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試作システムの評価

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第 5 章 保守作業支援システムの評価

5.2 試作システムの評価

しては、視界画像からその場所を特定することが難しく、作業指示を出すことが できなかった。また、図4.8に示す作業指示の画面構成では、[作業員へ送信]ボ タンなどの操作は分かりやすいと評価された。しかし、作業指示モードに移行し た後、作業監視用画面に表示されている視界画像と、作業指示用画面に表示され ている視界画像が異なることから、どの作業員に対して作業指示を行っているの かを容易に把握することができなかった。

以上より、現場監督のインタフェースは、電子ペンで入力するタブレットPCの使用 が有効であることが示唆された。しかし、タブレットPCに表示する視界画像を大き く表示し、細部の監視や指示を行えるようにすることが必要であると示唆された。

5.2.2 作業員のインタフェース

被験者に、図4.10に示す作業員のデバイスを装着してもらった。その後、現場監督 の指示をもとに小型モータの解体作業を行ってもらい、作業員のインタフェースに関 して主観評価を行ってもらった。被験者は、本研究室の大学院生1名でとし、使用時 間は約20分とした。また、評価の観点は、(a)デバイスの操作性、(b)作業指示の有 用性とし、それぞれについて良かった点と問題点などを自由記述してもらった。その 結果は表5.5に示す。この結果より、以下のことが示唆された。

(a)デバイスの操作性

作業員が装着するデバイスとしては、HMD自体は、照明環境によらず画面に表 示された情報を取得できた。しかし、(1)HMDを装着するため、作業員の視界が 狭くなってしまう、(2)使用した片目HMDでは、左眼と右眼の視界に違和感が あることが示された。また、作業員が装着する安全ヘルメットは、センサ箱など を取り付けたため、重く、頭の安定性を失うこことが示された

(b)作業指示の有用性

作業員への作業指示では、作業指示の内容が記号で表示されるため、内容が分か りやすいと評価された。また、作業指示の対象を直観的に理解できると評価され た。しかし、作業員の装着しているヘルメットがズレることがあり、矢印の位置 がズレてしまう可能性があることが示された。

以上より、作業員のインタフェースとして、HMDを用いて作業指示を行うことは、

指示内容の理解が容易になり、また、指示の対象を直観的に理解できるため、有効であ

表 5.4: 現場監督のインタフェースの評価

(a)デバイスの操作性

良かった点 ・入力は、マウスなどに比べ、電子ペンの方が容易に入力 できた

問題点 ・タブレットPCが重く、長時間使用するのは難しい

・入力時は、タブレットPCを片手で持たなければならな い

(b)監視の有用性

良かった点 ・作業員の移動に関係なく、いつでも監視ができた

・監視用の視界画像を更新するタイミングは、問題がない 問題点 ・誰の画像であるか即座に判別できない

・ひとりを監視していると、他の人の監視が難しい

・作業員の視界画像の視野が狭い

・表示されている視界画像の画像は小さい

(c)作業指示の有用性

良かった点 ・モータのカバーなど大きめ目の部品に対する作業指示を 出すのには有効

・[作業員へ送信]ボタンなど、画面構成がよかった

・電子ペンを用いると、細部や文字、記号の入力が容易で あった

問題点 ・作業指示が作業員に伝わっているのかどうかがチェック できない

・誰に対する作業指示を書いているのかわかりにくい

・モータのネジなど細部に対する指示が出しにくい

表 5.5: 作業員のインタフェースの評価

(a)デバイスの操作性

良かった点 ・HMDの画面は照明環境に関係なく見ることができた 問題点 ・HMDを装着するため、視野が狭まってしまう

・片目のHMDでは、左眼と右眼の視界に違和感がある

・デバイス全体が重く、負担になる

・頭の安定性が保ちにくい

(b)作業指示の有用性

良かった点 ・作業を記号で表示され、分かりやすい

・指示をあらわす場所も、直観的に理解できる

・HMDの画面は背景が黒色がよかった

問題点 ・ヘルメットがズレるため、矢印がズレる時がある

・矢印がちらついてしまう

る可能性が示唆された。しかし、センサ箱などを取り付けた安全ヘルメットなど、デ バイス自体を改善する必要があることが示された。

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