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軌道変化能力の検証

ドキュメント内 修 士 論 文 の 和 文 要 旨 (ページ 60-63)

第 5 章 プロトタイプの開発

5.4 軌道変化能力の検証

比較的大きな噴射圧力および力積が得られているが,3回目以降の噴射では測定 された圧力は大きく低下する結果となり,5回目以降の噴射ではほとんど圧力を 検出することが出来なくなった.スポーツにおいて安定した軌道変化の実現を 目指す場合,1本のカートリッジを使用できる回数は1~2回であると言える.

ここで,本実験で測定したのは噴出したガスが噴射口付近に対して与える力 であり,ボールの受ける反力とは言えない.そのため本計測結果から軌道変化 量などをシミュレーションするのは適切ではないと考えられる.そこで,本実 験では 1 本のカートリッジにおける複数回の噴射による噴射力の低下のみに関 して評価することとした.

次に,実際に運動中のボールからのガス噴射実験を行い,その軌道変化能力 の検証を行う.

を利用した.以下の二条件を同時に満たした場合に,500ミリ秒間の噴射を行う よう設定を行った.

(1) ボールの自由落下を検出

(2) 噴射口の水平面に対する角度が30度以内

実験中は経過時間,加速度,姿勢情報をPCに送信し記録した.また,加速度 値を積分することで,ボールの軌道を計算した.実験は噴射を行わない場合,

行う場合のそれぞれについて行った.

5.4.2 実験結果および考察

ボールを投げ上げてから着地するまでの軌道を図 5.6に示す.

図 5.6 ボールの軌道

圧縮ガス噴射時の軌道を実線,非噴射時の軌道を破線で示している. x 軸は 水平方向移動量の絶対値,y軸は地面からの距離を示しており,ボールが手から 離れた点を x 軸原点としている.本実験結果では,圧縮ガスの噴射によって,

ボールの落下地点は非噴射時と比較して約1.2m変化している.投げ上げた高さ や方向が一致していないため単純にこれらを比較することは出来ないが,ガス の噴射反力によって確かにボールの落下軌道が変化したことを確認出来た.

また,図 5.7 のグラフは上から鉛直方向の加速度値,水平面に対する噴射口 の相対角度,噴射の有無を示している.噴射口の傾きが30度以下であり,かつ 加速度の減少を検出した際に噴射を行っていることから,運動状態および姿勢 情報を利用した噴射タイミングの制御が行われていることがわかる.

図 5.7 センサ情報に基づく噴射タイミングの制御

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