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これらのことからアミ,オキアミは垂直移動を行う際その垂直分布はかなり広い範囲にわた るものと推定される。
以上のことから両海域における超音波散乱層を構成する生物は四季を通じて次のように分 類することができた。
第一層………魚類のヨウジエソ,キュウリエソ 第二層………魚類のイワハダカ
第 三 層 … … … 遊 泳 速 度 の 速 い 魚 類
ここで甲殻類のアミ,オキアミは前述したごとく垂直分布が広いことから,又垂直移動中
の層の水深にも関連し第一層,第二層,第三層を構成する魚類と複合的に超音波散乱層を構 成するものと推察する。よって散乱強度が小さく層の輪郭が不鮮明な場合例えばFig.2‑5, Fig.2‑7の(A)に示した第三層はアミ,オキアミで構成された超音波散乱層であると推察され
る。
松野:鹿児島湾の超音波散乱層 307 みている。このように水中テレビは海洋中の標的を撮影する有力な方法としてより一層の改
良がなされており,橋本ら65),西村68)は超音波散乱層の撮影の可能性についても示唆してい
る。しかしテレビ撮影にはフラッシュ光でなく連続した相当の光力をもった照明が必要であ る。「第4章海水中の照度と超音波散乱層の垂直移動」で述べたように超音波散乱層を構 成する生物は強い光りから逃避する性質があり,この方法も問題があると推察される。この ような理由から最も簡便でかつ廉価であるフラッシュ光による一枚撮りカメラでの水中撮影 を試みた。7 . 1 撮 影 方 法
超音波散乱層を構成する生物の撮影を目的としてFig.7−1,Fig.7−2,Fig.7‑3に示した
三種の撮影装置を試作した。I)水中カメラニコノスによる撮影
Fig.7‑1に示したようにフラッシュを装備した水中カメラ・ニコノスをカメラケースに装
着した。このカメラのシャッターの開閉およびフイルムの巻き取りはレバーを押すことによ り可能である。よってこのレバーにワイヤー(直径1mm)を連結し,船上からワイヤーを引っ 張ることによりレバーを押し,シャッターの開閉ができるように試作した。その際引く力によりカメラが振れないよう重錘として鉄球3個を取り付けた。総重量は26k9であった。この
装置の場合,ある水深で1枚撮影すると1個のフラッシュバルブが使用されるため,連続撮 影を行うためには,この装置を一度船上に引き上げ,新しいフラッシュバルブと交換しなけ ればならないという不便さがあった。この装置に用いた撮影機器は次の通りである。
i)カメラ………ニコノスーⅢ
日本光学工業株式会社 ii)レンズ………ニッコール80mml:4
日本光学工業株式会社
iii)フラッシュ…………FP級6Bガイドナンバー23(ISO100)
ナショナル電気産業株式会社 フラシュガン保持具
日本光学工業株式会社 iV)接写装置・…・……・…日本光学工業株式会社
Ⅱ ) カ メ ラ ケ ー ス 収 納 正 面 よ り ス ト ロ ボ を 同 調 さ せ た 場 合
Fig.7‑2に示したようにカメラとストロボを1つの耐圧防水のカメラケースに収納し,カ
メラと同じ位置から標的にフラッシュ光を照射する撮影方式である。カメラケース本体は鉄
板(厚さ4.5mm)を溶接して製作した。前面は厚さ20mmの透明アクリル板を用い,合成ゴム
製o−リングをパッキングとして用い,ケース本体とアクリル板をボルト締めすることによ
り水密を保持した。カメラシャッターはカメラに取り付けた電動巻上装置と2芯キヤプタイ ヤーコード(径61mm長さ120m)によって接続された押しボタンスイッチにより船上から操作できるようにした。キャプタイヤーコードがカメラケースを貫通することによる漏水対策
は充分に対処した。この結果水深110mにおいて2時間の耐圧試験を実施したところ水漏れ、
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