第3章 水セメント比と二次養生条件が耐久性に及ぼす影響の比較
3.4 試験項目
3.4.2 圧縮強度試験
蒸気養生コンクリートの強度発現特性を把握するため、圧縮強度試験を行っ た。試験は、JIS A 1108に準拠し、供試体はφ100×200mmの円柱供試体各3体と した。蒸気養生したコンクリートは、脱型時である材齢1日と、14日、28日お よび91日において試験を実施した。現場打ち模擬コンクリートは、気中保管開 始時点における強度を把握するため、封かん養生の型枠を脱型した材齢 5 日に おいても試験を行っている。(写真−3.6,写真−3.7)
写真−3.6 研磨機 写真−3.7 圧縮試験機
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3.4.3 細孔径分布測定試験
細孔径分布試験用に、100×100×400mmの角柱供試体を作製した。供試体は図
−3.4,写真−3.8 に示すように、気中保管開始時点において、型枠側面のみを開 放面とし、エポキシ樹脂にて5面シールした。その後、材齢14日において2分 割し、所定の材齢まで養生を継続した。
コンクリート表層部(0〜10mm)における細孔構造が内部に比べ、乾燥の影響に より変化が顕著である 3)ことを考慮するため、湿式コンクリートカッター(写真
−3.9)を使用して開放面から30mmの深さまで、5mmごとにスライスして、深さ ごとに試料を採取した。
その際、コンクリートカッターの刃によって削られる厚さを考慮し、開放面 から 0〜5mm、10〜15mm、20〜25mm の部分を採取するものと、開放面から 5
〜10mm、15〜20mm、25〜30mmの部分を採取するものに、供試体をあらかじめ 2分割した。乾燥の影響とは、乾燥期間が材齢 14 日、28 日および 91日の、コ ンクリート表層部(0〜10mm)の細孔構造が、内部に比べて顕著に変化するとして いることを考慮したものである。得られた結果をもとに、解放面から 30mm の 深さにおける、0~10mmの表層部と20~30mmの内部の細孔構造の違いを主に比 較した。
スライスしたコンクリートの、エポキシを塗布した面から、誤差の大きい外 周10mmの部分を除去したものをニッパにより細分化し、2.5mm以上5mm以下 の粒子を24時間以上アセトンに浸漬して水和を停止させた。その後、真空状態 で7日間以上乾燥させ、モルタル部分の粒子を選定して試料とした。試験には、
水銀圧入式ポロシメーター(測定範囲:5nm~400μm) (写真−3.10)を用い、細孔直 径および細孔容量を測定した。
図−3.4 細孔径分布試験用試料作製
開放面
200mm 80mm 80mm
05-10mm 25-30mm 15-20mm 開放面から 5mmづつ スライス
骨材除去 エポキシの
塗布された 部分を除去
ニッパで 2.5-5mm に切る
ポアサイザー にかける試料 開放面
5mmスライスを 行った中でも 表層部0-10mm の 40nm以上の細孔量 に着目する 表層部0-10mm
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写真−3.8 細孔径分布用供試体 写真−3.9 湿式コンクリートカッター
写真−3.10 水銀圧入式ポロシメーター
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3.4.4 促進中性化試験
蒸気養生コンクリートの中性化性状を把握するため、JIS A 1152 およびJIS A 1153に準拠し、促進中性化試験を実施した。供試体は、100×100×400mmの角柱 供試体を作製し、材齢28日まで所定の養生を行った後、20℃、60%R.H.の恒温 恒湿室にて材齢56日まで保管し、材齢7〜8週の時点で、図−3.5に示すように、
打設時の側面を除く5面をエポキシ樹脂(またはシリコン)でシールした。その後、
供試体を、二酸化炭素5%、温度 20℃、相対湿度60%の促進中性化槽内に移動 し、促進中性化試験を行った。
中性化深さの測定は促進材齢4、9、16週で行った。所定の促進期間に達した 時点において、供試体の端部から 60mm の位置で長手方向と直角に供試体を割 裂(写真−3.11)し、割裂面にフェノールフタレイン1%溶液を噴霧した後、開放面 である 1 辺を11 等分した 10 箇所の測定を行った。また、測定を継続する供試 体は、促進中性化槽内に戻して試験を継続した。
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図−3.5 促進中性化試験用供試体
写真−3.11 割裂試験機
促進面
促進面を除く5面をシール
100×100×400mm
割裂 100×100×60mm
割裂面にフェ ノールフタレ イン溶液噴霧 中性化深さ 打設面
(促進面の
裏側)
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