これは天使という、異なった生命体の存在を信仰することを意 味します。アッラー以外に彼らの正確な数を知る者はありません。
彼らはただアッラーに服従し、その命令を遂行し、全世界とそこ に居住する被造物を守っています。また彼らはアッラーの御意志 とご命令に基づき、全世界における物事の遂行や監視、そして被 造物の保護などの役割を果たしています。至高のアッラーはこう 仰いました:
そして(アッラーの命によって)諸事を遂行する者たち
(天使のこと)にかけて。(クルアーン79:5)
またアッラーはこのようにも仰っています:
そして(アッラーから託された)物事を、(そのご命令 通りに)分配する者たち(天使のこと)にかけて。(ク
ルアーン51:4)
天使は光から創造されました。アッラーの使徒(彼にアッラー からの平安と祝福あれ)はこう言っています:
「天使は光から、ジン(精霊的存在)は無煙の炎から、そし てアダムはあなた方に示された物(土塊)から造られた。」
(ムスリムの伝承)
天使は不可知の領域の存在です。彼らは光から造られたにも関 わらず、視覚で捉えることが出来ません。しかしアッラーは彼ら の姿が見えるよう、その姿を変化させる能力を与えました。アッ ラーは天使ガブリエルが人間の男性の姿でマリヤのもとを訪れた ことに言及していますし、またその事実は聖書にも描写されてい ます。至高のアッラーはこう仰いました:
それで彼女(マリヤ)は、彼らから(身を遮る)幕を垂 れた。それからわれら(アッラーのこと)は彼女に、われ らの精霊(天使ガブリエル)を遣わした。彼は一人の完全 な男性の姿で彼女の前に現れた。彼女は言った:「私はあ なたに対し、最も慈悲深いお方のご加護を乞います。もし かれを畏れるのならば(、私に近付かないで下さい)。」
彼は言った:「私はあなたに清純な男子を授けるために、
あなたの主から遣わされた者です。」(クルアーン 19:
17-19)
また預言者ムハンマド(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)
は、天使ガブリエルをアッラーが創造したままの姿で目撃してい ます。それは六百の翼を備え、その巨大さゆえに地平線を覆った とまで伝えられています。
天使は翼を有していますが、その数は二枚、三枚、あるいはそ れ以上、と様々です。至高のアッラーはこう仰いました:
天地を裂いて生成されたお方、アッラーにこそ全ての讃 美あれ。天使たちを二枚、三枚、四枚と翼を備えさせ、使 徒となされたお方。(かれは)その創造に、お望みのまま に付け加えられる。実にアッラーは全てのことがお出来に なるお方である。(クルアーン35:1)
一方彼らのそれ以外の性質については、アッラーは何も述べて はいません。ただ彼らの役割や分担について、私たちに教示して くれるだけです。
天使たちは常にアッラーを崇拝し、かれに服従し、また讃美し ています。至高のアッラーはこう仰いました:
(天使たちは)昼夜に(その主の)崇高さを讃美し、休 むこともないのだ。(クルアーン21:19-20)
また彼らが創造されたのもやはりアッラーを崇拝し、そしてか れに服従するためです。至高のアッラーはこう仰いました:
メシア(イエス)は、アッラーのしもべであることを慢 じたりはしない。またかれのお傍に召されている天使たち も、同様である。…(クルアーン4:172)
また天使はアッラーと、人類であるその使徒たちとの間の特使 の役割を担っています。至高のアッラーはこう仰いました:
そしてそれ(クルアーン)は万有の主からの啓示である。
(それは)忠義なる魂(ガブリエル)によって下った。警
告者となるべく、あなたの心に。明瞭なアラビア語によっ て。(クルアーン26:192-195)
またアッラーは、彼らを様々な役割を遂行させるために創造し ました:
彼ら(天使たち)はその上にそびえておられる彼らの主 を畏れ、かれに命じられるままのことを遂行する。(ク
ルアーン16:50)
天使はアッラーの子供などではありませんが、敬意を払われ、
愛されるべき存在です。至高のアッラーはこう仰っています:
そして(不信仰者たちは)言う:「慈悲深いお方(アッ ラーのこと)は子をもうけられた。」かれは(そのような こととは)無縁な崇高なるお方である。彼ら(天使たち)
は栄誉高いしもべであるのだ。彼らはかれ(アッラーのこ と)に先んじて喋ることもなく、ただかれの命を遂行する のみである。(クルアーン21:26-27)
また天使はアッラーの共同者でも、連れ合いでも、同位者でも ありません。至高のアッラーはこう仰いました:
そして天使や使徒たちを主とせよ、などとあなた方に命 じることもあり得ない。あなた方がムスリム(アッラーの教 えを受け容れた者)になった後、一体かれがあなた方に不信 仰を命じることなどがあろうか?(クルアーン3:80)
アッラーはある種の天使の名称と役割を明らかにしています。
例えばガブリエルは啓示の伝達の役割を担っています。至高のア ッラーはこう仰いました:
(クルアーンは)忠義なる魂(ガブリエル)によって下 った。警告者となるべく、あなたの心に。明瞭なアラビア 語によって。(クルアーン26:193-195)
またミカエルは雤と植生の役割を担います。至高のアッラーは こう仰いました:
アッラーとその天使たち、そしてその使徒たちとジブリ ールとミーカーイールに敵対する者があろうと、実にアッ ラーこそは不信仰者たちにとっての敵なのである。(ク ルアーン2:98)
また死の天使は、人が死ぬ時にその魂を収集する役目を託され ています。至高のアッラーはこう仰いました:
言え、「あなた方に託された死の天使があなた方(の寿 命)を満了させ、それからあなた方はその主の御許へと戻 されるのだ」。(クルアーン32:11)
またイスラーフィールは、復活の日にラッパを吹く役目を担っ ています。 至高のアッラーはこう仰いました:
それからラッパが吹かれる。その日(審判の日)彼らの 血縁関係は(その意味が)失われ、互いに(安否を)尋ね 合うこともない。(クルアーン23:101)
またマーリクは地獄の業火の番人です。 至高のアッラーはこう 仰いました:
(地獄の民はこう)呼びかける:「マーリクよ、あなた の主に頼んで一思いに私たちを殺してしまってくれ。」
(マーリク)は言う:「いや。あなた方はそこに留まるの だ。」(クルアーン43:77)
またザバーニーヤは地獄の住人を罰する役目を担っています。
至高のアッラーはこう仰いました:
それゆえ彼の一味を呼んで来させるがよい。われら(ア ッラーのこと)はザバーニヤを呼んでやろう。(96:17
-18)
また全ての者には二人の天使がついています。一人はその善行 を、そしてもう一人はその罪を記録するよう命じられているので す。至高のアッラーはこう仰いました:
二人の受け取る者(天使)が(人の)右と左に座して、
(その言葉や行い)を受け取るのだ。(人が)語る全ての
言葉は、記録し看視する者の面前を免れることはない。
(クルアーン50:17-18)
また天国の万人を勤めるリドワーンという天使もいますし、人 間を守る役割を委ねられた天使もいます。天使の種類はもっと沢 山ありますが、いずれも特定の役割を担っています。その内のあ る者たちはクルアーンとハディースの中で言及されており、また ある者たちは言及されてはいませんが、ムスリムは彼ら全てを包 括的な形で信仰しなければならないとされています。
諸天使への信仰がもたらす諸利益
諸天使への信仰は、私たちは以下のような利益をもたらしま す:
[1] アッラーの偉大さとその威力、その全てを包括する知識と御意 志を知ること。被造物の壮大さは、その創造主の壮大さの証明で もあります。
[2]天使が傍で自分の全ての言行を監視していること、そして全て の言行は自分を益するものか害するものかでしかないということ を感じること。また一人きりでも公衆の面前でも罪を避けさせ、
善行へ駆り立たせる効果もあります。
[3] 不可知の領域に関する誤った信仰から生まれる、虚偽や迷信な どからの脱出。
[4]アッラーがそのよきしもべに示してくれる慈悲について知るこ と。