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避 難

ドキュメント内 福島市地域防災計画 (ページ 124-135)

第2章 災害応急対策計画

第5節 避 難

【担当 市民安全部、健康福祉部、教育委員会、消防本部】

「避難行動」は、数分から数時間後に起こる可能性がある自然災害から「命を守るための行動」とする。

災害の発生又はその危険が切迫して安全を脅かされている市民や来訪者は、すみやかに危険地域から 安全な場所に避難させなくてはならないが、その手続きについて記すものである。

また、災害により一定期間以上住居に戻れない市民や来訪者のために、一時的な滞在場所(指定避難 所)を提供し、避難受入する。

第1 避難の準備情報提供、勧告、指示(緊急)及び屋内での待避等安全確保措置の指示

地震発生による火災、山崩れ、崖崩れ、火山噴火等の災害から人命、身体の保護又は災害の拡大防止のため、

必要があると認められるときは、あらかじめ定めた計画に基づき地域住民等に対して、避難の準備情報提供、

勧告、指示(緊急)及び屋内での待避等安全確保措置の指示を行う。

1 避難の実施機関

(1) 実施の責任者及び基準

避難の準備情報提供、勧告、指示(緊急)の実施責任者は次のとおりであるが、準備情報提供、勧告又 は指示(緊急)を行ったとき、あるいは自主避難が行われたときは、関係機関は相互に連絡を行うものと する。

また、災害発生があると予想される場合においては、人命の安全を確保するため、危険の切迫する前に 十分な余裕を持って、安全な場所へ住民を避難させる必要がある。なお、屋外を移動して避難することに よりかえって人の生命又は身体に危険が及ぶ恐れがあることから、災害の性質や発災時の状況によっては、

必要に応じて屋内での待避その他屋内における避難のための安全確保に関する措置を指示する。

このため、特に避難行動や情報面で支援を要する人が早期に避難や安全確保のための行動を開始できる よう情報提供に努め、一般住民に対しても、早期に避難等を指示するとともに、避難の指示等をあらゆる 手段を用いて各住民に周知徹底する。

避難勧告等については、避難勧告等の判断基準をもとに、空振りをおそれず出すことを基本とし、避難 が必要な状況が夜間・早朝となる場合には、夕方の明るい時間等、早めに避難準備・高齢者等避難開始に 係る情報の発令等を検討する。

実 施 責 任 者 措 置 実 施 の 基 準

避 難 準 備 ・ 高 齢 者 等 避 難 開 始

市 町 村 長

一 般 住 民 に 対 す る 避 難 準 備 、 要 配 慮 者 に 対 す る避難行動の開始

人 的 被 害の 発 生す る 可能 性 が高 ま っ た場 合 にお いて、避難行動に時間を要する者が避難行動を開 始する必要があると認められるとき。

避難の勧告

市 町 村 長

(災害対策基本法第60条)

立 退 き 勧 告 及 び 立 退 き 先の指示

屋 内 で の 待 避 等 の 安 全 確保措置の指示

災害が発生し、又は発生するおそれがある場合に おいて、特に必要があると認められるとき。

知 事

(災害対策基本法第60条)

立 退 き 勧 告 及 び 立 退 き 先の指示

屋 内 で の 待 避 等 の 安 全 確保措置の指示

災害の発生により、市町村がその全部又は大部分 の事務を行うことができなくなったとき。

避難の指示

(緊急)

市 町 村 長

(災害対策基本法第60条)

立 退 き 及 び 立 退 き 先 の 指示

屋 内 で の 待 避 等 の 安 全 確保措置の指示

災害が発生し、又は発生するおそれがある場合に おいて、急を要すると認められるとき。

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区分

(一般)第2章 災害応急対策計画 第5節 避 難

実 施 責 任 者 措 置 実 施 の 基 準

避難の指示

(緊急)

知 事

(災害対策基本法第60条)

立退き及び立退き先 の指示

屋内での待避等の安 全確保措置の指示

災害の発生により、市町村の全部又は大部分の事務 を行うことができなくなったとき。

知事及びその命を受けた職員

(地すべり等防止法第25条)

立退きの指示 地すべりにより著しい危険が切迫していると認めら れたとき。

知事及びその命を受けた職員 又は水防管理者(水防法第29条)

立退きの指示 洪水又は高潮の氾濫により著しい危険が切迫してい ると認められるとき。

警 察 官

(災害対策基本法第61条)

立退き及び立退き先 の指示

屋内での待避等の安 全確保措置の指示

市町村長が避難のための立退き若しくは屋内での待 避等の安全確保措置を指示することができないと認 めるとき。

市町村長から要求があったとき。

警 察 官

(警察官職務執行法第4条)

警告及び避難等の措 置

重大な災害が切迫したと認めるときは、警告を発し、

又は特に急を要する場合において危害を受けるおそ れのある者に対し、必要な限度で避難の措置をとる。

海 上 保 安 官

(災害対策基本法第61条)

立退き及び立退き先 の指示

屋内での待避等の安 全確保措置の指示

市町村長が避難のための立退き若しくは屋内での待 避等の安全確保措置を指示することができないと認 めるとき。

市町村長から要求があったとき。

自 衛 官

(自衛隊法第94条)

警告及び避難等の措 置

災害により危険な事態が生じた場合において、警察 官がその場にいない場合に限り、災害派遣を命ぜら れた部隊等の自衛官は避難について必要な措置をと る。

① 「指示」は「勧告」よりも拘束力が強く、居住者等を避難のため立退かせるためのものである。

② 「勧告」は、災害応急対策の第一次的責任者である本部長(市長)のみが行うことができる。

その他の者は、いずれも市長の指示による場合、もしくは緊急避難的な措置として「指示」を行う。

そのため、市長以外の者が緊急避難的な措置として「指示」を行った場合、実施後ただちにその旨を 本部長(市長)に通知しなければならない。

③ 市長が不在で、かつ連絡が取れない場合、下記により直ちに次順位の者が避難勧告等を発令するものとする。

順 位 避難勧告等の発令者 第一順位 市 長

第二順位 副 市 長

第三順位 危機管理監(市民安全部長)

④ 市職員が補助執行機関として勧告又は指示(緊急)を行った場合も、実施後ただちにその旨を市長に 報告する。

⑤ 上記機関職員が現場におらず、危険が切迫していて消防団長や団幹部が避難のため立ち退きを指示す る必要が生じたときは、連絡が取れる場合、市長に危険の実状を報告し指示を仰ぎ、市長からの指示内 容によって関係住民の安全が図られるように適切な避難処置を行う。処置後は、その経過と処置状況を 市長に報告して了解を得るとともに、事後の指示を受けるものとする。

(2) 避難勧告等の要否を検討すべき情報

① 洪 水

洪水に関する避難勧告等の要否を検討すべき情報としては、一般的に、大雨注意報・警報(浸水害)、 大雨特別警報(浸水害)、洪水注意報・警報、指定河川洪水予報、水位到達情報があり、この他に府県気 象情報、記録的短時間大雨情報がある。阿武隈川及び荒川については、氾濫警戒情報が発表された場合 に浸水想定区域に対して「避難準備・高齢者等避難開始」を、氾濫危険情報が発表されたら「避難勧告」

の発令を検討することが基本となる。

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(一般)第2章 災害応急対策計画 第5節 避 難

その他の河川については、氾濫注意水位を超え(水位周知河川のみ)かつ、流域雨量指数の予測値が 警報基準を大きく超える場合に、洪水警報の危険度分布により赤色となった河川を対象に「避難準備・

高齢者等避難開始」を、紫色となった河川を対象に「避難勧告」の発令を検討することが基本となる。

② 土砂災害

土砂災害に関する避難勧告等の要否を検討すべき情報としては、大雨注意報・警報(土砂災害)、土砂 災害警戒情報、大雨特別警報(土砂災害)、土砂災害に関するメッシュ情報がある。これらの情報が発 表された場合に、土砂災害警戒判定メッシュ情報により赤色となった領域内の土砂災害警戒区域等に対 して「避難準備・高齢者等避難開始」を、紫色となった領域内の土砂災害警戒区域等に対して「避難勧 告」の発令を検討することが基本となる。

(3) 指定行政機関等による助言

避難の勧告、指示(緊急)又は屋内での待避等の安全確保措置を指示しようとする場合、指定行政機関、

指定地方行政機関又は県(河川港湾班、建設事務所)に対し助言を求める体制を構築する。

各災害に関する避難勧告等を発令する場合に、主に助言を求める機関は以下のとおり。

・水 害 福島地方気象台、河川管理者(県河川港湾総室、建設事務所等)、福島河川国道事務所

・土砂災害 福島地方気象台、砂防施設等の管理者(県河川港湾総室、建設事務所等)、 福島河川国道事務所

2 避難の勧告、指示(緊急)の伝達方法

(1) 伝達の方法

避難の勧告又は指示(緊急)を発令した場合は、直ちに次の方法により伝達するものとする。

① 市・消防・警察等の行政、又は消防団による伝達 ア 広報車による広報伝達

イ 携帯電話への緊急配信メール ウ 消防自動車のサイレンによる伝達 エ 警鐘又はサイレンによる伝達 オ ラジオ、テレビによる伝達

カ インターネットやソーシャルネットワークサービスによる伝達

キ 職員又は団員による口頭伝達(自主防災組織又は町内会等の防災担当者へ伝達)

② 住民組織による伝達

自主防災組織又は町内会等の連絡網による伝達(地域各世帯へ伝達)

(2) 伝達事項

① 避難対象地域

② 避難先及びその場所

③ 避難経路

④ 避難の勧告又は指示(緊急)の理由

⑤ 避難に際しての注意事項 (3) 関係機関への連絡

市長が避難の勧告又は指示(緊急)を発令したとき、また、警察官等から勧告又は指示(緊急)を行っ た旨の通報を受けたときは、次の要領により必要に応じて関係機関等に対し連絡する。

① 県の関係出先機関、警察署又は交番等に連絡し、協力を求める。

② 指定避難所として利用する学校、学習センター、集会所、公共機関の施設等、その施設の管理者等に 対し連絡し協力を求める。

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