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つを外壁を残した状態で「持ち上げ」

49環境機能

ヴォリューム操作として既存倉庫の 1 つを外壁を残した状態で「持ち上げ」

 ヴォリューム操作として既存倉庫の 1 つを外壁を残した状態で「持ち上げ」

ることで外部に隙間を創出する。持ち上げることで創出した外部空間と近接 する既存倉庫を渡り廊下で「接続」することで倉庫間の空間に動きを持たせ、

隙間を創出する。そして、新規のヴォリュームとして既存倉庫の上部に直方

体のヴォリュームを配置することで切妻形状との「形状変化」による隙間を

創出する。

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

ずれ 素材変化

包囲

切削

持ち上げ 素材変化

ヴォリューム操作後

5-2 設計提案

○外部操作 

 外部操作では、既存倉庫の切妻形状をそのまま異なる素材を用いて上部に

「ずれ」ることと「素材変化」を用いることで新旧の対比を表現するととも

に隙間を創出している。また、既存倉庫の単調な立面に動きを持たせるため

に既存外壁を「切削」し、隣接する倉庫に接続することで隙間を外壁に表出

させ、単調な立面に動きを持たせた。持ち上げの操作を行ったヴォリューム

の上部外壁の周囲を異なる素材で「包囲」することで既存外壁と新規素材と

を組み合わせた新たな外観を生み出すと同時に素材間での隙間を生み出す。

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

内部操作へ 外部操作後

5-2 設計提案

○内部操作

 内部操作では、既存壁から一定の距離を置いて新規の壁を挿入し、空間を

「分割」 していくことで既存壁との隙間を創出する。また、 オフィス空間をヴォ

リューム単位で「拡散」 「反発」させることで多様な隙間を生み出し、隙間

空間は商業施設や動線として使用することが可能となる。

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

分割 素材変化

切削 切削

反発

拡散

接続

拡散

包囲 拡散

5-2 設計提案

○内部操作

63

コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

5-2 設計提案

 以上のプロセスを経て、それぞれの設計手法の集合体として、多様な隙間

空間を伴った新しいコンバージョン建築を設計した。

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

■建物用途凡例 1 オフィス 2 商業スペース 3 飲食店 4 化粧室 5 厨房

1 1

2 2

2 2 c 2

d

c’

d’

a b

a’

b’

4 4

EV

1階平面図 S=1/500

65

コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

■建物用途凡例 1 オフィス 2 商業スペース 3 飲食店 4 化粧室 5 厨房

2 2

2 2 2

2階平面図 S=1/500

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

■建物用途凡例 1 オフィス 2 商業スペース 3 飲食店 4 化粧室 5 厨房

1 1

5 EV

最上階平面図 S=1/500

67

コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案 1 1

1 1

1 1

1 1

2 2

2 2

2 2

2 2

2 2 2

5 3

■建物用途凡例 1 オフィス 2 商業スペース 3 飲食店 4 化粧室 5 厨房

a-a’断面図 S=1/500

b-b’断面図 S=1/500

5,6002,200

68

コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案 1

1 1

1 1

1 1

1 1

1 1

1 1

2 2

2 2

2 2

2 2

■建物用途凡例 1 オフィス 2 商業スペース 3 飲食店 4 化粧室 5 厨房

c-c’断面図 S=1/300

d-d’断面図 S=1/300

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

転用前俯瞰パース 転用後俯瞰パース

○新旧俯瞰パース

 既存建築の特徴である屋根の配色や屋根上部に設置されている突起物を継

承しつつ新規ヴォリュームの積層や開口部の操作により対比を示す。

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案 転用前前面パース

転用後前面パース

○新旧前面パース

既存の事務室、倉庫前の庇を撤去し、広いオープンスペースと駐車場を確保

した。正面からは既存のトタン外壁と手法の「ずれ」 「形状変化」により現

れた新規のヴォリュームとの対比と調和が伺える。

71

コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

1 1

1 1

2 2

2 2 2

1 1

1 1

2 2

2 2

2 2 2

a b

a’

b’

4 4

EV

view point

○外部パース「持ち上げ」 「接続」 「形状変化」 「ずれ」 「包囲」 「素材変化」

○内観パース「接続」 「拡散」 「分割」

持ち上げられた既存棟の外部空間と商業空間を繋げることで倉庫間での立体 的な動きを創出する。

既存棟を分割し、分割した新規の壁からオフィス部分を突出させるとともに、

隣接棟への渡り廊下を設けることで「拡散」 「接続」の手法を用いて分割し

たスペースに隙間空間を作り出す。

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

1 1

4 5 EV

1 1

1 1

2 2

2 2

2 2 2

a b

a’

b’

4 4

EV

○内観パース「拡散」 「反発」

○内観パース「拡散」

商業ヴォリュームを取り巻くようにオフィス空間が拡散配置される。商業 ヴォリュームは既存内壁から半端することで新旧の対比を表現する。

1F エレベーター前から商業施設をみる。既存大空間に新規商業ヴォリュー

ムとオフィス動線とが拡散されることでことろどことに隙間が形成される。

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

1 1

1 1

2 2

2 2 2

2 1

1 1

1 1

2 2

2 2

2 2 2

a b

a’

b’

4 4

EV

○内観パース「反発」

○内観パース「分割」 「接続」

1階商フロア。既存内壁と新規ヴォリュームによる反発から新旧の対比を表 す。上部にはオフィス動線が配置されている。

既存倉庫をガラスで分割したことによりできる隙間空間。2階レベルでは商

業・オフィスともに渡り廊下にて接続している。

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

1 1

1 1

2 2

2 2 2

1 1

1 1

2 2

2 2

2 2 2

a b

a’

b’

4 4

EV

○内観パース「分割」 「拡散」

○外部・内観パース「分割」 「拡散」 「接続」

商業フロア。分割された空間において、新規商業ヴォリュームを拡散させる ことで多様な空間を作り出す。既存屋根に隙間を開けることで明るいオープ ンスペースを確保している。

商業スペースを外部から眺める。階段脇のスペースはガラスにより分軽され

たことでガラスから既存内壁を眺めることができ、隙間によって既存建築を

感じることが可能である。

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

1 1

1 1

2 2

2 2 2

2 1

1 1

1 1

2 2

2 2 2

○内観パース「接続」 「拡散」 「ずれ」 「分割」

○内観パース「持ち上げ」 「反発」

2F オフィスフロアから見上げる。大空間にオフィス空間と商業動線が拡散 されている。また、奥には既存大空間を分割した内壁とともにずれにより現 れた新規の外壁も眺めることができる。

持ち上げられた倉庫内部。独立した商業棟の新規の躯体と既存倉庫の躯体を

同時に見ることができる。上階部分はコワーキングスペースである。

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

1 1

1 1

2 2

2 2 2

1 1

1 1

2 2

2 2

2 2 2

a b

a’

b’

4 4

EV

○外観パース「分割」 「接続」

○外観パース「分割「切削」 」

既存棟を持ち上げることで形成されたテラスからオフィス棟を眺める。壁に より空間を分節することで現れた隙間にオフィス専用の動線や資料スペース を収める。この既存のみ移動式テントであったことから外壁を撤去し、側面 に新規外壁、屋根を保存、隣接棟側の外壁は隣接棟の外壁を共有している。

前後方向をガラスばりにすることで空間を分割、接続していることがわかる。

上図のパースの反対方向からオフィスを眺める。全面では空間の分割ととも

に切削を行うことで隙間により既存隣接倉庫との水平でのつながりを創出し

ている。

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コンバージョン建築の隙間空間に関する分析および設計提案

 コンバージョン建築における隙間空間に着目し、4つの条件から隙間の定 義を行った。それを「隙間の機能」から抽出した6つの分析軸、 「隙間の発生」

から抽出した3つの分析軸、コンバージョン操作後の形態から分類を行った

10 個の隙間の種類、コンバージョン前後の用途という4つの分析軸から分

析を行いそれぞれの隙間の特性を明らかにした。また、異なる 10 個の隙間

構成手法を抽出した。また、既存倉庫において得られた手法を元にコンバー

ジョン建築設計提案を行うことにより、今まで暗く狭いなどといった人との

親和性が低い空間であった隙間空間を人や建築にとって有用な空間へと転用

する方法として有効であることを示した。

■序章 研究の背景と目的

 建築コンバージョンは 20 世紀末から欧米を中心として実践されは

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