PowerChute Business Edition使用時に発生する問題および注意事項については、各項目を参照して下さい。
17.1
インストール上の問題(1) PowerChute plusが既にインストールされている場合
PowerChute Business Edition と PowerChute plus を同一コンピュータ上で使用することはできません。PowerChute
Business Editionコンポーネントのインストール時に、そのコンピュータ上にPowerChute plusがインストールされてい
ることが検出された場合、インストールされているPowerChute plusのバージョンに応じて次のいずれかのメッセージ が表示されます。
メッセージ 説明
セットアッププログラムは、PowerChute plusを検出しました。このソ フトウェアは、PowerChute Business Editionのセットアッププログラムを 実行する前に削除しておく必要があります。PowerChute plusを削除し
ますか?([いいえ]を選択すると、セットアッププログラムが終了し
ます。)
[はい]を選択すると、既存のPowerChute plus 5.xがアンイン ストールされます。[いいえ]を選択した場合は、インストー ルが中止されます。
セットアッププログラムは、PowerChute plusを検出しました。この製 品をアンインストールしてからもう一度セットアッププログラムを実 行して下さい。
セットアッププログラムは、既存の PowerChute plus 4.xをアン インストールすることはできません。 PowerChute Business Edition コンポーネントをインストールする前に、PowerChute plusをアンインストールする必要があります。
(2) セットアッププログラムがUPSを自動検出できない
ここでは、インストールプログラムがUPSの自動検出に失敗する場合の対処方法について説明します。次のような場 合、インストール中に[UPSタイプと通信ポート]選択画面が表示されます。
・ すべての通信ポートからUPSを検索するかどうかの問い合わせに対して[いいえ]を選択した。この場合、
ドロップダウンリストから[UPSタイプ]と[通信ポート]を選択することができます。マスタサーバの場 合は、[自動検出の実行]を選択してUPSを自動検出することもできます。
・ [はい]を選択して通信ポートからUPSの自動検出を試みたが、UPSを検出できなかった。
サーバがUPSインタフェース拡張ボードまたはマルチサーバ接続BOX(Share UPS)のベーシックポート に接続されている場合は、UPSの自動検出を行うことができません。適切な[UPSタイプ]および[通 信ポート]を手動で選択して下さい。
マスタサーバの場合は、[自動検出の実行]をクリックしてUPSを再検出して下さい。
マスタサーバの場合に、[UPSタイプおよび通信ポート]画面から[自動検出の実行]を選択しても、UPSデバイス が検出されない場合は、以下の原因が考えられます。
・ ターミナルエミュレータ等の他のサービスが、UPSが接続されているシリアルポートを使用している。該当 するシリアルポートを使用しているサービスを終了するまたはUPSを他のシリアルポートに接続し、再び[自 動検出の実行]をクリックしてUPSの自動検出を行って下さい。
・ UPS とサーバが製品添付のケーブル(940-0024D)を使用して接続されていない。UPS が接続されているシ リアルポートの通信設定が誤っている。
・ UPSとコンピュータ間の接続に問題がある。
(3) インストール時のエラーメッセージ
PowerChute Business Editionのインストール時に表示されるメッセージを次に示します。
メッセージ 説明
UPSサービスを停止できません。再起動してからもう一度 セットアップし直して下さい。
セットアッププログラムはWindows 2000/XP/2003 標準UPSサービスを 停止できませんでした。コンピュータを再起動してから、PowerChute Business Editionエージェントを再インストールして下さい。
<エージェント/サーバ>サービスのインストール時にエラ ーが発生しました。再起動してからもう一度セットアップ し直して下さい。
PowerChute Business Editionサービスのインストールに失敗しました。
まだPowerChute Business Editionのファイルがインストールされていな いこと、およびコンピュータのOSが適切なものかどうかを確認した後、
もう一度インストール作業を行って下さい。
次のdllのロード時にエラー<ID>が発生しました:<dllのID> セットアッププログラムがDLLファイルのロードに失敗しました。コ ンピュータのOSが適切なものかどうかを確認し、もう一度インストー ル作業を行って下さい。
必要なリソースのロードに失敗しました。 PowerChute Business Editionコンポーネントのインストールに必要なリ ソース(DLLリソース、InstallShieldリソースなど)をロードできませんで した。コンピュータに十分なメモリがあることを確認してから、もう 一度インストール作業を行って下さい。
パスワードが3~16文字でありません。 3~16文字のパスワードを使用して下さい。
PowerChute Business Editionをインストール、実行するには 管理者権限が必要です。いったんログオフしてから、管理 者権限を持つアカウントを使ってセットアッププログラム を再実行して下さい。
PowerChute Business Editionコンポーネントをインストールするには、コ ンピュータに対する管理者権限が必要です。
選択されたパスが有効かどうか判断できません。ローカル ハードドライブ上のディレクトリを選択して下さい。
PowerChute Business Editionをネットワークドライブ、フロッピーディス クドライブ、zip ドライブなどの、ローカルハードディスク以外のドラ イブにインストールすることはできません。
標準UPSサービスの再起動に失敗しました。電源保護を有 効にするには、手動でサービスを再開するか、システムを 再起動する必要があります。
PowerChute Business Editionエージェントをインストールするために停 止させたOS標準のUPSサービスを再開することができません。コン ピュータを再起動するか、または手作業でサービスを再開して下さい。
両方のパスワードが一致していなければなりません。 [バスワード]と[確認]に入力した内容が一致しないとPowerChute
Business Editionコンポーネントをインストールすることはできません。
ユーザ名が3~16文字ではありません。 3~16文字のユーザ名を使用して下さい。
(4) PowerChute Business Edition の状態が「通信なし」「通信切断」となる場合
PowerChute Business Editionの状態が「通信なし」、「通信切断」の場合は、UPSとの通信が正常に行われていません。
これらの問題を解決するには、手順1 から順番に確認作業を行ってください。各手順に従って作業を行い、設定内容 が異なる場合には変更し、終了時にUPSとの通信を確認してください。
・ 手順1:シグナリングタイプとシリアルケーブルの確認
・ 手順2:「UPSインタフェース拡張ボード」または「マルチサーバ接続BOX(Share UPS)」使用時に適切な設 定が行われているかどうかの確認
・ 手順3:シリアルポート設定の確認
・ 手順4:シリアル接続が正常かどうかの確認 手順1: シグナリングタイプとシリアルケーブルの確認
シグナリングタイプ ケーブル型番 Nコード/ULコード スマートシグナル
(Smart) 940-0024D UL1057-402
PowerChute Business Edition v.8.0(本製品)付属 シンプルシグナル
(Simple) 940-0020Bまたは940-0020E N8580-04
UPS インタフェースキット
PowerChute Business EditionがUPSと通信するシグナリングタイプには、スマートシグナルとシンプルシグナルが
あります。シンプルシグナルはUPS バッテリ状態およびバッテリ消耗状態を確認できます。このシグナリング タイプは一般的に弊社アクセサリN8180-14/14A 「UPSインタフェース拡張ボード」およびN8180-41/41A「マル チサーバ接続BOX(Share UPS)」のシリアルポート(Basic Port)で用いられます。N8580-04「UPS インタフェー スキット」の940-0020Bまたは940-0020E(灰色または白色)シリアルケーブルを使用してください。スマートシ グナルはUPS 本体のシリアルポートとPowerChute Business Editionの間で使用されます。スマートシグナルはシン プルシグナルと比較してUPS の様々な状態を監視でき、さらにPowerChute Business EditionからUPS に対して 様々なアクションをとることができるシグナリングタイプです。本製品に添付の940-0024D(黒色)シリアルケ
手順2: 「UPSインタフェース拡張ボード」または「マルチサーバ接続BOX(Share UPS)」使用時に適切な設定が 行われているかどうかの確認
「UPSインタフェース拡張ボード」または「マルチサーバ接続BOX(Share UPS)」を使用していない場合は、手順 3に進んでください。
アクセサリ 型番 設定
UPSインタフェース拡張ボード N8180-14/14A ベーシックポートを使用してPowerChute Business Edition
と通信を確立するためには、N8580-04 UPS インタフェ ースキット(灰色または白色)を使用します。
マルチサーバ接続BOX(Share UPS) N8180-41/41A ベーシックポートを使用してPowerChute Business Edition と通信を確立するためには、N8580-04 UPS インタフェ ースキット(灰色または白色)を使用します。
手順3: シリアルポート設定の確認
UPS が接続されているシリアルポートの設定をチェックするために次の操作を行います。
[コントロールパネル]の[システム]アイコンをダブルクリックして、[ハードウェア]タブを選択します。
次に[デバイスマネージャ]をクリックして、[通信ポート]を選択します。
ここの設定が次のようになっていることを確認してください。
パラメータ 設定
ボーレート 2400
データビット 8
パリティ なし
ストップビット 1
フロー制御 Xon/Xoff
FIFO バッファを使用する (無効にします)
注意:詳細設定の割り込み番号(IRQ)が他のデバイスのIRQと衝突していないことも確認してください。
手順4: シリアル接続が正常かどうかの確認
ハイパーターミナル(HyperTerminal)を使用してシリアル接続が正常かどうかを確認します。
N8580-04 UPS インタフェースキットの灰色または白色シリアルケーブル(940-0020Bまたは940-0020E)を使用 する場合、このチェックは必要ありません。
1. PowerChute Business Edition を終了し、「APC PBE Agent」サービスを停止します。
2. [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[通信]→[ハイパーターミナル]を選択し、[ハイパー ターミナル]を起動します。
注意:Windows Server 2003およびWindows Server 2003 R2では、「ハイパーターミナル」がインストールさ れていない場合があります。その場合、[プログラムの追加と削除]→[Windows コンポーネントの追加 と削除]から「ハイパーターミナル」をインストールしてシリアル接続の確認を行ってください。
注意:Windows Server 2008およびWindows Vistaでは、「ハイパーターミナル」が提供されていないため Windows Server 2008およびWindows Vistaを使用している場合は以下の確認は行えません。
3. [接続の設定]ダイアログボックスに[名前を入力し、アイコンを選んでください]と表示されたら、適 当な名前(例:PCBE TEST )を入力し、[OK]をクリックします。
[接続する前に、まずモデムをインストールしなければなりません。インストールを始めますか?]とい うメッセージが表示された場合は[いいえ]を選択して作業を続行します。
4. [接続方法]から、現在UPSへ接続しているコンピュータシリアルポート番号(例:COM1)を選択後、
<Windows Server 2003/Windows Server 2003 R2の場合>
[構成]を選択し、手順 5の設定を行った後、手順 6に進みます。
<Windows 2000/XPの場合>
[OK]をクリックし、手順 5に進みます。