 者現場で働く人々 の多くが、まだまだ障害を持つ人と、
ひとりの対等な人として関わりきれ ていないという現実があると思いま す。 (もちろん、数は少ないですが、き ちんとそうしている人々もいます)。
そうした現実を、地域に暮らす者と して、どう変えていくのか、またそう した活動が新しい地域文化をも創り 出していく、そうした活動でありた いと思います。
2 今までにしてきたこと
①「どんぐり文庫」と名付けた、自宅 の一室を使った文庫活動。開館は、月 曜日から金曜日の16:00-18:00。第2, 4 土曜日の午後もオープンしていま す。
②「表現と対話の集い」という、20 -30人の小さな集まり。土曜日の午後 行うようにしています。今年の5月末 までに 15 回実施しました。現在は 2 か月に 1 回程度のペースで無理なく
やっています。内容的には、絵本の読 み聞かせ、イドラットフォルスクと いうデンマークの民衆遊び、焼き芋 会〈1 月に 3 年連続〉、貝がらを使っ た作品づくり、福祉の実践活動や海 外の福祉事情の報告会などをやって きました。自分自身のことばや身体 で表現し、それをきちんと聴く (受け とめる)ということを大切にしていま す。また、できたらお茶や食事をいっ しょに楽しむということも心がけて います。また小人数であることも大 事な要素で、対話が成立するために は 10 人前後が理想だと思います。
③ 1998 年 7 月 17 日には、神奈川県 の小学校教諭名取弘文さんの「おも しろ学校公開講座」を、地域の研修室 を借りて行いました。普段の「集い」
とは違った新しい出会いを町内の 人々といっしょに経験することがで きました。
④「CAP 北浦」の活動
CAP (子どもへの暴力防止プログラム) を北浦地区の小、中学校の子どもた ちに提供することを目標にしていま す。1998年12月から月1回 (第4土 曜日午後)のぺースで勉強会を始めま した。妻は下関の小学校まで出かけ て行って (こちらの学校ではまだ依頼 がありません)ファシリテーターもこ なすようになりました。この秋には、
熊本人権テーブルの砂川真澄さんを お呼びして、公開講座を開く予定で す。
⑤「レゴ・ロゴ」ルーム
1999年 4月から月 2回。原則第 2, 第 4 土曜日午前中。住谷俊樹さんの
「ラーンネット」でやっている、子ど も向けコンピュータープログラミン
グ言語 (Logo)と、デンマークで作られ たレゴブロックによる作品とをドッ キングさせた、創造的おもちゃ「レ ゴ・ロゴ」を楽しむ部屋。一緒にやっ ているのは、まだわが子 (小4と保育 園年長組)のみです。
⑥小さな「旅するホイスコーレ」
これは高砂市で地球学校を開いて いた小島一裕さんがアメリカ合衆国 を舞台にやっていることなどにヒン トをえて、99年2月と3月に、「地球 学校」、「ラーンネット」を訪ねる旅 (わが息子と3人でした)と長崎の「で てこいランド」を訪ねる旅 (わが子二 人を含め6人でした)を行ないました。
12月には、沖縄の伊江島を訪れたい と思っています。息子との旅を楽し んでいるだけの様でもありますが、
それだけでも私にとっては十分です し、仲間が加わればもっと楽しくな ります。
⑦ 5月 26日には、協会の「春のセミ ナー」でお会いした松本英揮さんが 大阪に行く途中で、日置の我が家に 立ち寄られ、「表現と対話の集い - 番 外編」を行ないました。火曜日の夜と いうことで、5人の参加でしたが、ス ライド上映がおわった後、時の経つ のも忘れて、環境問題について語り 合いました。
また、6月1日には、10年来の友人 である滋賀県甲賀郡 (知的障害者との 生活ということでは名実共に最先端 を行っています)で障害者の生活支援 センター「レガート」の所長牛谷正人 さんが遊びに来るというので、山口 市内で「表現と対話の集い - 番外線そ の2」を行ないました。連絡があって から 10 日あまりの準備期間でした
が、「障害を持った児童、大人への地 域生活支援」に対する関心、ニーズが 山口県内でも高まっているようで、
26人の人が県内各地から集まりまし た。牛谷さんの話を少し聞いた後、
5,6人の小グループに分かれて豊かな 対話が操り広げられていました。松 本さん、牛谷さんのようにふらっと 立ち寄ってくれて、そこから新しい 出会い、対話が生まれるというのも、
とても生き生きとしていてよいもの です。
⑧その他:高校生や大学生が、紹介さ れて、泊まりにきます。不登校であっ たり、親子関係に悩んでいたり、ある いはおもしろそうだからちょっと 寄ってみただけであったりです。 (一 泊2食付き無料。ただし、私の知人か らの紹介に限っています。)この3年間 でやってきたことは以上です。最終 目標にしていること (重症心身障害の 人々への地域支援、地域生活)はまだ 形になっていませんが、ぼちぼちと やっていければと思っています。7年 後にはなんとかなるだろうと気軽に
考えています。 (原発事故や新ガイド ライン法などの延長線上に破壊的な 事態が起こらなければ)。
そうそう、大事なご報告を忘れて いました。この5月にやっとわが日置 フォルケの看板ができました。2年越 の我が家の共同作業です。 (カットを 見てね)神社の修理に使った楠の廃材 をもらって作りました。「どんぐり」
の絵は 2 年前に長男が書いたもので す。
3 日置フォルケホイスコーレの哲学 (?)
最後に、この3年間の活動の中で考 えたことを整理してみましたので、
思いつくままに書いてみます。みな さまの活動のヒントになるとうれし いのですが。ご意見をぜひお寄せく ださい。
①小さな変化を大切に。 (千里の道も 一歩から)。ただし、さざ波を立て続 けるだけの「情熱」を持って。
②自らの情熱を枯渇させない工夫を (そのひとつは「本物」と出会うこと。
どんぐり文庫でのお話会
そのためには、協会のセミナーはと ても大事です。デンマークにも 2、3 年に 1 度くらい行けるともっとよい のでしょうが)
③去るものは追わず、来るものは拒 まず。
④対話には、人数の限界がある。小さ な集まりをたくさんやろう。3人集ま ればなにかができる、何でもできる。
(3 人寄れば文殊の知恵)
⑤ (できるだけ) 敵をつくるな。嫌だ と思う相手に対し、否定的な言い方 はしない。よいことはやってみせる。
⑥マスコミよりも口コミを大切に。
でも時にはマスコミも利用しよう。
マスコミ関係者もひとりの人間。
⑦学ぶということの唯一の証は「変 わる」ということ。 (これは確か林竹 二さんのことばでした)
⑧共に食べること、飲むことを大切 に。でも残り物が少なくなるように。
(ひとり、ひとり分の一品持ち寄り、缶 ピールでなくビンビール)これが意外 と難しい。
4 最後に - これから新たに活動に加
えたいこと -①多くの人々の意欲を失わせるよう な競争がはやくから仕組まれた日本 のありように抗するために、トロプ スやイドラットフォルスクなどを もっと地域の子どもたちとも楽しめ るように学んでいきたいと思ってい ます。
②音楽を生活の場に。
③自給自足率のアップ。
④風力発電などクリーンなエネル ギーによる自家発電。
⑤民衆主導の地方政治に。
夢はどんどんひろがります。妻に はしばしば「妄想だ」と言われます。
(私もそう気づくことがたまにありま すが)一歩ずつ確実に歩んでいること を確認しつつ、夢を話りあえること は、それ自体とても楽しいものです。
これからも、グルントヴィ協会の 方々ともたくさんの出会いと対話を 積み重ねたいと思っています。お近 くをお通りの際は、ぜひ「日置フォル ケホイスコーレ」にお立ち寄りくだ さい。
(求む)
古くなって使わなくなったレゴブ ロック (パラパラで結構です)と家で 眠 っ て い る コ ン ピ ュ ー タ ー (Windows3.1 または 95) があれば 譲って下さい。
日置フォルケホイスコーレ連絡先
〒 759-4401 大津郡日置町堀田 廣岡綾子 TEL/FAX:0837-37-5005