第2章 災害応急対策計画
第3節 災害情報収集・伝達
災害発生時の災害状況の調査及び災害情報の収集は、その後の災害応急対策の体制整備、災害復旧計 画策定の基本情報であることから迅速・的確に行えるよう体制を整備する。
第1 災害情報の収集・伝達
【担当 各 部 等】1 初動期の情報収集・伝達
災害の初動期には、人命救助、避難、医療救護及び自衛隊の災害派遣要請や広域応援要請など災害対策の 基本的な方針を決定する重要な時期であることから、各部長及び災害対策現地本部長(支所長等)は、迅速か つ的確に情報収集を行い、その情報を災害対策本部事務局に報告するものとする。
(災害情報の収集・伝達体系)
― 97 ― 東北地方整備局
福島河川国道事務所
陸 上 自 衛 隊 福 島 駐 屯 地
各 警 察 署
ラ イ フ ラ イ ン
関 係 機 関
報 道 機 関
市 民 ・ 事 業 所
福島県災害対策本部
福島市災害対策本部
市 各 部
各 課
現地本部 (各支所等)
国 土 交 通 省
市 危 機 管 理 室
総務省消防庁
他の自治体
消防本部
消 防 署 出 張 所
消 防 団 自主防災会長
町 内 会 長
河川情報
県総合情報
通信ネットワーク
TV会議
地域衛星 市防災行政 通信等
無線
衛 星 携 帯 電 話 登録制メール
緊急速報 ラジオ メール
テレビ 新 聞
市政だより速報版 ホームページ
ツイッター フェイスブック メールマガジン
広報 車両
登録制
メール
警鐘 サイレン
(一般)第2章 災害応急対策計画 第3節 災害情報収集・伝達
(1) 初動期に収集する情報
情 報 の 区 分 主 な 情 報 内 容
気象等に係る情報 ・警報、注意報等の発表状況
・河川の水位状況
人命に係る情報 ・死者、負傷者及び要救助者の発生状況
被害拡大に係る情報 ・火災の状況
・崖崩れなど二次災害発生の危険性
応急活動上必要な情報 ・市役所等災害活動拠点の被害状況
・道路等の活動上重要な施設の被害状況
(2) 情報収集の方法
① 気象等に係る情報については、福島県総合情報通信ネットワークシステムの端末機等により受信し取 得する。また、河川の現況については、㈶河川情報センターからの「川の防災情報」、東北地方整備局福 島河川国道事務所から配信される定点河川監視画像、及び水防団等の巡視結果に基づく報告により把握 するものとする。
② 人命に係る情報については、市内の警察署、消防本部から入手する。
③ 被害拡大に係る情報の中で、火災の状況については、消防本部から入手し、崖崩れなど二次災害発生 の危険性については、各所管部が住民等から収集する。
④ 応急活動上必要な情報の中で、市役所等災害拠点の被害状況については、市庁舎関係は管財課におい て、また、防災関係機関への照会により収集する。
道路等の活動上重要な施設の被害状況については、各所管部の調査及び各関係機関への照会により、
各部が収集する。
⑤ 夜間及び休日等勤務時間外に災害が発生した場合、各部及び各災害対策現地本部は、参集職員からそ れぞれ地域ごとに情報を収集し、関係する部及び各災害対策現地本部に連絡するものとする。
2 市が行う情報収集
(1) 各部及び各災害対策現地本部の情報収集
各部及び各災害対策現地本部は、次表に定める情報収集担当表に基づき、情報を収集し、災害対策本部 事務局に報告する。
また、他の各部及び各災害対策現地本部または防災関係機関に関わる情報を入手したときは速やかに関 係部及び災害対策現地本部もしくは防災関係機関に連絡するものとする。
情 報 区 分 主 な 情 報 内 容
気 象 等 情 報
・警報、注意報等の発表状況
・水防警報の発表状況
・河川の水位状況
人 的 被 害
・発生場所、原因及び被害者数
・被害者の住所、氏名等
・負傷者の負傷程度及び受入先
建 物 被 害
・被災棟数、被害程度
・建物の名称、所在地
・罹災世帯、罹災者数
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(一般)第2章 災害応急対策計画 第3節 災害情報収集・伝達
情 報 区 分 情 報 の 内 容
公 共 施 設 被 害
・被害棟数、被害程度
・施設の名称、所在地
・入所者の被災状況、避難状況 福祉施設、清掃施設、教育施設ほか
土 木 施 設 被 害
・被害箇所、被害程度
・応急措置等の対応状況
・道路の交通状況
道路・橋梁・公園・河川等
農 業 関 係 被 害 ・被害箇所、被害程度 農林水産業関係
ラ イ フ ラ イ ン 情 報
・被害箇所、被害程度
・応急措置等の対応状況
・断水状況
下水道関係、水道関係
消 防 情 報
・119番通報の状況
・火災の発生状況
・救助、救急事案の発生、対応状況
・危険物施設の被害状況
・ガス漏れ等の発生状況
避 難 情 報
・自主避難の状況
・避難勧告、指示の発令状況
・避難勧告対象世帯、避難世帯数、避難者数
・指定避難所の設置状況
医 療 ・ 救 護 情 報 ・医療施設の被害状況、医療機関の診療状況
・応急救護所等の設置状況
そ の 他 の 情 報 ・被害箇所、被害程度 障害物関係、車両、その他
(2) 防災関係機関からの情報収集
災害対策本部事務局、各部及び災害対策現地本部は、状況に応じて、防災関係機関から次のような情報 を収集するものとする。
収 集 担 当 収 集 情 報 収 集 先
災害対策本部事務局
・県下の被害状況等 福島県
・気象情報等 福島地方気象台
日本気象協会
・ライフライン被害(停電戸数、通信不能回線数)
と復旧状況等
東北電力㈱福島支店 東日本電信電話㈱
福島支店
・鉄道施設の被害と復旧状況 JR東日本㈱仙台支社福島支店
健 康 推 進 課 ・医療施設の被害と診療状況等 福島市医師会
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収 集 担 当 収 集 情 報 収 集 先
建 設 部
・国管理道路、東北中央自動車道、橋梁の被害と 復旧状況等
東北地方整備局 福島河川国道事務所
・県管理道路、橋梁の被害と復旧状況等 県北建設事務所
・東北自動車道の被害と復旧状況等 東日本高速道路㈱
福島管理事務所
・磐梯吾妻スカイラインの被害と復旧状況等 県北建設事務所
・国管理河川の被害と復旧状況等 東北地方整備局 福島河川国道事務所
・県管理河川の被害と復旧状況等 県北建設事務所 災 害 対 策 本 部 事 務 局
各 現 地 本 部 建 設 部
・死者、行方不明の状況
・交通規制の状況等
福島警察署 福島北警察署
3 被害の認定基準
災害による人及び建物等の被害の認定基準は、資料編 資料4-3「被害の認定基準」によるものとする。
また、被害報告に使用する用語の定義は、資料編 資料4-4「被害報告に使用する用語の定義」による ものとする。被害報告に当っては、適正な判定により行うものとする。
第2 非常通信の確保及び無線通信設備の運用
【担当 市民安全部】災害発生時の情報連絡体制は、最優先で確立される必要がある。
そのため、市及び防災関係機関はあらかじめ連絡責任者を定め、各所属及び関係機関相互の通信連絡を統括 させるとともに、緊急用電話を確保し、通信従事者を配置するなど、迅速かつ円滑な通信連絡体制の確立に努 めるものとする。
1 災害対策本部と災害対策現地本部、防災関係機関との通信連絡に利用する有線通信手段 原則として以下の順位により、確保する。
(1) ファクシミリ等の優先利用 (2) 非常・緊急電話の利用 (3) 警察・消防通信の利用
2 指定電話・連絡責任者の指定
(1) 指定電話
市及び防災関係機関は、災害情報通信に使用する指定電話を定め、窓口の統一を図る。指定電話は、原 則としてNTT登録の「災害時優先電話」を充て、一般業務での利用を制限する。
(2) 連絡責任者
市及び防災関係機関は、災害時の各機関相互の通信連絡を確保するため、おのおの連絡責任者を定める。
なお、連絡責任者は、連絡用無線機等を可能な限り携行し、所属の機関との連絡にあたる。
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(一般)第2章 災害応急対策計画 第3節 災害情報収集・伝達
3 有線通信網の利用方法
ファクシミリ等の優先利用(資料編 資料4-5参照)
市災害対策本部・同現地本部、市出先機関、防災関係機関間の指令の授受伝達、報告等の通信連絡につい ては、原則として公衆回線のファクシミリによる文書連絡によることとする。これは、混乱時においても 伝達内容の確実性と記録性を確保するためである。
4 有線通信が途絶した場合の措置
有線通信が途絶または混乱している場合は、以下の方法による。
(1) 県・隣接市町村および防災関係機関との連絡 福島県総合情報通信ネットワークを利用して行う。
なお、一斉通信に関しては、県災害対策課あて依頼する。
(2) 市災害対策本部と同現地本部、市出先機関との連絡
市防災行政無線により行う。(資料編 資料2-3「市の無線設備・無線系統図」) また、必要に応じ消防無線、警察無線等の利用についても、各機関に依頼して行う。
(3) 衛星携帯電話による通信
本庁、各支所及び茂庭出張所、消防本部に配備(資料編 資料2-3-2衛星携帯電話配備先一覧)
(4) アマチュア無線の利用
民間アマチュア無線局の協力を得て「非常通信」を行う。
(5) 伝令による連絡
通信機器の配備のない場所、または確実性を必要とする場合は伝令による。
この場合、携帯ラジオ、あるいは無線機等を携行するものとする。
※ 市の無線系統は、市防災行政無線、消防無線、水道事業用無線からなり、資料編 資料2-3「市の無線 設備・無線系統図」のとおり。
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