双日株式会社および連結子会社
1. 連結財務諸表作成の基礎
. . . 記載されている当社および連結子会社の連結財務諸表は、日本におい
て一般に公正妥当と認められる会計処理の原則および手続(以下「日本 GAAP」と表記します。これは、国際財務報告基準により定められた財務諸 表の作成および表示の基準と異なっている点があります)に準拠して作成さ れており、日本の金融商品取引法により提出を義務づけられている有価証 券報告書を基に作成されています。
海外連結子会社は、それぞれの所在地において一般に公正妥当と認め られた会計基準に準拠して各財務諸表を作成しています。
記載の連結財務諸表は日本GAAPに準拠して作成され、金融商品取引 法に基づいて各地財務局へ提出された有価証券報告書を基に編纂し、英語 に翻訳したものであります。日本の連結財務諸表における附属情報の一部 につきましては、記載を省略しております。
また、在外読者の便宜のため、海外で一般に認められている書式に組 替・修正を行うとともに、前連結会計年度の財務諸表の一部につきまして は当連結会計年度の表示に合わせて組替を行っております。
同様に在外読者の便宜のため、円貨額を2008年3月31日時点の為替 レート(1米ドル=100円)にて米ドル換算しておりますが、これは円貨額が 上記あるいはその他のレートで米ドルに換算できることを意味するものでは ありません。
■ 重要な減価償却資産の減価償却方法
当社および国内連結子会社は、減価償却資産の減価償却方法に関する 日本の法人税法の改正に伴い、当連結会計年度より「減価償却に関する当 面の監査上の取扱い」(2007年4月25日 監査・保証実務委員会報告第 81号)を適用しております。当該適用による2008年3月31日終了連結会計 年度の連結財務諸表への影響は軽微であります。
■ 連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針
2007年3月29日に「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指 針」(会計制度委員会報告第6号)が改正されております。当該改正に伴い、
当社および連結子会社は、連結会社間で子会社株式等を売却した際に生 じた未実現利益の消去に伴う繰延税金資産および負債を取り崩し、法人税
等調整額7,953百万円(79,530千米ドル)を計上しております。
2. 主要会計方針の概要
. . .
■ 連結の基本方針
当社の連結財務諸表は当社および360社(前連結会計年度は334社)
の国内外子会社の勘定を含んでおります。連結会社間の重要な取引および 債権債務は全て相殺消去されております。
一部の例外を除き、非連結子会社ならびに関連会社209社(前連結会 計年度は200社)に対する投資について持分法を適用しております。
連結子会社ならびに上記非連結子会社、関連会社に対する投資簿価と 当該会社の純資産における当社持分の差額であるのれんは5〜20年間で、
負ののれんは5年間で均等償却しております。
連結子会社のうち、当該決算日と連結決算日の差異が3ヵ月を越えない 連結子会社については当該子会社の財務諸表を使用しておりますが、連結 決算日との間に生じた重要な取引については連結上必要な調整を行ってお ります。
また、主な関連会社である㈱メタルワンの会計年度の終了日が12月31 日から3月31日に変更されました。その結果、当連結会計年度の連結財務 諸表には、同社の2008年3月末までの15ヵ月分の経営成績が反映されて おり、この影響として持分法による投資利益が1,612百万円(16,120千米 ドル)増加しております。
■ 現金同等物
現金同等物には取得日から3ヵ月以内に満期日の到来する定期預金や 随時現金化が可能な流動性の高い投資を含んでおります。
■ 外貨の本邦通貨への換算
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算 し、換算差額は損益として処理しております。
なお、在外連結子会社等の貸借対照表項目は、当該子会社などの決算 日の直物為替相場により円貨に換算し、収益および費用は期中平均相場に より円貨に換算しております。換算差額は連結貸借対照表の純資産の部に おける為替換算調整勘定に計上しております。
■ 貸倒引当金
貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能額を見積り、貸 倒損失に備えた充分な金額を計上しております。その他の一般債権につい ては、貸倒実績率に基づき計上しております。
■ たな卸資産
たな卸資産の評価は主として個別法または移動平均法による原価法に よっておりますが、一部の在外連結子会社では個別法による低価法を採用 しております。
■ 支払利息の資産化
大型不動産開発事業について、開発期間中の不動産に係る支払利息 は、収益と費用を正しく対応させ、適切な売却損益を認識させるため、当該 不動産が売却されるまでは取得原価に算入しております。
連結財務諸表に対する注記
■ 有価証券および投資有価証券
有価証券および投資有価証券は次のように分類しております。
a)売買目的有価証券、b)満期保有目的の債券、c)その他有価証券 売買目的有価証券および満期保有目的の債券、その他有価証券は以下 の方法により計上しております。
1)売買目的有価証券は時価により計上されております。売却実現損益 および未実現損益の額は期間損益として計上しております。
2)満期保有目的の債券は償却原価法により計上しております。
3)時価のあるその他有価証券は時価により計上しております。その他有 価証券評価差額金は、税効果を考慮した後、連結貸借対照表の純資 産の部に計上しております。時価のないその他有価証券は移動平均 法による原価法により計上しております。
4)有価証券の評価減は有価証券が著しく多額の損失を含み、近い将来 に回復の見込みがない場合に認識しております。なお、投資事業有限 責任組合およびそれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条 第2項により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定 される決算報告日に応じて入手可能な最近の決算書を基礎とし、持 分相当額を純額で取り込む方法によっております。
取得日から3ヵ月以内に満期日の到来する短期投資は現金及び現金同 等物に含めております。その額は2008年3月31日時点で6,617百万円
(66,170千米ドル)であります。
■ 繰延資産
開業費は、国内連結子会社について、開業のときから5年以内のその効 果の及ぶ期間にわたり、また、在外連結子会社については、所在国の会計 基準に準拠して定められた期間により均等償却しております。
株式交付費は、3年間で均等償却しております。
社債発行費は、社債の償還までの期間にわたり定額法により償却してお ります。なお、2006年3月31日以前に発行した社債に係る社債発行費は、
社債の償還期限または3年間のいずれか短い期間で均等償却しております。
■ 有形固定資産
主として定率法を採用しております。ただし、1998年4月1日以降に取 得した建物については、定額法によっております。
■ 無形固定資産
無形固定資産である自社利用のソフトウェアについては、社内における 利用可能期間(5年)に基づく定額法によって償却しております。また、一部 の連結子会社では、鉱業権においては生産高比例法によっております。
■ 所有権移転外ファイナンス・リース取引
リース物件の所有権が借主に移転すると認められるもの以外のファイナ ンス・リース取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処 理によっておりますが、一部の在外連結子会社については売買取引に係る 方法に準じた会計処理によっております。
■ 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付 債務および年金資産の見込額に基づき、当連結会計年度末において発生し ていると認められる額を計上しております。
■ 役員退職慰労引当金
役員および執行役員への退職慰労金支払に備えるため、内規を基礎と して算定された当連結会計年度末における支給見込額に基づき計上してお ります。
なお、当社は、2007年6月27日開催の定時株主総会において役員退職 慰労金打ち切り支給を決議しております。これに伴い、決議時点の役員退 職慰労金を全額取り崩し、打ち切り支給額の未払い分についてはその他の 固定負債に計上しております。
■ 売上高および売上総利益
当社および連結子会社の一部は総合商社として、契約当事者または代 理人として活動しています。売上高は当社が契約当事者または代理人とし て関与したこれら全ての取引における総取扱高を示し、売上総利益は当社 が契約当事者として関与する取引における売上総利益(売上高–売上原価)
および当社が代理人として関与する取引における手数料を含んでおります。
■ 法人税等
繰延税金資産および繰延税金負債は税効果会計基準に基づき計上して おります。それらは、会計上の資産や負債と課税所得計算上の資産や負債 との一時差異および、税法上の繰越欠損金などにより算定されており、それ らが解消する年度の実効税率を用いて算出しております。当社および一部 の国内子会社は連結納税制度を適用しております。
■ 1株当たり純利益
1株当たり純利益の算定は各算定期間における発行済普通株式数の加 重平均株式数により算出しております。潜在株式調整後1株当たり純利益 は、発行済普通株式数の加重平均株式数に希薄化効果を有する潜在株式 の影響を加味して算出しております。
■ デリバティブ取引
デリバティブ金融取引を時価により計上しており、デリバティブ金融取引 がヘッジ目的で用いられていない限り時価の変動は損益として計上されます。
デリバティブ取引がヘッジの要件を満たす場合、ヘッジ対象に関連する 損益が認識されるまでデリバティブ取引の時価の変動による損益を繰延べ ております。
金利スワップ契約がヘッジとして用いられ、ヘッジの要件を満たす場合は 金利スワップ契約に基づく受取利息と支払利息の純額は、ヘッジ対象資産 もしくは負債に係る金利に加算または減算しております。