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表3‑7 L.M,H群間の検定

予想 ●計 画 や り直 し 変 更 ま とめ A a B ′N b C ′N C D d

H 群 4 ■2 1 5 2 4 2 4

M 群 5 1 5 1 4 2 2 4

L 群 2 4 ■ 3 3 3 3 4 2

P 註 0 .35 0 0 .11 2 0 .8 3 6 0 .5 89 註: Fisher‑sexacttest       単位: (人)

次に、面接法によって測定したメタ認知的技能と実験結果の関連を検討する ために,実験結果の得点を基準に被験者を整理した。その結果を表3‑8に示 す。実験結果の得点が3点である被験者は存在しなかったため、実験成功群(5、

4点)と実験非成功群(2, 1点)の2群一に分けて結果を分析すると次のよう になる。

メタ認知的技能の4つの評価の視点について、実験成功群と非成功群のそれ ぞれにおいて「出来ている(令:必要なし)」と評価された人数に差があるか否 かをフィッシャーの直接確率法により検討した。その結果、 「予想・計画」では 有意な差は見られなかった。しかし、「やり直し」「予想・計画の変更」「まとめ」

ではそれぞれ有意な差が見られた(表3‑9参照)。このため、実験成功群では 4つの過程全てにおいてメタ認知的技能がバランスよく機能する傾向にあると いえる。しかし、実験非成功群では「やり直し」 「予想・計画の変更」 「まとめ」

においてメタ認知的技能はあまり機能していないといえる。

表3‑8 分析結果の一覧b

価評点己得

^M

日日 知識・理解 メタ認知的技能(面接)

予想・計画 やり直し  変更   まとめ 実験結果

rH t>Ttf CO J ァ ァ J

oo  t o  CD  i

i  T t* o o

^

<J 'r t

<J  r t

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pq pq pq pq pq pq pq

1*1

C D C D C D C A N D N D

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T f   T t

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T j H

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^ 2

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J  S  W  J  ff i  S  ff i  J  ff i

U5C>[^OO t^LO OO CO O

rt  r t  rt <

1

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B. b. 43  C Q 

^5  r Q  rQ .b .4 2  43  4 3

O o o o O o cj o o o C<1 C<l C<I i‑I i‑( i‑I T‑I i‑H i‑I r‑I rH

表3‑9   群間の検定

予 想 ●計 画 や り直 し 変 更 ま と め A a ■ B ′N b C ′N C D d

■成 功 群 5 ■ 2 7 0 7 0 6 1

非 成 功 群 6 5 2 9 2 9 2 9

p 0 .6 3 7 0 .0 0 2 0 .0 0 2 0 .0 1 3 註:Fisher‑s exact test      単位:(人)

また、実験結果と知識・理解の関連を検討するために,実験成功群と非成功 群の知識・理解の平均を比較した。その結果、両群に有意な差は見られなかっ た[t(16)=.272],この原因は,実験成功群においても得点が低い被験者が見ら

が高い被験者以上にメタ認知的技能が重要な役割を果たしていると考えられる。

そこで、このことを例証するために実験成功群の中で最も知識・理解の得点 が低かったA君(ID=11)の結果を詳細に検討する。表3‑10に、 A君がワ ークシートに記入した実験の予想や結果を示す。また、実験におけるA君の行 動の様子をVTRの分析によって書き起こしたものを表3‑1 1に示す。

表3‑1 0  君のワークシートにおける記述

①コイ/!‑'をつかうとつく。  金属棒をストローの中にいれる。

②コイルをなんじゆうにもしてまく。

実験の計画

コイルとエナメル線をかんでんちにつけて、クリップやくぎが つくかをたしかめる。そのつぎに、コイルがたくさんまいてあ るのをよういして、さらにつよいかやる。

金属津鉄を中にいれると1つだけどついた(コイル60回まき) 200回まきのですると、さっきの倍ついた(コイル200回まき) 銅ですると、まったくつかなかった

アルミでするとこれもつかなかった

まとめ

金属棒鉄はつくけど,鍋,アルミはまったくつかなかった。鉄 は,じしやくになることが分かった。

200回まきだと 60回よりもたくさんつく。まいたかいすうが おおいければ、よりおおくのクリップくぎがっくことが分かっ た。

表3‑1 1 V T R分析によるA君の操作記録

まず、問題文を読み返す。

少し考えてから、 ②から予想を開始する。

その後,悩みながら①を記入する(取り消しはこの時)0 計画

計画は比較的丁寧に行うが、やや具体性に欠ける。 (金属棒を 使用することが明記されていない。)

実験操作・結果

まず、 60回巻きのコイルと乾電池1個、鉄芯、クリップ小 1個使用する。

クリップがくっつく(複数回確認)0

次に, 200回巻きのコイルと乾電池1個、鉄芯、クリップ 小2個を使用する。

クリップがくっつく(操作を複数回行って、くっつくことを 確認)0

ここでいったん片付ける。

しかし、まとめを書き始めたところで、金属棒でくくるので はなく、鉄、銅、アルミの違いを検討する必要があることに 気が付く。

まとめ

鉄、銅、アルミの違いを検討し直して、結果を記入する。ま た、結果の欄の表記に加筆(実験に使用したコイルは何回巻 きであったのか)しながら,まとめている。 (二目的や結果を 確認しながらまとめている。)

表3‑10に示したワークシートの記述を、表3‑1 1に示した VTRやイ ンタビューの分析から得られた結果とともに解釈していくと次のようになる。

「予想」: ①の予想において、最初は問題設定を理解していないかのような 予想を書いている。しかし、 ②の予想を記入後しばらく考え直し, 「金 属棒をストローの中に入れる。」という予想に修正している。

「実験の計画」 :金属棒の使用に関する記述が見られない。

「結果」 「まとめ」:最初に金属棒として鉄を使用したため、問題なくクリッ プをくっつけることに成功している。ただし、コイル別にそれぞれ2

‑3回ずつ実験を行い、操作の正確性を確認している。

まとめを書き始めた段階で,銅やアルミの金属棒を使用していない ことに気付き、再び実験を行っている。その結果,コイルの心に銅や アルミを使用したのではクリップはくっつかないこと,鉄であればく っつくことを実験によって確かめている。

また、エナメル線の巻数を増やすことで電磁石の磁力を強くするこ とができることを確認している。

このように、 A君は各過程においてモニタリングを行うのみでなく,常にモ ニタリングの結果にもとづいたコントロールを行っているといえる。このため、

知識・理解の不足や実験計画の不備を補うことができていると考えられる。