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情報提示機能

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3.7 情報提示機能

式(3.15)のように求まった直線Lと3次元位置をM = (xm, ym, zy)とする自然 マーカMtの距離dlは、次のように求める。

dl =

(Otx+kα−xm)2+ (Oty+kβ−ym)2+ (Otz +kγ−zm)2 (3.17) ただし、

k = α(xm−Otx) +β(ym−Oty) +γ(zm−Otz)

α2+β2+γ2 (3.18)

このようにして求めた距離dlがMtの中での最小となるマーカを、指示対象位置に 最も近いマーカmtとする。

指示対象位置の3次元位置の推定

前の過程で得られたマーカmtと直線Lの関係から、指示対象位置の3次元位置を推 定する。

このとき、マーカmtの近辺に指示対象位置がある仮定しているため、作業員と指示 対象位置との距離dは、作業員とマーカmtとの距離dmtとほぼ等しいと仮定すること ができる。これより、直線L上で、作業員の位置からマーカmtの方向に距離dmt離れた 3次元位置を指示対象位置の3次元位置S = (xS, yS, zS)とする。すなわち、式(3.19)

を用いて、3次元位置の推定を行う。

S =O +dmt

S O

S O (3.19)

図 3.26: 情報提示機能能の処理の流れ

ライブラリーであるOpenGLを使用して行えるため、これを利用する。

画像作成

ここでは、HMDに表示するための画像を作成する。座標計算によって求めた位置に 情報画像中の指示対象位置が重なるように、情報画像を合成して、作業員に表示する ための画像を作成する。

作業員は、光学シースルーHMDを装着し、HMDを通じて現実空間を見ている。そ のため、HMDのディスプレの表示が明るいと、眩しくなり現実世界が見づらくなって しまう。そこで、背景は黒色とし、黒色の画像に情報画像を合成して画像を作成する。

画像表示

ここでは、画像作成で作成した画像を実際にHMDに表示する。HMDに表示した画 面を、図4.8に示す。

3.8 まとめ

本章では、次世代原子力プラントの定期点検時において、保守作業の現場での現場 監督と作業員とのコミュニケーションを拡張現実感を用いて支援する保守作業支援シ ステムの設計について述べた。

まず、次世代原子力プラントで想定される定期点検時の保守体制について述べた。

次に、現場監督と作業員とのコミュニケーションを支援する保守作業支援システム

HMD

図 3.27: HMDの表示画面

能、2.通信機能、3.指示対象位置の位置推定機能、4.情報表示機能、5.データベース 連携機能の5つの機能について述べ、本研究では、1を中心に研究を進め、1から4の 機能をもつ支援システムを構築することについて述べた。

次いで、現場監督と作業員がシステムを使用する際に必要となるハードウェアにつ いて述べた。

そして、本システムの各機能の設計について述べた。

1.作業員の位置推定機能では、視界画像に自然マーカと人工マーカを捉え、これを 画像処理することで位置推定を行う。このとき、視界画像中のマーカの移動が、作業 員の移動によるものか、周囲環境の変化によるものかを判別するため、作業員の頭部 に装着した加速度センサとジャイロセンサを用いてマーカを選別することにした。

2.通信機能では、現場監督と作業員との通信手段として無線LANを使用することに した。また、現場監督が携帯するタブレットPCの画面は、複数の作業員の視界画像が 表示される監視用画面と、視界画像上の作業指示が記入できる作業指示用画面の2つ の画面から構成するようにした。

3.指示対象位置の位置推定機能では、情報画像を重畳表示する位置である指示対象 位置は自然マーカの近辺にあると仮定し、自然マーカの位置から指示対象位置の3次 元位置を求めるようにした。

4.情報提示機能では、1で求めた作業員の3次元位置と3で求めた指示対象位置の3 次元位置から、作業員が装着しているHMDに表示する画像を作成し、表示するよう にした。

以上のような4つの機能の設計をもとに、次章で各機能を開発し、試作システムを 構築する。

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