施 合 複
「
」 設 施 系 業 産
「
」 設 施 系
4-2 隙間の相関 4-2-1 隙間の種類
対象事例をコンバージョン操作後の隙間の形成別に種類分けを行 なった(図3) 。その結果9種類へと分類することが可能であった。既 存建築の外壁との間に隙間を形成するものを「膜型」と分類する。 膜型 の内、外壁の外側に操作を行い隙間が形成されるものを 「外膜型」 、内 側にて内壁との間に隙間が形成されるものを「内膜型」と分類する。 既 存建築の近くに新たなヴォリュームを配置することによって隙間が 形成されるものを「近接型」と分類する。この近接型の内、新規ヴォ リュームを横に配置することや、隣接棟を渡り廊下などで接続するこ とによって形成されるものを「隣接型」 、既存建築の上部に新規ヴォ リュームを乗せる際に隙間を形成するものを「積層型」と分類する。 既 存建築内に新規のヴォリュームを挿入することで隙間を形成するも のを「挿入型」と分類する。挿入型の内、既存建築の外部に新規ヴォ リュームが溢出するものを 「溢出型」 、既存建築内の一部箇所に構造体 とともに挿入されているものを「内部型」と分類する。 既存建築の内部 に新規ヴォリュームを建築し、その建築自体が独立しているものを
「内包型」と分類する。 内包型では、既存建築の内壁や床面などと新規 のヴォリュームの間に隙間を形成することが特徴であり、その隙間空 間では回遊性をもつ割合が高い。既存建築内において、新規の壁を挿 入することや吹き抜けを作り出し空間を分化することで隙間を作り 出すものを「分化型」と分類する。既存建築の一部を取り除くことに よって隙間を形成するものを「削除型」と分類する。 以降、この分類を
とが多いことから、施設ごとの適正距離以下の幅の空間は人が快適 でないと感じやすく、隙間空間の距離の大まかな具体的数値として 適していると言える(表4) 。
3-1-5 定義のまとめ(表5)
3-2 コンバージョン建築における隙間の定義
建築コンバージョンでは、新旧の対比や調和を表現するために、
様々な手法が使用される。それによって表れた魅力的な隙間を分析 するため、コンバージョン建築においてはその特徴が見られる通路 やピロティ空間などを隙間として認める(表6) 。
3-3 章結
空間による人の感じ方をもとに囲われかたや用途による規制を行 いながら本論における建築の隙間空間を定義するとともにコンバー ジョン建築における定義を行った。
■第4章 コンバージョン建築事例の作品分析
第4章では、コンバージョン建築の隙間空間に着目し、種類・機能・
発生・用途の4つの観点を統合した分析を行った後、隙間の種類を 元に隙間の構成手法を抽出する。
4-1 対象事例と抽出方法
隙間空間やコンバージョン操作を把握することができる 53 事例 を、小林研究室海外コンバージョン調査報告書、建築雑誌や Web 等か ら収集した(表 7) 。 また、様々な用途における事例の隙間を分析する ために、事例を用途で「公共系施設」 「居住系施設」 「オフィス系・商業
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」 設 施 合 複
「
」 設 施 系 業 産
「
」 設 施 系
4-2 隙間の相関 4-2-1 隙間の種類
対象事例をコンバージョン操作後の隙間の形成別に種類分けを行 なった(図3) 。その結果9種類へと分類することが可能であった。既 存建築の外壁との間に隙間を形成するものを「膜型」と分類する。 膜型 の内、外壁の外側に操作を行い隙間が形成されるものを 「外膜型」 、内 側にて内壁との間に隙間が形成されるものを「内膜型」と分類する。 既 存建築の近くに新たなヴォリュームを配置することによって隙間が 形成されるものを「近接型」と分類する。この近接型の内、新規ヴォ リュームを横に配置することや、隣接棟を渡り廊下などで接続するこ とによって形成されるものを「隣接型」 、既存建築の上部に新規ヴォ リュームを乗せる際に隙間を形成するものを「積層型」と分類する。 既 存建築内に新規のヴォリュームを挿入することで隙間を形成するも のを「挿入型」と分類する。挿入型の内、既存建築の外部に新規ヴォ リュームが溢出するものを 「溢出型」 、既存建築内の一部箇所に構造体 とともに挿入されているものを「内部型」と分類する。 既存建築の内部 に新規ヴォリュームを建築し、その建築自体が独立しているものを
「内包型」と分類する。 内包型では、既存建築の内壁や床面などと新規 のヴォリュームの間に隙間を形成することが特徴であり、その隙間空 間では回遊性をもつ割合が高い。既存建築内において、新規の壁を挿 入することや吹き抜けを作り出し空間を分化することで隙間を作り 出すものを「分化型」と分類する。既存建築の一部を取り除くことに よって隙間を形成するものを「削除型」と分類する。 以降、この分類を
して淀んだような空間の面影を残しつつも、できるだけ手を触れる ことなく魅力を見出すことだと考察した。このような考えは、コン バージョン建築に適していると考えられる。コンバージョン建築は、
一度済んでしまった建築を転用することから、廃墟をみる眼差しを 持ちながら隙間空間を創出することが可能である。本節では、隙間 の隙間性と建築コンバージョンとの繋がりを明らかとした。
2-2-3 隙間の機能
隙間空間には様々な機能が存在する。風や光を通す機能や人が近 道をするために使用する細い隙間など、一見あるものとあるものの 間に偶然できた何も定義されていない空間のように見えるがそのよ うな隙間にも機能を有しているものが存在する。本節ではそれらを 塚本由晴の言説から抽出し、隙間の機能を確立した(表2) 。 2-2-4 隙間の発生
一概に隙間空間と言っても、その空間の発生には多少の違いが存 在する。山田深は「スキマとは?」という問いに対して、関係性の 不在と述べた上で、機能的関係からみたエアポケットと斥力から生 じる隙間についての区別を推奨している。また、建築間の隙間には 機能的関係と斥力の両側面が含まれていると述べている。これらか ら、隙間の発生として、 「機能的発生」 「斥力的発生」 「両側面的発生」
の3種類の発生方法を抽出した(表3) 。 2-3 章結
青木淳の言説より隙間空間の位置付けを行った。さらには塚本由 晴より建築コンバージョンと隙間の繋がり、隙間の機能、山田深よ り隙間の発生という分析軸を得た。
■第3章 建築における隙間
第3章では、一般的な建築における隙間を定義し、その定義を元 にコンバージョン建築における隙間を定義する。
3-1 建築における隙間の定義
青木淳は、隙間をあるものとあるものを作った結果、意図してい なかったにもかかわらず現れる空間であると述べているが、本論文 では具体的な隙間の設計を行うために、隙間の具体的な定義を行う。
3-1-1 建築条件
建築条件としては、人の入れないような規模の隙間ではなく、人 が入ることが可能な空間においての定義を行う。隙間を定義するた めの軸として、 「囲われかた」と「人の感じ方」を参考にする。まず は垂直方向の隙間を定義する。建築資料集成より、空間の比率と人 の感じ方において、H:D≦1:1であると人は快適でなく完全に閉 じた空間と感じると考えられている(図2) 。これを参考に、水平方 向は H:D≧1:1とする。
3-1-2 用途条件
主に滞在を目的とした用途を除いた空間を隙間とする。また、通 路として作られた空間やピロティなどは、諸条件をつけ、定義する。
3-1-3 人的条件
隙間空間において人の侵入が可能かどうかに分けて定義する。ま た、閉じた空間となっていてはならないという条件を加える。
3-1-4 隙間的距離
H:D<1:1 H:D=1:6
図2 空間比率と人の感じ方 表4 隙間的距離
表5 建築における隙間の定義
表6 コンバージョン建築における隙間の定義
また、H:D=1:4 を越えれば、空間は閉じた感じが無くなる
公共的空間と感じる比率
快適でないと感じる比率
また、H:D=1:1 の場合、完全に閉じた空間と感じる
②
③
設計資料集成より、空間の広がりが 25m 程度までなら、くつろ げる空間と感じ、25m〜140m までなら、巨大な都市的広場と感じ る。これより、大規模建築による隙間は 25m 以内の空間とする 例)ホテル、マンションなど
例)住宅など 例)商業・公共施設、工場など 例)商業・公共施設、工場など
密接距離(0〜45cm)
個体距離(45〜120cm) 社会距離(120〜350cm)
個体距離(45〜120cm)
社会距離(120〜350cm) 公衆距離(350cm〜700cm)
約 0〜350cm が隙間距離 約 0〜700cm が隙間距離
約 0〜350cm が隙間距離 約 0〜120cm が隙間距離
隙間とみなす寸法
都市的な規模 による隙間
建築的な規模
(大規模建築)
による隙間 建築的な規模
(小規模建築)
による隙間
25m 25m〜140m
分類 プライベート パブリック
建築における隙間の定義
侵入可能 侵入不可
❶3次元展開において、垂直方向に 2 方向以上囲まれている空間において その空間がどのような規模であっても H:D≦1:1 の場合。
❷水平方向(上下)によって囲われてできる空間 また、上下方向のみでの空間の場合 H:D≧1:1 とする。
❸ ・人の滞在を促すことが目的として含まれる用途は除く(隙間が滞在 空間になければ良い)
・用途を含むピロティ空間は除く(カフェの外部空間・駐車場など)
・意図せずに通路や道路として使用されている空間は認めるが、もと より通路や道路として作られた空間は隙間空間とは認めない
❶❷および❸を満たしていなければな らない。また6方向を全方向とした時、
2方向以上で囲まれている且、1 方向 以上は抜けていなければならない
建築条件の❶または❷を満たし、且 つ、6方向を全方向とした時に1方 向以上が空いている状態で2方向以 上が囲まれている場合のことを隙間 とする
建築における隙間の定義に加え以下の項目を追加する
・コンバージョンの操作により創出された空間であれば、通路としてくるら れた空間やピロティなども認める
て隙間の魅力を見出すことであると解釈した。つまり、一度空間と して淀んだような空間の面影を残しつつも、できるだけ手を触れる ことなく魅力を見出すことだと考察した。このような考えは、コン バージョン建築に適していると考えられる。コンバージョン建築は、
一度済んでしまった建築を転用することから、廃墟をみる眼差しを 持ちながら隙間空間を創出することが可能である。本節では、隙間 の隙間性と建築コンバージョンとの繋がりを明らかとした。
2-2-3 隙間の機能
隙間空間には様々な機能が存在する。風や光を通す機能や人が近 道をするために使用する細い隙間など、一見あるものとあるものの 間に偶然できた何も定義されていない空間のように見えるがそのよ うな隙間にも機能を有しているものが存在する。本節ではそれらを 塚本由晴の言説から抽出し、隙間の機能を確立した(表2) 。 2-2-4 隙間の発生
一概に隙間空間と言っても、その空間の発生には多少の違いが存 在する。山田深は「スキマとは?」という問いに対して、関係性の 不在と述べた上で、機能的関係からみたエアポケットと斥力から生 じる隙間についての区別を推奨している。また、建築間の隙間には 機能的関係と斥力の両側面が含まれていると述べている。これらか ら、隙間の発生として、 「機能的発生」 「斥力的発生」 「両側面的発生」
の3種類の発生方法を抽出した(表3) 。 2-3 章結
青木淳の言説より隙間空間の位置付けを行った。さらには塚本由 晴より建築コンバージョンと隙間の繋がり、隙間の機能、山田深よ り隙間の発生という分析軸を得た。
■第3章 建築における隙間
第3章では、一般的な建築における隙間を定義し、その定義を元 にコンバージョン建築における隙間を定義する。
3-1 建築における隙間の定義
青木淳は、隙間をあるものとあるものを作った結果、意図してい なかったにもかかわらず現れる空間であると述べているが、本論文 では具体的な隙間の設計を行うために、隙間の具体的な定義を行う。
3-1-1 建築条件
建築条件としては、人の入れないような規模の隙間ではなく、人 が入ることが可能な空間においての定義を行う。隙間を定義するた めの軸として、 「囲われかた」と「人の感じ方」を参考にする。まず は垂直方向の隙間を定義する。建築資料集成より、空間の比率と人 の感じ方において、H:D≦1:1であると人は快適でなく完全に閉 じた空間と感じると考えられている(図2) 。これを参考に、水平方 向は H:D≧1:1とする。
3-1-2 用途条件
主に滞在を目的とした用途を除いた空間を隙間とする。また、通 路として作られた空間やピロティなどは、諸条件をつけ、定義する。
3-1-3 人的条件
隙間空間において人の侵入が可能かどうかに分けて定義する。ま た、閉じた空間となっていてはならないという条件を加える。
3-1-4 隙間的距離
ドキュメント内
コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案
(ページ 82-87)