第 6 章 提案システムの評価
6.2 フィールド実験
6.2.3 評価結果
図6.2.1(a)(b)に固定レート及びDASH配信時の高スループットエリア滞在時間、図
6.1.2(a)(b)に固定レート及びDASH配信時の消費電力、図6.1.3にDASH配信時の平均ビ
ットレートを示す。但し、前述の通り、DASH-JSの制約により高スループットエリアにお いて拡大されるバッファ容量はコンテンツビットレートが10Mbpsの時、最大400sまで、
DASH配信の時、最大200sまでの計測とする。また、今回は、用意された映像のコンテン ツビットレートがキャパシティ以下となる場合が多かったため再生中断は発生していない。
(a) ビットレート10 Mbpsの場合
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(b) DASH配信の場合
図6.2.1 高スループットエリア滞在時間評価結果
(a) ビットレート10 Mbpsの場合
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(b) DASH配信の場合
図6.2.2 消費電力評価結果
図6.2.3 DASH配信における平均ビットレート評価結果
本評価に関する考察を固定レート配信時とDASH配信時に分けて行う。
① 固定レート配信時
図6.2.1より、シミュレーション・研究室内実験と同様、高スループットエリアで先読み
するセグメント数が増大する程、高スループットエリア滞在時間つまり移動時間は増大す ることがわかる。
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図6.2.2より、高スループットエリアで拡張するバッファサイズを増大させる程、消費電
力が抑えられることが確認された。本実験において、高スループットエリアで拡張するバ ッファ容量が400 sの時、消費電力を62 mW抑制することが実現できている。
② DASH配信時
図6.2.1より、シミュレーション・研究室内実験と同様、高スループットエリアで先読み
するセグメント数が増大する程、高スループットエリア滞在時間つまり移動時間は増大す ることがわかる。
図6.2.2より、高スループットエリアで拡張するバッファサイズの上限が200 sの場合の
み消費電力が増大し、その他のバッファサイズの場合は消費電力が抑えられることが確認 された。これは、200 sの実験時に観測されたスループットが小さかったことが原因として 考えられる。DASH配信時、提案システムを使用した際の消費電力は、スループット、ビ ットレートに依存し、変動することが確認された。本実験において、高スループットエリ アで拡張するバッファ容量が150 sの時、消費電力を42 mW抑制することが実現できてい る。
更に、図6.2.3より移動時間の増加を許容することにより、平均ビットレートが向上する
ことが確認された。本実験において、高スループットエリアで拡張するバッファ容量が200 sの時、平均ビットレートを7.2 Mbps向上することが実現できている。
また、図6.2.1から図6.2.3の実測値とモデルによる推定値の比較をした結果、固定レー
ト配信時、高スループットエリア滞在時間は約11%、消費電力は約10%の誤差となること がわかる。さらに、DASH配信時、高スループットエリア滞在時間は約3%、消費電力は
約11%、平均レートは約11%の誤差となることがわかる。第4章における評価結果と合わ
せて、提案した消費電力推定モデルにおける推定値の平均誤差率は約11%となることが確 認された。
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