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運動に関する脳波の α 波と β 波の考察

STFT )

Task 4: Motion and Motion Imagery State

4.3 運動に関する脳波の α 波と β 波の考察

の運動状態時はリラックス状態時と比べてα波とβ波のスペクトル値がC3側に出 ていることが分かる.すべての被験者において,Task 3の運動直前とTask 4の運 動時にα波とβ波のどちらか,もしくは両方がC3側に分布していることが明らか になり,C4側のα波とβ波は抑制されていることが言える.また,Task 2におい て,ほとんど左右差は見られなかった.Task 1ではα波では左右差が見られると ころがあるが,β波に関してはほとんど差が見られなかった.

左腕の運動をするタスク(Task 3,Task 4)でC3とC4α波とβ波はC3側 に強く出てきている.運動に関連する脳波の変化は運動する部位の対側に現れる といわれており,α波帯域(7-15Hz)では,この帯域に含まれる7-11Hzのµ律動 と呼ばれる律動が,運動したり,運動を想像することによって抑制される.また,

Pfurtschellerらによると,このµ律動は運動する-1.75秒前に抑制されることを観

察した[59].β波帯域(15-30Hz)でも同様に運動をしたり,運動を想像することに

よって対側のβ波の抑制または減衰される[75].左腕の運動によって,C4α波 とβ波は抑制されたため,C3側が強くなるような脳波の分布が見られ,運動をし ないタスク(Task 1,Task 2)と運動をするタスク(Task 3,Task 4)の違いが現 れたと考えられる.

A

B

C

D 2

4 2

C

C C C

Task 1 Task 2 Task 3 Task 4 wave

wave

SD

4

6 0 2 0 2 4 6 8

Subject

Power spectra difference of between C and C

4 3 4 3

4 3

図 4.15: 計測点C3とC4α波およびβ波のパワースペクトルの差の平均と標準 偏差

れ,計測点1点で得られた結果と同様の結果が得られた.しかし,β波では,左右 差で見た際に運動に関するタスクで同側であるC3側に多く出る傾向が得られ,計 測点1点で見た結果と差異が見られた.このことから,運動に関する脳波のβ波 はC4のパワースペクトルだけではなく,C3のパワースペクトルも強くなり,さら に,C3の方がより強く出てくるということが分かる.

4.4 まとめ

第4章では,腕に関する運動に関する脳波の特徴を抽出するために,短時間フー リエ変換を用いて周波数領域での解析を行った.まず,α波では計測点C4におい て閉眼時のパワースペクトルは大きく,開眼時,運動想起時,運動時では差は見 られなかった.また,計測点C3とC4の左右差では,被験者によって異なり,運動 をしていないタスクの閉眼時や開眼時では左右差はない,もしくはC4側に多く分 布する傾向が得られた.そして,運動に関するタスクでは運動していないタスク

と比べて,C3側にパワースペクトルが出ることが分かった.一方,β波では,計 測点C4において,閉眼,開眼,運動想起,運動に掛けてパワースペクトルが上が ることが分かった.そして,計測点C3とC4の左右差では,運動をしていないタ スクでは左右差はあまり見られず,運動に関するタスクでα波と同様にC3側にパ ワースペクトルが出ることが分かった.これらの結果に基づいて,α波やβ波の パワースペクトルの変化を脳の全体で観測することにより,使用者の運動を脳波 から検知することが可能である.

前章において,左右の計測点C3とC4の2点で,α波とβ波の強さの左右差を 見ることが出来た.このことを用いて,逆問題として運動を行っていないときの リラックスモードと,運動を行っているときの運動モードの二つに判別する判別 器の生成を行う.