• 検索結果がありません。

道徳の指導計画

ドキュメント内 小学校学習指導要領解説道徳編 (ページ 65-81)

第1節 指導計画作成の方針と推進体制の確立

(「第3章 道徳」の「第3 指導計画の作成と内容の取扱い」の1)

1 各学校においては,校長の方針の下に,道徳教育の推進を主に担当する教師

(以下「道徳教育推進教師」という。)を中心に,全教師が協力して道徳教育 を展開するため,次に示すところにより,道徳教育の全体計画と道徳の時間の 年間指導計画を作成するものとする。

道徳の指導計画については,「第3章 道徳」の第3の1において,各学校におい ては,「道徳教育の全体計画と道徳の時間の年間指導計画を作成するものとする」と している。したがって,学校では,校長が道徳教育の方針を明確にし,指導力を発揮 して,全教師が協力して道徳教育を展開するため,道徳教育の推進を主に担当する教 師(以下「道徳教育推進教師」という。)を中心として,「道徳教育の全体計画」と それに基づく「道徳の時間の年間指導計画」を作成する必要がある。また,全体計画 を各学年や学級で具体的に推進するための指針として「学級における指導計画」を作 成していくことが望まれる。

1 校長の方針の明確化

道徳教育は,「第1章 総則」に示すように,学校の教育活動全体で取り組むもの であり,校長は学校の道徳教育の基本的な方針を全教師に明確に示すことが求められ る。校長は道徳教育の充実・改善の方向を視野におきながら,児童の道徳性にかかわ る実態,学校の道徳教育推進上の課題,社会的な要請や家庭や地域の期待などを踏ま え,学校の教育目標とのかかわりにおいて,道徳教育の基本的な方針等を明示する必 要がある。

このことにより,全教師が道徳教育の重要性についての認識を深めるとともに,学 校の道徳教育の重点や推進すべき方向について共通に理解することができる。また,

示されたその方針が,全教師が協力して学校の道徳教育の諸計画を作成し,展開し,

その不断の充実・改善を図っていく上でのよりどころにもなる。

2 道徳教育推進教師を中心とした協力体制の整備

(1) 協力体制の充実

道徳教育は,校長の方針の下,学校の教育活動全体で取り組まれ,個々の教師の責 任ある実践に託されていくものである。学校が組織体として一体となって道徳教育を 進めるために,全教師が力を発揮できる体制を整える必要がある。例えば,道徳主任 などの道徳教育推進教師の役割を明確にするとともに,機能的な協力体制の下,道徳 教育を充実させていく必要がある。

協力体制をつくるに際しては,まず,全教師が参画する体制を具体化するとともに,

そこでの道徳教育の推進を中心となって担う教師を位置付けるようにする。例えば,

道徳の時間の指導,各教科等における道徳教育,家庭や地域との連携等の推進上の課 題に合わせた組織や,各学年段階ごとに分かれて推進するための組織のそれぞれが機 能するような体制をつくるなど,それぞれの教師が主体的にかかわることができる体 制とすることが大切である。道徳教育推進教師を中心とした道徳教育推進のためのチ ームをつくり,学校全体の教科等や生徒指導,保健指導等の各担当者と関連を図った 体制とすることなども考えられる。

(2) 道徳教育推進教師の役割

機能的な協力体制にするためには,このような体制における道徳教育推進教師の役 割を明確にしておく必要がある。その役割としては,以下に示すような事柄が考えら れる。

ア 道徳教育の指導計画の作成に関すること

イ 全教育活動における道徳教育の推進,充実に関すること ウ 道徳の時間の充実と指導体制に関すること

エ 道徳用教材の整備・充実・活用に関すること オ 道徳教育の情報提供や情報交換に関すること

カ 授業の公開など家庭や地域社会との連携に関すること キ 道徳教育の研修の充実に関すること

ク 道徳教育における評価に関すること など

各学校においては,その実態や課題等に応じて,学校として推進すべき事項を明ら かにした上で,その役割について押さえておくことが重要になる。道徳教育推進教師 が全体を掌握しながら,全教師の参画,分担,協力の下に道徳教育が円滑に推進され,

充実していくように働き掛けていくことが望まれる。

なお,もとより,各教師がそれぞれの役割意識をもち,自らの役割を進んで果たす ことが求められることは言うまでもない。学校全体で一つの道徳教育上の課題に取り 組むようなときも,全教師が共通の課題意識をもって進めることができるように,機 能的な協力体制にすることが大切である。

第2節 道徳教育の全体計画

(「第3章 道徳」の「第3 指導計画の作成と内容の取扱い」の1)

(1) 道徳教育の全体計画の作成に当たっては,学校における全教育活動との関連 の下に,児童,学校及び地域の実態を考慮して,学校の道徳教育の重点目標を 設定するとともに,第2に示す道徳の内容との関連を踏まえた各教科,外国語 活動,総合的な学習の時間及び特別活動における指導の内容及び時期並びに家 庭や地域社会との連携の方法を示す必要があること。

1 全体計画の意義

道徳教育の全体計画は,学校における道徳教育の基本的な方針を示すとともに,学 校の教育活動全体を通して,道徳教育の目標を達成するための方策を総合的に示した 教育計画である。

学校における道徳教育は,全教育活動が有機的に関連し合って進められなければな らないが,その中軸となるのは,学校の設定する道徳教育の基本方針である。全体計 画は,その基本方針を具現化する上で,学校として特に工夫し,留意すべきことは何 か,各教育活動がどのような役割を分担するのか,家庭や地域社会との連携をどう図 っていくのかなどについて総合的に示すものでなければならない。

このような全体計画は,特に次の諸点において重要な意義をもつ。

(1) 豊かな人格形成の場として,各学校の特色や実態及び課題に即した道徳教育が展 開できる

各学校においては,様々な教育の営みが豊かな人格形成につながっていることを意 識し,特色があり,課題を押さえた道徳教育の充実を図ることができる。

(2) 学校における道徳教育の重点目標を明確にして取り組むことができる

学校としての重点目標を明確にし,それを各教師が共有することにより,学校の教 育活動全体で行う道徳教育に方向性をもたせることができる。

(3) 道徳教育の 要 として,道徳の時間の位置付けや役割が明確になるかなめ

道徳の時間で進めるべきことを押さえるとともに,教育活動相互の有機的な関連を 図ることができる。また,全体計画は,道徳の時間の年間指導計画を作成するよりど ころにもなる。

(4) 全教師による一貫性のある道徳教育が組織的に展開できる

全教師が全体計画の作成に参加し,その活用を図ることを通して,道徳教育の方針 やそれぞれの役割等についての理解が深まり,組織的で一貫した道徳教育の展開が可 能となる。

(5) 家庭や地域社会との連携を深め,保護者や地域の人々の積極的な参加や協力を可 能にする

全体計画を公表し,家庭や地域社会の理解を得ることにより,家庭や地域社会と連 携し,その協力を得ながら道徳教育の充実を図ることができる。

2 全体計画の内容

全体計画は,各学校において,校長の方針の下に,道徳教育推進教師が中心となっ て,全教師の参加と協力により,創意と英知を結集して作成されるものである。作成 に当たっては,上記の意義を踏まえて次の事項を含めることが望まれる。

(1) 基本的把握事項

まず,計画作成に当たって把握すべき事項として,次の内容が挙げられる。

ア 教育関係法規の規定,時代や社会の要請や課題,教育行政の重点施策 イ 学校や地域の実態と課題,教職員や保護者の願い

ウ 児童の実態と課題 (2) 具体的計画事項

把握した事項を踏まえ,各学校が全体計画の作成に当たり,計画に示すことが望ま れる事項として,次の諸点を挙げることができる。

ア 学校の教育目標,道徳教育の重点目標,各学年の重点目標 イ 道徳の時間の指導の方針

年間指導計画を作成する際の観点や重点目標にかかわる内容の指導の工夫,校 長や教頭などの参加,他の教師との協力的な指導等を記述する。

ウ 各教科,外国語活動,総合的な学習の時間及び特別活動などにおける道徳教育 の指導の方針,内容及び時期

重点的指導との関連や各教科等の指導計画を作成する際の道徳教育的な観点を 記述する。また,各教科等の方針に基づいて進める道徳性の育成にかかわる指導 の内容及び時期を整理して示す。

エ 特色ある教育活動や豊かな体験活動における指導の方針,内容及び時期

学校や地域の特色を生かした取組や集団宿泊活動,ボランティア活動,自然体 験活動などの体験活動や実践活動における道徳性育成の方針を示す。また,その 内容及び時期等を整理して示すことも考えられる。

ドキュメント内 小学校学習指導要領解説道徳編 (ページ 65-81)

関連したドキュメント