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輸血拒否している患者を受け入れる場合の具体的対応

ドキュメント内 麻酔科研修医マニュアル (ページ 45-55)

5歳〜

平成 25 年 12 月改訂(PT 活性値の正常値変更のため)

2. 輸血拒否している患者を受け入れる場合の具体的対応

まず、輸血治療が必要となる可能性がある患者さんについて、18歳以上、15歳以上18歳未満、15歳 未満の場合に分けて、医療に関する判断能力と親権者の態度に応じた対応を行う。ただし、救命のため に緊急を要する場合は、主治医の判断で輸血を行う。

2-1)当事者が 18 歳以上で医療に関する判断能力がある人の場合

(なお、医療に関する判断能力は、主治医を含めた複数の医師によって評価する)

(1)医療側が輸血不要と判断される治療を行う場合

①輸血同意書(様式4。以下「同意書」という)および本院診療記録書式輸血同意書を提出させる。

②予期しない大出血により緊急に輸血が必要となった場合、患者若しくは保証人に輸血の必要性を 説明し、承諾を得るが、救命のために緊急を要する場合には主治医の判断で輸血を行う。

(2)医療側は無輸血治療が難しいと判断した場合

①患者および保証人に、可能な限り無輸血治療を行うが救命のためには輸血が必要と判断される場 合は輸血を行う(相対的無輸血)という治療方針を説明し、理解と同意を求める。

輸血同意書(様式4。以下「同意書」という)および本院診療記録書式輸血同意書を提出させる。

②患者の同意が得られず、主治医が当院での治療は困難と判断した場合、若しくは患者との治療方 針の合意がなされない場合は転院を勧めることもやむを得ない。この場合、病院選択の告知書(様 式5)の提出を求める。

2-2)当事者が 18 歳未満、または医療に関する判断能力がないと判断される 場合

(1)当事者が15歳以上で医療に関する判断能力がある場合

① 親権者は輸血を拒否するが、当事者が輸血を希望する場合、当事者は輸血同意書(様式4および 本院診療記録書式)を提出する。

② 親権者は輸血を希望するが、当事者が輸血を拒否する場合

医療側は、なるべく無輸血治療を行うが、最終的に必要な場合には輸血を行う。

親権者から輸血同意書(様式4および本院診療記録書式)を提出してもらう。

③ 親権者と当事者の両者が輸血拒否する場合 18歳以上に準ずる。

(2)親権者が拒否するが、当事者が15歳未満、または医療に関する判断能力がない場合 ①親権者の双方が拒否する場合:医療側は、親権者の理解を得られるように努力し

なるべく無輸血治療を行うが、最終的に輸血が必要になれば、輸血を行う。親権者の同意が全く 得られず、むしろ治療行為が阻害されるような状況においては、児童相談所に虐待通告し、児童 相談所で一時保護の上、児童相談所から親権喪失を申し立て、あわせて親権者の職務停止の処分 を受け、親権代行者の同意により輸血を行う。

②親権者の一方が輸血に同意し、他方が拒否する場合:親権者の双方の同意を得るよう努力するが、

緊急を要する場合などには、輸血を希望する親権者の同意に基づいて輸血を行う。輸血に同意す る親権者から輸血同意書(様式4および本院診療記録書式)を提出してもらう。

2-3)妊婦の場合

(1) 妊婦本人については患者の意識障害の有無を判断し、原則として「当事者が 18歳以上の場合」に準じた対応を行う。

輸血を拒否する妊婦については、本人の意思を尊重して無輸血治療を試みるが、「救命のために胎 児を犠牲にする可能性があること」及び「子宮の全摘出が必要になる場合があること」を患者に説 明し、輸血同意書(様式4および本院診療記録書式)を提出させる。

(2) 新生児に対しては、可能な限り無輸血治療の努力をするが、生命に危険が迫った場合は、担当医 の判断で輸血をすることもやむを得ない。

様式1

輸血拒否患者発生報告書

平成 年 月 日

山梨大学医学部附属病院長 殿

患者ID 患者氏名 生年月日

上記患者が、平成 年 月 日に入院しました。

患者は、宗教上の理由等で輸血を拒否しておりますので御報告いたします。

診療科長名 印

主 治医名 印

様式2

輸血拒否患者に対する医療行為について

平成 年 月 日 山梨大学医学部附属病院長 殿 診療科長名 印

主 治医名 印

このことについて、次のとおり取り扱いをいたしたく、報告・協議いたします。

記 ID番号

患者氏名・年齢 年 月 日 生 ( 歳)

手術実施の有無 1. 手術を実施する

(理由: ) 2. 手術を回避する

(理由: )

(理由: ) 手術に伴う輸血

の有無

1. 輸血は避けられない

(理

由: )

2. 場合によっては輸血を実施する

(理

由: )

患者及び保証人

の同意状況

その他の参考 事項

様式3

輸血拒否患者に対する医療行為について

平成 年 月 日 山梨大学医学部附属病院長 殿

診療科長名 印 主 治医名 印 このことについて、次のとおり医療行為をいたしましたので、報告いたします。

ID番号

患者氏名・年齢 年 月 日 生 ( 歳)

手 術 の 状 況

輸 血 の 有 無

(輸血量)

参 考 事 項

様式4

輸血に関する同意書

本院における治療につきましては患者さんの意思を尊重し、無輸血治療を試みることとします。しか し、無輸血治療を試みても治療の状況によっては輸血をしなければならない可能性があることをご理解 いただく必要があります。治療中の患者さんの状況により輸血(全血、赤血球、血小板、血漿、血液分 画を用いた製剤、エリスロポイエチン、G-CSFなど)が必要な場合は、医師の判断により輸血を行 うこととなります。

上記の内容をご理解いただき、自由意志によりご署名をお願いします。

以上の点を医療側、患者側共に確認し、その内容を遵守いたします。

平成 年 月 日

ID 番号

患 者 印

保証人 印

(患者との続柄 ) 保証人 印

(患者との続柄 )

説明者 印

(病院での職名 ) 説明者 印

(病院での職名 )

様式5

病院選択の告知書

平成 年 月 日 山梨大学医学部附属病院 病院長

あなたは宗教上の理由により、治療に必要な場合でも輸血を実施することを拒否し ておられます。

当病院は、患者様の治療にあたり、最適と考えられる方法を採用して治療いたしま すので、輸血をすることが治療に最適と判断すれば輸血をすべきと考えております。

従いまして、あなたの輸血拒否の信条と当病院の治療方針とが相容れない場合が生 じることがあります。

つきましては、当病院において治療を受けられるか、若しくは他の病院で治療を受 けられるかの選択の自由をあなたが有していることをお知らせいたします。

受 領 書

「病院選択の告知書」を確かに受け取りました。

平成 年 月 日

氏名

<更新履歴(麻酔業務改善記録)>

Ver. 1.01 : 2006 年 1 月初版

* 過去のマニュアル類を元に、横浜市立大学麻酔科のマニュアルを参考にして作成

Ver. 1.02 : 2006 年 7 月一部改訂

* 共同指導に対応した「麻酔管理計画書・術前処置指示箋」・「麻酔管理料等算定用紙」の 改訂に伴い、術後回診と記入例を改訂

* 研修医PCAマニュアルを一部改訂 Ver. 1.03 : 2006 年 10 月一部改訂

* 研修医PCAマニュアルを一部改訂

* 具体的な注意事項を附則 Ver. 1.04 : 2007 年 1 月一部改訂

* 前の患者の薬剤を次の患者に間違って使うことを防ぐために、麻酔終了後は薬剤を全て 破棄するきまりを、『麻酔準備』と『麻酔終了後の事務的処理』に追加

* 『麻酔の実際』において、硬膜外(脊麻)の消毒手順を『ヘキザックアルコール×2→

イソジン→ハイポアルコール』に変更

* 『具体的な注意事項』に追記

* 術中照射マニュアルを追加 Ver. 1.05 : 2007 年 4 月一部改訂

* 輸血項目修正(赤濃 LR、FFP 溶解温度など)

* 出血傾向疑い患者における硬膜外麻酔の適応基準改訂 APTT の正常値変更のため

* 麻酔器とモニターの電源コードの接続確認の重要性を強調

『7.麻酔準備』に追記

『9.麻酔の実際』に項目を追加

『具体的な注意事項』に追記 Ver. 1.06 : 2007 年 7 月一部改訂

* 夜間・休祭日における人工心肺手術の中止時の ME センターへの連絡について追記

『3. 手術予定の決定』を『3. 手術予定の決定・中止の連絡』に変更して手術中止 時の連絡について追記

* 9.麻酔の実際(4)ルートの確保において

耳鼻科手術で前腕皮弁の可能性がある際のルート確保の注意点について強調

* 7(5)⑦ 麻薬

アルチバに関するきまりを増設

* 7(2)⑫ シリンジポンプの準備の項目を追加して 点滴棒の番号、ショックウオッチの記述を追加

* 5(2)⑦ 絶飲食の指示について

絶飲水の時間を入室2時間前まで可能にした ただし、イレウスなどは従来通り

Ver. 1.07 : 2007 年 8 月一部改訂

* 金曜日の術前診察時間の変更

『5. 術前患者の評価』の『(1)①.』の金曜日は 14:30 を 14:00 に変更

* 気管挿管の確認方法を規定

『9. 麻酔の実際』の(6)にバック換気での胸の上がりに加えて、4点での聴診と 呼気炭酸ガスモニターでの確認をするように規定

* 麻酔終了後に麻酔器の電源スイッチを切らないとバッテリーがあがることを追記

『11. 麻酔終了後の処理』の(3)

Ver. 1.08 : 2008 年 1 月一部改訂

* 麻酔終了後に麻酔器の電源スイッチを切らないとバッテリーがあがることを更に強調

『11. 麻酔終了後の処理』の(3)

* 硬膜外麻酔のテストドーズの記載を追加

『9. 麻酔の実際(全麻+硬麻の場合)』の(5)硬膜外カテーテル挿入にテストド ーズに関する記載を追加

* 「麻酔科における臨床研修医の薬剤投与指針」の一部改訂

ドキュメント内 麻酔科研修医マニュアル (ページ 45-55)

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