4-1 分析方法
第3章で得られた傾向などを定量的に分析するため、重回帰分析を適用する。
全 474 サンプルにおいて、本研究の目的に直接関係する質問である、直線距離 と時間距離に関する認知距離のそれぞれに対して、社会環境要因とアンケート で問うた個人特性要因、個人経験要因がどの程度の説明力を持つのかを、重回 帰分析によって把握する。
変数については、(表 2-3-2-2)の「Q.9〜Q.10」を用いて導いた、平均距離 比率と平均時間比率を目的変数に、(表 2-3-2-1)の「B.1〜B.8」、(表 2-3-2-2)
の「S.1~S.8、Q.1〜Q8」、(表 2-3-2-3)の「S.9~S.10」を説明変数として用 いた。
数量データの他、カテゴリー変数も用いて解析した。この際に、設問に対す る回答の選択肢をダミー変数である説明変数とするため、抽出されるそれぞれ の説明変数は、「選択肢-1」の数となる。その際に、設問項目の関係性をより明 確化するために、内容が近い選択肢同士の統合を行った。そのコードの結果と 定義を(表 4-1-1)から(表 4-1-4) に示す。
重回帰分析においては、共変量間に強い相関があると解析が不可能であった り、たとえ結果が求められたとしても偏回帰係数の信頼性は低くなったりする。
そこで、相関行列と分散拡大係数(以下、VIF と呼ぶ)を算出して、共変量間 に多重共線性の恐れが大きいかどうかを事前に確認した。その結果、全要素が
VIF<10 であったため、共変量間の多重共線性の恐れは少ないと判断した。(表
4-1-A)(表 4-1-B)(表 4-1-C)さらに、目的変数の予測に関しての説明変数
の有効性を明らかにするために、赤池情報量規準(以下、AIC と呼ぶ)による 変数増減法を適用して有効性が高い説明変数の組を探索する。
32
(表 4-1-A)
O.1 O.2 B.1 B.2 B.3 B.4 B.5 B.6 B.7 B.8 S.1 S.2 S.3 S.4 S.5 S.6 S.7 S.8 S.9_東
O.1 Inf
O.2 1 Inf
B.1 1 1 Inf
B.2 1 1 1 Inf
B.3 1 1 1 1 Inf
B.4 1 1 1 1 1 Inf
B.5 1 1 1 1 1 1 Inf
B.6 1 1 1 1 1 1 1 Inf
B.7 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
B.8 1 1 1 1 2 1 1 1 1 Inf
S.1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.3 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.4 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.5 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 Inf
S.6 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.7 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.8 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.9_東 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.9_新 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.9_デ 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2
S.9_羽 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.9_成 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.9_大 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.9_鎌 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.9_高 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.9_柏 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.9_千 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.10_東 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.10_新 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.10_デ 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.10_羽 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.10_成 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.10_大 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.10_鎌 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.10_高 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.10_柏 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
S.10_千 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.3 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.4 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.5 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.6 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.7 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.8 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 1 1
X.2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.3 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.4 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 1
X.5 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.6 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.7 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1
X.8 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1
X.9 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
33
(表 4-1-B)
S.9_新 S.9_デ S.9_羽 S.9_成 S.9_大 S.9_鎌 S.9_高 S.9_柏 S.9_千 S.10_東 S.10_新 S.10_デ S.10_羽 S.10_成 S.10_大 S.10_鎌 S.10_高 S.10_柏 O.1
O.2 B.1 B.2 B.3 B.4 B.5 B.6 B.7 B.8 S.1 S.2 S.3 S.4 S.5 S.6 S.7 S.8 S.9_東 S.9_新 Inf
S.9_デ 1 Inf
S.9_羽 1 1 Inf
S.9_成 1 1 1 Inf
S.9_大 1 1 1 1 Inf
S.9_鎌 1 1 1 1 1 Inf
S.9_高 1 1 1 1 1 1 Inf
S.9_柏 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.9_千 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.10_東 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.10_新 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.10_デ 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.10_羽 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.10_成 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.10_大 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.10_鎌 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.10_高 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.10_柏 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
S.10_千 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.3 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.4 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.5 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.6 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.7 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
Q.8 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.3 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.4 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.5 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.6 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.7 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.8 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
X.9 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
34
(表 4-1-C)
S.10_千 Q.1 Q.2 Q.3 Q.4 Q.5 Q.6 Q.7 Q.8 X.1 X.2 X.3 X.4 X.5 X.6 X.7 X.8 X.9
O.1 O.2 B.1 B.2 B.3 B.4 B.5 B.6 B.7 B.8 S.1 S.2 S.3 S.4 S.5 S.6 S.7 S.8 S.9_東 S.9_新 S.9_デ S.9_羽 S.9_成 S.9_大 S.9_鎌 S.9_高 S.9_柏 S.9_千 S.10_東 S.10_新 S.10_デ S.10_羽 S.10_成 S.10_大 S.10_鎌 S.10_高 S.10_柏 S.10_千 Inf
Q.1 1 Inf
Q.2 1 1 Inf
Q.3 1 1 5Inf
Q.4 1 1 5 5Inf
Q.5 1 2 1 1 1 Inf
Q.6 1 1 2 1 1 1 Inf
Q.7 1 1 1 1 1 1 1 Inf
Q.8 1 1 1 1 1 1 1 6Inf
X.1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 Inf
X.2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 3Inf
X.3 1 1 1 1 1 1 1 1 1 3 4Inf
X.4 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1 Inf
X.5 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 3Inf
X.6 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 3 4Inf
X.7 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 3 2 2Inf
X.8 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 2 3Inf
X.9 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 3 3 4Inf
35
【分析に用いる変数】
(表 4-1-1)
(表 4-1-2)
(表 4-1-3)
(表 4-1-4)
定義
O.1 平均距離比率 Q9を実直線距離で除し、サンプルごとに平均をとった値
O.2 平均時間比率 Q10を実時間距離で除し、サンプルごとに平均をとった値
目的変数
コード 定義
B.1 年齢 [1,2,3,4,5] 「20代」は1、「30代」は2、「40代」は3、「50代」は4、
「60歳以上」は5、のダミー変数 B.2 性別 [1,2] 「男性」は1、「女性」は2、のダミー変数 B.3 結婚 [1,2] 「既婚」は1、「未婚」は2、のダミー変数 B.4 職業 [1,2,3,4] 「会社で働く人」は1、「会社以外で働く人」は2、
「時間が自由にある人」は3、「その他」は4、のダミー変数 B.5 業種 [1,2,3,4] 「第一,二次産業」は1、「サービス・インフラ」は2、
「公的な仕事」は3、「その他」は4、のダミー変数
B.6 世帯年収 [1,2,3] 「低所得層」は1、「中間所得層」は2、「高所得層」は3、のダミー変数 B.7 居住形態 [1,2,3] 「持ち家」は1、「賃貸」は2、「その他」は3、のダミー変数
B.8 子供 [1,2] 「あり」は1、「なし」は2、のダミー変数 説明変数
コード 定義
S.1・S.5・S.7 所在地(現在・今まで~・16歳) 各市区町村役場~東京駅までの、距離の対数 S.2・S.6・S.8 主要交通(現在・今まで~・16歳) [1,2,3] 「徒歩・自転車」は1、「自動二輪車・普通自動車」は2、
「バス・鉄道」は3、のダミー変数 S.3 車の運転頻度 [1,2,3] 「運転しない」は1、「月1~2以下」は2、
「週1~2以上」は3、のダミー変数
S.4 今まで~と現在所 [1,2] 「同じ」は1、「違う」は2、のダミー変数
S.9 各ランドマークの認知度 [1,2,3] 「詳しく知っている」は1、「名前のみ知っている」は2、
「全く知らない」は3、のダミー変数
S.10 各ランドマークの訪問回数 [1,2,3,4] 「3回以上」は1、「1,2回程度」は2、「通過のみある」は3、
「全くない」は4、のダミー変数 Q.1・Q.5 居住歴(現在・今まで~) 例)10年6ヶ月なら、「10.5」と表記 Q.2・Q.6 スーパーまで車(現在・今まで~) [1,2] 「使う」は1、「使わない」は2、のダミー変数
Q.3・Q.7 スーパーkm(現在・今まで~) [1,2,3] 普段車で行くスーパーについて、「3kmより遠い」は1、
「3km以内」は2、「車使わない」は3、のダミー変数 Q.4・Q.8 スーパー分(現在・今まで~) [1,2,3] 普段車で行くスーパーについて、「5分より掛かる」は1、
「5分以内」は2、「車使わない」は3、のダミー変数 説明変数
定義
X.1・X.4・X.7人口密度(現在・今まで~・16歳)各都市の可住地面積1k㎡当たり人口密度 X.2・X.5・X.8転入超過数(現在・今まで~・16歳)各都道府県の「転入数-転出数」
X.3・X.6・X.9車保有数(現在・今まで~・16歳)各都道府県の自家用乗用車の100世帯当たり保有台数 説明変数
36
4-2 全サンプルに対する重回帰分析
4-2-1 目的変数「平均距離比率」
目的変数を「平均距離比率」、説明変数を「個人特性要因・個人経験要因・社 会経験要因を含む全要素」とし、重回帰分析を行った結果を(表 4-2-1-1)に 示す。回帰式全体の決定係数は0.17となり、式の説明力として20%に満たない 結果となった。しかし、変数によっては有意性が高いものもある。レンジ(偏 回帰係数の最大値と最小値の差)の上位 3 つから、カテゴリー変数の中では、
目的変数に対して「ランドマークへの訪問回数」の影響力が強いことが分かる。
カテゴリーによっては回答数が極端に少ないものもあり、スコアのばらつきや 決定係数の低さから信頼性にかけるものもあるが、平均距離比率に対して、「ラ ンドマークへの訪問回数」の要素が大きく影響を与えていることが示唆された。
4-2-2 目的変数「平均時間比率」
目的変数を「平均時間比率」として、前述の通りに重回帰分析を行った結果
を(表 4-2-1-2)に示す。回帰式全体の決定係数は0.21となり、式の説明力と
して 20%程度の結果となった。レンジから、カテゴリー変数の中では、目的変
数に対して「ランドマークの認知度」「ランドマークへの訪問回数」の順に影響 力が強いことが分かる。前項と同様にスコアのばらつきや決定係数の低さから 信頼性にかけるものもあるが、「ランドマークの認知度」の要素が大きく影響を 与えていることが示唆された。
37
(表 4-2-1-1) (表 4-2-1-2)
B.2 2 7.12E-02 0.20
2 1.01E-02
3 -1.10E-01 * 4 -1.46E-01 **
2 -1.36E-01 * 3 -8.46E-02
2 -9.56E-02 *
3 7.54E-02 ・
2 1.16E-01
3 1.69E-01 *
X.1 -1.18E-01 * 0.00
2 -1.05E-01 * 3 3.60E-02
1 3.34E-01
2 4.48E-01 *
3 3.49E-01 ***
1 -1.67E-02 2 -1.52E-02
3 1.58E-01 **
1 -7.99E-02 2 -1.60E-01 3 -1.68E-01 4 -4.55E-02
全474サンプル 平均距離比率 標準化
偏回帰係数 グラフ 有意度 レンジ
B.4 0.62
B.6 0.71
B.7 0.86
Q.3 0.14
S.9高 0.81
S.10東 2.19
S.10羽 1.46
S.10鎌 0.97
決定係数 P値
0.17 8.24E-09
2 7.45E-02
3 -1.00E-01 ・
4 -4.38E-02
S.5 -8.82E-02 ・ 0.05
2 -6.12E-03
3 -1.54E-01 **
Q.1 -6.91E-02 0.00
2 2.54E-01 **
3 2.01E-01 **
Q.4 2 -1.73E-01 ** 0.29
2 1.27E-01 ・
3 1.67E-01 *
X.1 -9.72E-02 ・ 0.00
X.7 1.93E-01 * 0.00
X.8 -2.04E-01 ** 0.00
2 9.92E-02 ・
3 2.00E-03 2 -5.89E-02
3 8.50E-02 ・
2 1.63E-02
3 -9.70E-02 *
1 -6.43E-03 2 9.02E-02 1 4.20E-02 2 1.40E-01
3 2.04E-01 ***
1 3.37E-01 ・
2 3.85E-01 ・
3 9.49E-02 4 3.14E-01 1 3.69E-02 2 5.71E-02 3 -1.29E-01 4 8.19E-02
S.10千 0.37
決定係数 P値
0.21 2.40E-09
S.9大 0.87
S.9柏 0.49
S.10東 0.22
S.10羽 0.86
S.10高 0.34
B.5 0.31
S.6 0.24
Q.3 0.08
Q.7 0.03
S.9羽 0.22
標準化
偏回帰係数 グラフ 有意度 レンジ
全474サンプル 平均時間比率
38
4-3 分類されたサンプルに対する重回帰分析
4-3-1 分析方法
前章の基礎的な分析により違いが確認された、「ランドマークの認知度」、「居 住地」、「移動スケール」の3つの観点から分類されたサンプルに対して、前節 と同様の方法で重回帰分析を行った。全15パターンにおける重回帰分析の結果
を(表 4-3-1-1)に示す。決定係数が0.40以上のものに関しては欄を白くして
いる。前章の基礎分析において、ランドマークの認知度が高い人は認知距離に 対して有意であることが伺えたが、この表も「認知度あり」の結果の方が、総 じて決定係数が高い結果となった。この表と、前節の重回帰分析の結果一覧(表 11~12)より、「認知度あり」の有意性が更に示唆された。そこで、「認知度あ り」で、尚且つ決定係数が 0.4 以上である計 7 パターンの重回帰分析の結果に 焦点を当て、その詳細を(表 4-3-2-2)から(表 4-3-6-1)に示す。各表およ び以下では、サンプルの分類を、(図 3-2-1)において示した丸数字によって示 す。その際、0.1%有意の変数については考察し、尚且つ 1%有意・5%有意の変 数についてはレンジが1.5以上の大きさのものについて考察する。その他の変数 については省略する。
(表 4-3-1-1)
全サンプル あり なし 政令市 田園地帯 小 大
サンプル数 474 134 340 228 246 190 67
0.17 0.15 0.08 0.11 0.06 0.69 決定係数
8.24E-09 3.91E-03 1.34E-03 9.63E-03 3.06E-02 9.09E-04P値
0.21 0.47 0.13 0.18 0.12 0.08 0.51 決定係数
2.40E-09 1.21E-05 1.73E-04 2.25E-06 2.40E-04 9.46E-03 2.79E-02P値
政令市 田園地帯 小 大 政令市 田園地帯 小 大
サンプル数 77 57 58 53 151 189 132 52
0.29 0.82 0.82 0.08 0.12 0.15 0.02 0.94 決定係数
6.80E-04 1.48E-03 2.30E-05 1.09E-01 2.40E-04 5.17E-03 1.25E-01 5.43E-03P値
0.48 0.85 0.75 0.47 0.19 0.12 0.14 0.85 決定係数
5.84E-04 2.09E-03 1.93E-04 2.85E-02 1.03E-03 1.10E-02 1.67E-02 7.15E-02P値
認知度 居住地 移動スケール
平均距離比率 平均時間比率
平均距離比率 平均時間比率
認知度あり 認知度なし
移動スケール
居住地 移動スケール 居住地
39
4-3-2 ②の分析結果について
目的変数を平均時間比率とし、説明変数を全要素から、「S.9~10」を除いた ものを用いて解析を行い、AICで抽出された説明変数を(表 4-3-2-1)に示す。
個人特性要因について、「B.7[2]」は負であることから、居住形態が賃貸である 人が認知距離は小さいことが示唆された。個人経験要因について、「S.2[2]」は 負であることから、自家用車などを普段運転する人は認知距離が小さい結果と なり、田園地帯に住み、広範囲を移動している人々に該当すると推測できる。
一方で、「S.2[3]」は正となり、電車など公共交通機関を普段用いる人は認知距 離が大きい結果となり、都心付近に住む人々に該当すると推測できる。しかし、
「S.6[3]」は負となり、過去と現在では値が入れ替わる結果となった。しかし、
レンジの大小から、「S.6」に比べて「S.2」の方が影響力は強いことが伺える。
また、「Q.1」は負となり、現在の居住歴が長いと認知距離は小さいことが示唆 された。
(表 4-3-2-1)
2 1.28E-01
3 2.97E-01 *
4 7.73E-02
5 3.85E-01 *
2 -1.16E-01 3 -1.09E-01
4 -1.74E-01 *
2 -3.92E-01 ***
3 7.75E-02
B.8 2 2.92E-01 ** 0.43
2 -2.95E-01 *
3 3.12E-01 **
2 6.05E-02
3 -1.76E-01 ・
S.4 2 -2.24E-01 * 0.32
S.5 -2.15E-01 ・ 0.12
2 3.62E-02
3 -4.49E-01 ***
S.7 1.71E-01 0.08
S.8 3 -1.55E-01 ・ 0.22
Q.1 -5.67E-01 *** 0.03
2 -9.65E-02
3 2.30E-01 *
Q.5 1.65E-01 0.01
2 2.32E-01
3 2.98E-01 ・
X.2 -3.03E-01 * 0.00
X.5 2.00E-01 0.00
X.9 -2.25E-01 ・ 0.00
0.06 認知度あり(134サンプル)
平均時間比率
B.1
B.4 B.7
S.2 S.3
S.6
Q.4 1.49
Q.7
標準化
偏回帰係数 有意度
0.49
0.29 1.10
2.53 0.37
0.74
グラフ レンジ
決定係数 0.47
P値 1.21E-05
40
4-3-3 ⑧の分析結果について
今までで、都心付近に住んだことがある人に焦点を当てたものである。目的 変数を平均時間比率とし、説明変数を全要素から、「S.9~10」を除いたものを 用いて解析を行い、AIC で抽出された説明変数を(表 4-3-3-1)に示す。個人 経験要因について、「S.6[3]」は負であることから、電車など公共交通機関を過 去によく用いていた人は認知距離が小さいという結果となった。しかしレンジ はそこまで大きいとは言えないことから、有意性は高いがその影響力は弱いこ とが分かる。「Q.4[2]」は負であることから、普段よく行くスーパーまで、車を 利用するという移動スケールが大きい人は、認知距離が小さいという結果とな った。「Q.7[3]」は正であることから、過去に普段よく行っていたスーパーまで、
車を利用しないという移動スケールが小さい人は、認知距離が大きいことが示 唆された。
(表 4-3-3-1)
B.2 2 -1.92E-01 ・ 0.29 2 -2.33E-01
3 -3.27E-01 *
2 -3.40E-01 **
3 9.06E-02
2 3.12E-01 *
3 1.45E-01 2 3.16E-03
3 -4.73E-01 ***
Q.1 -2.58E-01 * 0.02
2 -3.73E-01 ・
3 2.63E-01
Q.4 2 -4.45E-01 ** 1.82
2 -3.45E-01 ・
3 4.06E-01 *
X.1 4.52E-01 * 1.43
X.2 5.70E-01 * 0.00
X.5 2.61E-01 ・ 0.00
P値
0.48 5.84E-04
0.27 0.73
0.19
2.82 政令指定都市&特別区(77サンプル)
平均時間比率 グラフ
決定係数 Q.7
レンジ
0.17 1.04 B.6
B.7 S.2 S.6
Q.3
標準化
偏回帰係数 有意度
41
4-3-4 ⑨の分析結果について
今までで、田園地帯にしか住んだことが無い人に焦点を当てたものである。
目的変数を平均距離比率・平均時間比率とし、説明変数を全要素から、「S.9~
10」を除いたものを用いて解析を行い、AICで抽出された説明変数を(表
4-3-4-1)から(表 4-3-4-2)に示す。目的変数を平均距離比率とした結果では、
個人特性要因について、「B.7[2]」は(表 4-3-2-1)の考察と同意である。個人 経験要因について、「S.1」は正であることから、東京駅から現在所までの距離 が遠いほど認知距離は大きくなる結果となった。「S.4[2]」は正であることから、
現在所と今までで一番長く住んだ場所を、違うと回答した人の認知距離は大き い結果となった。「Q.7[2]」は負であることから、今までで一番長く住んだ場所 で、車で3km以内のスーパーまで普段からよく行っていた様な、移動スケール が大きい人は認知距離が小さい結果となり、田園地帯に住む人々に該当すると 推測できる。「Q.7[3]」は(表 4-3-3-1)の考察と同意である。「Q.8[2]」は負で あることから、今までで一番長く住んだ場所で、車で5分以内のスーパーまで 普段からよく行っていた様な、移動スケールが大きい人は認知距離が小さい結 果となり、田園地帯に住む人々に該当すると推測できる。目的変数を平均時間 比率とした結果では、個人経験要因について、「S.5」は負であることから、東 京駅から今までで一番長く住んだ場所までの距離が遠いほど認知距離は小さく なる結果となった。「Q.1」は(表 4-3-2-1)の考察と同意である。「Q.5」は正 であることから、今までで一番長く住んだ場所の居住歴が長いほど認知距離は 小さくなる結果となり、「Q.1」と矛盾する結果となった。社会環境要因につい て、「X.3」は負であることから、現在所における100世帯当たりの自家用車保 有台数が多いほど認知距離は小さくなる結果となった。「X.4」は正であること から、今までで一番長く住んだ場所における可住地面積1km2当たりの人口密度 が大きいほど認知距離は大きいことが示唆された。